著者
渡邊 栄治 尾関 孝史 小濱 剛
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.41-44, 2014

面接においては,回答内容だけでなく,受験者の動作(視線,顔の動きなど)が面接官の評価に大きな影響を及ぼすことがある.また,面接官の評価は面接官の動作として表出され,受験者にフィードバックされるなど,両者による動作の間にはインタラクションが生じる.本報告では,模擬面接における受験者による動作を分析した結果について報告する.具体的には,受験者の動作と面接官による評価との関係について検討する.
著者
氏家 弘裕 渡辺 光由 山田 祥治 坂上 修
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 33.24 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.35-38, 2009-06-16 (Released:2017-09-20)
参考文献数
3

網膜走査型ディスプレイ(RID)は,レーザ光を網膜上でラスタ走査して画像を形成するディスプレイであり,レーザ波面の曲率変化によって焦点調節情報の変化を与えることができる.本研究では,RIDを透過型ディスプレイとして,これに提示される映像を両眼視または単眼視することによる視覚疲労や作業パフォーマンスへの影響を検討した.その結果,単眼視では両眼視に比べて,作業パフォーマンスが低下する傾向にあること,視覚疲労の主観評価のスコアが上昇する傾向にあること,ただし,調節応答への明確な影響は無いことが示された.
著者
山本 明史 藤原 孝幸 橋本 学 舟橋 琢磨 輿水 大和
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.33, no.34, pp.73-76, 2009-08-27

本稿では、画像をブロック分割し、それぞれのブロックの画像中における独自性の高さを画素値とするレア度画像を提案する。レア度の計算は局所特徴量の発生頻度分布を基として行い、算出に用いる特徴はディジタル画像におけるもっとも原始的なものとして輝度値、勾配強度、最大勾配方向とした。また、レア度情報を用いることによるパターン情報等の教師を必要としない領域分割手法を提案し、3種のレア度画像それぞれにおける領域分割結果について考察する。
著者
花田 彰 蓑毛 研 中村 章 西田 泰章 天野 裕治 小林 和正 中須 英輔 渡辺 馨 榎並 和雅
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.13-16, 2002
参考文献数
3
被引用文献数
5

NHKでは地上デジタル放送用の番組送出設備開発の一環として、TS伝送シームレス切り替え装置(以下TSスイッチャと呼ぶ)の開発を進めている。地上デジタル放送の番組配信回線は、放送波TS(MPEG2トランスポートストリーム)信号で伝送することにより放送回線経費の大幅な低減、マスターシステムのコンパクト化が期待される。TSスイッチャは、この放送波TSに対してローカル番組のシームレスな切り替え送出、映像スーパー、音声ミックス、字幕信号伝送多重、局間制御信号(Net-Q)の伝送多重などを行うもので、地域放送局の番組送出マスターシステムのキーデバイスとなる。
著者
戎 直哉 宮田 一乘
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.27-30, 2013
参考文献数
9

顔を描画する際に,「アタリをとる」と呼ばれる顔の輪郭や鼻の位置などを丸や十字で大まかなに描き,絵のバランスをあらかじめとる手法がある。顔のアングルや表情次第ではアタリをとることでさえ容易でなく,それを練習するための本やサイトが存在する.しかし,本やサイトの情報だけではユーザが求めている絵のアタリの取り方やその表情について不明な場合もあり,かつ,個人では自分が描いた絵が適切なアタリの位置に描けているかどうか判別しがたい.そこでユーザが様々なアングルのモデルのアタリを描き,それに対して適切なアドバイスをするシステムを開発する.提案システムを用いることで,ユーザに正しいアタリの位置を認識させることを目的とする.2週間の試験を行った結果,提案システムを用いたグループの方が用いなかったグループより,想像で様々な顔のアングルをバランス良く描けるようになった.
著者
斉藤 勇樹 中村 陽介 三上 浩司 近藤 邦雄
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.167-168, 2013
参考文献数
5

本研究では、FPSにおけるプレイヤーのスキルを判断する新たな基準を提案する。上級者・初級者のプレイ動画を調査し、プレイスキルの差が検出できる要素を発見した。その要素で実際にプレイスキルの判別ができるか検証するため、制作したゲームに判別手法を組み込み、実験を行った。結果、提案した6種類の要素は一定の精度でプレイヤースキルの判定が可能であることがわかった。
著者
石橋 隼 村上 昌志 加藤 俊一
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.47-49, 2011
参考文献数
9

