著者
石田 修一
出版者
学校法人 開智学園 開智国際大学
雑誌
開智国際大学紀要 (ISSN:24334618)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.139-166, 2020 (Released:2020-04-01)

「文化部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」が平成30年12月に文化庁から示された。このガイドラインが示されたことによって,現場の指導者たちから「これでは今までの演奏レベルを維持することができない」と心配する声が聞こえてきた。 管打楽器は楽器を持ったその日からメロディーを演奏することや,友人と合奏の喜びを味わうことはできない。楽音が出るまで地道な努力が必要である。そのためにはある程度の時間が必要である。その時間が「ガイドライン」によって短縮され,「演奏のレベルダウンはしかたがない」とあきらめてしまう指導者が増えてきた。 本報告・資料は「文化部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」に基づいて、限られた時間を有効に使い,今までより短時間で子どもたちが演奏技術を習得し,成長する新しい指導法について小学校,中学校,高等学校各吹奏楽部で試行した結果をまとめたものである。
著者
石田 修 飯村 大智
出版者
日本音声言語医学会
雑誌
音声言語医学 (ISSN:00302813)
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.334-343, 2021 (Released:2021-10-12)
参考文献数
42
被引用文献数
2

吃音児に対する多面的・包括的アプローチの有効性が報告されているが,その多くは病院や研究機関における実践である.吃音児の多くが通うことばの教室における症例報告は数編程度で,知見の蓄積が求められる.本報告では,ことばの教室に通級する重度吃音児1例に吃音症状面,認知・感情面,環境面に対する多面的・包括的アプローチを実施した.その結果,吃音重症度は重度から軽度に改善し,コミュニケーション態度も積極的な傾向になり,親子ともに吃音に対する不安が軽減した.本症例の経過から,ことばの教室における多面的・包括的アプローチの実施にあたり,(1)流暢性促進と流暢性形成法が吃音症状の改善に有効な可能性があること,(2)吃音の認知や行動に焦点を当てたアプローチが不安の軽減や認知の変容に寄与する可能性があること,(3)家庭と在籍校における環境調整により吃音の正しい知識を伝える必要があること,が考えられた.
著者
飯村 大智 石田 修
出版者
日本音声言語医学会
雑誌
音声言語医学 (ISSN:00302813)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.192-198, 2022 (Released:2022-07-29)
参考文献数
31
被引用文献数
1

本研究の目的は,コミュニケーション態度を測定する質問紙S-24について,非吃音者におけるS-24の標準データを作成すること,および先行研究で報告されている吃音者と非吃音者の得点を収集することで,S-24による吃音評価の有用性を検討することである.20〜60代の非吃音者413名を対象に質問紙調査を行った結果,S-24の得点平均(標準偏差)は12.62(4.90)点であった.年齢群および性別による有意な得点の違いはなかった.また,高い内的一貫性および再検査法の一致率を示した.国内の先行研究の平均値を統合すると,吃音者の平均値(標準偏差)は17.57(4.62)点,非吃音者の平均値(標準偏差)は12.96(4.89)点であり,群間の効果量は大であった.これらより,S-24には高い信頼性に加えて構成概念妥当性を有しており,吃音の評価に有用であることが示唆された.
著者
石田 修平
出版者
日本理学療法士協会(現 一般社団法人日本理学療法学会連合)
雑誌
理学療法学Supplement Vol.39 Suppl. No.2 (第47回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.Df0861, 2012 (Released:2012-08-10)

