著者
山本 浩充 小林 万里 芳賀 吏那子 伊東 奈保美 小川 法子 田口 真穂 高橋 千里 礒部 隆史 埴岡 伸光 村田 実希郎 岡田 賢二 重山 昌人
出版者
公益社団法人 日本薬剤学会
雑誌
薬剤学 (ISSN:03727629)
巻号頁・発行日
vol.75, no.4, pp.264-270, 2015 (Released:2015-07-01)
参考文献数
9
被引用文献数
5

Mohs paste is using for chemosurgery to treat local recurrence of breast cancer tumors and other tumors. However, physicochemical properties of Mohs paste such as hardness, viscosity, stickiness, and spreadability, change signifi cantly during storage after preparation. We investigated the mechanism of change in these physicochemical properties and reformulated Mohs paste. Mohs paste was very hard immediately after preparation and then gradually became soft and sticky during storage. We found that starch particles in the formulation caused the change in physicochemical properties. The initial hardening of the paste was caused by water adsorption and swelling of starch granules. The ensuing softening and tackifying were caused by gelatinization of the starch. The change in physicochemical properties could be restricted by reduction of free water in the formulation by adding a sugar alcohol. Sorbitol was the most effective material among additives because sorbitol can interact strongly with hydration water.
著者
田口 真奈 半澤 礼之 杉原 真晃 村上 正行
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.327-337, 2012
参考文献数
14
被引用文献数
1

本研究は,FD(Faculty Development)業務を担当する若手教職員を対象とした調査結果から,担当者が業務上,連携を取る必要のある部局との連携の程度,ならびに担当者のキャリア展望が,FD業務へのやりがいや不安といった感情にどのような影響を与えるのかを明らかにするものである.大学教育センター等に所属する教員,FD委員会に所属する教員,事務職,組織の代表者といったポジションによる違いを検討したところ,センター所属の教員の方が委員会所属の教員よりも,また代表者は,若手教員よりもやりがいが高いことが明らかとなった.次に,こうしたやりがいや不安に影響を与える要因として,委員会所属の教員においては,連携が取れていることと,FD業務を自身のキャリア展望に位置づけられることがやりがいを増すことにつながる可能性が示唆された.センター所属の教員については,キャリア展望と,やりがいにのみ関連がみられた.事務職については関連はみられなかった.
著者
田口 真奈 西森 年寿 神藤 貴昭 中村 晃 中原 淳
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.19-28, 2006
被引用文献数
10 9

大学教員初任者に対して「何に不安を抱き,どのようなサポートを必要としているのか」に関する調査を行った.また,高等教育機関に対して「どのような初任者研修を必要と感じ,実施しているのか」に関する調査を実施した.前者の調査からは,初任者が教育方法に関してもっとも不安を感じていることが明らかになった.ただし教育方法に関する研修に対する教員の必要性は必ずしも高くはなく,有効なサポート方法の検討が課題であることが示唆された.後者の機関調査からは,教育方法やITに関わる内容について機関による十分なサポートが提供されていないことが明らかとなった.特に,小規模な機関においては,その必要性が認められているにもかかわらず,サポートが十全でない状況が推測され,そうした機関の初任者をサポートする手だての必要性が示唆された.
著者
大山 牧子 村上 正行 田口 真奈 三上 達也
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.109, pp.37-42, 2007-06-16
参考文献数
13
被引用文献数
2

本発表では,オンデマソド型e-Learning語学教材について,学習者側の視点から,教材の構造と学習者の学習スタイルに注目して行った評価研究について述べる.2つの中国語語学教材の構造を分析した上で,教材の構造と学習者の学習スタイルとの関係に着目して,学習者のつまずきと興味関心を質的・量的に調査した.その結果,学習者をFelderの学習スタイルで分類した場合,問題を解決する際,自分で考えて解決する〔内省的〕なタイプの人は,教材に自由度があり,自分の学習方法が確立しやすいものを選択し,一方で人と議論して考えを深める〔活動的〕なタイプの人は,教材内にナビゲータが存在し,学習をわかりやすく促してくれるような教材を選択すると,継続的かつ効果的な学習が得られるということを見出した.
著者
田口 真奈 出口 康夫 赤嶺 宏介 半澤 礼之 松下 佳代
出版者
京都大学
雑誌
京都大学高等教育研究 (ISSN:13414836)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.91-111, 2010-12-01
被引用文献数
2

The PPF program of the Graduate School of Letters, Kyoto University, is one of pioneering attempts of PPF in Japanese universities. This paper aims to describe the program against its international and national backgrounds, to evaluate it on the basis of, among others, interviews of its participants, and to outline its future prospects. The program started in 2009, and now it is in its second year. It was planned and run by a project team that consisted of staff of the Center for the Promotion of Excellence in Higher Education and the Graduate School of Letters. The authors of this paper are among its members. The program is also authorized and supervised by the committee of Faculty Development of Kyoto University. In 2009, 30 lecturers took part in the program. They were former students of the Graduate School of Letters, and taught as part time lecturers in undergraduate courses of the Faculty of Letters. The program was designed to be an example of mutual FD in which each lecturer was expected to peer review the classroom performances of his or her fellow lecturers. To carry out the task of mutual peer review, lecturers were asked to attend several lectures of their colleagues, discussion meetings that followed immediately after each lecture, and a half-day teaching seminar that was held at the end of the entire lecture series. Our research revealed that most participants positively and highly evaluated this program as a precious opportunity for improving their teaching skills. They also found that the program provided them with mental support and encouragement for their carrier making. Admittedly, follow up studies are needed to assess whether this program really contributed to the development of participants' teaching abilities. It remains a problem how to sustain this program and to incorporate it into a regular graduate school-level curriculum of teaching training.
著者
佐藤 夏雄 山岸 久雄 門倉 昭 小川 泰信 行松 彰 小野 高幸 細川 敬祐 田口 真 岡野 章一
出版者
国立極地研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009-04-01

