著者
足立 達
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.77-82, 1987-01-20 (Released:2010-03-10)
参考文献数
9
著者
田切 美智雄 廣井 美邦 足立 達朗
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.117, no.Supplement, pp.S1-S20, 2011-09-01 (Released:2013-02-20)
参考文献数
31
被引用文献数
3

茨城県多賀山地の日立変成古生層は,産出化石により前期石炭紀以降の地層とされてきた.しかし最近広範にSHRIMP年代が測定され,多賀山地に日本最古のカンブリア系が60 km2以上にわたって広く分布することが明らかになった.A班では,原岩構造のわかるカンブリア系のうち,枕状構造や発泡構造,急冷組織などがみられる火山岩を原岩とする赤沢層と,堆積構造を残す砂泥質堆積岩や礫岩を原岩とする西堂平層,さらに赤沢層に貫入するカンブリア紀花崗岩類を見学する.また,赤沢層を不整合で覆う石炭系大雄院層基底部の礫岩などを見学する.今後,これらの露頭は日本におけるカンブリア系の模式地となることが予想される.今回は当初の研究成果に基づくものであり,今後さらに多くの研究者によってより深く研究され,日本列島形成の初期の様子が明らかになるであろう.
著者
田切 美智雄 森本 麻希 望月 涼子 横須賀 歩 DUNKLEY Daniel J. 足立 達朗
出版者
Tokyo Geographical Society
雑誌
地學雜誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.119, no.2, pp.245-256, 2010-04-25
参考文献数
29
被引用文献数
8 20

Hitachi metamorphic rocks located in the southern part of the Abukuma Mountains, Northeast Japan, distinctively contain meta-volcanic rocks and meta/sheared granitoids. The igneous ages of meta-granite and meta-porphyry from the Hitachi metamorphic rocks were determined by the SHRIMP zircon method. In this paper, we describe occurrence, petrography, and petrochemical characteristics of these studied rocks. Meta-porphyry, with an igneous age of 506 Ma, intrudes into the meta-volcanic rocks of the Akazawa Formation of the Hitachi metamorphic rocks and has a micrographic texture and a spherulitic texture of an igneous origin. Previous studies have already reported an igneous age of 491 Ma for meta/sheared granitoids using the SHRIMP zircon method. Cambrian meta/sheared granitoid samples occur widely as a granitic body in the northeastern part of the Hitachi metamorphic rocks. (A) Meta-granite of the same age (498 Ma) as the sample used for the above dating is found as boulders in meta-conglomerates. The meta-conglomerate, which is found in the Daioin Formation of the Hitachi metamorphic rocks, lies unconformably on a Cambrian meta-granite body. Both meta-volcanic rocks and meta/sheared granitoids have chemical characteristics commonly associated with island arc volcanism. As such, the Akazawa Formation is likely to have originated in the Cambrian era, although we have no SHRIMP age for meta-volcanic rocks of the Akazawa Formation.
著者
田切 美智雄 堀江 憲路 足立 達朗
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.122, no.6, pp.231-247, 2016-06-15 (Released:2016-08-01)
参考文献数
81
被引用文献数
2 6

日立変成地域のカンブリア系について,ジルコンU-Pb SHRIMP年代値を追加し,既報の年代値をまとめ,各地層を再定義し,地質図を改めた.層序については,早期から晩期のカンブリア系を日立火山深成複合岩体として一括し,その中に赤沢層,玉簾層,変成花崗岩類,変成ポーフィリィを含めた.玉簾層の一部を分離して滝沢層を新設した.西堂平層の堆積年代は白亜紀前期である.さらに,白亜紀後期に火成岩貫入と中圧型変成作用が起った.これは阿武隈帯の竹貫変成岩類の変成履歴とも共通し,東北日本列島でこのような急激なテクトニクスが起こった時期があったと推定した.古第三紀の中央構造線が日本列島全体を縦断していたと仮定して,日本海形成前における,カンブリア系を含む日立古生層と東北日本列島基盤の復元を試み,日立古生層や阿武隈帯は中国東北部の佳木斯・ハンカ地帯に近接することを示した.カンブリア系日立火山深成複合岩体は北中国地塊の東縁に帰属することを主張した.
著者
土谷 信高 武田 朋代 足立 達朗 中野 伸彦 小山内 康人 足立 佳子
出版者
一般社団法人 日本鉱物科学会
雑誌
岩石鉱物科学 (ISSN:1345630X)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.69-90, 2015 (Released:2015-05-02)
参考文献数
89
被引用文献数
4 14