【はじめに、目的】 癌患者に対しては早期からの介入により、その後予測される身体機能の低下に対して、環境作りや身体機能維持を目的としたアプローチが必要とされている。また、患者とのコミュニケーションを検討することによって、主体性をもたせることはtotal painの緩和に対して重要な点でもある。この度、終末期癌患者を担当し、息子の結婚式への出席に向けた介入を行う機会を得たため、ここに報告する。【症例】 (症例紹介)症例は70歳代女性。夫と同居。診断名は胃癌で、肝蔵、リンパ節、骨への転移が認められている。 (臨床像、評価)日中は臥位で過ごすことが多い。ADLは、最大介助レベルであり、安静時、運動時ともに腰部痛がある。疼痛の程度は安静時にNRS3、運動時にNRS7となる。このため、座位保持時間は背もたれの有無に関わらず5分程度である。 結婚式は、症例の予後が長くはないために、計画されたものである。介入当初は出席への意欲的な発言も聞かれたが、腰部痛の増強によりADLの低下が現れてくる頃には、自身の体調を気にすることが苦痛となり、“行っても疲れるだけ”、“行かなくて良いなら行きたくない”などの消極的な発言が多くなった。しかし、その反面、自身のために計画された式のため、行かなければならないという思いも強い。 (実際のプログラム)症例も夫も、身体機能向上に向けた理学療法よりも、緩和的な理学療法を希望された。そのため、体調に応じての座位訓練や、マッサージ、ストレッチ、精神的ストレスを軽減させる・主体性を高めるためのコミュニケーションなどを主に実施した。【説明と同意】 今回の発表にあたり、症例本人やご家族に発表の主旨、内容、プライバシーの保護等についての説明を行い、同意を得た。【経過】 理学療法は入院直後から、介入を開始した。介入当初は身体機能の維持、改善を目的に車いす座位練習や起立練習などを実施していた。しかし、骨転移の影響による腰部痛が徐々に増強してきたことや、症例や夫から身体機能向上を目標とした積極的な訓練よりも、緩和的介入に対する希望があったこともあり、体調に合わせて座位練習やマッサージ、ストレッチ、コミュニケーションを行うに至った。 身体機能の低下に伴って、徐々にADL能力の低下も認められるようになり、座位保持可能な時間も減少してきた。結婚式では、30分程度の座位をとる必要があったが、結婚式に対して意欲的な発言も減少してきたため、座位時間確保に向けた訓練も実施しにくい状況であった。このような中でも、身体的・精神的な苦痛を取り除くためのマッサージやコミュニケーションでの介入を継続して行っていった。最終的に結婚式は周囲の協力もあり、ストレッチャーにて出席された。出席後には“行ってよかった”“皆さんが優しくしてくれた”等の発言が聞かれた。【考察】 結婚式の出席に消極的であった症例からも、“行ってよかった”との発言が聞かれ、症例や夫の思いを尊重しながらの結婚式に向けた介入は実施できたと考えられる。内山らは、終末期の癌患者はADL向上よりもQOL向上を目的とするため、「残された時間を患者がどのように過ごすことを望むか」ということが重要になると述べている。このことからも、この度の介入は妥当なものであったと言えるのではないだろうか。しかしその一方で、身体機能の低下は顕著に認められた。終末期において身体機能低下に伴うADL低下は不可避ではあるが、積極的な訓練を行っていくことで、機能低下を緩徐なものとできていたかもしれない。また、結婚式という目標がある以上は、緩和的介入を実施しながらも、座位耐久性や実施可能な運動、疼痛を緩和できる方法などを正確に把握しておくことは必要であったと考えられる。 今回、治療的介入と緩和的介入をどのように組み合わせ関わっていくことが必要かという点に最も苦慮した。寄本らは、リハビリ専門職による緩和ケアとは、どのような場合であっても、リハビリ介入を通して、患者がモチベーションを高め、「積極的に今を生きる事」を支援することであると述べている。このことを踏まえると、今回のコミュニケーションを含めた理学療法の介入は、症例の結婚式出席への意欲を少なからず保つことができたため、適切な介入の1つの形であったのではないかと考えられる。【理学療法研究としての意義】 身体機能面を把握することだけでなく、患者の苦痛も理解し、理学療法を通じて希望や思いを支えていくことの重要性が示唆された。
著者
石田 修 勝二 博亮 飯村 大智 宮本 昌子
出版者
日本生理心理学会
雑誌
生理心理学と精神生理学 (ISSN:02892405)
巻号頁・発行日
pp.2314si, (Released:2023-12-01)
参考文献数
25
被引用文献数
1

発話の流暢性障害である吃音者は,遅延聴覚フィードバック(DAF)下では非流暢性発話が増加する場合や減少する場合があり,その個人差が生じる要因は明らかにされていない。本研究では,吃音者10名を対象にDAF下の音読と触覚・音声刺激への単純反応を求める二重課題の実験パラダイムを用い,NIRSを用いた脳血流計測の結果からDAF下の音読で発話が非流暢/流暢になる機序を検討した。その結果,DAF下で非流暢性が増加した非流暢性増加群8名と,減少した非流暢性減少群2名に分かれたが,群のサンプルサイズに偏りがみられたため,脳血流は非流暢性増加群を対象に分析した。非流暢性増加群は,触覚条件において能動的な注意の配分に関与する右上前頭回近傍と右上頭頂回近傍が活性化していた。そのため,触覚モダリティの標的に能動的に注意を配分し,逸脱刺激である遅延音声を無視しながら音読している可能性が推察された。これらの特異的な活動がDAF下における非流暢性発話の減少と関係しているものと考えられる。
著者
石田 修
出版者
障害科学学会
雑誌
障害科学研究 (ISSN:18815812)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.33-44, 2017-03-31 (Released:2017-10-06)
参考文献数
39