南極昭和基地と北極域アイスランドは1本の磁力線で結ばれた共役点ペアの位置関係にある。この利点を最大限に活用し、オーロラの形状や動きを同時観測し、南北半球間の対称性・非対称性の特性を研究した。オーロラは南北両半球でその形が似ている場合や全く異なる場合など様々であった。特に、オーロラ爆発の直前に出現するビーズ状オーロラ、オーロラ爆発、点滅する脈動オーロラ、渦状オーロラ、などに注目して南北半球の比較研究を行った。そして、それらオーロラの発生源と発生機構に関する貴重な手がかりを得ることができた。また、観測から得られた実際の共役点位置の時間・空間変動と惑星間空間磁場との関係を明らかにすることもできた。
著者
大山 牧子 村上 正行 田口 真奈 松下 佳代
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.105-114, 2010

本論文では,構造の異なる大学生対象の中国語e-Learning教材を用いて,学習者特性と学習行為の関連性を明らかにすることを目的とする.学習者特性としては,FELDERによってモデル化された学習スタイルのうち<活動-内省>の軸に着目し,協力者を選定した.その上でケーススタディを行い,学習行為のプロセスを詳細に分析し1面で見られるように可視化した.その結果,学習スタイルの違いが学習行為を決定付ける1つの要因としてあげられることが示唆された.
著者
佐藤 夏雄 山岸 久雄 宮岡 宏 門倉 昭 岡田 雅樹 小野 高幸 細川 敬祐 江尻 全機 田口 真 岡野 章一 元場 哲郎 田口 真 海老原 祐輔 利根川 豊 岡野 章一
出版者
国立極地研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

オーロラは南北両半球の極域で起こっているが、その形が似ている場合や全く異なる場合がある。南極昭和基地と北極域アイスランドは1 本の磁力線で結ばれた共役点ペアの位置関係にある。この利点を最大限活用してのオーロラの形状や動きを同時観測し、南北半球間の対称性・非対称性の特性を研究してきた。特に、爆発的オーロラ現象のオーロラ・ブレイクアップとその回復期に出現する点滅型の脈動オーロラに注目して観測研究を行なった。交付額
著者
田口 真 吉田 和哉 中西 洋喜 高橋 幸弘 坂野井 健
出版者
国立極地研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

惑星大気・プラズマの光学的リモートセンシングを目的とした気球搭載望遠鏡システムを開発した。アルミ角材で構成されるゴンドラを設計・製作した。望遠鏡、太陽電池パネル、PC及び高圧電源を収納する気密容器、ジャイロ(CMG)を収納する防水容器、デカップリング機構がゴンドラに取り付けられる。CMGとデカップリング機構の制御によって、目標精度である約0.2°でゴンドラの姿勢を制御できることが確認された。望遠鏡の光路を波長帯で分け、中心波長400nm及び900nmのバンドパスフィルターを通して別々のCCDビデオカメラで撮像する。経緯台制御によって星像を約0.01°の精度で追尾できることを実験で確認した。望遠鏡視野に天体を捉えたのちは、星像位置検出用光電子増倍管からの出力をフィードバックして2軸可動ミラーマウントを制御することで、星像を視野中心に安定化できることを確認した。追尾性能向上のため、サンセンサーの視野をやや広くし、ガイド鏡の視野をやや狭くする改良を施した。ゴンドラ重量は約300kgとなった。電源は太陽電池から約250Wを供給するが、ニッケル水素充電池でノミナル消費電力を2時間まで供給することが可能である。ニッケル水素充電池の低温特性を測定し、性能に問題ないことを確認した。太陽電池と組み合わせた充放電回路を設計・製作した。熱真空試験を実施し、成層圏環境下で問題なく動作することを確認した。将来、北極で本格的な実験を実施するための調査として、ESRANGEの気球実験担当者と打ち合わせた。10月には実際にスウェーデン・キルナにある気球実験フィールドを視察した。これまでの開発成果を国際学会や国内学会・シンポジウムで発表した。また成果をまとめてAdv.Geosci.誌に投稿し受理された。
著者
田口 聡 細川 敬祐 小川 泰信 田口 真 塩川 和夫 青木 猛 鈴木 臣 田原 篤史
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

極域電離圏のプラズマは,様々な物理過程によって水平方向に10 kmから100 km のメソスケール構造を作ることが多い.本研究では,そのような構造と,さらにその構造の生成に関わるメソスケールのオーロラ構造を高い時間分解能で捉えることのできる全天イメージャーを構築して,その装置によって得られたデータを解析した.極冠域で生じている現象については,その出現特性と構造化の特徴を見出した.また,カスプ域については,磁気圏からの粒子降下が,これまでに同定されていない時間空間特性をもつことを明らかにした.