著者
村瀬 喜代美 小長谷 明彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.94, pp.85-91, 2000-10-12

世界で最も重要な音楽作品とされる、J.S.バッハ「マタイ受難曲」における暗黙知の機能を明確にし、その音楽鑑賞において、楽曲に関する知識の有無が生理反応にもたらす影響を、脳波計で測定した結果について報告する。This report intends to explore the function of tacit knowledge in J.S.Bach's St.Mtthew Passion as the most important Musical composition in the world, and investigate influence of the information of the composition upon the listener'sphysiological reaction through the electroencephalographical analyses of Music Appreciation.
著者
中川 智行 三井 亮司 谷 明生 河合 啓一
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.53, no.11, pp.744-750, 2015-10-20 (Released:2016-10-20)
参考文献数
36
被引用文献数
1

「産業のビタミン」とも呼ばれる希土類元素(レアアース)は,さまざまなエレクトロニクス製品などの性能向上に必要不可欠な金属であることから,私たちの生活とかかわりが深い重要金属元素に数えられる.しかし,これまでレアアースが自然界において生態系や生物の生命活動にどのように関与するか,その生物学的意義はほとんど研究されていない.このようななか,近年,メタノールを唯一の炭素源として生育できるMethylobacterium属細菌がレアアースを要求する新規なメタノール代謝系をもつことが見いだされ,そのメタノール代謝の鍵酵素がレアアースを補因子とする新規なメタノール脱水素酵素(MDH)であることが明らかとなった.またレアアースを要求するMethylobacterium属細菌が自然界に普遍的に生息すること,さらにはMethylobacterium属細菌のみならず,根粒菌やメタン酸化細菌などからもレアアース依存的MDHの存在が報告されていることなど,レアアースを要求するC1代謝系は単なる一部のメチロトローフ細菌群に限った性質ではなく,広く自然界に分布する一般的かつ基盤的代謝系である可能性が示されている.本解説では,この新規なレアアース依存的なメタノール代謝系についてM. extorquens AM1株を中心に解説し,鍵酵素レアアース依存型MDHの機能と新規なメタノール代謝系の生物学的意義について説明する.
著者
谷 明紀
出版者
一般社団法人 溶接学会
雑誌
溶接学会誌 (ISSN:00214787)
巻号頁・発行日
vol.81, no.4, pp.251-256, 2012 (Released:2015-02-05)
参考文献数
5
著者
相原 伸平 坂井 宝 塩野谷 明
出版者
公益社団法人 日本生体医工学会
雑誌
生体医工学 (ISSN:1347443X)
巻号頁・発行日
vol.Annual60, no.Proc, pp.290-292, 2022 (Released:2023-05-12)

跳躍動作は,スポーツの様々な場面でみられる基本動作である.跳躍動作の評価は,技能や体力の評価のみならず,競技パフォーマンス向上を目的としたトレーニングの実践にも貢献する.跳躍動作の評価には,最も基礎的な跳躍動作の垂直跳びが広く採用される.標準機器としてフォースプレートを使用し,床反力が計測されるが,利便性やコストの課題がある.本研究では,跳躍動作の新しい計測技術の実現にむけて,簡易的に使用できる単眼カメラを用いた床反力推定手法を開発した.時系列のカメラ画像を入力として,画像中の人物の3次元姿勢を推定し,さらに,3次元姿勢情報にTransformerをベースとしたディープラーニングモデルを適用することにより,跳躍動作時の床反力推定を可能とした.データ収集試験を行い,モデルの学習と評価を実施した.提案手法で推定した時系列データとフォースプレートで計測した床反力の時系列データとの相関係数は0.87であり,有意に強い相関を有することを確認した(P <0.001).垂直跳びの評価に使用される跳躍時の最大床反力の相関は0.90を達成した.先行研究で報告される回帰モデルを比較した結果, 最も高い精度となった.本研究により,カメラのみで床反力を推定できる可能性を見出した.また,本研究のアプローチは,歩行動作や走行動作などの床反力推定が可能であり,ヘルスケアやリハビリテーションへの応用が期待できる.
著者
染谷 明正 長岡 功 鈴木 香
出版者
順天堂大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2021-04-01