自己の発話が数百ミリ秒程度遅れて聞こえる遅延聴覚フィードバック( DAF) 下では、一部の吃音者は吃音症状が軽減するというDAF効果が現れる。しかし、DAF下で吃音が改善する要因や吃音者間でDAF効果が異なる要因は明らかにされていない。 本研究では、DAF効果と脳活動の関連を調べるため、近赤外線分光法( NIRS) を用いて、吃音者11名を対象に正常聴覚フィードバック( NAF) 条件下とDAF条件下の脳活動を検討した。その結果、吃音者はNAF条件よりもDAF条件で左中心前回と左下前頭回に相当する部位で有意なoxy-Hbの増大が認められた。また、行動指標からDAF 条件で非流暢性が悪化した吃音悪化群7 名と、改善した吃音改善群4 名の2 群に分類し、その脳活動を検討した。その結果、吃音悪化群では右上側頭回近傍に相当する部位、吃音改善群では左上側頭回近傍と左中心前回に相当する部位で活動が亢進していた。これらのことから、吃音者には聴覚情報処理特性の異なるサブタイプが存在する可能性が示唆された。
著者
植田 竜太 小田 哲明 高梨 千賀子 石田 修一
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2018年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.206-209, 2018 (Released:2018-05-31)

特許は年間30万件以上も出願され、客観的に企業価値を判断できる材料の一つである。そこで多くの特許を対象にした分析が行われてきたが、既存研究では単純な変数での回帰モデルがほとんどを占め、特許の文書情報を対象にした研究はあまり行われていない。特許の文書情報は膨大な定性データであるため、機械学習を用いた学習・予測が有効である。そこで機械学習のなかでも教師あり学習に分類されるサポートベクターマシンを用いることで、多次元においての汎化能力と学習効率の担保を踏まえた工場管理分野の特許解析を行った。
著者
大川 智子 山口 由衣 石田 修一 堀田 亜紗 藤田 浩之 相原 道子
出版者
日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
雑誌
皮膚の科学 (ISSN:13471813)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.212-218, 2013 (Released:2013-10-05)
参考文献数
39

44歳,男性。両側精巣腫瘍,S状結腸癌の既往がある。上腹部に激痛が生じた翌日に,顔面,体幹部に発赤を伴う小丘疹と小水疱,および口腔内水疱が出現した。Tzanck 試験は陽性であった。激烈な腹痛を伴うことから,内臓播種性水痘・帯状疱疹ウイルス (VZV) 感染症を疑い,アシクロビル (acyclovir; ACV) 750mg/day 開始したが,症状の改善は乏しく,肝機能の悪化,DICを合併した。第4病日より ACV 1,500mg/day に増量,Intravenous immunoglobulin (IVIG) 5,000mg/day(5日間)を追加し,症状は次第に改善した。経過中,血中 VZV-DNA 量が髙値であり,内臓播種性 VZV 感染症と診断した。本疾患は急速に進行し,ときに致死的である。水痘に腹部症状を伴う場合,本疾患を疑い,早期に大量の ACV や IVIG による治療をおこなうことが重要と考えた。(皮膚の科学,12: 212-218, 2013)
著者
田中 邦三 田中 種雄 石田 修 大場 俊雄
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.52, no.9, pp.1525-1532, 1986-09-25 (Released:2008-02-29)
参考文献数
7
被引用文献数
10 13

In the abalone habitat, the disturbed current is caused by the swell and eddy zones are made. The eddy zones acted to collect the swimming larvae. The authors studied the distribution chazacter of swimming and deposited larvae in the nursery ground. The research stations of eddy zones were stable distribution of swimming larvae in average number of 79 individuals per cubic meter of sea water. The density of shelled larvae deposited on the conglomerate in the reef, appeared less than the deposited shelled larvae in the downfall reef on the conglomerates. It was surmised that the swimming larvae were collected by some eddy current, and made abalone habitats. And we studied commonly that these depth were below 7m of open sea with rocky shore.
著者
石井 俊雄 石田 修
出版者
日本水産増殖学会
雑誌
水産増殖
巻号頁・発行日
vol.17, no.4, pp.221-226, 1970

