著者
青木 敏 竹村 彰通
出版者
一般社団法人 日本数学会
雑誌
数学 (ISSN:0039470X)
巻号頁・発行日
vol.59, no.3, pp.283-302, 2007 (Released:2011-05-01)
参考文献数
60
著者
吉井 隼 野地 剛史 勝野 渉 田村 茉央 長谷川 美帆 遠藤 匠 森末 明子 青木 敏行 横内 到 杉 薫 渡邉 紳一 西村 宗修
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.54, no.9, pp.449-455, 2021 (Released:2021-09-28)
参考文献数
17
被引用文献数
1

維持血液透析(HD)患者における足趾上腕血圧比(TBI)の予後予測因子としての有用性は不明である.本研究では足関節上腕血圧比(ABI),TBI,皮膚灌流圧(SPP)を検査した157名のHD患者の5年後の生存の有無と因子を用いて予後因子解析を行った.Cox proportional hazards modelを用いた検定の結果,TBIは独立予後因子であった(p<0.001).また死亡予測のROC曲線では,TBIのcut off値が0.56,曲線下面積はTBI 0.91で予測能が最も高かった.算出されたTBIのcut off値を用いてTBI≧0.7群,0.7>TBI≧0.56群,TBI<0.56群およびZero TBI sign群に分類した結果,0.7>TBI≧0.56群の生命曲線はTBI≧0.7群と差がなかった.また,TBI<0.56群が0.7>TBI≧0.56群よりも有意に低く(p<0.001),Zero TBI sign群はTBI<0.56群よりも有意に低かった(p=0.020).TBI≧0.56群の死因には心血管疾患を認めなかったが,TBI<0.56群,Zero TBI sign群でその死因が4割を占めていた.HD患者においてTBIはABIおよびSPPより予後予測因子として有用であった.
著者
宮部 麻耶子 大島 賢治 青木 敏裕 泉水 仁 鬼束 優香 両角 光男 ミヤベ マヤコ オオシマ ケンジ アオキ トシヒロ イズミ ジン オニツカ エミカ モロズミ ミツオ Miyabe Mayako Oshima Kenji Aoki Toshihiro Izumi Jin Onitsuka Emika Morozumi Mitsuo
出版者
熊本大学工学部技術部
雑誌
熊本大学工学部技術部年次報告集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.130-131, 2010

熊本大学工学部は、平成17年度より、ものづくり創造融合工学教育事業を実施している。これを受け、技術部でも学科の実験・実習の垣根を超え、専門域外の学生に対して技術職員が日頃培った工学基礎技術を融合させ提供している。これにより受講生の好奇心を涵養し、学習意欲の向上と創造する楽しさを発見してもらうことを目的としている。同時に、技術職員も専門技術を超えて学び、学生と共に試行錯誤することで、技術の向上を図ることができる。今回は本事業の一つ、「ナタ・デ・ココの工学的アプローチ」について報告する。本研究はバイオ技術を手掛かりにした「ものづくり」と化学構造分析、材料加工、音声評価といった多分野にわたる技術の融合により成り立ち、参加する学生の専攻分野を問わず多様な目的や興味を満たすことができる。したがって、本事業の目的として最適であると考えられる。
著者
遠藤 薫 吹角 隆之 足立 準 小嶋 益子 青木 敏之 吉田 政弘 森田 和矢 成 隆光 辻野 守典
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.46, no.10, pp.1013-1024, 1997
被引用文献数
3

1. 3〜12歳のアトピー性皮膚炎患者30名を無作為に2群に分け, 1年間にわたって患者の部屋及び寝具を掃除することによって, ダニ数が減少し, 患者の症状と検査値の改善に寄与するかを, 二重盲検試験で検討した。2. 前後のダニ数は, モニター群とコントロール群の両群とも, 患者の部屋の床で有意に低下していた。終了時, モニター群の寝具でより大きいダニ数の低下の傾向が認められ, 特に掛け布団において有意なダニ数の差異が認められた。3. 終了時, 症状スコアはモニター群で有意に改善していたが, コントロール群ではそうではなかった。両群間で症状スコアの変動率を分析すると, モニター群においてより軽快傾向が見られたものの有意差は認められなかった。4. 血清IgE値は掃除前後で両群とも有意差はなかった。Dermatophagoides farinae (Df), D. pteronyssinus (Dp) に対するRAST値は, 有意差はなかったが, モニター群でより大きい低下がみられた。5. ダニ数の低下は, 臨床症状の改善とダニRAST値の低下に寄与する可能性が示唆された。

2 0 0 0 OA 黄菌毛の1例

著者
船井 龍彦 青木 敏之 西田 健樹 清水 洋子 遠藤 秀彦
出版者
Meeting of Osaka Dermatological Association
雑誌
皮膚 (ISSN:00181390)
巻号頁・発行日
vol.27, no.5, pp.1028-1033, 1985 (Released:2010-06-04)
参考文献数
7

