20 0 0 0 OA 磁極と地磁気極

著者
星 博幸 山本 裕二 渋谷 秀敏
出版者
日本地学教育学会
雑誌
地学教育 (ISSN:00093831)
巻号頁・発行日
vol.68, no.4, pp.197-203, 2016-06-30 (Released:2017-05-31)
参考文献数
30

教科書等で混同されることがある「磁極」と「地磁気極」について解説する.磁極は地磁気の伏角が+90°(磁力線が鉛直下向き)または-90°(磁力線が鉛直上向き)の地点のことである.一方,地磁気極は磁軸(地磁気の姿を最もよく近似する双極子を地球中心に仮定した場合の双極子軸の延長)が地表と交わる地点を言う.似た用語は紛らわしく混乱の元にも思えるが,その違いは地磁気の本質と深く関わっている.
著者
長谷川 健 菊池 文太 柴田 翔平 井村 匠 伴 雅雄 常松 佳恵 山本 裕二 大場 司 鈴木 和馬 戸丸 淳晴 楠 稚枝 岡田 誠
出版者
特定非営利活動法人 日本火山学会
雑誌
火山 (ISSN:04534360)
巻号頁・発行日
vol.68, no.3, pp.189-196, 2023-09-30 (Released:2023-11-02)
参考文献数
22

Volcanic bomb is one of the most common eruption products around their source craters. Although paleomagnetic studies on volcanic bombs have a potential to provide high-resolution chronology of volcanic activity, particularly when compared with the known geomagnetic secular variation records, there are only a few such studies. In this contribution, we made an attempt to determine paleomagnetic directions from large (>1 m in diameter) volcanic bombs around “Tsubakuroswa craters”, located in Azuma volcano, for evaluating the potential use of volcanic bombs for paleomagnetic dating. Six oriented mini-cores were drilled from the central part of each large volcanic bomb, five in total, located on a gentle slope a few hundred meters south from the craters. All of the mini-cores were subjected to thermal demagnetization analysis, giving a well-determined characteristic remanent magnetization (ChRM) direction for each bomb as follows: site mean declination (Dm) of 350.6‒358.0º and inclination (Im) of 48.9‒50.8º with a 95 percent confidence limit (α95) smaller than 2.4º. The ChRM directions were consistent among the bombs, supporting the availability of volcanic bombs for further paleomagnetic dating research. Referring the geomagnetic secular variation record in this area, an all-site mean ChRM direction from the five bombs (Dec=355.5º, Inc=50.1º, α95=1.9º) most likely accounts for the derivation of the volcanic bombs by the Meiji Era (1893 CE) eruption. Historic pictures and descriptions are consistent with and support this interpretation. Previous reports suggested that the Meiji Era eruption did not eject magmatic materials and that the last magmatic eruption of this volcano was probably in 1331 CE. However, our results suggest that magmatic eruptions might have occurred here only ca. 130 years ago and may be largely affecting the current activity of this crater area. Our study suggests that volcanic bombs are potentially useful materials for paleomagnetic studies such as dating and establishing geomagnetic secular variation records.
著者
徳山 英一 村山 雅史 宮里 修 谷川 亘 山本 裕二
出版者
高知大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

