著者
石川 敬史
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.68, no.1, pp.8-13, 2018-01-01 (Released:2018-01-01)

公立図書館による移動図書館車の台数はゆるやかに減少傾向にあるが,近年は各地でさまざまな特徴をみることができる。本稿では,自動車という移動手段に焦点を当てた「移動する活動」(「はたらく自動車」の活動)を対象として,公立図書館による移動図書館をはじめ,民間団体等による本に関する活動,さらには移動博物館車,移動天文台車,移動販売車における活動事例を読み進める。これらを踏まえながら,こうした「はたらく自動車」の特質について,①メディアとしての自動車,②想いを運ぶ自動車,③地域の「時計」になる自動車,④境界を越える自動車,という4点の視角から序論的に解読した。
著者
石川 敬史 渡辺 哲成
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.68, no.6, pp.268-271, 2018-06-01 (Released:2018-06-01)

十文字学園女子大学司書課程と日本事務器株式会社は,2013年より産学連携による教育実践を積み重ねてきた。これらの実践の目的は,学生と企業社員らが図書館システムを通して図書館の可能性をともに創造することであり,両者がとともに学びあうプロセスを重視している。本稿ではこうした実践のうち,①Pepperと図書館システムとの連携づくり(2016年度),②手話・字幕つきOPACガイダンス動画の制作(2017年度)を中心に,「学生傍聴」による図書館システムリプレイス(2017年度)についても報告する。産学連携による学びあいは,多くの学生や企業社員らを巻き込みながら広がっていく。
著者
宇野 重規 谷澤 正嗣 森川 輝一 片山 文雄 石川 敬史 乙部 延剛 小田川 大典 仁井田 崇 前川 真行 山岡 龍一 井上 弘貴 小野田 喜美雄
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2017-04-01

研究の二年目にあたる平成30年度は定例の研究会を続け、通史的な視点の確立と全体的枠組みの決定を目指した。その目的は、共和主義、立憲主義、リベラリズムを貫く座標軸を見定めることにあった。この目的に向けて、まずは18世紀における共和主義と立憲主義の関係について集中的に検討を行った。その成果は、社会思想史学会において分科会「アメリカ政治思想史研究の最前線」を企画し、石川敬史が「初期アメリカ共和国における主権問題」報告することにつながった。この報告は主権論に即して、初期アメリカにおける思想対立をヨーロッパの思想との連続性において捉えるものであった。第二にプラグマティズムとリベラリズムの関係についても考察を進めた。具体的には研究会を開催し、研究代表者である宇野重規が「プラグマティズムは反知性主義か」と題して報告を行なった。これはプラグマティズムをアメリカ思想史を貫く反知性主義との関係において考察するものであり、プラグマティズムの20世紀的展開を検討することにもつながった。さらに小田川大典が「アメリカ政治思想史における反知性主義」と題して報告を行い、アメリカ思想史の文脈における反知性主義について包括的に検討した。さらに上記の社会思想史学会においては、谷澤正嗣が「A・J・シモンズの哲学的アナーキズム」と題して報告を行っている。これは現代アメリカのリベラリズム研究におけるポイントの一つである政治的責務論において重要な役割を果たしたシモンズの研究を再検討するものである。人はなぜ自らの政治的共同体に対して責務を負うのか。この問題を哲学的に検討するシモンズの議論は、アメリカ思想におけるリベラリズムと共和主義の関係を考える上でも重要な意味を持つ。シモンズを再検討することも、本年度の課題である通史的な視点の確立に向けて大きな貢献となった。
著者
石川 敬史
出版者
日本政治学会
雑誌
年報政治学 (ISSN:05494192)
巻号頁・発行日
vol.70, no.1, pp.1_96-1_116, 2019

<p>一七七六年にイギリス領北アメリカ植民地がヨーロッパ諸国に公表した 「独立宣言」 は、イギリス本国において一六八八年の名誉革命を経て形成された議会主権が植民地にも及ぶという主張に対する異議申し立てであった。</p><p> 一七八三年のパリ条約で独立が承認されたアメリカ合衆国は、条約義務の履行のために統一的な国家を創設する必要に迫られたが、「独立宣言」 に記された革命の原則が、主権を有する国家の設立の足枷となったのである。</p><p> アメリカにおいて主権的国家の設立の最大の障害となったのは、アメリカ入植以来約一六〇年にわたって主権を行使してきた一三諸邦の存在であり、それらを超えて存在する国家主権とは彼らの経験にないものであった。</p><p> 本稿では、ジョン・アダムズ、アレクザンダー・ハミルトン、ジェイムズ・マディソンら、「建国の父たち」 の議論を中心に、初期共和政体における主権国家の創設の試みを検討し、特にアメリカにおいては、司法権力がアメリカ合衆国における主権的機能の担い手となった経緯を明らかにするものである。</p>
著者
宇野 重規 小田川 大典 森川 輝一 前川 真行 谷澤 正嗣 井上 弘貴 石川 敬史 仁井田 崇
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究はアメリカ政治思想史を、共和主義と立憲主義という視点から捉え直そうとする試みである。その際に、建国の思想から、19世紀における超越主義とプラグマティズム、20世紀におけるリベラリズム、リバタリアニズム、保守主義へとつながる固有の思想的発展と、マルクス主義やアナーキズムを含む、ヨーロッパからの思想的影響の両側面から検討することが大きな主題であった。3年間の検討をへて、ヨーロッパの王政に対する独特の意識が、アメリカ共和政とそのコモン・センスに対する信頼を生む一方で、政府権力に対し個人の所有権の立場から厳しい制約を課す立憲主義を発展させてきた、アメリカ思想の弁証法的発展が明らかにされた。
著者
石川 敬史 木原 正雄 渡辺 哲成
雑誌
十文字学園女子大学紀要 = Bulletin of Jumonji University (ISSN:24240591)
巻号頁・発行日
vol.46, pp.161-172, 2016-03-28