Early Cretaceous igneous rocks in the Kitakami Mountains consist of volcanic rocks, dike rocks, and plutonic rocks, from older to younger. Plutonic rocks are composed mainly of adakitic granites in central part of zoned plutonic bodies surrounded by adakitic to non-adakitic granites in marginal part. These adakitic plutons is divided into E and W zones based on the ages and geochemistry. Zircon U-Pb ages were determined with laser ablation inductively coupled plasma mass spectrometry (LA-ICP-MS) for 22 samples from 13 rock bodies including the Early Cretaceous adakitic granites in the Kitakami Mountains. Zircons from the adakitic granites of E zone give older ages (127-117 Ma) compared with those of W zone (119-113 Ma). Zircon ages of the calc-alkaline to shoshonitic rocks and dike rocks range from 128-124 Ma, which are similar to the oldest rocks of the E zone (127-125 Ma). Zircon ages become younger from the northern Hashikami pluton and marginal facies of the Tanohata pluton (127-125 Ma) to southern Takase granites (118-117 Ma), in the E zone adakitic granites. Petrochemical differences between the E zone and W zone rocks indicate that the adakitic melt of E zone rocks are considered to be derived from vapor-absent melting condition, while those of W zone rocks are from higher pressure and vapor-present condition.   Taking all these data into consideration, the Early Cretaceous magmatisms in Kitakami can be explained by the differential subduction model of the Farallon-Izanagi plates or slab rollback model accompanied with asthenospheric upwelling.
著者
土谷 信高 柴田 知之 芳川 雅子 足立 達朗 中野 伸彦 小山内 康人
出版者
一般社団法人日本鉱物科学会
雑誌
日本鉱物科学会年会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.2014, 2014

オマーンオフィオライト中の珪長質岩類は,海嶺期のもの,後期火成岩類に伴われるもの(衝上開始期),オフィオライト層序の下部に貫入する花崗岩質小貫入岩類(大陸衝上期)の3種類に区分できる.本報告では,これらのうちワジ・フィズ上流ザイミ付近のマントルかんらん岩中に貫入するものと,南部のハイレイン・ブロックのワジ・ハイミリアのマントルかんらん岩に貫入する大陸衝上期の花崗岩質小貫入岩体について,年代と岩石化学的特徴を述べる.これらの珪長質岩類の年代は,これまでに得られていた海嶺期および衝上開始期のものとほぼ同じかやや若い.また全岩化学組成は,海嶺期および衝上開始期のものと著しく異なることから,これらとは全く起源物質が異なることが分かる.詳細な検討から,ザイミのものは基底部変成岩類の白雲母を含むものの脱水分解溶融で,またワジ・ハイミリヤのホルンブレンドを含む岩石は角閃岩の部分溶融で説明可能である.
著者
小山内 康人 豊島 剛志 馬場 壮太郎 外田 智千 中野 伸彦 阿部 幹雄 足立 達朗
出版者
国立極地研究所
雑誌
南極資料 (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.291-398, 2008-07-30

第49次日本南極地域観測隊(JARE-49)夏隊・セール・ロンダーネ山地地学調査隊は,ドロンイングモードランド航空ネットワークを利用して航空機で日本から直接南極内陸山地に赴き,2007年11月23日〜2008年2月5日の75日間,キャンプ生活を送りながらスノーモービルと徒歩によりセール・ロンダーネ山地中央部地域の地質学的野外調査を実施した.また,ベルギー基地,インド基地等を訪問し,国際交流を実施した.今回の野外調査は,航空機を利用した南極内陸地域野外調査の初の試みであり,2007年度にスタートした国際極年(IPY)とも連動した国立極地研究所の一般プロジェクト研究(課題番号P-5-1:代表・本吉洋一)の初年度調査でもある.本報告では,設営面での計画の立案・準備から実施経過に至る過程について詳しく述べる.
著者
大野 正夫 山本 裕二 畠山 唯達 田尻 義了 渋谷 秀敏 加藤 千恵 足立 達朗 齋藤 武士 桑原 義博
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2020-04-01

本研究では、地磁気の強さの「永年変化」を用いた過去3500年間(縄文時代後晩期以降)の遺跡・遺物の年代の決定方法を確立する。そのため、従来あまり利用されてこなかった土器片・甕棺・瓦などを主な資料とし、新手法である「綱川―ショー法」を用いて地磁気強度の推定を行い、地磁気強度変化の標準曲線を構築する。この地磁気強度永年変化曲線は東アジアの遺物・遺跡の新たな年代指標となると考えられる。
著者
川嵜 智佑 足立 達朗 中野 伸彦 小山内 康人
出版者
一般社団法人日本鉱物科学会
雑誌
日本鉱物科学会年会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.2015, 2015