歴史南海地震の災害記録(沈降量・津波浸水域)が海底で保存されていると考えられている高知県沿岸部の3地域(大月町柏島・須崎市野見・土佐清水市爪白)について調査を実施した。大月町柏島では、サイドスキャンソナーによる詳細な海底地形調査、および試料採取を実施した。海底地形分析の結果、柏島北部の海底に海岸線と平行に伸びる3段の石堤構造物を確認することができた。これまで文献等により2段の存在は確認できていたが、今回初めて3段目の存在を確認できた。試料採取は3段の異なる石堤について実施することができた。また、水中カメラの科学的利用可能性を確認した。須崎市野見では、野見湾内で、海底の試料採取地点の正確な情報を取得するために購入したUSBL方式水中測位装置(Applied Acoustic Engineering社製EasyAlpha)のテストを実施した。その結果、地図をベースとした潜水士の位置情報をリアルタイムに把握することが不可欠であるとわかったため、新たにUSBL用のソフトウェアの改良を実施し、潜水士2人の位置情報を同時に地図上で確認できるシステムを構築した。土佐清水市爪白では、海底に沈んでいる人工石柱の起源を明らかにするため、岩石物理化学データと年代データを取得した。岩石物理化学データの結果から、石柱の起源は三崎層群竜串層の砂岩である可能性を強く示した。さらにpXRFによる元素分析データを用いた多変量解析を実施した結果、海底石柱は、三崎層群竜串層砂岩だけでなく、爪白地区にある比較的古い時代に作られたと考えられる石造物(石段・家の基礎)と同じ化学的特徴を示していることが明らかとなった。
著者
山本 裕二 木島 章文 福原 洸 横山 慶子 小林 亮 加納 剛史 石黒 章夫 奥村 基生 島 弘幸
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2020-04-01

本研究では,スポーツにおける対人運動技能の制御・学習則を解明する.対人運動技能とは,眼前の他者と連携や駆け引きを行う技能と,連携や駆け引きを通して互いに成長し続ける技能の両方を指す.これは様々なスポーツに共通の重要な技能であると考えられるが,従来は個の運動技能のみが扱われており,対人運動技能の制御・学習則は未知である.そこで本研究では,二者が連携や駆け引き,二者が連携して他の二者と駆け引きする対人運動技能の制御・学習過程の調査・行動実験からそこに潜む規則性を見つけ,数理モデルを構築して制御・学習の本質を理解し,ロボットに実装してその妥当性を検証する.
著者
大野 正夫 山本 裕二 畠山 唯達 田尻 義了 渋谷 秀敏 加藤 千恵 足立 達朗 齋藤 武士 桑原 義博
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2020-04-01

本研究では、地磁気の強さの「永年変化」を用いた過去3500年間(縄文時代後晩期以降)の遺跡・遺物の年代の決定方法を確立する。そのため、従来あまり利用されてこなかった土器片・甕棺・瓦などを主な資料とし、新手法である「綱川―ショー法」を用いて地磁気強度の推定を行い、地磁気強度変化の標準曲線を構築する。この地磁気強度永年変化曲線は東アジアの遺物・遺跡の新たな年代指標となると考えられる。
著者
山本 裕二 星 博幸 佐藤 雅彦 中田 亮一
出版者
高知大学
雑誌
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化(B))
巻号頁・発行日
2019-10-07

100万年を超える長期間をカバーできる準連続時系列の古地磁気強度絶対値(API)データ源は、世界でもアイスランドの溶岩層序群をおいて他はない。本研究では、異なる地磁気逆転頻度を示す2つの期間を中心としたAPI準連続変動の解明を目指す。さらに海底堆積物から明らかにされつつある同期間の古地磁気強度相対値の時系列データと統合することで、試料依存性のない古地磁気強度連続変動記録を確立する。
著者
山本 裕二
出版者
東海体育学会
雑誌
スポーツ健康科学研究 (ISSN:21875715)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.1-14, 2021 (Released:2022-08-24)

Motor control and learning are among the main themes in sport psychology. The development of research regarding motor control and learning encompasses two different approaches: the information processing or computational approach and the ecological or dynamical system approach. The motor program is a key concept in the information processing approach, derived from the development of informatics. Schema theory and the hypothesis of practice variability were supported by various motor tasks. On the other hand, the ecological perspective was developed in relation to the problem of degrees of freedom. The concept of self-organization was applied to the generation of movement patterns through applications of the dynamical system to individual skills. When applied to the act of striking a tennis ball, the dynamical system with temporal input revealed a fractal transition between two attractors during switching between forehand and backhand strokes. Based on these results, a new training method was proposed, and the effect was examined. Next, concerning interpersonal skills, the synchronization of two opposing players was examined in games of tag and kendo using relative phase analysis based on oscillator dynamics. The anti-phase synchronization of the forward-backward step movement was increased with learning sessions in playing tag. Expert kendo players also switched between anti-phase and in-phase movements corresponding to the critical interpersonal distance. The triadic coordination of a 3-vs.-1 ball possession task was examined from the perspective of symmetry breaking, and the expert showed less symmetry breaking. The simulation results were confirmed based on the social force model, and the cooperative force was identified as most important. Training equipment that enhanced cooperative force was developed, and the effects were examined. Finally, we proposed that future research should focus on interpersonal skills as sport skills.
著者
谷川 亘 山本 裕二 廣瀬 丈洋 山崎 新太郎 井尻 暁 佐々木 蘭貞 木村 淳
出版者
国立研究開発法人海洋研究開発機構
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2022-04-01

