著者
水野 君平 加藤 弘通 川田 学
出版者
北海道大学大学院教育学研究院附属子ども発達臨床研究センター
雑誌
子ども発達臨床研究 (ISSN:18821707)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.13-22, 2015-03-25

本研究の目的は中学生のコミュニケーション・スキルと学級内の地位、及び学校適応の関連を明らかにすることである。そのために、公立中学校の生徒780名に対してコミュニケーション・スキル、学校適応感、学級内の地位を尋ねる質問紙調査を行った。その結果、コミュニケーション・スキルは学級内での人気を媒介して生徒の学校適応感に影響を与えることが明らかになった。また、重回帰分析の結果から、男子において、表現を理解するスキルを持ち、良好な人間関係を志向し、他者受容的ではない生徒ほどクラスの中で中心的なグループに属することが示された。
著者
桂野 文良 山下 公司 石崎 滉介 岡田 智
出版者
北海道大学大学院教育学研究院附属子ども発達臨床研究センター
雑誌
子ども発達臨床研究 (ISSN:18821707)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.59-68, 2019-03-25

WISC-Ⅳの解釈については、因子分析研究から得られた4指標による解釈モデル(WISC モデル)と、CHC 理論に基づく解釈モデル(CHC モデル)がある。また、4指標によるWISC モデルを拡張したGAI・CPI による解釈モデル(GAI モデル)も提案されている。本研究では、WISC モデル、GAI モデル、CHC モデルによるWISC-Ⅳの解釈を2事例に対して適用した。そして、この事例研究を通して、GAI またはCHC モデルによる解釈が、通級指導教室を利用している子どもの認知特性の把握と支援に有効であることを確認した。WISC-Ⅳの解釈にあたっては、事例によって最適な解釈モデルを選択していく必要があると考えられた。
著者
村井 史香 岡本 祐子 太田 正義 加藤 弘通
出版者
北海道大学大学院教育学研究院附属子ども発達臨床研究センター
雑誌
子ども発達臨床研究 (ISSN:18821707)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.31-39, 2021-03-25

本研究の目的は、自認するキャラを対象に、キャラを介したコミュニケーションとセルフ・モニタリングとの関連を検討することであった。中学生と大学生を対象に質問紙調査を行った結果、以下2点が示された。第1に、学校段階に関わらず、セルフ・モニタリングはキャラあり群の方がキャラなし群よりも高かった。第2に、キャラ行動および受け止め方とセルフ・モニタリングとの関連について、自己呈示変容能力はキャラ行動を促進し、キャラの積極的受容につながることが示された。また、自己呈示変容能力は、キャラへの拒否に負の関連を示した。一方、他者の表出行動への感受性は、キャラ行動および受け止め方とは関連がなかった。なお、この過程は学校段階に関わらず、成り立つことが示された。以上の結果から、キャラの利用は、対人場面での自己呈示に対する不安よりも、状況に応じて自身の言動を適切に調整できるという自信に基づいている可能性が示唆された。
著者
村井 史香 加藤 弘通
出版者
北海道大学大学院教育学研究院附属子ども発達臨床研究センター
雑誌
子ども発達臨床研究 (ISSN:18821707)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.17-21, 2020-03-25

多元的アイデンティティとは、場面ごとに出てくる複数の自分のどれもが、本当の自分であると感じられる自己意識のことであり、現代青年のアイデンティティの在り様の一つとして注目されている。本研究では、高校生を対象に、社会学領域で作成された多元的アイデンティティ尺度を使用し、尺度の信頼性および構造を確認することを目的とした。その結果、想定された3因子構造とは異なる、2因子構造となり、尺度の信頼性も不十分であることが明らかとなった。また、“自己複数性”、“自己拡散”、“自己一貫思考”のそれぞれに設定された項目が同因子内に混在しており、因子の解釈が困難であった。よって、今後、多元的アイデンティティを捉える上では、新たな尺度の作成が必要となる可能性が示唆された。
著者
宮﨑 隆志
出版者
北海道大学大学院教育学研究科附属子ども発達臨床研究センター
雑誌
子ども発達臨床研究
巻号頁・発行日
vol.1, pp.39-44, 2007-03-30

「生きづらさ」に関わって以下の3つの論点を検討する。①機能的な差異が生じたときに、善意に基づ く配慮が「逸脱」を刻印するのは何故か、②現代の日常生活における「正常」を規定する論理は何か、 ③「生きづらさ」を克服しうる社会関係が備える特質は何か。 現代における商品化の進展は、商品・資本が主体となって自己展開する社会システムを成立させ、個 人はその下で分断され、引き裂かれている。その分断・分裂に耐えることが「正常」とされ、機能的な 差異を有する者への「配慮」は、自らの分裂性を隠蔽しつつなされるため、配慮する者とされる者の間 にはモノローグ的関係が生ずる。 両者が共に生きづらさを対象化するには、協同性の発展を内実とする社会関係資本の形成が必要であ り、そのような関係の下でのみ自己内対話は対話的なものとなり、新たな主体の形成が可能となる。
著者
日高 茂暢 眞鍋 優志 小泉 雅彦 室橋 春光
出版者
北海道大学大学院教育学研究院附属子ども発達臨床研究センター
雑誌
子ども発達臨床研究 (ISSN:18821707)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.35-48, 2019-03-25

