著者
伊藤 泰宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.87, no.7, pp.583-588, 2004-07-01
被引用文献数
7

我が国の地上ディジタル放送方式であるISDB-T (Integrated Services Digital Broadcasting for Terrestrial)方式は,ハイビジョン番組,移動受信用番組,音声番組の放送やデータ放送などに対し,柔軟な帯域利用が可能で,欧米の方式に比べ多くの利点を有する.ここでは,関東・近畿の2大広域圏において2003年10月10日よりVHF帯で実用化試験放送が開始された地上ディジタル音声放送と,関東・中京・近畿の三大広域圏においてUHF帯で2003年12月1日より本放送が開始された地上ディジタルテレビ放送に関する最新の技術を解説する.
著者
白井 良明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.89, no.2, pp.173-175, 2006-02-01
被引用文献数
2
著者
高橋 努
出版者
電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.95, no.1, pp.27-32, 2012-01 (Released:2012-01-31)

近年, 電子ジャーナルのアクセス環境は急速に向上した. しかし, 大学の厳しい財政状況のなかで, 学術雑誌の価格高騰やビッグディールのもたらす問題が深刻化している. これらに立ち向かうため大学図書館はコンソーシアムの活動を積極的に進めてきた. 平成23(2011)年4月には大学図書館コンソーシアム連合(JUSTICE)が設立され, 取組みの一層の強化が図られている. 電子ジャーナルの保存と恒久アクセスの保証に関わる問題のほか, オープンアクセスに関わる動向についても言及する.
著者
水落 隆司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.94, no.2, pp.79-82, 2011-02-01

多値変復調による100Gbit/s伝送が実用化されつつある今, シャノン限界に迫る強力な訂正能力を有する誤り訂正(FEC)技術を求める声が高まっている.本稿は, 光通信用FECのこれまでの進展と, これからのディジタルコヒーレント時代に向けた最新の100Gbit/s級FECの研究状況をレビューする.
著者
杉森 勝宣 平尾 敬幸 瀬谷 秀俊
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.77, no.3, pp.310-312, 1994-03-25

無停電電源システムの小形化に向けてその技術動向を解説する
著者
坪田 知己 生貝 直人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.90, no.5, pp.388-392, 2007-05-01

インターネットの普及に伴い,文字系,画像系,動画系など様々な形態のディジタルコンテンツがネット上を流通し始めている.コピーが簡単で品質が劣化しないディジタルコンテンツは,不正コピーが横行するとして,著作権上の問題が指摘されできた.しかし,二次流通・二次創作を促進し,多くの人が創造行為を楽しめるようにすべきという意見が強くなっている.本稿では,日本を「創造大国」にするためのコンテンツ流通のあり方に関する「処方せん」を述べる.
著者
阿部 威郎 石橋 豊 吉野 秀明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.91, no.2, pp.82-86, 2008-02-01
被引用文献数
26

インターネットの社会インフラ化が進んでいる.品質要求条件が異なる多種多様なサービスを提供するため,通信ネットワークは品質を保証しないベストエフォート形から,必要に応じて品質を確保するマネージド形へと移行しつつある.これらのサービスを快適な品質で提供するためには,ユーザが体感する品質(QoE: Quality of Experience)に基づき,ネットワークや端末等における品質(QoS: Quality of Service)を適切に設計・管理することが重要である.本稿では,サービス品質技術に関して,QoE評価・設計からQoE管理・制御への技術の流れと,ネットワークQoS評価・測定に関する技術動向を概観するとともに,サービス品質技術の今後の方向性について提言する.
著者
岡 政秀
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.92, no.3, pp.174-178, 2009-03-01
被引用文献数
3

NTT東日本では大規模な災害に備え,平時から設備・回線の冗長化や設備の耐災性の強化等による通信ネットワークの信頼性向上,各種災害対策機器の配備や復旧マニュアルの準備,訓練等によるサービスの早期復旧対策に努めている.また,災害発生時には速やかに災害対策本部を設置するとともに,ネットワークを制御することによって重要通信を確保し,被災住民の安否確認のための手段を提供している.更に首都直下地震対策として,災害対策本部の代替拠点の設置,当該被災地外の支店による支援体制の確立等に取り組んでいる.
著者
村瀬 洋
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.85, no.4, pp.252-258, 2002-04-01
被引用文献数
16

パラメトリック固有空間法は1993年に開発された汎用的な画像認識手法であり,その後,物体認識,動画像認識,ロボットの視覚制御など様々な分野に応用されている.また画像以外への拡張も可能な手法である.この手法は,物体の向きなど連続的に見かけが変化する画像を,固有空間上の軌跡で表現する手法である.固有空間とは,元の画像の特徴をよく表現している空間のことで,例えば画像ベクトル集合の固有値展開等により得られる空間などがそれにあたる.パラメトリック固有空間法により,アドホックで複雑な特徴を用いることなく,多様な見え方をする画像を認識することができる.
著者
高崎 俊之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 = THE JOURNAL OF THE INSTITUTE OF ELECTRONICS, INFOMATION AND COMMUNICATION ENGINEERS (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.89, no.3, pp.194-198, 2006-03-01
参考文献数
7
被引用文献数
3