1888年磐梯山噴火により磐梯山の北側に湖(桧原湖)が形成し、それに伴い桧原集落(桧原宿跡)が被災し水没した。桧原宿跡は旧宿場町のため近世・近代の文化を記録する『水中文化遺産』であり、また火山災害の痕跡を記録する『災害遺跡』としての価値を持つ。そこで、桧原宿跡の水中遺跡調査を通じて、江戸・明治の産業・文化・物流の理解、山体崩壊に伴い約500名もの住民が亡くなった災害のメカニズム、せき止め湖の形成過程、および水没により高台移転を余儀なくされた避難の過程という自然災害の総合的な理解につなげる。
著者
谷川 亘 村山 雅史 井尻 暁 廣瀬 丈洋 浦本 豪一郎 星野 辰彦 田中 幸記 山本 裕二 濱田 洋平 岡﨑 啓史 徳山 英一
出版者
日本海洋学会 沿岸海洋研究会
雑誌
沿岸海洋研究 (ISSN:13422758)
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.21-31, 2021 (Released:2021-09-07)
参考文献数
34

高知県須崎市野見湾では,白鳳地震によって水没した村『黒田郡』の伝承が語り継がれているが,その証拠は見つかっ ていない.そこで本研究では,野見湾内で海底調査を行い『黒田郡』の痕跡を探索した.その結果,海底遺構の目撃情報 がある戸島北東部の海底浅部(水深6m~7m)に,面積約0.09km2の沖側に緩やかに傾斜する平坦な台地を確認した. 台地表層は主に薄い砂で覆われており,沿岸に近づくにつれて円礫が多くなった.また,砂層の下位は硬い基盤岩と考え られ,海底台地は旧海食台(波食棚)と推定される.海水準変動と地震性地殻変動を踏まえると南海地震により海食台は 約7m 沈降したと推定できる.本調査では黒田郡の痕跡は発見できなかったが,水中遺跡研究に対する多角的な調査手 法を検討することができた.特に,インターフェロメトリソナーの後方散乱強度分布による底質観察とStructure from Motion(SfM)技術を用いた海底微地形の構築は,今後浅海における水中遺跡調査に活用できる.
著者
奥村 文浩 横山 慶子 山本 裕二 OKUMURA Fumihiro YOKOYAMA Keiko YAMAMOTO Yuji
出版者
名古屋大学総合保健体育科学センター
雑誌
総合保健体育科学 (ISSN:02895412)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.21-24, 2019

In massed start bicycle races, riding in a group to avoid air resistance is profitable for racing cyclist to save their energy consumption. In this study, we estimated cyclists' power output and analyzed the relationship to the group size in a national championship of track cycling points race. The results show that the average velocity of the group increased as the number of riders in a group increased to some extent, but the average velocity of the large group decresed as the size of the group increased. These results suggest that the small groups are formed by cyclists intended to raise the pace and, on the other hand, the large groups are formed to save energy cunsumption by cyclists intended not to raise the pace.
著者
濱田 洋平 谷川 亘 山本 裕二 浦本 豪一郎 村山 雅史 廣瀬 丈洋 多田井 修 田中 幸記 尾嵜 大真 米田 穣 徳山 英一
雑誌
JpGU-AGU Joint Meeting 2020
巻号頁・発行日
2020-03-13