本論文では音同士を重ねることで聴者に心理的に影響を与えられるのか、その効果を探った。環境音など元々存在している音は、音自体を調整する事は難しい場合が多い。そして音が、聴者に対して心理的な負荷となっている場合がある。本研究では、マスキング効果にみられる騒音の低減のように、環境音にBGM等の別の音を重ねて流し心理的負荷を低減させられるのではないか仮定し、その原因となる特徴量の分析を実施した。
著者
高橋 潤 西山 英輔 豊田 一彦
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.17-20, 2015

本稿では,ディファレンシャルレクテナの高効率化について検討した結果について報告する.我々は,これまでディファレンシャルレクテナの高効率化のためにアンテナ素子の間隔,アンテナの入力インピーダンスおよび伝送線路の特性インピーダンスの最適化を行ってきた.アンテナの入力インピーダンスや伝送線路の特性インピーダンスを変えることは,アンテナと整流用ダイオードとの整合をとることに相当するが,この場合にはダイオードインピーダンスのリアクティブ成分を考慮することができない.そこで今回は,リアクティブ成分の整合をとるためにアンテナとダイオードの間にショートスタブ整合回路を付加することを検討し,変換効率の向上が見込めることを試作により確認した.
著者
土田 健一 居相 直彦 任 重坤 鐵尾 周平 熊谷 一樹 篠田 英二
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.25, no.33, pp.7-12, 2001-05-24
被引用文献数
3 1

地上波で放送エリアを確保する場合の問題として、高層建築物等の影響により放送波が遮蔽される地域がある。そのような地域に対して、ギャップフィラー局(GF局)を設置し、地上デジタル放送波を同一周波数で再送信したときの受信に与える影響を調査した。移動受信においては、GF局の照射エリアの受信特性が改善した。固定受信においては、親局に対してアンテナを向けたままでは、GF局から電波を送信することによって誤りが発生する地点が存在したが、受信アンテナをGF局方向に向けることにより誤りが回避できた。
著者
石原 剛 須永 義則 小林 雅彦
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.31-36, 1998
参考文献数
8
被引用文献数
1

FM一括変換型光伝送方式を用いた多チャンネル光映像伝送において, 2つのFM用レーザをそれぞれ逆位相の多チャンネルAM信号により光周波数変調し, 合波して直接伝送する方式を提案した。FM電気信号によりレーザを強度変調して送出する従来方式に比べ, 構成が簡単になるとともに伝送特性が向上する。光ファイバの波長分散・非線形光学効果による歪・CNR特性劣化が従来方式に比べて大きく改善できることを実験的に確認した。
著者
林 正樹 Bachelder Steven 中嶋 正之 濁川 武郷
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.91-94, 2014

T2Vはテキスト台本をテレビ番組的なCGアニメーションにリアルタイムで変換する技術である。我々は、ゲームエンジンUnityにT2Vの仕組みを実装し、SDKとして一般ユーザーに提供する環境の開発を行った。これにより、ゲームプラットフォームからT2V機能を呼び出し、さまざまなインタラクティブコンテンツを開発することができる。本SDKの概要に加え、SDKによるニュース自動生成、インタラクティブクイズ番組生成などのサンプルアプリを紹介する。
著者
松岡 剛志 緒方 将人 若杉 耕一郎
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.119-122, 2013-01-23
被引用文献数
1

「地上デジタル放送に割り当てられたUHF帯のホワイトスペースを活用して行われるワンセグ携帯等の地上デジタルテレビ放送受信機に向けたエリア限定の放送サービス」であるエリア放送が注目されている。エリア放送とは、商店街街などの小規模のエリアを対象とし、お祭り等のイベント等での臨時的な、その地域限定のローカルな情報を配信するサービスとして期待されている。九州産業大学は、平成24年8月に地上一般放送局免許を取得し、平成24年9月からエリアワンセグ放送を運用している。本稿では、九州産業大学でのエリアワンセグ放送システムとのワンセグ放送の実績を紹介するとともに、エリアワンセグ放送を大学等の教育機関で運用の際に考えられる課題について検討した。
著者
大西 隆之 谷生 良太 長沼 次郎 遠藤 真
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.1-6, 2001
参考文献数
5

高品質なMPEG-2モバイルアプリケーションを実現するため, 筆者らはノートPCを用いたモバイル環境に適した超小型MPEG-2エンコーダPCカードを開発した.本稿では, このMPEG-2エンコーダPCカードを用いたポータブルなIP映像伝送システムによる, 日本とマレーシア間の双方向国際映像伝送実験について示す.低ビットレートに対応可能なMPEG-2符号化パラメータの選定, および, 伝送遅延の測定と画品質の評価を行い, MPEG-2伝送レートが1.2Mbps程度の国際長距離回線においても, 本システムによるテレビ会議アプリケーションが実用的に運用可能であることを実証した.
著者
山本 裕久 冨澤 治
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.5-10, 2010
参考文献数
11