グルコサミンは関節機能の改善効果をもつ機能性食品素材として広く知られている。申請者らはこれまでグルコサミンの抗炎症作用および、その分子メカニズムを解析してきた。一方、その過程でアンチエイジング作用があることを示唆する結果が得られた。本研究では、グルコサミンの新たな機能としてのアンチエイジング効果およびそのメカニズムについて調べる。そのためにアンチエイジング作用を発揮するためのグルコサミンタターゲット分子を同定し、老化細胞ならびに老化モデル動物を用いて同定された分子の作用メカニズムを検証する。

1 0 0 0 OA 新年の御挨拶

著者
荒谷 明日兒
出版者
一般財団法人 林業経済研究所
雑誌
林業経済 (ISSN:03888614)
巻号頁・発行日
vol.65, no.10, pp.1, 2013-01-20 (Released:2017-05-15)
被引用文献数
1
著者
太田 英明 與座 宏一 中谷 明雄 椎名 武夫 井尻 勉 石谷 孝佑
出版者
japan association of food preservation scientists
雑誌
日本食品低温保蔵学会誌 (ISSN:09147675)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.106-111, 1991-10-15 (Released:2011-05-20)
参考文献数
12
被引用文献数
2 2

低密度ポリエチレン (LDPE) の30μmおよび50μm厚を対照にして, 市販の「機能性フィルム」6種類のエチレン透過性を簡易なパウチ法とLyssy法で, また窒素・酸素・二酸素, 二酸化炭素透過性もLyssy法で測定し, 併せて20℃の貯蔵条件下で個別包装したプロッコリーの品質安定性を検討した。1) エチレン, 酸素, 二酸化炭素ともガス透過性の高いフィルムは, EVAフィルム, 無機多孔質混入フィルム1種類および対照のLDPE (30μm) であった。代表的な無機多孔質混入フィルムのエチレン透過性は, LDPE (50μm) とほぼ同じ値であった。2) 簡易法とLyssy法で得られたエチレン透過性の値はほぼ同程度であり, 本簡易法が有用であることを示した。3) エチレン, 酸素等の透過性の高いフィルムが, 貯蔵中におけるブロッコリーの異臭の発生が少なく, 総合的な官能評点も他のフィルムより高かった。以上の結果から, 市販「機能性フィルム」のエチレン透過性とブロッコリーの品質安定性をガス透過性との関連で考察した。
著者
藤吉 昭江 福島 邦博 伏見 久未子 北野 朱里 菅谷 明子
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.136-142, 2021-05-20 (Released:2022-05-20)
参考文献数
12

人工内耳装用を行った言語習得期前難聴児で、知的な障害がなく、音に対する反応も良好であるにもかかわらず言語発達の遅れを呈した児(disproportionate language impairment:DLI)に対して、音韻処理過程を考慮した言語指導を実施した 2 例について報告した。いずれも知的な遅れなく、また人工内耳装用下での聴取閾値も 20 − 30 dBSPL で良好な反応を示していたが、言語発達では 3 歳以上の遅れを呈していた。両症例とも非語の復唱で著しい困難さを呈しており、音韻認識の障害の合併を推定した。種村の既報をベースにした音韻認識をターゲットにした言語指導を行い、それぞれ指導後の 1 年間で順調な言語発達の伸びがみられた。音韻障害に起因する DLI 児に対しては、病態に応じた言語指導が有効である可能性が示された。
著者
杉山 恵子 泉谷 明 武井 勉 大嶋 隆 祖父江 鎮雄
出版者
一般財団法人 日本小児歯科学会
雑誌
小児歯科学雑誌 (ISSN:05831199)
巻号頁・発行日
vol.24, no.4, pp.758-764, 1986-12-25 (Released:2013-01-18)
参考文献数
23