野外での療育活動の実践研究は、特定のスキル獲得が中心であり、子ども・青年の関係性に焦点をあてた検討は少ない。本研究の目的は、神経発達症のある子どもと青年の異年齢期交流が発達にもたらす影響を明らかにすることである。本研究では、親の会が企画する登山キャンプに参与観察し、キャンプ内で生じる参加者の異年齢期交流を調査した。登山キャンプでは、子どもと青年の間にナナメの関係性が生じやすいことが分かった。その結果、子どもにとっては近未来像として取り入れるロールモデルになること、青年にとっては支援者の行動を模倣し子どもに実践する養育性形成の場になることが考えられた。また登山キャンプは居場所として、集団精神療法のような心理的安定を促す要素があることが考えられた。神経発達症のある子どもや青年にとって、同年齢集団と比べ、異年齢集団の方が能力の差異を肯定的に承認されやすいと考えられた。
著者
伊藤 詩菜 松田 康子 加藤 弘通
出版者
北海道大学大学院教育学研究院附属子ども発達臨床研究センター
雑誌
子ども発達臨床研究 (ISSN:18821707)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.5-12, 2015-03-25

本研究では、援助要請行動生起における利益とコストの関係性を検証するため、中岡・兒玉(2011)の援助要請期待尺度の信頼性・妥当性の検討を行うとともに、援助要請不安尺度を元に援助要請行動生起における心理的コスト尺度を作成し、その信頼性・妥当性の検討を行った。そのため、大学生、大学院生208名を対象とし、既存の援助要請期待尺度(中岡・兒玉,2011)と、本研究で作成した心理的コスト尺度を合わせた計46項目を「カウンセリングに対する印象」として質問紙を用いて調査した。その結果、心理的コスト尺度は「スティグマへの懸念」因子、「カウンセラーの対応への懸念」因子、「強要への懸念」因子の3因子となり、中岡・兒玉(2011)と同様の結果となった。一方、援助要請期待尺度については、「内面の安定への期待」因子、「カウンセラーの対応への期待」因子、「知識習得への期待」因子の3因子となり、中岡・兒玉(2011)と異なる結果となった。また、Cronbachのα係数と2つの尺度の下位尺度との相関により、本研究で作成された心理的コスト尺度は十分な信頼性と妥当性が示された。援助要請期待尺度(中岡・兒玉,2011)についても再検討され、因子構造は中岡・兒玉(2011)とは異なる結果となったものの、より多くの項目数からなる、より信頼性・妥当性を有した尺度が作成されたと考えられる。
著者
田中 康雄
出版者
北海道大学大学院教育学研究科附属子ども発達臨床研究センター
雑誌
子ども発達臨床研究
巻号頁・発行日
vol.1, pp.3-10, 2007-03-30

児童精神科医の視点から子どもたちの生きづらさについて、考察した。 生きづらさを問い続けるためには、生きるということ、さらには「豊かに生きる」ということを思索する必要がある。その意味で、生きがい感を持ちながら「生きる」ということを総括し、精神医学全体がもつ不確実性について言及した。故に近年問題視される発達障害という定義について、より熟考する必要性があることも強調した。 実際の子どもたちが抱える「生きづらさ」について提示しながら、解決に向け試みた。結果として、根源的にある、他者の意識について推量する想像力を行使することで、異質な他者を排除せず、認めあう自由を相互に手に入れることができるための「思いやり」の重要性を指摘した。 子ども発達臨床研究センターが、学際的に分野横断性と当事者性とをバランスよく持ち続け、鳥の目と蟻の目をもって、現在の社会状況に向き合える機能を持つことに期待したい。
著者
富永 大悟 日高 茂暢 室橋 春光
出版者
北海道大学大学院教育学研究院附属子ども発達臨床研究センター
雑誌
子ども発達臨床研究 (ISSN:18821707)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.35-39, 2017-03-15