企業の平均寿命は急速な社会的構造変化によって短くなってきている。このことは、変化する経営環境に順応しなければ生き延びることが困難になってきていることを示している。そのような環境の中で、柔軟な経営戦略によって創業から第二創業を果たした企業の事例研究を行った。この企業は、創業から成熟における企業のライフサイクルにおいて、規制緩和などの外部環境の変化、事業継承などの内部環境の変化、時代の経過とともに製品が顧客のニーズにそぐわなくなる市場環境の変化により、廃業の危機を迎えた。新たな事業創造、つまり創業(第二創業)というイノベーションが必要であった。この企業にとってのイノベーションとは、流通チャネルの構築とドメインの拡大である。本論文では、企業を進化発展させる流通戦略とドメイン拡大戦略について議論する。
著者
岡本 義信 奥村 豊満 平田 公靖 近藤 寿志 平川 義宏 河内 庸彦
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.41-46, 2001
被引用文献数
1

RCC中国放送三次ラジオ局敷地の有効利用として、複合型スーパーマーケットの建設計画がでた。そのため空中線支線位置の変更や敷地内避雷対策等の工事を行い、近接建物による放送波への影響の検討を行った。また建設中のクレーン作業による送信設備への影響について検証した。本稿ではその状況について報告する。
著者
湊 健太郎 新藤 正人 掛川 直紀
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.36, no.23, pp.21-24, 2012-06-08

従来の回路割付制御機能は調光操作卓の一部として組み込まれているので、卓の不具合が発生した場合は根本的な回避策が無い状態であった。そこで、回路割付と割付情報記憶機能を持つ回路制御卓を開発した。調光操作卓がトラブル時でも汎用調光卓などとこの回路制御卓を接続することでデータをそのまま使用できるので、番組運用に支障をきたさない。また、スタジオ照明システムとして回線をイーサネットで構築したことにより、スタジオ内のいかなる場所でもタブレットPCやiPadなどを用いてサブと同様の機能を再現できるので、ドラマなどフロアを中心に運用する番組でも演出意図をより効率的に反映できるようになった。
著者
佐藤 光雄 西野 健二 青木 一夫
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.49-53, 1997
被引用文献数
2

In those days, there is many broadcasting format. Adjusting this situation, Our Fuji Television designed and operate brand new production studio which is possible to product not only ordinary NTSC but also HDTV. We think, main purpose of this studio is NTSC, but it is possible to adapt to HDTV and EDTV. We decided to use D2 Serial signal (SMPTE 259M) or HD SDI as incoming and outgoing video signal from studio to create completedigital process system of whole station which is included transmission and camera system. But in order to be easy to transform video format, we installed HD digital video mixer and D1 video router as main equipment of this studio.
著者
竹森 民樹
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 21.46 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.13-19, 1997-08-29 (Released:2017-06-23)

The spatial resolution and area of a SLM are so limited that the reconstructed image and the visual field inevitable become small. The maginification of the reconstructed image and the visual field is realized by combining a Fourier transform lens together with a magnification lens. New technique to calucuate the CGH for the fast computation and the elimination of the conjugate image is also developed. 3-dimentional object consists of 1973 bright points is displayed 10 times per second with the techniques.
著者
大川 裕司 宮川 和典 鈴木 四郎 高畠 保 江上 典文 谷岡 健吉 小楠 功一 小林 昭 平井 忠明
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 25.39 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.25-30, 2001-06-20 (Released:2017-06-23)

新Super-HARP(High-gain Avalanche-Rushing amorphous Photoconductor)膜は、アモルファスセレンを主成分とする光電変換膜で、膜内での電子のアバランシェ増倍現象を利用することで超高感度を実現している。この新Super-HARP膜を使用した撮像デバイスは、非常に暗いシーンの撮影に使用されるが、その際にはショットノイズによる画質劣化が問題となる。そこで、このショットノイズの影響を軽減するため、新Super-HARP膜の緑色光に対する量子効率の改善に取り組んだ。新しい膜構造の設計にあたっては、アモルファスセレン層の一部にテルルを添加した領域を設けるとともに、このテルル添加領域を入射光(信号電極側)寄りに挿入することでその増感効果を一層高めることとした。これによって、カラーカメラの画質に大きな影響をおよぼす緑色光での量子効率を従来の約2倍に高めることができた。また、ショットノイズのみを考慮したS/N_<shot>を評価した結果、緑色光で約3dBの改善が認められた。