著者
江間 有沙
出版者
情報処理学会 ; 1960-
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.59, no.11, pp.1002-1008, 2018-10-15

現在,北海道の酪農業界では経営の大規模化と効率的な経営を目指す変化が起きている.特に,(1)牛の繁殖管理に使われる情報技術と,(2)牛の選抜を行うためのゲノム技術とデータベース化がすすめられている.獣医師かつ酪農コンサルタントへのインタビューをもとにした本稿では,酪農の現場で使われている技術の詳細を紹介し,今後の展開への期待を示す.さらには情報技術を用いて牛を効率的に管理する方法だけではなく,病気を減らす・予防するという観点からカウコンフォートを高める検討が進められている事例を紹介し,技術だけではなく現場のニーズとの相互作用が重要であることを示す.
著者
山本 大介 土井 美和子
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.43-50, 2008-01-15
参考文献数
6
被引用文献数
1

本報告では,2007年7月に開催された,RoboCup世界大会サッカーシミュレーションリーグの参加報告を行う.まず,RoboCup世界大会の概要を紹介する.特に,サッカーシミュレーションについて詳しく紹介する.その中で,筆者が参加した2DリーグとPVリーグについて報告する.最後に,参加報告のまとめを行う.
著者
三井 信雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.16, no.11, pp.1017-1023, 1975-11-15
著者
日比野 靖
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.52, no.8, pp.904-910, 2011-07-15
著者
越前 功 大金 建夫
出版者
情報処理学会 ; 1960-
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.58, no.9, pp.824-829, 2017-08-15

指紋認証が普及し,PCやスマートフォン等,個人用の機器にも広く採用されつつある.その一方で,ディジタルカメラを使って指紋を遠隔から窃取し,不正ログインやなりすましなどに悪用される危険性が指摘されている.本解説では,撮影された写真に画像処理を施すことにより.不正な指紋認証が実際に可能であることを示す.また,これを防止するための手段として,接触式の指紋センサーには正常に反応しつつ,撮影された写真から指紋の復元を不可能にする盗撮防止手法について概説する.
著者
坪倉 誠
出版者
情報処理学会 ; 1960-
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.64-66, 2021-01-15

スパコン「富岳」によるウイルス飛沫・エアロゾルの飛散シミュレーションについて紹介する.コロナ禍の中,プロジェクトを開始するに至ったいきさつのほか,シミュレーション手法の概要と富岳への対応状況,プロジェクトのこれまでの成果と今後の予定について概説する.
著者
岸本 章宏
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.139-145, 2012-01-15

チェス,オセロ,チェッカー,シャンチーなど,二人零和完全情報ゲームは世界に多い.この手のゲームは両者が最善を尽くすと「先手必勝,後手必勝,または引き分け」という解が求まる.本稿では,すでに必勝法が求められたゲームをいくつか取り上げ,必勝法計算に利用した手法について概観する.
著者
山名 早人 村田 剛志
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.46, no.9, pp.981-987, 2005-09-15
被引用文献数
4
著者
藤井 康雄 市田 浩三 清野 武
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.18, no.11, pp.p1095-1101, 1977-11-15
被引用文献数
2

A method is described for finding maxima and minima of multivariable functions. Using interval arithmetic, one can find the global maximam or minimum with rigorous error bounds. The convergence can be made fast by Newton's method after subregions are grouped.
著者
西田 亮介
出版者
情報処理学会 ; 1960-
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.59, no.7, pp.596-598, 2018-06-15

近年,密接になっている情報化と政治の関係について簡潔に概観する.SNSなどが身近なものになり,また選挙といった政治的選択に付随する情報収集における重要な存在になるなかで,SNSを使った政治的介入に対する懸念が高まっている.これらの主題を扱うにあたって,世界的に問題視されている近年のケンブリッジ・アナリティカ等の事例を紹介する.その後,技術的な規制は不可能ではないが,言論の自由といった民主主義国固有の前提条件を毀損しかねないという懸念やディジタル・ゲリマンダリング等の議論に言及し,近い将来の国内における懸念事項として憲法改正の国民投票運動の例を挙げた.
著者
岸 知二
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.50, no.4, pp.268-273, 2009-04-15
参考文献数
6

プロダクトライン開発は,ビジネス目的や開発組織の状況に応じて体系化されるものであり,個々の開発形態はきわめて多様である.しかしながらそれらには共通する本質的な部分がある.本稿ではそうしたプロダクトライン開発の全体像について説明した後,そうした開発の最上流で必要となるスコーピングや要求定義に関する話題を紹介する.
著者
武田 浩一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.47, no.7, pp.723-728, 2006-07-15
参考文献数
8

ビジネス・インテリジェンス(BI)とは,企業が持つ社内外の情報を活用し,ビジネスにおけるよりよい意思決定を迅速・確実に行うための活動や手法に関する包括的な概念(conceptual umbrella)である.BIという用語は,Howard Dresnerが1989年に命名したとされており,最近のインタビュー☆1で,DresnerはBIが技術的な内容にフォーカスしたものではなく,企業内の人材とプロセスを統合してビジネス目的を達成することが主眼であると明確に述べている.Dresnerはさらに,BIが情報の民主化(information democracy)といえる方向に進んでおり,少数のアナリストによる高度な情報分析から,ビジネスの現場で誰もが意思決定や行動につながる知見(insight)の獲得のためのインフラとして普及すると予見している.このためには,たとえば重要業績評価指標(key performance indicator KPI)の目標達成や改善を可能にするBIや,BIツールの標準化と理解,業務プロセスへの統合といった諸問題について言及されなければならないが,ここでは技術的な側面を中心に,人工知能技術を応用した最近のBIについて解説する.特にテキストマイニングを利用して,従来のデータベースに含まれる数値・コード化された項目を中心とする構造化情報と,フリーテキストで記述される非構造化情報を統合することで可能になったBIの応用について詳しく紹介する.
著者
所 洋一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.45, no.8, pp.862-866, 2004-08-15
参考文献数
3