⾼知県⼟佐清⽔市⽖⽩海岸付近の海底(水深5-10m)には、数十基の大型の石柱(長さ1m)が横たわっている。しかし、石柱が人工的に作られたものなのか、自然の岩石ブロックなのか、そしてその起源ついては不明である。石柱が確認された爪白地区は、昔から南海トラフ地震による津波と台⾵・⼤⾬による⽔害に幾度も襲われているため、海底の石柱には自然災害の痕跡が残されている可能性がある。また、⾼知県各地の沿岸部には684年の⽩鳳地震で⼀夜にして沈んだとされる村(⿊田郡)の伝承が伝わっており、石柱と「黒田郡」との関係性にも期待がもたれる。そこで本研究では、石柱の幾何学的特性と岩石物理鉱物学的な特性を測定し、起源の推定につながる可能性の高い近傍の岩石および石造物についても同じ特性を測定した。各特性の類似性を評価し、海底石柱の起源の推定を行った。一連の分析の結果、海底の石柱は三崎層群竜串層(中新統)を起源とし、現在は閉鎖している三崎地区の採石場から採取、加工され、爪白地区で石段や家の基礎などの石造物として利用された可能性が高いことがわかった。さらに、爪白地区で利用されていた石柱は1707年の宝永地震による津波により海岸まで流された可能性が高いことがわかった。本研究は、破壊分析(間隙率・密度・XRD)と非破壊分析(X線CT・pXRF・帯磁率測定)の両手法を用いて実施している。将来における水中考古遺物の保存を念頭に置いた場合、水中における非破壊分析手法の確立が喫緊の課題となる。本研究ではX線CT画像解析による石柱の表面形状の特徴とpXRFによる元素濃度比の測定結果を用いたPCA解析が起源特定に大きな貢献をしたが、水中でも室内分析と同様の精度でデータを取得する必要がある。一方で、石柱が水中に水没したプロセスを知る上での重要な手がかりとなる年代評価については手法と精度に問題点があることがわかった。本研究の一部は高銀地域経済振興財団の助成金により実施された。
著者
村山 雅史 谷川 亘 井尻 暁 星野 辰彦 廣瀬 丈洋 富士原 敏也 北田 数也 捫垣 勝哉 徳山 英一 浦本 豪一郎 新井 和乃 近藤 康生 山本 裕二 黒田郡 調査隊チーム一同
雑誌
JpGU-AGU Joint Meeting 2020
巻号頁・発行日
2020-03-13

黒田郡遺構調査の目的で,高知県浦ノ内湾の最奥部(水深10m)から採取した堆積物コアを解析した。当時の海洋環境や生物相の変遷履歴も復元することもおこなった。高知県土佐湾の中央部に位置する浦ノ内湾は,横浪半島の北側に面し,東西に細長く,12kmも湾入する沈降性の湾として知られている。高知大学調査船「ねぷちゅーん」を用いて、バイブロコアリングによって4mの堆積物コアが採取された。採取地点は,周囲からの河川の影響はないため,本コア試料は,湾内の詳細な環境変動を記録していると考えられる。採取されたコア試料は,X線CT撮影,MSCL解析後,半割をおこない肉眼記載や頻出する貝の採取,同定をおこなった。 堆積物の岩相は,olive色のsity clayであり,全体的に多くの貝殻片を含む。コア上部付近は,黒っぽい色を呈し強い硫化水素臭がした。また,コア下部に葉理の発達したイベント堆積物が認められ,その成因について今後検証する予定である。
著者
谷川 亘 徳山 英一 山本 裕二 村山 雅史 田中 幸記 井尻 暁 星野 辰彦
雑誌
JpGU-AGU Joint Meeting 2020
巻号頁・発行日
2020-03-13

