著者
石田 憲治 嶺田 拓也 粟生田 忠雄 田村 孝浩 日鷹 一雅 谷本 岳 小出水 規行 若杉 晃介 栗田 英治 芦田 敏文
出版者
独立行政法人農業技術研究機構
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

水田における魚類や水生昆虫などの生物の行動特性と水田及び周辺の植生や土壌、水利条件などの環境特性、さらには水田の水環境にかかわる社会条件から生物多様性向上要因を分析した。その結果、(1)生物多様性向上に有効な湿地環境復元に水田冬期湛水が有効であること、(2)初期湛水深、湛水田の配置、湛水期間の工夫で現行の利水条件下でも湛水可能面積の拡大が可能であること、(3)一部の水生昆虫では冬期湛水より通年湛水場所を確保する水管理が重要であること、などを明らかにした。
著者
田中 遵 石田 憲 強矢 大輔 日高 單也
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.2_19-2_28, 2012 (Released:2012-09-20)
参考文献数
20

東京都品川区荏原地区の街区公園には,既存の遊戯施設以外に,家庭で使用されなくなったおもちゃが地域住民によって設置され再利用されることで,こどもの視点で遊び場が形成された東中延公園・二葉公園・旗の台なか公園がある。本研究では,この3つの公園とその周辺の街区公園を調査研究することにより,大人の視点で作られた為にこども達が創造的に遊んだり学んだりする場としての機能が失われている公園に,どのように地域住民が関与すればこども達や地域住民の為の街区公園になり得るかを探究することを目的とした。調査研究により,街区公園において,おもちゃの設置がこども達を楽しませるだけではなく,親同士,散歩にくるお年寄り,休憩にくる人々にコミュニケーションの場を提供することが明らかになった。今後は,地域住民主体の活動を評価し,それを推進していく新たな指針を策定していくことが重要な課題になると考えられる。
著者
峯 光一 石田 憲 福原 亮史
出版者
日本甲殻類学会
雑誌
CANCER (ISSN:09181989)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.17-20, 2019-08-01 (Released:2019-09-03)
参考文献数
22

This report covers two malformations among coconut crabs Birgus latro observed on islands of Okinawa, Japan: an extra pleopod recorded in Iriomote Island, and an abnormal ambulatory leg found in Hatoma Island. A total of 328 crabs was investigated in Iriomote Island, two individuals that have an abnormal pleopod were found. Normally, female coconut crabs have three pleopods on the left side of the second to the fourth abdominal somites. However, the abnormal individuals had an additional pleopod on the right side of the third abdominal somite. This malformation is the first report within the species. We also found one coconut crab with an abnormal ambulatory leg, having a trifid tip on the dactylus of the left second thoracic appendage, among 156 crabs observed in Hatoma Island. This abnormality is probably caused by the battles within the species or against natural predators.
著者
真砂 全宏 石田 憲二 仲村 愛 本間 佳哉 李 徳新 本多 史憲 青木 大
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会講演概要集
巻号頁・発行日
vol.71, pp.1761, 2016

<p>超伝導体U_6_Coはs波超伝導体であるとされるが,上部臨界磁場がパウリリミットを超えるという興味深い性質を持つ.今回我々は^59^Co核に対する核磁気共鳴を行い,スピン一重項対が期待されるにも関わらず,超伝導状態でスピン帯磁率に対応するナイトシフトがほとんど減少しないことを見出した.この結果及び高い上部臨界磁場を持つことは,超伝導体がダーティーリミットにあることから理解できる.</p>
著者
遠藤 和子 唐崎 卓也 安中 誠司 石田 憲治
出版者
農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究所
雑誌
農村工学研究所技報 (ISSN:18823289)
巻号頁・発行日
no.210, pp.37-48, 2010-03
被引用文献数
2

