著者
佐々木 秋穂 山本 浩治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.82, no.2, pp.116-122, 1999-02-25
被引用文献数
5

西暦2000年ごろに商用化を目指す次世代移動通信システムであるIMT-2000の標準化はITU(国際電気通信連合)を中心として行われてきた。西暦2000年が近づくにつれ, 各地域・国での技術開発が本格化してきている。また, 技術進歩が早くなり, 各地域・国での標準化へ向けた活動がITU標準へ与える影響の度合いが強くなってきている。したがって, 本稿では, 無線伝送方式, ネットワーク構成を中心に, ITUに加え, 日本, 欧州, 北米, 韓国, 等の主要地域で行われているIMT-2000の標準化へ向けた活動について概説する。
著者
宮崎 修一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.88, no.3, pp.195-199, 2005-03-01
被引用文献数
1

安定結婚問題は二部グラフにおけるマッチング問題の一種である.複数の男女がおり, 各人は異性を自分の好みで順序付けした希望リストを持っている.その希望リストに基づいて「安定性」を満たすマッチング(結婚)を求めるのが, 安定結婚問題である.この問題は, アメリカの研修医配属への応用が有名であるが, 近年日本の研修医配属でも利用され始めた.本稿では, 安定結婚問題の基本的性質や応用例を紹介する.
著者
安浦 寛人 築添 明 平川 和之 伊東 望 中野 信哉
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.86, no.11, pp.857-863, 2003-11-01
参考文献数
2
被引用文献数
2

福岡県においては,産業界,大学,行政の連携による「シリコンシーベルト福岡」プロジェクトを進め,システムLSIの研究開発力の向上や設計産業の育成と合わせて,技術者育成事業の一つとして「福岡システムLSIカレッジ」を設立した.本稿では「福岡システムLSIカレッジ」の設立理念を述べた後,それに沿ったカリキュラムや教材・講習環境を示す.そして,1年半のLSIカレッジ運営の評価を行い,今後の展望についてまとめる.
著者
森 武俊 野口 博史 佐藤 知正
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.89, no.5, pp.430-435, 2006-05-01
参考文献数
10
被引用文献数
8

部屋型システムの形態で生活データを計測・蓄積し,人間支援を行う試みが多数始まっている.パーベイシブネットワークを用いたセンシングに基づくこのような研究・開発は,人の生活に安全・安心感をもたらし,更には便利で過ごしやすい環境を実現することを目指して行われている.毎日の生活を記録しておくことで,その人や家族の活動や健康状態などの日々の変化,生活のパターンも分かるようになり,異変の検知や予測,また予防につながることも期待できる.センサネットワークと住まいにおける生活のかかわりについて考察する.
著者
佐藤 正樹 中條 渉
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.89, no.9, pp.806-810, 2006-09-01
参考文献数
5
被引用文献数
1

本稿では,静止通信衛星を利用して,被災地のヘリコプター撮影映像等を,災害対策本部に直接伝送する新しいシステムを紹介する.衛星を用いた広域中継により,災害の影響を受けずに撮影映像等を遠隔地まで伝達できる特長があり,災害初動時の情報収集に有効と考えられる.MPEG-4規格での動画データ伝送機能や,被撮影地(被災地)位置を三次元地図を用いて高精度に特定する機能などを示す.

1 0 0 0 脳と色覚

著者
栗木 一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.90, no.10, pp.876-883, 2007-10-01

色の情報は,網膜における3種類の分光感度の異なる光受容細胞(すい体)によって初めて光から神経信号に変換される.しかし,色の見え方を作っているのは脳であり,色の見え方のメカニズムを探るには脳研究を欠かすことはできない.照明光が変化しても色の見えが極端に変化しない,色恒常性という視覚系の基本機能は脳損傷によって損なわれることを脳損傷者における検査によって明らかにした.脳内の色情報処理過程を調べるため,脳内を流れる色情報の概要を心理物理学的に調べる方法を開発した.本稿では,これらの実験について概説する.
著者
藤田 茂夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.76, no.8, pp.833-843, 1993-08-25
被引用文献数
3