発達障害のある青年は、自尊感情の低下が自己喪失感へと結びつき、学校や会社などのコミュニティから居場所を失ってしまう。本研究は、社会参加が難しくひきこもりがちな青年に対し、社会につながるための支援を検討することを目的とした。本研究では、青年とその保護者がもつ問題意識について実 態調査を行った。実態調査の中から、ひきこもりがちな青年とその保護者を対象とした訪問支援とICTを活用したSNS 型居場所支援を平行して実施した。その結果、就労や将来に関する不安や引きこもり状態では達成されにくい対人交流欲求が認められた。またSNS 型居場所支援は、在宅であっても支援につながり得ることへの高い期待をもたらした。本研究により、訪問支援とは異なるコミュニケーションの場として、支援者とのつながりを感じられる補助的な拠点として、SNS による居場所支援の可能性が示唆された。
著者
久蔵 孝幸 一條 美香 土田 佳織 山岸 紀
出版者
北海道大学大学院教育学研究院附属子ども発達臨床研究センター
雑誌
子ども発達臨床研究
巻号頁・発行日
vol.3, pp.29-34, 2009-03-25

久蔵ら(2008)においては、背景要因としてHFPDDが疑われ、かつ家庭内暴力や非行他の複合的な問題により家庭内養育が困難に至った男児10名について、WISC-IIIに見られる評価点のアンバランスが、その後の処遇との間に相関関係があることを示した。これは、認知的なアンバランスが大きいこと自体が養育環境の中での混乱要因の一つであるだろうという直感的な仮説を実証したものである。本論においてはサンプルとなる事例を増やし、その上で同様の傾向が見られることを示す。さらに子どもを家庭で養育するための困難要因が低減すると、この相関が減衰することを示す。
著者
渡辺 隼人 蒔苗 詩歌 室橋 春光
出版者
北海道大学大学院教育学研究院附属子ども発達臨床研究センター
雑誌
子ども発達臨床研究 (ISSN:18821707)
巻号頁・発行日
no.9, pp.41-45, 2017

ごぶサタ倶楽部は北大土曜教室を前身とした集まりで、発達障害を持つ青年・成人と長期にわたる交流を継続している。およそ10年間の活動を通してごぶサタ倶楽部の活動形態は変化してきた。そこで本稿では、ごぶサタ倶楽部設立から現在までを3つの時期に区分し、それぞれの時期でどのような活動を行っていたのかを整理した。⑴北大土曜教室の一部としてのOB会が発足した時期、⑵北大土曜教室の外部組織として「ごぶサタ倶楽部」が設立した時期、⑶北大土曜教室終了後から現在までについて、それぞれの時期の活動内容とその時期のごぶサタ倶楽部の役割に関して検討した。ごぶサタ倶楽部には全時期を通して「ゆるさ」という特徴があり、この「ゆるさ」こそがごぶサタ倶楽部ではメンバーやボランティアとの長期にわたる交流を支え、彼らの居場所を構成することに寄与していると考えられる。
著者
及川 智博 川田 学
出版者
北海道大学大学院教育学研究院附属子ども発達臨床研究センター
雑誌
子ども発達臨床研究 (ISSN:18821707)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.37-47, 2015-03-25

本研究は、運動会活動初期における遊戯の練習場面の、幼児―教師間および幼児同士の相互作用の形態に着目し、従来の保育における研究では十分検討されてこなかった、保育実践における規範を幼児や教師が形成していく仕組みと過程を明らかにすることを目的とした。ある幼稚園の年長学年が毎年運動会で行なう遊戯 <よさこいソーラン> の練習場面を対象として参与観察を行った。結果、遊戯の練習場面における規範を形成・共有する以下の2つの仕組みを見出した。第1に、教師の特定の働きかけの継続により、判断基準やその到達点が曖昧な、踊りの上達に関する規範が学年内に形成されたこと、第2に、規範における行動の参照点を見出すために、幼児たちがクラス間の関係性を変容させることで、規範が共有・維持されていったこと、である。また、運動会当日へ向けて練習が継続していくなかで、これらの仕組み、および規範が変化していったことが示唆された。
著者
佐藤 公治
出版者
北海道大学大学院教育学研究科附属子ども発達臨床研究センター
雑誌
子ども発達臨床研究
巻号頁・発行日
vol.1, pp.27-37, 2007-03-30

人間精神の活動を支え、それと深く関わっているものとして身体と情動が位置づいていることが再認 識され始めている。しかし、人間精神と人間発達の根幹に位置する身体に根ざした経験や活動が記号化 社会の加速化の中で縮小が進んでいる。本論では、今日のIT 社会のなかで改めて発達の根源にあるもの は何であるかをメルロ=ポンティ、ヴィゴツキーなどの発達の基礎理論から再検討することの必要性を 論じた。
著者
室橋 春光
出版者
北海道大学大学院教育学研究科附属子ども発達臨床研究センター
雑誌
子ども発達臨床研究
巻号頁・発行日
vol.1, pp.11-17, 2007-03-30

