著者
谷 明彦 増田 達男 下川 雄一
出版者
金沢工業大学
雑誌
KIT progress : 工学教育研究 (ISSN:13421662)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.121-130, 2007-03-01

金沢の街は藩政時代の城下町の歴史を残しているところに特徴がある。しかしながら、高度経済成長期以降の人口の流出に伴って、月極駐車場の増加等、空間的にも空洞化が著しい昨今である。一方、これまでの城下町研究および建築遺構の調査を通して、藩政時代の城下町の姿が次第に明らかになりつつある。そこで、歴史の喪失とは正反対に、3次元のコンピュータ・グラフィックス(CG)によって、城下町金沢の空間を復原しようとする歴史創出プロジェクトの試みを紹介するものである。GIS(地理情報システム)上で、城下町金沢の正確なデジタル地図を制作し、これをベースとして、かつての代表的な武家屋敷、足軽屋敷、町家等を3次元CGによって建て並べる景観シミュレーションである。幅広い層や学際的な利用等、新たな歴史情報の可能性を展望するプロジェクトである。
著者
檀上 和美 神谷 明良 池田 栄司 鳥居 佐紀子 砂田 久一 大塚 昭信
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
Chemical & pharmaceutical bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.40, no.9, pp.2505-2509, 1992-09-25

In the present study, a water/isopropyl alcohol system was selected as the solvent in a hydroxypropylcellulose (HPC) binder solution for the preparation of lactose granules.With a fluidized bed granulation method, the mean granule diameter increased as the adhesion tension (γcosθ) and lactose solubility increased. With an agitating granulation method, the mean granule diameter was independent of the adhesion tension and lactose solubility, but it increased as the viscosity of the binder solution increased.With both granulating methods, greanule hardness increased as the adhesion tension and lactose solubility increased, while the pore volume of the granules decreased as the adhesion tension and lactose solubility increased.The quantitative relationship between the physical properties of the granules and several properties of the solvent solution was investigated by the application of multiple regression analysis.
著者
神谷 明男
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
衛生化学 (ISSN:0013273X)
巻号頁・発行日
vol.21, no.5, pp.267-270, 1975-10-31

A method for determination of vanadium in air by flameless atomic absorption spectrophotometry was studied. Atomospheric particulates were collected on a Gelman filter by a high-volume air sampler, and extracted with 5% hydrochloric acid. Cupferron, a chelating agent, reacts with vanadium to form a complex, which can be extracted with methyl isobutyl ketone. The solvent was dried, ashed, and atomized by passing through a high electric current of the atomizer. The concentration of vanadium was calculated directly from the calibration curve by measuring the absorbance of vanadium at 318.5 nm. Cations, except tin, did not interfere the determination of vanadium seriously. Analytical results were in good agreement with those obtained by a nitrous oxide-acetylene flame atomic absorption spectrophotometry. The coefficient of variation was from 4.4% to 9.4%, and the limit of detection was 0.03 ppm of vanadium, when the signal/noise ratio was 2.
著者
木村 伊佐美 永濱 忍 川崎 真規 神谷 明美 片岡 美紀子
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.105, no.3, pp.145-152, 1995-03-01
被引用文献数
3 9

われわれはこれまで,ラットに3%デキストラン硫酸ナトリウム(DSS)を自由飲水させることにより,体重の増加抑制,血便および貧血などの症状並びに大腸におけるびらんの形成,さらに小腸病変を欠くことなどの点でヒト潰瘍性大腸炎に類似した実験的潰瘍性大腸炎モデルが作製できることを確認した.また潰瘍性大腸炎発症動物のホルマリン固定大腸標本は,1%アルシアンブルーにより濃淡のある特徴的な青色に染色され,その濃青色領域は組織学的にびらんであることを明らかにした.今回,薬物の治療効果を評価する上で病態の程度が均等で,かつバラツキの小さい大腸炎モデルを作製するための実験条件について種々検討し,以下の結果を得た.1)ラットに3%DSSを連日自由飲水させ,飲水開始後に90%以上の個体に血便が観察された時点で選別した.2)選別基準は,(1)選別日を含めて少なくとも2日以上連続して血便が観察されること,(2)ヘモグロビン濃度が10g/d1以上であることおよび(3)選別当日の体重が,前日の体重に比べ20g以上減少していないこととした.3)選別基準を満足するラットを用い,選別日より1%DSSの自由飲水に切り替えることにより,血便の発現びらんの形成並びに赤血球数,ヘモグロビン濃度およびヘマトクリット値の低下,さらに生存率および体重などの面からみて,薬物の治療効果を判定できる適度な病態の維持が可能となった.4)選別日より1%DSSの自由飲水下でサラゾスルファピリジン(1日1回14日間経ロ投与)およびプレドニゾロン(1日1回7日間直腸内投与)を反復投与した場合,両薬物は潰瘍性大腸炎モデルに対して有意な治療効果を示した.以上の結果,本モデルを用いて1%DSSの自由飲水に切り替えた日より薬物投与を開始することにより,有用な潰瘍性大腸炎治療薬の評価が可能と考える.
著者
鈴木 雅雄 綿引 元 河合 隆 百々 修司 山本 英明 竹内 鉄郎 樋口 哲也 白石 勉 日置 弥之 近藤 真弘 都宮 伸 木村 恵理子 神谷 明江 小川 博 家本 陽一 下川 邦泰
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.32, no.8, pp.2191-2192, 1999-08-01

従来より食道表在癌のX線学的深達度指標として, 病変正面像での陰影斑の濃度, 病巣内隆起の大きさ, 辺縁隆起の程度の3因子と各々の組み合わせ, 病変側面像で壁不整像, 陰影欠損像, 伸展障害の程度の3因子と組み合わせにより深達度推定を行い, 高い精度を得ている。表在癌m_1 35, m_2 20, m_3 22, sm_1 6で再検討を行った。陥凹型では陰影斑の濃度と顆粒像の組み合わせが最も有用であり, m_3の顆粒像は5mm以下であった。不整な顆粒像では4mmでもsm_1があった。隆起はm2bから欠損像を呈し, 腫瘍量を表している。伸展障害はsm以深の線維化の程度を反映した。