著者
菅原 衣織 伊藤 貴之
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.373-374, 2015-03-17

声質や声調が与える効果は言語情報よりも大きく,コミュニケーションにおいて約4割を占めるという考え方がある.このように声の印象が日常生活に少なからず影響を及ぼすと考えられるが,どんな声がどんな状況でどんな個人性を持つ他者にいい印象を与えるのかは不明瞭である.そこで本研究では聴取評価を行い「いい声」がどのような音響的特徴量によって成立するのか調査した.調査の結果,印象評価値と基本周波数の平均値,単位時間あたりのフレーム数,フォルマント構造との間に相関が見られた.これら結果を基に視覚変数によって「いい声」を判定するアプリケーションを開発し,自己の声の特性を知る手段として提案する.
著者
小野 竜志 小野 景子
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.271-272, 2015-03-17

近年、実世界を忠実に再現した3次元モデルに対する需要が高まっている。構造物の3次元モデルを再現する場合、複数の視点から計測を行い、3次元点群データを統合するレジストレーションが必要である。しかしながら、すべてのデータ点を用いたレジストレーションには膨大な計算時間がかかり、またこの問題は局所解が多く存在することが知られている。そこで、本研究では、効率よい特徴点の抽出と、プレレジストレーションが不要な3次元点群データ統合手法を提案する。
著者
林 翔太 山本 雄平 中村 健二 田中 成典
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.781-782, 2015-03-17

過去の交際相手の写真等のコンテンツを嫌がらせ目的でSNSや画像投稿サイトに公開するリベンジポルノが問題視されている.これらのコンテンツは,削除申請があった場合,法律にしたがって削除されるが,適切に削除されたかの確認は申請者側で行う必要がある.しかし,これらのWebサイトでは,新しい投稿によりページの表示内容が更新されるため,削除申請したコンテンツが別のページへ移動している場合があり確認が困難である.そこで,本研究では,Webサイト中の動的な変化に着目し,削除対象と同一のコンテンツ探索手法を提案する.実証実験では,動的なWebサイトと同様の環境を再現し,コンテンツの探索可否を検証する.
著者
河辺 隆司 山本 倫也 青柳 西蔵
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.235-236, 2015-03-17

挙手は日常生活やグループディスカッションのような集団コミュニケーションの中で意思表示や意志確認の手段として度々使用されている。先行研究では身体的コミュニケーションの観点から挙手動作の解析や挙手の身体性を導入したロボットを開発してきた。しかし、集団コミュニケーションにおける挙手の効果については明らかになっていない。 そこで本研究では挙手動作の評価を行い、集団コミュニケーションにおける挙手の効果について解析を行っている。
著者
丹下 雄太 中澤 篤志 西田 豊明
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.413-414, 2015-03-17

非接触センサによる人の内部状態計測が可能になれば,従来の電極取り付けによる皮膚電位計測等に比べ,人の生理指標計測センサやUIとしてより日常的な利用が期待できる.本研究では,アイカメラを用い,眼の瞳孔径変化からの内部状態推測実現を目的とし,内部状態のうち集中及び画像記憶に着目,これらと瞳孔径の変化の定量的な関係を調査した.まず,集中度と瞳孔径変化の関係を調べるため,「イライラ棒タスク」を被験者に行わせ,タスク遂行中の被験者の瞳孔径を計測したところ,タスクの難易度と瞳孔径との間に正の相関が見られた.次に,画像記憶ゲームを被験者に行わせ,画像記憶と瞳孔径との関係を調査した.
著者
可児 龍平 打矢 隆弘 内匠 逸
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.279-280, 2015-03-17

我々がよく利用する公共の場所には,デジタルサイネージ(電子看板)が設置されている.デジタルサイネージはサイネージに表示する情報を更新する際に,ネットワーク接続されたサーバから情報を取得し更新を行っている.このようにサイネージのネットワーク機能搭載は標準となっているものの,複数のデジタルサイネージが,相互の利用状況を加味したリアルタイムな双方向通信を行う事例はほとんど存在しない.本研究では名古屋工業大学に設置されている全天候型双方向音声案内デジタルサイネージ「メイちゃん」を対象として,デジタルサイネージ間で情報の共有や伝達を行うための通信機構を提案する.
著者
石崎 良太 赤石 美奈
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.555-556, 2015-03-17

世間一般の評判に基づく人気ランキング等は、人それぞれで感じ方が異なるため、その要因が非常にあいまいである。そこで本研究では、人気のように要因が不明確な事象について、その要因を明らかにすることを目的とする。本論ではAKB48グループを題材として扱い、SNS上のフォロワー数を人気の指標とみなし、目的変数とする。ここでは、人気の要因は、各人のコミュニケーション能力に帰すると考える。このコミュニケーション能力を表す指標として、発言力や語威力などを定義し、それぞれ記事やコメントの投稿数や単語種類数等から数値化して求める。そして、ここで立てた仮説内の要因を、説明変数候補とし、目的変数に対して回帰分析を行い、この仮説に対する有用性を示す。
著者
川田 直毅 三木 光範 清水 祐希 間 博人
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.759-760, 2015-03-17