「生きにくさ」には時代的・社会的背景があり、容易には定義し難い。しかし「生きにくさ」は、多数派の生活が基準となりそれが「普通」となるとき、少数派の生活様式のうちに「普通」ならざるものとして現れる。発達障害のある人々は、その特性の強さから往々にして少数派としての生活を強いられる。 同じ「人」であるが故に、そのわずかな違いが偏見を生む。「障害」に現れる心理的特性の背景には、生物学的基盤と社会的環境との相互作用がある。それらの背景に存する諸基盤を理解した上で彼らを援助し支えることのできる社会こそが、真に強い社会であるといえる。
著者
宮﨑 隆志 日置 真世
出版者
北海道大学大学院教育学研究院附属子ども発達臨床研究センター = Research and Clinical Center for Child Development, Faculty of Education, Hokkaido University
雑誌
子ども発達臨床研究 (ISSN:18821707)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.11-20, 2010-03-25

社会的に排除された若者の自立支援にコミュニティ・エンパワメントの視点から接近する意義と課題を検討した。具体的な事例に即して、共時的移行の困難と自己の構造化の困難との関連を確認した上で、コミュニティ・エンパワメント型支援実践の構造を解明した。最後に、そのようなタイプの実践がもたらす自己の構造変化を、協働的な自己再構成の過程として抽出し、協働的活動システムの構築による支援実践や教育実践の可能性を導いた。
著者
田中 康雄 内田 雅志 久蔵 孝幸 福間 麻紀 川俣 智路 伊藤 真理 美馬 正和 金井 優実子 松田 康子
出版者
北海道大学大学院教育学研究院附属子ども発達臨床研究センター = Research and Clinical Center for Child Development, Faculty of Education, Hokkaido University
雑誌
子ども発達臨床研究 (ISSN:18821707)
巻号頁・発行日
no.4, pp.1-9, 2010

2009年に行ったわれわれの「発達障害のある方々への生涯発達支援の実践研究」について報告した。まず、発達障害は生活障害である。その視点に立つことで、われわれの実践研究を(1)養育者支援に関する研究、(2)保育・教育現場における支援研究、(3)特殊な生活環境における支援研究、(4)ADHDに関する調査研究と分類して、生活環境を中心に包括的な検討をした。われわれが向き合う「あなた」は、当初は養育者、次に当事者、さらにかれらを取り巻く関係者となる。同時に、われわれには、関係者といかに手を携えて総合的な支援策を構築するか、ということも求められる。最後に連携・ネットワーク作りからノットワーク作りへという移行を提案した。
著者
日置 真世
出版者
北海道大学大学院教育学研究院附属子ども発達臨床研究センター = Research and Clinical Center for Child Development, Faculty of Education, Hokkaido University
雑誌
子ども発達臨床研究 (ISSN:18821707)
巻号頁・発行日
no.3, pp.45-53, 2009

今日の日本社会は少子高齢化、核家族化、過疎化、経済の不安定、地域における人間関係の希薄化など暮らしを取り巻く環境の著しい変化の中でさまざまな生活課題が生じている。一方では、それら生活課題を支えるべく公共システムである年金や医療保険、各福祉制度をはじめとした社会保障制度は転換期を迎え不安定であり、雇用を取り巻く状況も厳しさを増し、多くの地方自治体が財政困難を抱えるなど、人々の暮らしを支える社会システムが大きく揺らいでいる。そうしたなか地域においては、大勢の困難や生きづらさを抱える子どもや若者たちとその家族は、複雑・深刻な課題にぶつかり、既存の制度で支え切れない実態があり、現実では当事者や限られた実践者の我慢と努力に依存するような厳しい状況に陥っている。本論は具体的な支援実践の蓄積から、そうした生活課題を抱えた子どもや若者とその家族を身近な生活の場である地域で支えることの意義と支援においては何が重要でどんな思想や方法論が必要なのかを探り、今後、地域における支援体制の充実を願って、ささやかな提言を試みるものである。
著者
宮崎 隆志
出版者
北海道大学大学院教育学研究科附属子ども発達臨床研究センター
雑誌
子ども発達臨床研究 (ISSN:18821707)
巻号頁・発行日
no.2, pp.21-34, 2008

社会的に排除された若者たちの支援の現場では、家族支援が実践的な焦点の一つになっている。同時に、そこには「標準的モデルから逸脱した家族」というメッセージが持ち込まれ、支援が排除を生む可能性がある。危機にある家族のエンパワーメントにつながる支援のありかたを検討するためには、「家族の危機」を家族が依存している社会システムのあり方との関連で構造的に把握する必要がある。小論では、家族ストレス論で提唱されているABCX モデルを共同体的・市場的な家族支援システムと関連づけて構造的に理解することを試みる。さらにそれらに代わる協同的な家族支援システムが家族の危機を克服する可能性と条件について、いくつかの事例に基づいて検討する。