次世代の半導体レーザダイオードとして,現在,し烈な研究開発競争がくりひろげられている.ZnSe系II-VI族半導体による,量子井戸構造青色半導体レーザの研究現況と,将来展望について解説する.光情報処理関連分野への応用上のインパクトが大きい青色半導体レーザは,現在では室温パルス発振が実現している.実用上の必要条件である室温連続発振に向けての研究が,精力的に行われているが,なお技術上,物性上,特性上解決・解明すべき課題も多い.しかしながら,これらの課題を乗り越え,青色半導体レーザが実現される時期も,そう遠くない物と思われる.
著者
守倉 正博 梅比良 正弘 阿部 宗男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.84, no.2, pp.105-111, 2001-02-01
被引用文献数
11

無線アクセスは, 比較的低コストで迅速にアクセスネットワークを展開できることから, インターネットアクセス等の広帯域サービスの早期展開手段, あるいは地域通信市場への新規参入者にとっての経済的なアクセスネットワーク構築手段として注目されている.本文では, 高速・広帯域化が進む無線アクセスの動向について述べるとともに, マイクロ波帯から準ミリ波・ミリ波帯を用いた各種無線アクセスシステムの例を紹介し, 無線アクセス技術を展望する.
著者
村田 真樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.86, no.12, pp.959-963, 2003-12-01
被引用文献数
13

質問応答システムとは「日本の面積はどのくらいですか」と問くと「37万8千平方キロメートル」と解そのものを的確に答えるシステムのことで,コンテスト形式の評価型ワークショップが開かれるなど,近年多くの研究者の庄目を浴びている 本橋では,まず,質問応答システムの重要性について論じ,次に質問応答システムの一般的構成と種々の手法について解説し,最後に今後の展望を述べる 質問応答システムは,将来の知的処理・知識処理の根幹システムになると思われ,今後の発展が大いに期待される
著者
太田 昌孝
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.81, no.4, pp.349-354, 1998-04-25
被引用文献数
1

インターネットは爆発的に普及してきたが, その発展を支えたインターネット技術のエボリューションについて解説する.インターネット技術の開発はIETFによって行われ, 結果はRFC等として公開される.インターネット技術の中で最重要なインターネットワーキング層のIPは, より多くのネットワークをサポートできるよう, トランスポート層のTCPはネットワークの混雑に対処できるよう, データリンク層は様々なデータリンク層に対処できるように, それぞれ発展してきた.
著者
村田 正幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.81, no.4, pp.362-370, 1998-04-25
被引用文献数
10

ATM技術の進展に伴い, マルチメディアの通信品質に関する研究がこれまで盛んに行われてきた.一方, インターネットにおいてはコンピュータ会議システムやインターネット電話などの実時間アプリケーションが既に利用されつつあるが, その品質が問題になっている.本稿では, まず, 現在のインターネットで用いられているベストエフォート型サービスについて説明し, その問題点を明らかにする.次にネットワークが通信品質(QoS)を保証するために必要な機構を述べる.最後に今後の課題として, 通信品質を保証するためにエンドシステム(コンピュータ)も含めたQoSアーキテクチャが必要であることを述べる.
著者
石田 修
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.92, no.9, pp.782-790, 2009-09-01
被引用文献数
10

可変長のデータパケットを運ぶリンク規格Ethernetに,40及び100ギガビットの超高速インタフェースが追加される.電気処理速度とコストを勘案し,マルチレーン(並列伝送)技術が採用される.本稿では,まず,Ethernet規格の歴史を振り返り,「ネットワーキング」から「リンク提供」への役割変化と,その特徴である「プラグアンドプレイ」「パケット転送への最適化」「技術進歩への適応」を支える技術を紹介する.次いで,2010年6月に標準化完了予定のIEEE802.3ba 40/100ギガビットEthernet(40GE/100GE)について,そのインタフェース規格の概要と,多様な並列数に適応するレーン振り分け技術を解説する.最後に,40GE/100GEの登場を契機に,従来のSDH中心からEthernet向けに進化しつつある,広域光転送網規格ITU-T G.709 OTNの標準化動向を展望する.
著者
田中 穂積
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.77, no.10, pp.1035-1042, 1994-10-25
被引用文献数
1