世界の子供のための「つながり」を育むIT国際理解環境(Universal Playground)の構築を目指す研究開発型NPO活動を背景とし,絵文字を使って言語の違いを乗り越え,互いの文化を受容し合える国際コミュニケーションシステム「PictNet」が開発されている.これは,精密で最適な情報変換を目指した「多言語翻訳」ではなく,「Picton」と呼ばれる絵文字を用いた文化的独自性及び情報の冗長性を許容・促進する「互いの差異と類似の共有」というアプローチによるコミュニケーション支援手法である.
著者
黒沢 健至
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.88, no.10, pp.818-822, 2005-10-01

犯罪にかかわる映像が, 被疑者の所有する特定のカメラ個体で撮影されたものであるか否かを判断できる新しい画像鑑定方法について解説する.筆者らが提案する手法は, 撮像素子において発生する固定パターン雑音(FPN)の個体固有性を利用して, 映像中から抽出されるFPNとカメラのFPNを比較することで識別を行う.本稿では識別原理を述べるとともに, 撮影環境等が与える影響, ディジタルスチルカメラやCMOS撮像素子への適用, 識別精度などについて解説する.
著者
森江 隆 石川 聖二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.94, no.6, pp.459-463, 2011-06-01
被引用文献数
2

車載用及びロボット視覚用の知的画像認識で必要となるHOG,SIFTなどの基本アルゴリズムを紹介するとともに,筆者らが開発した画像認識手法を紹介する.現在の画像処理はより並列的・階層的になり,脳での視覚処理モデルに近づいているともいえるが,人の高い知覚機能に近づくには更なるブレークスルーが必要である.そのために,脳型画像処理技術とそれを実現する集積回路及びナノ構造の利用を含めた脳型デバイス開発の必要性を述べる.
著者
石田 誠 澤田 和明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.94, no.6, pp.483-488, 2011-06-01

集積回路技術とセンサ技術を融合して高感度・高機能化を目指した新しい原理のセンサについて,豊橋技術科学大学エレクトロニクス先端融合研究所(EIIRIS)では開発を進めている.センサ・MEMSデバイスとICを一つのシリコンチップ上に融合することにより,これまでにないセンシングの特徴を生み出し,不可能であった計測を可能として,新たな応用分野を開拓することができる.このようなチップはスマートマイクロチップと称しているが,特にバイオ関連技術と集積回路技術を融合したインテリジェントバイオチップについて現状と将来を解説する.
著者
森島 繁生 八木 康史 中村 哲 伊勢 史郎 向川 康博 槇原 靖 間下 以大 近藤 一晃 榎本 成悟 川本 真一 四倉 達夫 池田 雄介 前島 謙宣 久保 尋之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.94, no.3, pp.250-268, 2011-03-01

映像コンテンツの全く新しい実現形態として,観客自身が映画等の登場人物となり,時には友人や家族と一緒にこの作品を鑑賞することによって,自身がストーリーへ深く没入し,かつてない感動を覚えたり,時にはヒロイズムに浸ることを実現可能とする技術「ダイブイントゥザムービー」について本稿で解説する.この実現には,観客に全く負担をかけることなく本人そっくりの個性を有する登場人物を自動生成する技術と,自ら映像中のストーリーに参加しているという感覚を満足するためのキャラクタ合成のクオリティ,映像シーンの環境に没入していると錯覚させる高品質な映像・音響再現技術及びその収録技術が,観客の感動の強さを決定する重要な要素となる.2005年の愛・地球博にて実証実験を行った「フユーチャーキャスト」に端を発するこの技術は,ハードウェアの進歩と2007年にスタートした文部科学省の支援による科学技術振興調整費プロジェクトの実施によって,格段の進歩を遂げた.その結果,様々なバリエーションの観客の個性を全自動・短時間でストレスなくモデル化することが可能となり,また作品の中でリアルタイム合成されるキャラクタの顔と全身,声に各入の個性を忠実に反映することが可能となった.また,同時に役者が感じた音場・視点で1人称的にコンテンツへの没入感を体感することを可能にするシステムを同時に実現した.
著者
青山 友紀
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.82, no.7, pp.704-712, 1999-07-25
被引用文献数
26

フォトニックネットワークをここでは転送機能を光領域で実現するネットワークと考え, その機能のレベルに応じてフェーズ0からフェーズ5まで分類する. フェーズ0はポイントツーポイント光伝送機能, フェーズ1は光多重化機能, フェーズ2は光XC/ADM機能, フェーズ3はルータとWDMの直結, フェーズ4は光・電子ハイブリッド処理型ルータ, フェーズ5は光時分割処理による転送機能の実現, と分類してその展望を述べる.
著者
安田 明生
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.82, no.12, pp.1207-1215, 1999-12-25
被引用文献数
28

GPSは米国防省により開発された人工衛星による測位システムであるが,民間利用者にも開放され,手軽で信頼性の高い測位システムとして,近年カーナビの主要な要素として急速に普及してきている.このシステムの概要と,種々の測位誤差を削減するためのディファレンシャルシステムとその現状について解説する.更に搬送波位相を測距に用い,数cmの精度の測位が実時間で可能なリアルタイムキネマティックGPS及び測地学や気象学への応用について述べる.最後にGPSの将来展望とGPSにかかわる諸問題について概説する.