17才, 男子学生の腋毛に認められた毛円柱に対して, 細菌学的検索, 走査電顕, 透過電顕を行った。血液寒天培地での培養の結果, 淡黄色のクリーム状の小集落形成が認められた。それらはグラム陽性桿菌で生化学的検査によりコリネバクテリアと同定された。走査電顕では, 無数と思える菌体の集簇した団塊物が毛表面にびっしりと付着し, また毛上皮が破壊され毛皮質表面が露出しているのが認められた。透過電顕では, 団塊の表層には多数の菌体が増殖し, それと連続した深層部には毛皮質の変性した部位が見られ, この部位あるいは更に深層のほぼ正常毛皮質内へも菌体の浸襲を認めた。
著者
澄川 靖之 上木 裕理子 三好 彰 程 雷 殷 敏 時 海波 澄川 真珠子 幸野 健 青木 敏之 片山 一朗
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.56, no.10, pp.1270-1275, 2007-10-30 (Released:2017-02-10)
参考文献数
19
被引用文献数
2

【目的】日本,中国におけるアトピー性皮膚炎の有症率と皮膚のバリア機能について調査を行い比較検討を行った.【方法】中国チベット自治区ラサ市68名,江蘇省宜興市67名,兵庫県西宮市99名の小学1年生を対象に皮膚科検診を行い,その際に経皮水分蒸散量(TEWL : transepidermal water loss),角質水分量(capacitance)を測定した.またラサ市,宜興市,大阪府大阪市の中学1年生を対象に入浴回数についてのアンケート調査を行った.【結果】アトピー性皮膚炎の有症率は,ラサ0%,宜興2.63%,西宮4.26%であった.TEWLは西宮が宜興・ラサに比し有意に高く,capacitanceはラサが西宮・宜興に比し有意に低かった.また入浴回数はラサで月2.2回と西宮・宜興に比べ少なかった.【結論】TEWLの増加に従いアトピー有症率が増加する傾向がみられた.生活習慣・環境の変化によりアトピー性皮膚炎の有症率や皮膚のバリア機能がどう影響を受けるか今後も調査を行っていく必要があると考えられた.
著者
船井 龍彦 青木 敏之
出版者
Meeting of Osaka Dermatological Association
雑誌
皮膚 (ISSN:00181390)
巻号頁・発行日
vol.26, no.6, pp.1218-1222, 1984 (Released:2010-06-04)
参考文献数
12

54才男性. 27才より毎日飲酒, 53才のとき肝硬変を指摘される. 53才頃より顔面, 頸部に自覚症状を欠く色素沈着が出現し次第にその色調が濃くなってきた. 皮膚脆弱性や水疱形成はなかった. 色素沈着以外に強皮症様皮疹, Pseudo-xanthoma様の淡黄色丘疹も認められた. 尿に波長400nmの光線を直接照射したところ鮮明な紅色を発し, さらに尿中ウロポルフィリンの著明な増加, モノクロメーターで410nmを中心とした紅斑産生時間の短縮を認め, 晩発性皮膚ポルフィリン症と診断した.
著者
木下 康昭 阪本 泰男 佐藤 千明 青木 敏 野本 真一 篠原 弘道
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.85, no.3, pp.204-213, 2002-03-01
被引用文献数
5

ダイヤルアップ時代から常時接続の時代に向け,ラストワンマイルのブロードバンド化がインターネット通信で最大の課題となっている.加入者から集配局に至るアクセス系の伝送媒体と網トポロジーを,電話用対ケーブルを用いるADSL,CATV同軸ケーブル網の利用,アンテナ系を用いる無線アクセス,光ファイバを用いる光アクセスの4種類に分類し,そのブロードバンド化の内外動向と技術課題を横断的に論じた.IT国家基本戦略は,今後の政策課題の実行で十分に達成の見込みである.
著者
青木 敏 竹村 彰通 日比 孝之 大杉 英史
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

多項式環のグレブナー基底の理論を,統計学の様々な問題の解決に応用するという研究分野(計算代数統計学)は,1990年代に誕生し,主に分割表の枠組みにおいて,研究が進められてきた.本研究は,統計学の重要な応用分野のひとつである,実験計画法において,計算代数手法を使った新たな統計手法を開発することを目標とした.従来,実験計画法では,正規性の仮定を前提にした直交表の利用などに主眼が置かれていたが,本研究では,非正規性を有する観測値に対する統計手法として,多項式環のイデアルの構造から得られる新たな統計モデルの提案や,統計モデルの代数的特徴づけなどの結果を得た.
著者
大間 知典子 笹部 哲生 小嶋 益子 足立 準 遠藤 薫 吹角 隆之 青木 敏之
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー
巻号頁・発行日
vol.43, no.7, pp.796-799, 1994
被引用文献数
15

重症アトピー性皮膚炎患者240例の眼疾患について考察を行った. 対象は, 男性120例, 女性120例で平均年齢18.9±7.2歳であった. 気道のアトピー性疾患の合併は, 気管支喘息が27.9%, アレルギー性鼻炎が29.6%であった. 各症例につき眼科的な自覚症状の有無に関わらず, 眼科的検査を施行し, 眼合併症を調査した. 結果は134例 (55.8%)に何らかの眼合併症がみられた. その内わけはアレルギー性結膜炎28.3%, 白内障17.9%, 春季カタル2.1%, 網膜剥離1.3%, 円錐角膜0.8%, 網膜裂孔0.8%, 眼瞼内反症2.5%, 角膜びらん6.3%であった. 症状や病態によっては, 眼科治療が必要とされるものもあり, 眼症状を訴えない患者に対しても, 早期冶療の目的から, アトピー性皮膚炎の患者には, 眼科的な検査を積極的に行う必要があると思われる.