十文字学園女子大学司書課程では,各学科の専門的学びを活かしながら,図書館の現場とのつながりを重視した学科横断的な教育プログラムを構築している。こうした教育プログラムを司書課程単独で実践することは難しく,図書館関係企業や,地域に位置する書店,公共図書館などと連携を図ることにより可能になる。図書館現場が生きた教材として位置されることにより,学生の学びの成果が図書館の現場に還元され,同時に図書館関係者(図書館員,図書館関係企業社員等)の現場力の向上と,地域における図書館種をこえた図書館関係者同士の関係性構築につながる。こうした視点に立脚し,本稿では2013年度より進めている産学連携による2つの教育実践を報告する。第一は,利用者参画型の「図書館システムづくり」概念の構築を視野に入れ,日本事務器株式会社と連携した図書館システムを活用する教育実践である。第二は,図書館という「館(やかた)」を越えた「移動」する「図書館活動」の現代的意義の分析を視野に入れ,キハラ株式会社と連携したオリジナルブックトラックの制作である。これら企業との産学連携による教育実践を通して,学生と企業社員の学びを考察する。
著者
小田川 大典 太田 義器 安武 真隆 犬塚 元 石川 敬史 遠藤 泰弘
出版者
岡山大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

研究成果の概要(和文):オットー・フォン・ギールケ、ジョン・スチュアート・ミル、ジョン・アダムズ、デイヴィッド・ヒューム、フーゴー・グロティウスの著作の解読を中心に、近代政治思想史における制度論の諸相について思想史的、理論的な研究を行い、社会思想史学会(2012、2013、2014)、日本政治学会(2013、2014)で関連するセッションを開催した。また関連する研究報告を政治思想学会(2013)で行った。
著者
石川 敬史
出版者
日本教育情報学会
雑誌
年会論文集
巻号頁・発行日
no.28, pp.90-93, 2012-08-25

十文字学園女子大学司書課程(以下,十文字司書課程とする)におけるビジョンの構築を視野に入れ,司書資格取得希望学生の動機や意欲,これまでの図書館利用経験等の特徴を明確にすることを目的に意識調査を実施し,先行研究のLIPER調査等との比較分析を行なった。その結果,高校生の頃に司書資格取得を考え,小中高での読み聞かせの経験が高く,学校図書館職員へやや強い印象を持つが,将来の職業との関連には消極的な姿勢がある等の特徴が明らかになった。これらを踏まえ,十文字司書課程のビジョンと教育プログラムの再構築に向けた課題を検討した。
著者
石川 敬史
出版者
北海道大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2002

平成15年度科学研究費補助金(特別研究員奨励費)によって行った研究活動は以下である。1.本年度の研究を経て、以下の知見を得た。(1)18世紀の政府理論形成は、この時期英国で発達していたモラル・フィロソフィーを知的背景としていた。すなわち、教会秩序にたいする、世俗秩序を確立するという観点から、政府理論が発達し、アメリカ諸邦政府および連邦政府もこの流れの中に属していた。(2)アメリカの単独主義外交の起源は、第二代大統領ジョン・アダムズ政権期になされた、米仏同盟解消交渉にあった。この時期に、ヨーロッパ諸国の政治情勢に関与しながら、相互の国益を調整するアレクザンダー・ハミルトンの路線が、アダムズの単独主義外交の方針に破れたことが後のモンロー・ドクトリンにつながるアメリカ外交の基礎となった。(3)アメリカ政党制は、米仏同盟解消交渉の過程で明らかになった、外交方針の違いがきっかけとなって、構成されるようになった。すなわち、内政上の争点は政党分裂の根本要因ではなかった。2.調査旅行(1)神戸大学国際文化学部の図書館にて資料収集を行った。(平成15年5月29日〜平成15年6月2日)(2)東京大学大学院総合文化研究科附属アメリカ太平洋地域研究センターにて、資料の収集および、資料批判作業に従事した。(平成16年2月8日〜平成16年2月11日)3.関係資料の購入(1)18世紀英国における、財政軍事国家への変容過程を知るために、英国史関連の書籍を購入した。(2)アダムズ政権が対応したフランス総裁政府の政治史を理解するため、同時代のフランス政治史に関する文献をそろえた。4.博士論文の執筆平成15年度の研究活動は、博士論文の執筆を中心に進められた。公刊論文が無いのはこのためである。博士論文は、ほぼ完成に至り、教官の許可を得しだい提出予定である。