アーマルコライトは,アポロ11号計画で1969年7月20日月面「静かの海」で発見され,搭乗員のアームストロング(ARMstrong),オルドリン(ALdrin),コリンズ(COLlins) 由来して命名された.この鉱物は低圧高温で低酸素分圧条件で安定であり,1000 &deg;C以下でIlm+Rtに分解する.Fe<sup>3+</sup>に富むアーマルコライトが東南極ナピア岩体リーセルラルセン山に産する珪長質片麻岩から報告された(Miyake Hokada 2013).我々(2013) はアーマルコライト仮像様組織をリュッツホルム岩体スカルビークスハルゼンのザクロ石珪線石片麻岩から見出した.これらは,アーマルコライトが超高温変成作用の新しい指標鉱物となり得ることを示唆している.Fe<sup>3+</sup>に富むアーマルコライトの安定性を超高温変成作用の温度圧力に相当する条件で予察的に調べたので報告する.
著者
伊藤 敞敏 庄司 悦子 足立 達
出版者
公益社団法人 日本畜産学会
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.58, no.8, pp.681-686, 1987-08-25 (Released:2010-11-26)
参考文献数
14

物理的性質の検討) 充分に行なわれていない安定型無水α-, 無水αβ複合-および無水β-ラクトース結晶について, 融点および溶解度を中心とした検討を行なった. 安定型無水α-ラクトースの常法および示差熱分析 (昇温速度10℃/分) による融点 (分解) はそれぞれ207.7, 216.5℃, 溶解度は5, 15, 25, 35℃ において, それぞれ, 10.1±0.14, 11.5±0.02, 13.9±0.24, 18.5±0.16 (g/100g水) であった. 無水αβ複合ラクトース (α/β比, 4:1) の上記方法による融点はそれぞれ204.0, 205.0℃, 上記と同じ温度における溶解度はそれぞれ17.9±0.5, 15.2±0.47, 17.5±0.23, 20.7±0.45であった. また, 無水β-ラクトースの同じく融点はそれぞれ228.8, 243.0℃, 同じく溶解度はそれぞれ39.9±0.42, 42.6±0.47, 45.0±0.34, 48.3±0.12で, 文献からの計算値よりもかなり低い値を示した. 無水αβ複合ラクトースについては, そのα:β (4:1) 比と同比率の, 両者の結晶の混合物の融点, 赤外吸収スペクトルとの比較を行ない, その測定結果に一致の認められないことから, 無水αβ複合ラクトース結晶においては, その構成ラクトース分子間に相互作用の働いていることを推定した.

1 0 0 0 OA 日立変成岩類

著者
田切 美智雄 森本 麻希 望月 涼子 横須賀 歩 Daniel J. DUNKLEY 足立 達朗
出版者
公益社団法人 東京地学協会
雑誌
地学雑誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.119, no.2, pp.245-256, 2010-04-25 (Released:2010-07-06)
参考文献数
29
被引用文献数
14 20

Hitachi metamorphic rocks located in the southern part of the Abukuma Mountains, Northeast Japan, distinctively contain meta-volcanic rocks and meta/sheared granitoids. The igneous ages of meta-granite and meta-porphyry from the Hitachi metamorphic rocks were determined by the SHRIMP zircon method. In this paper, we describe occurrence, petrography, and petrochemical characteristics of these studied rocks. Meta-porphyry, with an igneous age of 506 Ma, intrudes into the meta-volcanic rocks of the Akazawa Formation of the Hitachi metamorphic rocks and has a micrographic texture and a spherulitic texture of an igneous origin. Previous studies have already reported an igneous age of 491 Ma for meta/sheared granitoids using the SHRIMP zircon method. Cambrian meta/sheared granitoid samples occur widely as a granitic body in the northeastern part of the Hitachi metamorphic rocks. (A) Meta-granite of the same age (498 Ma) as the sample used for the above dating is found as boulders in meta-conglomerates. The meta-conglomerate, which is found in the Daioin Formation of the Hitachi metamorphic rocks, lies unconformably on a Cambrian meta-granite body. Both meta-volcanic rocks and meta/sheared granitoids have chemical characteristics commonly associated with island arc volcanism. As such, the Akazawa Formation is likely to have originated in the Cambrian era, although we have no SHRIMP age for meta-volcanic rocks of the Akazawa Formation.
著者
小山内 康人 中野 伸彦 大和田 正明 サティッシュクマール エム 河上 哲生 角替 敏昭 角替 敏昭 足立 達朗 SAJEEV Krishnan JARGALAN Sereenen
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009-04-01

本研究では,アジア大陸の広範な地域で地質調査を展開し,大陸衝突帯深部地質について変成岩岩石学的・火成岩岩石学的解析を行うと同時に,最先端同位体年代測定を実施して,ユーラシア大陸極東部(アジア大陸)全域における衝突型造山帯形成に関わる大陸形成テクトニクスを明らかにした.また,アジア大陸形成過程と密接に関連するゴンドワナ超大陸の形成・分裂テクトニクスや,日本海形成以前のアジア大陸東縁部におけるテクトニクスについても考察した.5年間の研究成果は国内関連研究も含め51編の原著論文として学術誌に公表し,招待講演を含む多数の学会発表を行った.