1) カーメックスDのアオミドロに対する駆除濃度は1 ppm以下である。<br>2) 藻類<i>Dicyosphaerium</i>に対しても1 ppm以下で駆除効果がある。<br>3) コイ, ヒメダカ, ドジョウ, ウナギの稚魚に対する48時間TLmは13.2 ppm以上にあり, 養魚池の藻類駆除に適していると考えられる。
著者
田中 理子 猪又 直子 松浦 みどり 石田 修一 鈴木 亜希 蘇原 瑞恵 相原 道子
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.63, no.9, pp.1258-1264, 2014-11-01 (Released:2017-02-10)

20歳女性.感冒のためジェルカプセルの市販感冒薬を内服開始後5日目に,ヨーグルト摂取後に同薬を内服し,その5分後より頸部に熱感や〓痒を自覚した.次第に全身の潮紅,腹痛,呼吸苦が出現し意識を消失したため,前医に救急搬送された.アナフィラキシーショックの疑いで当科に紹介受診となった.血液検査でImmunoCAP^[○!R]ではゼラチンがclass 4,牛乳は陰性であった.プリックテストでは牛乳は陰性で感冒薬が陽性となった.感冒薬の全成分のプリックテストではゼラチンのみ陽性であり,感冒薬のカプセル成分であるゼラチンによるアナフィラキシーと診断した.ゼラチンアレルギーは,日本では1994年〜2000年頃,乳児期のゼラチン含有DPTワクチン接種によりゼラチンに感作された症例が多く報告されたが,自験例はゼラチン含有DPTワクチン接種後もゼラチン食品摂取での誘発はなく,感冒薬内服による感作が疑われた.ワクチンのゼラチンフリー化が進みアレルギーの報告は著減しているが,薬剤への添加により発症の可能性があるため注意が必要である.
著者
井原 熙隆 石田 修平 松本 拓也 江草 典政 馬庭 壯吉 平川 正人
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.57, no.4, pp.1162-1171, 2016-04-15

高齢化あるいは疾患のために自らの足での歩行に不安がある場合,杖などの歩行補助具に頼ることになる.歩行動作を正確に獲得することは診療ならびにリハビリテーションプログラムの策定にあたり不可欠であるが,これまでは目視で行われることが多かった.身体あるいは歩行補助具にセンサを取り付けたり3次元運動解析システムを用いる方法もあるが,できるだけふだんどおりの状態の下で計測できることが望ましい.本研究では,フロア設置型圧力センサの上を歩行する患者の足ならびに杖の領域を抽出・追跡し,歩行能力を客観的に把握することを目指したシステムについて述べる.変形性関節症患者の歩行分析への試行を通して,獲得された分析データが臨床的特徴と合致することを確認した.
著者
石田 修一
出版者
学校法人 開智学園 開智国際大学
雑誌
開智国際大学紀要 (ISSN:24334618)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.95-126, 2016-03-01 (Released:2017-11-20)

2005年4月から現在まで柏市教育委員会に勤務,市内42校の小学校及び中学校20校,高等学校1校の音楽教育について指導助言をおこなってきた。この10年間で子どもたちを取り巻く環境は大きく変わり,価値観が多様化,音楽活動にあてられる時間は半減している。その中で,より短時間で教育効果が上がった指導方法について考察する。 最初に時間の使い方を見直す。子どもたちの活動をじっくりと観察すると,無駄な動きが見えてくる。その無駄を改善することによって,練習時間を年間数十時間増やすことができる。次に効果的な実践として1.「倍音を感じて!意味のある基礎練習をおこなう」2.「個々の奏法向上教育方法改善」3.「システム化された合奏指導法」4.「コンクールの練習方法・ホール全体を上手に響かせる方法」5.「簡単なスコアリーディング方法」6.「指揮する自分の姿を自分の目で見て!感じて」7.「演奏者から離れた場所で聴いてみる」8・9.「音楽の授業との連携」を実践報告。 これらの実践報告をもとに短時間で教育効果を上げるための具体的方法や初心者の効果的指導方法について子どもの興味関心を高めるとともに,自ら音楽表現するよろこびが体感できる教育方法をシステム化した。
著者
中川 幹子 藤野 孝雄 高橋 尚彦 石田 修二 渡邊 真理 丹羽 裕子 伊東 康子 桶田 俊光 犀川 哲典 伊東 盛夫
出版者
Japanese Heart Rhythm Society
雑誌
心電図 (ISSN:02851660)
巻号頁・発行日
vol.14, no.3, pp.177-188, 1994-06-30 (Released:2010-09-09)
参考文献数
32
被引用文献数
1