「限界集落」という言葉がにわかに注目されるようになった。もともとは、大野が65歳以上の高齢者が集落人口の半数を超え、冠婚葬祭をはじめ田役、道役などの社会的共同生活の維持が困難な状況におかれている集落を限界集落と定義したことに始まる。農林業センサスによると1995年から2000年にかけておよそ5,000の集落が消滅している。その後も農村振興局の調査で1,400、国交省の調査で2,640の集落が消滅の危機に瀕していることが報告されており、「限界集落」問題の根拠となっている。筆者等は平成18年より、限界化が進む群馬県南牧村を対象に振興支援活動にかかわってきた。ところで、平成20年度、ポスト過疎法を議論する過疎問題懇談会から補助金ならぬ「補助人」を望む答申が出されたことを受け、特別交付税措置による集落支援員制度が創設された。本稿では、筆者等が南牧村の振興支援にかかわり行ってきた働きかけと、それらが現地に与えた影響を住民等の反応から整理、分析することにより、限界化が危惧される地域に対する支援方策について考察を行う。
著者
嶺田 拓也 石田 憲治 廣瀬 裕一 松森 堅治
出版者
農村計画学会
雑誌
農村計画学会誌 (ISSN:09129731)
巻号頁・発行日
vol.25, no.Special_Issue, pp.347-352, 2006-12-30 (Released:2007-12-30)
参考文献数
14
被引用文献数
2 1

In recent years, irrigation ponds which avoided maintenance for less irrigation demand increased. Hydrophytes, which grow in irrigation ponds, are affected by habitual maintenance, such as water release with water utilization. In this study, we grasped habitual maintenance of small irrigation ponds for hydrophytes conservation in Nakatado region of Kagawa Prefecture by a questionnaire. It was indicated that presence of hydrophytes in irrigation ponds was influenced by maintenance of pond, and many pond managers had a good impression for these plants.
著者
嶺田 拓也 石田 憲治
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.69, no.5, pp.577-580, 2006 (Released:2007-11-13)
参考文献数
30
被引用文献数
4 7

A irrigation pond contributes to conservation of biodiversity in rural landscape to offer important standing water area greatly. Various aquatic plants utilize a irrigation pond as habitat, although recently decrease of a floating plant and a submerged plant is reported in each place. In Nakatado region of Kagawa Prefecture, we examined a role of irrigation pond for conservation of endangered submerged plants, which are sensitive for environmental change. The appearance frequency of a endangered submerged plant was high in a small irrigation pond less than 2.000m3 storage capacity from result of flora of 536 pond. Therefore we monitored population of Blxa aubertii and Ottelia japonica, which are belong Hydrocharitaceae of endangered submerged plants, and observation change of fluctuation pattern in water level and management situation of some irrigation ponds. As a result, it was considered that fluctuation in water level, supplied water use for irrigation, contributed to population preservation of submerged plants. It becomes clear that a role of the small irrigation pond is important for preserve of endangered submerged plant through maintained water use.
著者
石田 憲 イシダ ケン ISHIDA Ken
出版者
千葉大学法学会
雑誌
千葉大学法学論集 = Chiba journal of law and politics (ISSN:09127208)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.115-157, 2015-08

『千葉大学法学論集』第30巻第1・2号 遠藤美光先生・小賀野晶一先生 退職記念号Hogaku Ronshu(Chiba Journal of Law and Politics) Vol.30 No.1・2 Essays in Honor of Professors Yoshiteru Endoh and Syoichi Ogano at their Retirement from Chiba University
著者
吉田 昭仁 久郷 信俊 石田 憲治 佐藤 圭司 黒田 真生
出版者
公益社団法人 日本マリンエンジニアリング学会
雑誌
マリンエンジニアリング (ISSN:13461427)
巻号頁・発行日
vol.38, no.10, pp.696-702, 2003-10-01 (Released:2010-05-31)
参考文献数
6