日本各地には巨大災害により沿岸部の集落や構造物が水没した記録や伝承が残されている。例えば1498年の明応東海地震による浜名湖南部集落の水没、天正13年の地震に伴う長浜市琵琶湖湖岸集落の水没、磐梯山の噴火に伴う檜原宿の水没が挙げられる。高知県内でも684年に発生した白鳳南海地震により集落が水没した伝承が残されており、その集落は「黒田郡」という名称で市民に知れ渡っている。この黒田郡伝承を明らかにするために、過去に幾度にもわたり調査が実施されてきた。しかし、調査記録が不明瞭な点が多く、黒田郡の謎にどこまで迫れたのかわからない。そこで2013年から高知大学と海洋研究開発機構が中心となって、黒田郡の調査が始まった。2019年までに高知県内沿岸部の6地点(南国市十市、野見湾、浦ノ内湾、興津、爪白、柏島)の調査を実施してきた。残念ながらこれまでのところ黒田郡の痕跡を示す証拠は得られていない。一方、本研究は海底の人工物と構造物を自然災害の記録を残す物証として見立てた地球科学的な分析アプローチであるため、これまでの発想にない発見が得られつつある。そこで本発表では、研究成果が出つつある3地点(野見湾・爪白・柏島)について調査概要を紹介する。須崎市野見湾の南部に位置する戸島は弥生時代の遺跡があり、島北東部海底で井戸を見たという報告が昔から寄せられている。そのため、野見湾は高知県内でも黒田郡の有力候補地として知られている。本研究では、海底地形調査により戸島北東部において縦横200m幅にわたる台地を確認することができた。海底台地は非常に平坦で、海食台の可能性をうかがわせることから、海食台の形成過程から地震性沈降史を評価できる可能性がある。一方、土佐清水市爪白海岸海底には人工的に加工された跡が残る石柱が多く横たわっている。本研究により、この石柱は近郊の爪白地区で石段や家の基礎として古くから使用されていた石造物であることがわかった。さらに、石柱が陸上から海底に運搬されたプロセスに南海地震津波と水害が関与している可能性があることがわかった。幡多郡柏島の北部に石堤を想定させる巨石が積まれた壁状構造物が海底にあることが知られている。野中兼山が整備した陸上の堤(兼山堤)とほぼ並行に位置しているため、兼山堤との関連性もうかがわせる。しかし、年代同定と鉱物分析からこの構造物は自然でできたビーチロックである可能性が高いことがわかった。ビーチロックは潮間帯で形成されるため、ビーチロックの年代分析から沈降履歴を評価できる可能性がある。本研究は、水中構造物と水中遺物を対象にした調査が、地震や水害などの歴史自然災害の履歴の評価につなげられる可能性を示唆している。本研究の一部は高銀地域経済振興財団の助成金により実施された。参考文献谷川亘ほか、2016、黒田郡水没伝承と海底遺構調査から歴史南海地震を紐解く:レビューと今後の展望、歴史地震、31、17-26
著者
廣野 哲朗 横山 友暉 金木 俊也 小笠原 宏 矢部 康男 松崎 琢也 山本 裕二 徳山 英一 Tullis C. Onstott Martin Ziegler Durrheim Ray Esterhuizen van Heerden Bennie Liebenberg The ICDP DSeis team
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
日本地球惑星科学連合2019年大会
巻号頁・発行日
2019-03-14

Drilling into seismogenic zones of M2.0-M5.5 earthquakes in deep South Africa gold mines (DSeis Project) was undertaken in 2017–2018 near Orkney, South Africa, to understand principal mechanism of earthquakes nucleate and propagate. Drilling at two main holes, Hole A (817 m) and Hole B (700 m), was completed at the Moab Khotsong mine, and the latter hole penetrated the fault zone that slipped at the 2014 M5.5 earthquake. Fault-related material and its surrounding host rocks were successfully recovered from the hole, and the samples were analyzed in the Center for Advanced Marine Core Research, Kochi University, Japan. The main damaged zone is characterized by highly fragmented fault breccia with high amount of talc and amorphous material, which is likely to related to recent earthquake event. Nondestructive continuous measurements of physical properties (X-ray CT image, density, magnetic susceptibility, and natural gamma ray) are in progress. We will show the preliminary results about the characteristics of the M5.5 fault zone and its implication for generation of the M5.5 earthquake.
著者
山本 裕二 横山 慶子 木島 章文 島 弘幸 YAMAMOTO Yuji YOKOYAMA Keiko KIJIMA Akifumi SHIMA Hiroyuki
出版者
名古屋大学総合保健体育科学センター
雑誌
総合保健体育科学 (ISSN:02895412)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.1-14, 2017-06-30