コーンスターチを酵素処理することにより得られるT G シロップ( 主成分: イソマルトース31.4%,パノース20.8%,イソマルトトリオース11.4%)の齲蝕誘発能を,供試菌としてS. mutans MT8148R(血清型c),6715(同g)株を用い,in vitroおよびラット実験齲蝕系で検討した。TGシロップはS. mutansの基質になり得たが,スクロース存在下で認められるS. mutans 菌体のガラス管壁への付着は,TGシロップの濃度の増加とともに抑制された。また,S. mutans より得られた粗GTaseはスクロースから多量の非水溶性グルカンを合成するが,TGシロップの添加により著明に抑制された。実験齲蝕におけるTGシロップ投与群の齲蝕スコアは,スクロース投与群の約1/3~1/5の程度で有意に低かったが,小麦粉投与群よりは有意に高い値を示した。以上の結果は,TGシロップが低齲蝕原性の代用甘味料として利用できる可能性の高いことを示している。
著者
石橋 みゆき 吉田 千文 樋口 キエ子 丸谷 美紀 伊藤 隆子 雨宮 有子 諏訪部 高江 神谷 明美 平野 和恵 林 弥生 木暮 みどり
出版者
千葉大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究の目的は、療養の場の移行支援の構築を目指し、退院支援に係る看護技術を体系化することである。計26病院に勤務する協働して退院支援を実施している関係にある看護師ら計48名へ半構成インタビューを実施し、先行研究の枠組みを基盤に内容を分類・統合し計21の退院支援技術が明らかとなった。退院支援に係る21の看護技術は、#0本人の意向を見極めセルフケア能力を高める、#1家族への支援と家族との協働、#2医療福祉専門職との連携と協働、#3退院支援体制発展に向けたシステム構築という4段階で体系化でき、個への支援(ミクロ)から地域への貢献を意図した支援(マクロ)に向かって拡大する方向であると考えられた。
著者
大谷 明 佐藤 学
出版者
日本行動計量学会
雑誌
行動計量学 (ISSN:03855481)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.34-45, 1999-03-31 (Released:2010-06-28)
参考文献数
26

SDS(Self-rating Depression Scale)developed by Zung in 1965 is widely applied to psychiatric studies. The existence of the response bias in SDS, however, has been suggested by several researchers. The purpose of the present study was to examine precisely the response bias in the Japanese version of the SDS. Data from 2, 097 Japanese high school students are shown to illustrate the response bias related to the positive or negative expressions of items in the scale with statistical methods of analysis, together with several sets of empirical data from otherstudies. The findings were discussed in terms of statistical view. Apart from the main subjects, we point out some incorrectness of Zung(1967b)in Appendix.
著者
名倉 宏 安藤 紀昭 大谷 明夫
出版者
日本口腔・咽頭科学会
雑誌
口腔・咽頭科 (ISSN:09175105)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.147-151, 2000-02-29 (Released:2010-06-28)
参考文献数
10

扁桃は, 口腔や鼻腔より侵入する抗原を摂取し, その抗原情報を認識し, それらの抗原侵襲から生体を防御することを主要な機能としている.口蓋扁桃の陰窩は粘膜表面から洞状に陥凹, 分岐することにより, 広い面積で抗原と接触し, それらに対する能率的な免疫反応を誘導することが, 想像されている.陰窩を被覆する上皮細胞は網目構造をとり, その間に多数のT, Bリンパ球が介在していて, リンパ上皮共生関係にある.この上皮細胞には.リンパ装置の濾胞域の樹状細胞と類似した細胞膜抗原 (MHC class II抗原, DC54, CD106, CD21, CD80/86) が発現されている.これらのことから陰窩上皮細胞は, 陰窩の抗原を摂取し, 抗原提示とT細胞の活性化, B細胞の分化とclonal expansion, 成熟を司っているものと考えられる.
著者
難波 義郎 保野 健治郎 室崎 益輝 北後 明彦 藤原 正弘 粕谷 明博 松岡 秀男
出版者
Japan Association for Fire Science and Engineering
雑誌
日本火災学会論文集 (ISSN:05460794)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.57-66, 2005 (Released:2011-03-16)
参考文献数
5

神戸市消防局は,平常時の火災で消火栓の機能(水量・水圧)を評価するため,昭和61年6月9日に「消防ポンプ自動車の連成圧力調査」(神戸市星和台2丁目で放水実験)を行っている。この実際の街区における上水道管網での放水実験より,配水管の口径,放水消火栓数の条件に応じた放水量と水圧の関係を解析した。(オンラインのみ掲載)
著者
片岡 祐子 菅谷 明子 前田 幸英 假谷 伸 大道 亮太郎 福島 邦博 西﨑 和則
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.120, no.2, pp.131-136, 2017-02-20 (Released:2017-03-23)
参考文献数
13