糖尿病患者の心拍変動およびQT間隔と, 自律神経障害および心臓死との関連を検討した.対象は健常人13例 (C群) , 糖尿病群は自律神経障害を合併しない生存群9例 (AN (-) 群) , 自律神経障害を合併する生存群21例 (AN (+) 群) および心臓死群10例 (CD群) である.ホルター心電図より低周波数成分 (LF) , 高周波数成分 (HF) , LF/HFおよびRR間隔標準偏差の平均 (SD) を, 標準12誘導心電図よりQTc間隔およびQTc dispersion (最大QTcと最小QTcの差) を求めた.AN (+) 群とCD群は, C群に比しLF, HF, LF/HFおよびSDの24時間平均値と, その日内変動は著明に低下していた.最大QTc間隔はC群に比し糖尿病群では有意に延長していたが, 糖尿病の3群間には有意差を認めなかった.QTc dispersionはC群に比しCD群のみ有意に大であった.CD群は時間経過とともにHFの低下とQTc dispersionの増加が認められた.以上の成績から, 糖尿病患者の心臓死と自律神経障害およびQTc dispersionによって示される心室筋再分極の不均一性との関連が示唆された.
著者
石田 修一
出版者
大阪外国語大学
雑誌
ロシア・東欧研究 (ISSN:13431382)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.29-54, 1998-03

Широкий фронт советских типологических исследований, развернувшихся в ≪Институте языка и мышления≫ имени Н. Я. Марра в научном центре советских языковедов в 30-40 годы, сегодня принес такие крупные плоды как ≪Контенсивная типология≫. Крупнейшим специалистом в этой области был Г. А. Климов, который, к сожалению, скончался в апреле 1997-го года. В результате развития контенсивной типологии выяснилось, что процесс эволюции человеческого языка представляет собой путь развития и возрастания степени ориентированности грамматического строя на передачу субъектно-объектных отношений. Мне представляется, что в размышлениях советских языковедов о языке во многом проявилось влияние популярных в то время диамата и истмата, независимо от того, осознавали это сами языковеды или нет. Впрочем, в течении длительного времени не находилось точек соприкосновения с отдельнымн языкознаниями, в том числе с наукой о русском языке. Но с точки зрения контенсивной типологии, исследования В. Б. Крысько об историческом развитии залоговых отношеиий русского языка очень нас интересуют. Наследуя традиции А. А. Потебни, А. В. Попова, и, ирежде всего, индоевропеистов Т. В. Гамкрелидзе, Вяч. Вс. Иванова и А. В. Десницкой, он подверг письменные материалы древнерусского языка подробному анализу и убедил нас в том, что и переходность и рефлексивность и пассивность раньше недостаточно дифференцировали, и, самое главное, что в древнерусском языке доминирющей и важнейшей особенностью была аккузативно-генетивная переходность. Это заключение в принципе совпадает с выводом работ А. В. Десницкой о ≪Илиаде≫ Гомера. Это указывает на всеобщий характер эволюции языков человечества, как уже раньше утверждалось Э. Сепир: ≪...позади внешнего хода истории действует могущественные движущие силы (drift), направляющие язык... к определенным моделям..., к типам≫. Мне представляется, что сегодняшние отдельные языкознания теряют цель и перспективы, глубоко забираясь в случайные идеологические тупики. В наше время, в годы нищеты философии, именно контенсивная типология революционно сменит парадигму лингвистической науки и просветлит пути лингвистического мышления.
著者
石田 修
出版者
一般社団法人 Asian Society of Human Services
雑誌
Total Rehabilitation Research (ISSN:21881855)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.75-83, 2017 (Released:2017-07-01)
参考文献数
8

The effects of different postures on dietary intake when children with severe motor and intellectual disabilities (SMID) eat school meals have yet to be investigated adequately. This study focuses on SMID who are fed through a combination of oral consumption and a nasal nutritional tube, and it compares their dietary intakes when given meals while held in posture by a teacher with those while seated in a cushioned chair. The results show that switching the children’s mealtime postures from one in which they are held to one in which they are sitting in a cushioned chair significantly increases their main and secondary meal intakes, and the children also become able to drink milk that they are unable to drink while being held. When seated in a cushioned chair, the children’s postures remain stable, and it is simple for teachers to assist them with their meals. It may be assumed that with a stable posture, the children’s appetites are not inhibited by stress being exerted on parts of their bodies or changes in posture, and therefore dietary intake increases. Meal intake is involved in children’s quality of life and health maintenance, and therefore it may be assumed that finding a posture suited to each individual child is crucial when assisting them with meals.