This study considered the movements of the defense lines and the ball during a football game as a three-coupled oscillation. Each defense line of two opposing teams oscillated with in-phase synchronization, and the length between each defense line and the ball oscillated with anti-phase synchronization. We introduced a three-coupled oscillation model to understand these synchronizations. First, we considered the case in which three masses, m, and four spring constants, k, were equal in a three-coupled oscillation. We calculated the eigenvectors and eigenvalues based on the equation of motion, and we obtained three modes of oscillation as three angular frequencies in the equation. We obtained key parameters when we defined the initial state of the system, which allowed us to solve the equation of motion for three-coupled oscillation. Next, we considered cases in which three masses and four spring constants differed. To confirm the validity of the three-coupled oscillation model, we calculated the distribution of the relative phase between two outer masses, m1 and m3, as defense lines and the length between two outer masses and the middle mass, m2, as each defense line and the ball. The three-coupled oscillations showed similar distributions of the relative phase. However, the periodogram showed distinct periodicity. Thus, a more sophisticated model is needed to understand the behavior of the defense lines and the ball during football games.
著者
横山 慶子 山本 裕二
出版者
日本認知科学会
雑誌
認知科学 (ISSN:13417924)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.284-298, 2011 (Released:2011-12-16)
参考文献数
36

This study was designed to elucidate collective dynamics in ball sports by developing an index to quantify team cooperation; it also aimed to confirm the validity of that index by applying it to actual game data. Cooperation within a team was quantified in terms of the team divergence coefficient (TD), which was expressed as team convergence-divergence during play. To evaluate use of space on the court or field, a team pressure-field (TP) was calculated as the sum of individual pressure-fields (IPs), based on the pressure-field model developed by Kijima (2008). The TD was then calculated from the TP using Shannon's entropy. We analyzed the relationship between the TD and team distance which was confirmed as a control parameter for pattern of game, by analyzing data from two actual field hockey games played by six-player adult and youth teams. The adult game has shown that it switched the cooperation patterns between divergence and convergence according to the team distance, however, the youth game has not shown. Our results suggest that the team distance would be considered as a control paramter for a team cooperation. We discussed a collective dynamics of team cooperation from a dynamical systems perspective.
著者
鈴木 啓央 山本 裕二
出版者
日本スポーツ心理学会
雑誌
スポーツ心理学研究 (ISSN:03887014)
巻号頁・発行日
pp.2013-1208, (Released:2013-06-20)
参考文献数
37
被引用文献数
1

The purpose of this study was to quantify human dexterity by examining the movement involved in switching between forehand and backhand strokes when a ball moved from side to the other during table tennis. The hitting movements of expert and novice table tennis players were observed when balls were repeatedly moving in the same direction (periodic input condition) and when they were moving in two different directions successively (switching input condition). From the viewpoint of the switching dynamical system (Gohara and Okuyama, 1999a), the repeated movement under the periodic input condition was treated as an attractor, and the switching movement between strokes under the switching input condition was treated as transition of attractors. The dexterity with which movement were completed was quantified in terms of the fractal dimension. The fractal dimension was calculated according to Poincaré maps depicting the trajectories of the midpoint and angular velocities at the shoulder. Data from experts and novices almost reflected transitions of the third-order sequence effect, and the fractal dimensions included non-integers, which indicate that these fractal transitions had fractal properties. However, the fractal dimension of experts was lower than that of novices. The two output patterns corresponding to the two input patterns overlapped more for novices than for experts. The results suggest that the dexterity shown in switching movements can be quantified in terms of the fractal dimension based on the switching dynamical system.