2012年4月難聴遺伝子検査は保険収載され, 現在19遺伝子154変異の検索が行われている. 難聴遺伝子検査は, 聴力型や聴力予後, 随伴症状の予測, 難聴の進行予防といった情報が得られる可能性があるため, 診断や介入, フォローアップを行う上での有用性は高い. 今回遺伝子検査で複数の難聴遺伝子ヴァリアントが検出された症例を経験した. 検索可能な遺伝子数が増加することにより, 診断率の向上が見込める一方で, 複数の遺伝子ヴァリアントが検出され, 結果の解釈に難渋する例も増えることが推測される. 臨床情報との照らし合わせや家族の遺伝子検査も検討し, 患者, 家族が理解, 受容できるように遺伝カウンセリングを行う必要がある.
著者
横谷 明徳 赤松 憲 藤井 健太郎 渡邊 立子 漆原 あゆみ 鹿園 直哉
出版者
独立行政法人日本原子力研究開発機構
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2003

本研究では、放射線の直接効果によるDNAの損傷過程を、DNA中の特定元素を狙い撃ちができるシンクロトロン軟X線ビーム(以下軟X線)を用いることで解明することを目的としている。本年度はDNA塩基の蒸着薄膜試料を作成し、短寿命の塩基ラジカルをESRにより測定した。その結果、薄膜にわずかに水分子が吸着すると塩基ラジカルの収率が減少することを、窒素及び酸素のK吸収端の軟X線を利用することで新たに見出し、損傷過程においてDNAと配位水層との間の電荷交換相互作用が介在することが示された。一方、これまでに軟X線を用いて実験的に得られているDNAの1本鎖切断、2本鎖切断及びFpgなどの塩基除去修復酵素との反応で可視化された酸化的塩基損傷の収率について、モンテカルロシミュレーションによる理論的な解析を進め、特定元素の内殻吸収によりクラスター化した複雑なDNA損傷が生じることを明らかにした。さらに、軟X線と同様に高密度励起・電離を与えるイオンビームについても、研究当初には予定されていなかったが同様な実験を進め高LET放射線によるDNA損傷収率を得ることができた。また細胞レベルでの修復応答を調べるための新しい実験方法として、大腸菌の塩基除去修復酵素欠損株に損傷を含むDNAを適当なベクターで導入し、修復反応をさせた後に再び細胞からDNAを回収して損傷の修復度合いを測定する方法を確立した。この方法により、ふたつの塩基損傷からなるクラスター損傷により、修復欠損株では突然変異率が極めて増大することが明らかになった。さらにDNAとタンパク質がクロスリンクするタイプの損傷を調べる目的で、アミノ酸の薄膜に対する軟X線照射及びHPLC法による照射生成物の分析を行ない、光学異性アミノ酸に関する円偏光軟X線二色性スペクトルの測定に世界で初めて成功するとともに、アミノ酸同士が重合した二量体が生成することを確認した。
著者
横谷 明徳 渡辺 立子 秋光 信佳 岡 壽崇 鵜飼 正敏 福永 久典 藤井 健太郎 服部 佑哉 野口 実穂 泉 雄大 Hervé du Penhoat Marie-Anne
出版者
国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

X線照射したEGFPプラスミドを“非照射”の細胞導入し、ライブセル観察によりEGFP蛍光の発現速度の低下から難修復性のクラスターDNA損傷が生じていることを示した。また軟X線を照射しながら水和デオキシリボース(dR)からの脱離イオンを測定し、水分子が分子の激しい分解を抑制すること、またその理由がdRから配位水への高速のプロトン移動によることを分子動力学計算により示した。さらに放射線トラックエンドで生じる多数の低速2次電子は、発生位置から数nm以上離れたところに塩基損傷を誘発し、修復過程を経てDNAの2本鎖切断に変換され得るクラスター損傷を生成することを示した。