プログラム言語のコンパイラで,LR法とよばれる構文解析法がよく使われている.これは,(1)LR法は決定的に解析を進めることができるので高速な構文解析が可能であること,(2)プログラム言語の文法を設計段階でLR文法に限ることができることによる.しかし,自然言語の文法としてLR文法の記述力は十分であるとはいえず,少なくとも文脈自由文法(CFG)の記述力が必要である.一般のCFGを扱うことができるようLR法を拡張したものに一般化LR(GLR)法があり,最近自然言語の高速な構文解析法として注目されている.まず1.では,GLR法の基本的な考え方を説明する.2.ではGLR法の原理を具体例を用いて説明する.3.では,解析結果の妥当性を確率的に計算する確率CFGとGLR法との関連を簡単に説明する.最後の4.では,GLR法に関するいくつかの問題を取り上げて将来の研究課題を展望する.
著者
澤田 宏 荒木 章子 牧野 昭二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.91, no.4, pp.292-296, 2008-04-01
被引用文献数
4

音源分離技術は,実環境におけるハンズフリー音声認識やコンピュータによる音環境理解のために必要不可欠な技術である.音源の位置や話者の特徴など,事前知識を必要としない,いわゆるブラインド処理に関する技術がこの10年で大きく進展した.本稿では,独立成分分析やスパース性など,ブラインド音源分離に必要な基本技術を分かりやすく解説し,研究動向や現状での到達点を述べる.
著者
横澤 誠
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.87, no.5, pp.433-439, 2004-05-01
被引用文献数
4

情報技術の進展により,社会の仕組みや経済活動も次第に変曲点を迎えつつあることが明らかになっている.国の政策や企業活動の場では「ユビキタスネットワーク社会」とも呼ばれる,新しい社会パラダイムは,有線系のネットワークインフラよりもむしろ,無線通信技術を中心としたコミュニケーション技術(以下,ユビキタスコミュニケーション技術)により支えられるものである.Always Best Connected (いつでも最良の状態でネットワークに接続されている)を担保するとともに,情報技術が生活のスタイルや,ビジネスのスタイル,そして働き方のスタイルを変化させるためには,無線通信技術の持つ柔軟で身近な部分からのネットワーク化を可能とする性質が,今後も重要な役割を持つことになるだろう.無線通信技術の進展に伴って,近い将来,人々のライフスタイル,ワークスタイル,そして企業のビジネススタイルはことごとくITインフラをベースとするものに変ってゆくと思われる.いつでも,どこでも,だれでも,何でもがつながる環境により,情報のあり方そのものも大きく変りつつある.この過程は,次の三つのステップで進行するだろう.(1)今後数年で,ITを使うことのできる人の数,場面の数の増え方が最大となると考えられる.IT利用に一定の「数」が必要なビジネスモデルが,次々に現実化してくるだろう.(2)RFIDやセンサと,それらを制御するソフトウェアやネットワークの働きにより,ネットワーク仮想空間が現実世界と協働するようになる.(3)人間の知的活動を高め,企業全体の知的活動をサポートする技術が台頭する.今後ユビキタスコミュニケーションの研究開発については,自律性,完全性,社会性を重視した新しい発想に向かうと考えられる.
著者
西本 卓也 西田 昌史
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.91, no.12, pp.1030-1035, 2008-12-01
被引用文献数
1

視覚障害者がインターネットを利用するための技術の現状,視覚障害者のための早口音声合成に関する研究,Webページを音声化する技術,漢字を見たことがない方のための仮名漢字変換技術などを紹介する.