ノンテリトリアルオフィスは座席を好みや気分によって選択できる.しかし,座席を自由に選択することによる座席の占有化や特定の執務者間で相席し続けることで交流機会が偏る問題の発生が懸念される.本研究ではそれらの問題を解決する方法として,乱数と配席ルールを用いたシステムによる座席の自動決定手法を提案する.その結果,配席ルールによって執務者間の交流機会を可変化が可能になった場合,執務者間の交流機会が促進することが確認できた.さらに,学部生と院生などの特定のグループ間の交流機会を促進させることを目的とした,様々な配席ポリシで実験した.
著者
平岡 照久 阿部 倫之 荒木 伸也 中村 和裕
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.545-546, 2015-03-17

テレビ番組の放送中に発言された反響ツイートを利用して番組の視聴傾向を把握するための手法を提案し、評価システムの構成と実験結果について述べる。本システムでは、TwitterのストリーミングAPIを用いてテレビ番組のハッシュタグを含む反響ツイートを収集しており、番組セッション中において、ハッシュタグと良く共起しているワードのランキング結果から視聴ワードと視聴ユーザを推定するための手法やハッシュタグの更新手法について述べる。さらに、軍師官兵衛などの高視聴率番組を題材にして視聴ツイート数や視聴リツイート数の推移を示し、ビデオリサーチ社の視聴率との連動性について考察する。
著者
秋山 早弥香 加藤 由花
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.129-130, 2015-03-17

本稿では,日常生活における長期的なストレス要因の特定を目指し,装着型デバイスから取得した脈拍データを利用したストレス状態推定手法を提案する.心理的なストレス状態を表す指標の1つに,脈波のピーク間隔のゆらぎから算出されるLF/HF(Low Frequency/High Frequency)値がある.提案手法では,このLF/HF値を脈拍データから推定するとともに,推定値の時系列データを解析することにより,長期的なストレス状態の検知とその要因分析を行なう.
著者
青山 徹 八木 勲
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.331-332, 2015-03-17

資産運用の1つである株式投資では,これまでにさまざまな投資手法が開発されてきた.その1つに酒田罫線法という投資法がある.これは日本古来の投資法であるが,その他の投資法と比べると認知度が低く,その信頼性について確固たる検証結果が示されたことがなかった.そこで本研究では,酒田罫線法の売買シグナルの精度を調査するシステムを開発した.そして,本システムを用いて,株価が上昇するときのシグナルと言われている「三本戻し,二本押し」が発生したとき,発生時からどれくらいの確率で株価が上昇するかを,上場銘柄(東証一部,東証二部,東証マザーズ,JASDAQ, その他)6年分のデータを用いて検証した.
著者
高橋 玲央 金子 徳秀 藤代 一成
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.103-104, 2015-03-17

ユーザがインタラクティブかつ直感的に3次元キャラクタを操ることを目的にした既存のモーションリターゲティング手法には, 人と類似した骨格構造をもつキャラクタモデルに適用可能な手法と,人の骨格構造から大きく外れたキャラクタモデルに適用可能な手法がある. 既存手法では,単一のユーザモーションから両方の骨格構造のキャラクタに対するモーションを生成することは難しかった. 本手法は両手法を統合し,人と類似した骨格構造のキャラクタに対しては,より少ない学習モーション数で適用可能である一方,人と骨格構造が大きく異なるキャラクタに対しても,ユーザの入力モーションとキャラクタ固有のモーションの合成を可能にする.
著者
水野 壮 駒谷 和範 佐藤 理史
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.375-376, 2015-03-17

笑いは対話中のユーザや場の状況を推定するために,有用な情報である.これを検出できない場合,状況に適した対話を行えないと同時に,笑い声を入力発話として処理し,音声認識誤りを引き起こすことがある.我々は,対話中のユーザの笑いを検出するため,以下の2つの手法による結果を両方用いる.1. メル周波数ケプストラム係数やパワーの音響情報2. 笑いが場で共有された際に発生する,複数の話者位置情報ロボットの動作に対し,笑いが発生したかどうかを統合手法で判定する.実際に収録した対話データを用いて実験を行った結果,統合前と比べて高精度に笑いを検出できることを確認した.
著者
兜森 仁志 安彦 智史 長谷川 大 佐久田 博司
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.931-932, 2015-03-17