2000年12月からBSデジタル放送が始まり,3年後の2003年12月1日からは東京・大阪・名古屋で地上デジタル放送が開始された.デジタル放送の特徴は,ハイビジョンによる高画質放送,5.1サラウンドなどによる高音質放送がある.さらに,アナログ放送にはなかったまったく新しいマルチメディアサービスである,データ放送も大きな特徴の1つである.データ放送では,ニュース,気象情報,スポーツ情報をリアルタイムで提供するサービスや,受信機に装備されている通信機能を利用した,クイズ参加,リクエストなどにテレビから直接参加できる双方向サービスなどを視聴者へ提供することが可能となった.デジタル放送における,データ放送コンテンツのマルチメディア符号化方式は,BML(Brodacast Markup Language)と呼ばれる記述言語が採用されている.BMLは,ARIBで開発された,XMLベースのマルチメディア符号化方式で,BMLのタグの基本セットは,XMLに基づきhtmlの仕様を記述しなおした,XHTML規格のタグセットが採用されている.モノメディアと呼ばれる,情報を表現する文字,図形,静止画,映像,音声などの個々のメディアのレイアウトを記述するためには,CSS(Cascading Style Sheets)規格が採用されている.また,リモコン操作などにより,表示を切り替えるといった動的な制御を行うためのスクリプト言語として,ECMA Script規格が取り入れられている.ECMA Scriptで記述されたスクリプトから,文字やレイアウトのパラメータへのアクセスには,DOM(Document Object Model)規格が採用されている.BMLは,これらの規格に対して,放送として求められる要件を実現するための拡張仕様を付加した規格になっている.さらに,規定された規格の中で実際の放送において利用できるものを定義した運用規定が,別途,「BS/広帯域CSデジタル放送運用規定」,「地上デジタルテレビジョン放送運用規定」において定義されている.
著者
田中 久美子
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.46, no.6, pp.691-696, 2005-06-15
参考文献数
18
被引用文献数
1

近年ではPDAや携帯電話などの小型携帯端末が普及し、これに伴って文書入力システムが議論されるようになった。 入力デバイスとしては、キーボードを用いるものからセンサや音声認識などを用いるものまでさまざまに提案されているが、少数キーによる入力は、キーボードの発展形として注目を集めている。 少数キー入力の問題の本質は、言語の総文字数よりも少ないキー数を用いていかに文書を入力するかという点にある。 この問題に対しては、日本は漢字の入力方法として世界で最も早くから取り組んできている。 現在では、predictive text entryとして世界的に研究されるようになり、日本で発展してきた技術上の思想が世界中の言語へ広がりつつある。 本稿ではこの世界の流れの中で、予測入力を中心に少数キー入力を捉える。 少数キー入力は、最先端の機器類を通して発展してきたが、同時に高齢者や身障者とのコミュニケーションを広く支援するユニバーサルな道具としての可能性も秘めている。 従来のコンピュータは、フルキーボードという特殊な環境を前提としており、そこではタッチタイプの技能に通じた達人だけを対象としてきた。 しかし、計算機が日常に浸透するにつれ、ユニバーサルな入力技術が求められるようになり、その1つの解決策の鍵を少数キー入力研究が握っている。以下ではまず入力システムの一般モデルを示し、次にさまざまに提案されている少数キー入力について述べる。
著者
金子 格 白井 克彦 阪本 秀樹
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.43, no.9, pp.981-987, 2002-09-15
参考文献数
14
被引用文献数
1

本稿ではMPEG-21国際標準化プロジェクトの現状を報告する.同標準は各国のコンテンツサービス技術全般に関係する企業,研究機関が参加し,メディア・地域横断型のマルチメディア・フレームワークの実現を目指している.現在パート7までの標準化が計画され,パート6までの委員会原案が完成している.
著者
青木 和麻呂
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.51, no.8, pp.1030-1038, 2010-08-15
参考文献数
6

2009年12月12日(日本時間では13日),RSA-768と呼ばれる768ビットの合成数が素因数分解された.特別な形の合成数では以前に,より大きいものが素因数分解されているが,RSA公開鍵暗号に利用される大きな2素数の積の素因数分解に対しては,世界記録更新である.この記録は瑞,日,独,仏,蘭の5カ国の機関の研究者の共同作業の成果であり,筆者もこの作業に参加した.この素因数分解では,一般数体篩法(いっぱんすうたいふるいほう; GNFS)と呼ばれる代数的整数論を応用した方法が使われた.数体篩法を実際に実現するためには,概念的なアルゴリズムばかりではなく,細部の実装や計算資源の配分などが効率の重要な鍵を握っている.本稿では,数体篩法の概略を説明し,各ステップでの実装や計算機運用の問題点を紹介する.最後に,従来よりRSA公開鍵暗号で1024ビットの公開鍵の新規利用は推奨できないことが指摘されていたが,今回768ビットの合成数が現実に素因数分解されたことはこの指摘を補強するものであることを付け加えておく.
著者
EricA.Brewer 翻訳: 安藤進
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.42, no.12, pp.1231-1233, 2001-12-15
被引用文献数
1