著者
山田 健二 須藤 明治
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.33, no.6, pp.905-909, 2018 (Released:2018-12-21)
参考文献数
23
被引用文献数
1

〔目的〕本研究の目的は,足把持トレーニングの足関節周囲筋の筋活動量について明らかにすることとした.〔対象および方法〕健康な大学生14名を対象とした.足把持力の計測は,足指筋力測定器を用いて任意の片足とした.最大把持時および足把持トレーニング動作における前脛骨筋,腓腹筋外側頭,母趾外転筋,短趾屈筋の筋活動量を計測した.〔結果〕足把持力と筋活動量との関係において,前脛骨筋,母趾外転筋,短趾屈筋との間に正の相関関係が認められた.また, タオルギャザー時の筋活動量が高い値を示した.〔結語〕足把持力のトレーニングには, 足関節周囲筋が使われる運動が有効であると考えられた.
著者
山田 健二 須藤 明治
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.519-521, 2015 (Released:2015-09-03)
参考文献数
16
被引用文献数
3 1

〔目的〕足把持力と50 m走の疾走速度との関係について明らかにすることを目的とした.〔対象〕健康な男子学生101名を対象とした.〔方法〕足把持力は,足指筋力測定器を用い,片足で椅座位姿勢にて3回行った.50 m走は,裸足と靴の2条件で行い,それぞれ2回行った.〔結果〕靴よりも裸足の疾走速度は大きかった.また,両条件において,足把持力と正の相関関係が認められ,相関係数には条件間で差は認められなかった.〔結語〕足把持力は,疾走能力に重要であり,基礎的な身体づくりに役立つ能力であると示唆された.
著者
山田 健二 須藤 明治
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.183-186, 2018 (Released:2018-03-01)
参考文献数
22
被引用文献数
1 1

〔目的〕足把持力と足関節周囲筋との関係について明らかにすることとした.〔対象と方法〕健康な男子大学生8名を対象とした.足把持力の計測は,足指筋力測定器を用いて任意の片足とした.最大把持時における前脛骨筋,腓腹筋外側頭,母趾外転筋,短趾屈筋の筋活動量を計測した.〔結果〕足把持力と筋活動量との関係において,前脛骨筋,母趾外転筋,短趾屈筋との間に正の相関関係が認められた.〔結語〕足把持力と筋活動量の関係が明らかになった.足把持力には,母趾だけでなく全ての趾が重要であることが考えられ,全ての足趾を鍛えることが重要であると推察された.
著者
清田 義和 佐久間 汐子 岸 洋志 須藤 明子 小林 清吾 宮崎 秀夫
出版者
一般社団法人 口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.307-312, 1997-07-30 (Released:2017-10-20)
参考文献数
19
被引用文献数
12

本研究の目的は,フッ化物ゲルを歯ブラシを用いて塗布する方法による乳歯う蝕予防プログラムの効果を評価することである。う蝕がない1歳6ヵ月児892名を対象とし,希望により3歳まで6ヵ月間隔で受けたフッ化物ゲル歯面塗布の回数によってグループ分けし,3歳6ヵ月の時点でう蝕の発生数を比較した。その結果,定期的に4回の塗布を受けた群のう蝕発生数が最も少なく,全く受けなかった群に比較して平均う蝕発生(dmfs)数で47.5%の有意な差が認められた。本法で有意なう蝕予防効果を得るために,少なくとも年2回の定期的,継続的なフッ化物歯面塗布の実施が必要であることが示唆された。
著者
須藤 明治 山田 健二 山村 俊樹 鴫原 孝亮 羽毛田 高聖
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.70, pp.241_2, 2019

<p> 一般的に、握力の評価は、静的最大筋力であり、筋肉の力をみる代表値として用いられている。そして、近年、握力が強い人は、積極的に身体を動かす習慣を持っていることが予想され、より多く筋力を使い、脳への刺激も活発であり、それが心肺機能や循環器機能を高め、認知症や梗塞などの発症リスクを低くしているのだと言われている。また、手の運動が脳の活性化や健康に役立つことも知られている。そこで、本研究では、直径40mmの筒状の棒長さ35cm(A-bou) とし、ほぼmaxで握りしめてから、ひねる動作を繰り返した時の筋活動を測定した。その結果、握力52.1kgの時を100%MVCとして、A-bouを握ったときの筋活動は、腕橈骨筋104.7、尺側手根屈筋110.0、上腕二頭筋15.6、上腕三頭筋2.0、三角筋5.6、僧帽筋1.8、大胸筋19.4、脊柱起立筋33.9であった。そして、ひねり動作時は、腕橈骨筋71.1、尺側手根屈筋19.8、上腕二頭筋3.4、上腕三頭筋1.3、三角筋7.9、僧帽筋4.6、大胸筋20.9、脊柱起立筋32.1であった。また、血流値は2.4倍となった。このように、筋出力を調整することにより、血管への刺激が連続的に行われ、血管自体の柔軟性が高まるのではないかと推察された。</p>
著者
坪田 敏男 瀧紫 珠子 須藤 明子 村瀬 哲磨 野田 亜矢子 柵木 利昭 源 宣之
出版者
日本野生動物医学会
雑誌
Japanese journal of zoo and wildlife medicine (ISSN:13426133)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.69-74, 2002-03

人間の営みによって作り出された化学物質が,長期間分解されることなく環境に蓄積し,内分泌攪乱化学作用によって人や野生動物の生殖に異常をもたらすことが解明されつつある。内分泌攪乱化学物質には,DDTなどの農薬,PCB類などの工業化学物質,ダイオキシンなどの非意図的生成物,合成女性ホルモンとして使われたDESなどの医薬品などが含まれる。これまでに,アメリカ合衆国のアポプカ湖でのワニの個体数減少,ミンクやカワウソの繁殖率の低下,猛禽類の卵殻の薄化や孵化率の低下,イルカやアザラシの大量死,イボニシでのインポセックス,コイの雌雄同体化,ホッキョクグマの生殖能力の低下や間性といったさまざまな生殖異常が内分泌攪乱作用によって引き起こされている。日本においては平成10年度より内分泌攪乱化学物質およびダイオキシン類による野生生物への影響実態調査が開始され,さまざまな野生動物,とくに海獣類や猛禽類における内分泌攪乱化学物質の蓄積が認められた。今後さらに影響実態を究明し,内分泌攪乱化学物質問題を解決していく必要がある。
著者
須藤 明人 張 晨犁 坪山 学 佐藤 彰洋 長谷川 修
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J91-D, no.6, pp.1634-1647, 2008-06-01

ロボットの知能に関する研究の突破口となり得るパターン情報ベースの推論について,新たな手法を提案する.シンボルをベースとした既存の推論機を知能ロボットに適用する際には,( 1 )シンボル化装置の性能に限界があるという問題,( 2 )自律的なシンボルを生成する際に生じる問題,( 3 )シンボル化になじまないタイプのパターン情報が存在するという問題がある.本論文では,これらの問題の解決のためにパターン情報ベースの推論機が必要となることを指摘し,新しいパターン情報ベースの推論機を提案する.提案手法は,「連言,選言,否定を含む任意の形の論理式を扱うことができる」,「パターン情報を多値ベクトルで表現する」,「汎化性能をもつ」,「推論結果の重複を回避する」,「雑音への耐性をもつ」といった知能ロボットに適用する際に重要な機能を併せ持っている.これらの機能を実現するために,提案手法はオンライン教師なし学習手法であるSelf-organizing Incremental Neural Network(SOINN)や連想記憶モデルであるSOINN Associative Memoryを拡張したアルゴリズムを採用している.