近年,オンライン講座やe-leaningシステムを利活用した講義などPCを利活用した教育手法が増加している.これらの教育手法を用いた講義は,従来における教員との対面型講義と異なり,受講者がPCと向かい合うため,授業に集中しているか把握しづらいという問題がある. そこで,本研究では集中力と関係が深いとされる瞬きに着目し,ノートPCに付属している低解像度カメラ画像から瞳孔座標の変化量を用いることにより,瞬目数を計測するシステムを提案する.さらに,本システムにより,e-learningシステムを利用中の学習者の瞬きを検出し,集中度との関連を調査する.
著者
小川 愛理 吉瀬 謙二
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.175-176, 2015-03-17

FPGAの性能向上に伴い、これまでASICが採用されてきた分野においてもFPGAが用いられるようになっている。今後、OSの動くコンピュータシステムにおいてもFPGAが用いられるようになるであろうと考え、我々はLinuxの動くFPGAシステムを提案している。提案したFPGAシステムでは、計算機で最も一般的なISAであるx86をサポートしている。FPGAシステムの開発では、x86をサポートしかつOSが動く既存のFPGAシステムを改良することで、開発期間の短縮を目指している。しかし、既存のシステムは現代のモダンな計算機と比較して非常に低速であり、実用的なシステムとは言えない。そのため我々は、回路を分離して動作周波数を改善することで、システムの高速化を図った。本稿では、そのアプローチについて述べる。
著者
飛鳥井 元晴 岸 義樹
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.177-178, 2015-03-17

本研究では、敬語表現への変換ルールを分からずとも敬語表現を用いた文章を使えるように補佐するべく、ユーザが入力した自然言語で書かれた日本語文章を敬語表現を用いた文章に変換するシステムの作成を行った。一般的な文章において、主語が自分側の場合は、相手にへりくだる謙譲語を使い、同様に主語が相手側の場合は対象となる相手を敬う尊敬語が使われる。本システムでは自然言語で書かれた文章の形態素解析結果を基に主語となる単語を特定し、主語が自分側か相手側かを判断することで、尊敬語と謙譲語のどちらを使うべきかを選択する。最後に決定された敬語の種類に従って単語の変換を行う。
著者
新谷 敏朗
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.203-204, 2015-03-17

トランプの一人遊びを意味するソリティアにはいくつもの種類があるが、その中で台札から始まる列の完成を目的とするものについて、ひとつの仮説を提示する。対象は、「籠城」とその変種である。これらはすべてのカードを表向きにした状態でプレイするので完全情報ゲームである。特定の初期局面を根とするゲーム木を作成することによって解を求めることができる。「籠城」について計算を行ってみた範囲では、場に空の列が3列以上できた場合で解が存在しない場合はなかった。つまり、「空列の個数が3以上になれば、成功可能である」という性質が成り立つのではないかと推測できる。このことは人間がプレイする際に大きな指針となると考えられる。
著者
馬場 銀河 齋藤 豪
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.119-120, 2015-03-17

計算機上の画材シミュレータにはデータ利用による様々な利点がある。流体力学に基づいた画材シミュレーション手法は数多く提案されており、我々もこれまで、使用データ量を抑えることが可能な二次元格子を用いて厚みのある絵具による表現が可能な手法を提案してきた。本稿では更に実用性を高めるため支持体の凹凸をモデル化し、表面張力項を付与することで凹凸面上での絵具の挙動を表現可能な手法を提案する。レンダリングの際には格子内部を連続関数近似することで絵具表面での光の反射および屈折を精度よく計算し高品質画像を生成する。得られる結果画像を既存手法の結果と比較し評価することで本手法の有用性を示す。
著者
野澤 直樹 桑原 大樹 森島 繁生
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.525-526, 2015-03-17

本研究では監視カメラなどから得られる斜め向きの顔画像からの3次元形状復元手法を提案する.従来手法として動画を入力とするものが多く提案されているが,フレームレートの低いカメラの場合,顔の写ったフレームが非常に少ないため,動画を入力とする手法には適用限界がある.また画像一枚を入力とする手法は顔の特徴点情報を用いているが,斜めを向いた際に生じる特有の情報を活用しきれていなかった. そこで本研究では入力を単一の斜め向きの顔画像とする.その上で入力顔画像の顔特徴点と頬のシルエット情報,更に形状の顔らしさというものを考慮し,既存研究では課題の残る条件下での3次元顔形状復元を試みる.
著者
高澤 亮平 坂本 一憲 鷲崎 弘宜 深澤 良彰
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.307-308, 2015-03-17

「プログラミングには性格が表れる」と言われるが、実証された例や科学的な根拠は見つかっていない。そこで我々は、競技プログラミングに興味のある人々を対象とした大規模なアンケートを行い、エゴグラム診断を用いて性格の分析を行った。この結果をもとに、プログラミングへの興味と性格の間の相関を分析した。その結果、一部の質問や性格に関して相関が現れることが明らかとなった。また、ソースコードと性格に関しても分析を行うことで、プログラミングと心理的な側面の関係についても考察した。