Most of industrial plants such petrochemical plant, LNG plant, and power plant, usually use water for the process cooling. Especially, in a large industrial plant, a large amount of seawater is used as the cooling media, and finally discharged to sea area through a seawater discharge basin.The seawater discharge basin has a weir to keep the sufficient backpressure of the seawater cooling system. In the seawater discharge basin, the seawater overflows the weir and falls down into the seawater flow at the downstream of weir. Then, the air is entrained into the seawater at the downstream of weir due to the waterfall flow and air bubbles with various sizes and shapes are generated in seawater.From the viewpoint of an environmental conservation, it is often required to eliminate air bubbles contained in cooling seawater discharged from industrial plants to sea area. There is a de-aeration chamber as a technology to separate these bubbles from the discharged seawater.To perform the optimum design of the de-aeration chamber, it is important to grasp the volume and size distribution of air bubbles generated in the seawater by the waterfall flow at the weir, and a terminal velocity of air bubbles rising in seawater.Therefore, in this study, the terminal velocities of any bubble in swarm of air bubbles rising in stagnant seawater, were measured in the region of low void fraction.
著者
上田 和夫 堀田 貴嗣 榊原 俊郎 三宅 和正 播磨 尚朝 横谷 尚睦 籐 秀樹 石田 憲二
出版者
東京大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2008-11-13

新学術領域研究「重い電子系の形成と秩序化」(平成20年度から平成24年度)の最終年度の研究成果について、公表された論文リストおよび国内学会あるいは国際学会等における発表について取りまとめを行った。これらの基礎データに加え、研究活動報告、特許出願状況などを加え、冊子体の成果報告書をまとめ印刷した。この成果報告書は当新学術領域研究の計画研究代表者、研究分担者、公募研究代表者に配布したほか、関連研究分野の有識者にも見ていただけるよう送付した。この冊子体については正式の成果報告書として6月に文科省に提出する予定である。当新学術領域研究のホームページhttp://www.heavy-electrons.jpに関しては、上記の論文リスト、学会発表等のデータを含むよう更新した。重い電子系に関する研究は今後もさらに発展していくことが期待される。それに資することが出来るように、研究期間終了後もホームページを閲覧できる状態にして研究成果の公開を継続する体制を整えた。当新学術領域研究の研究テーマと密接に関連する強相関電子系国際会議は平成25年8月5日から9日まで東京大学伊藤国際研究センターにおいて開催された。この会議の参加者は809名に上った。4つの基調報告を含む46件の招待講演、52件の口頭発表が伊藤謝恩ホールを主会場とし経済学部赤門総合研究棟の大講義室を第二会場として、パラレルセッションで講演が行われた。口頭発表のほか、639件のポスター発表が行われた。当新学術領域研究での研究成果が多数報告された。
著者
石田 憲幸 高崎 俊之 石松 昌展 石田 亨
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム = The IEICE transactions on information and systems (Japanese edition) (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.95, no.1, pp.39-46, 2012-01-01

WikipediaはWeb上における有用な百科事典である.しかし,Wikipediaの記事数は言語によって大きく異なり,地域によってWikipediaを活用できる度合にも差が生じている.言語による知識の偏在を是正するために,Wikipedia記事を翻訳する活動がWikimedia財団とボランティアによって行われている.しかし,翻訳の際には,翻訳先言語に適した用語や表現を選択する必要があり,またそのためには,翻訳元言語の記事内容を十分に理解し翻訳を決定するための議論が必要である.この議論は,典型的には翻訳元言語と翻訳先言語を用いた2か国語(一般には多言語)による議論となる.その際,機械翻訳によって多言語の議論を支援することができるが,「翻訳されるべきでない部分まで翻訳される」「メッセージが往復することによって同一箇所が複数回翻訳される」といった問題が発生する.本論文ではそれらを解決する方法として,翻訳を行うべきでない部分の的確な選択と,その部分を説明する翻訳情報を付加するアルゴリズムを提案する.また,このアルゴリズムを実際にWikipediaの掲示板であるLiquidThreadsに実装し,効果の推定を行ったのでその結果を報告する.