著者
中川 樹 樋口 好彦 大野 拓摩 重永 貴博 中井 一文 江崎 修央
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.151-152, 2019-02-28

近年,スポーツにおけるITの活用が注目されており,試合分析や指導に用いられている.バレーボール競技においては,狭いコート上で選手が位置を移動しながらボールを追い,各ポジションの役割をこなす.各選手の動作の質や速さ,移動量などは今後の試合展開に大きく寄与する. 本研究では,試合動画からトスやレシーブ,スパイクなど選手の動作を検出し,指導や試合分析に活用する.バレーボール競技の試合動画を,選手の動作を学習させたモデルにかけ,検出する実験を行った.動画からの選手位置・動作の検出にはディープラーニングの物体検出アルゴリズムのひとつであるYOLOを用いた. 結果として,選手の位置と動作を検出することができた.
著者
脇田 尚紀 菱山 玲子
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.399-400, 2019-02-28

Word Wolf(ワードウルフ)は,新人狼ゲームと称されるソーシャルコミュニケーションゲームである.本研究では,ゲームの各プレイヤ間の対話と戦略・勝敗との関係性を解明することで,Word Wolfのプレイヤエージェントモデルの獲得を目指している.そこで,研究ではまず,オンライン上での人によるプレイから対話ログを収集し,このログに基づき対話タグ付けのためのタグセットを獲得した.タグセットの妥当性を人手により精緻に評価すると同時に,タグ付けされた対話と勝敗データを統合的に分析し,プレイヤの戦略と勝敗を考察した.その結果,このタグセットによる発話分類が,戦略・勝敗の分析に寄与することがわかった.
著者
小川 和也 川野 由香子 宮崎 光二 中道 上
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.49-50, 2019-02-28

平成30年西日本豪雨の際,全国瞬時警報システム(Jアラート)が使用され,避難指示などが伝達された.しかし,それによって実際に避難をするという人は少なく,避難しなければいけないと感じる通知が求められている.避難を促すことができていない要因として,通知によって新たな危険に備えるための「緊張感」を与えることができていないことが考えられる.本研究では,「緊張感」を持ったときに心拍が早くなるという心拍変動の変化に着目し,スマートフォンへの通知によって心拍変動にどのような変化が現れるか,について調査・分析を行った.
著者
文山 誠友 三木 陽平 大西 克彦 小枝 正直 登尾 啓史 埜中 正博
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.181-182, 2019-02-28

内視鏡下経鼻的手術は,脳下垂体腫瘍摘出するために鼻腔内に鼻腔鏡と手術器具を挿入し,蝶形骨洞(副鼻腔)及びその奥に存在するトルコ鞍を切開し,脳下垂体の底部から腫瘍の摘出を行う.この術式の利点としては開頭手術と比較した際に患者への負担が軽減されることである.一方,術者に対しては高度な技術が要求される.そこで,本研究では術者の負担軽減のため内視鏡下経鼻的手術におけるナビゲーションシステムの開発を検討している.本稿では,その中で内視鏡カメラ先端位置推定手法の検討を行った.実際に手術で用いられている鼻腔鏡を基に擬似内視鏡の作成を行い,作成した擬似内視鏡とOpenCVをベースとした軽量なARライブラリであるArUcoマーカを利用したカメラの先端位置推定の検討とシステム試作を開発した.
著者
鈴木 颯渡 早川 智一
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.233-234, 2019-02-28

本論文では,コーディング過程を共有するWebアプリケーション用フレームワークの改良法を提案する.我々は,他者のコーディング過程の追体験が初学者のプログラミング学習に役立つと考え,同過程の共有(記録と再生)を行うWebアプリケーション用フレームワークを提案してきた.しかし,このフレームワークには,記録対象のソースコード容量の増大に伴ってデータ転送量が指数的に増大する設計上の課題があった.我々は,この課題を解決するためにWebSocketを用いた改良を試み,ソースコードの容量が大きい場合にデータ転送量の減少が特に顕著になるという成果を得た.
著者
林 寛将 笹谷 拓也 成末 義哲 川原 圭博
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.315-316, 2019-02-28

電池やモータを搭載したパーソナルモビリティは優れた走行性やその手軽さから流行の兆しを見せ,公道での走行が許可された地域ではシェアリングサービスが台頭している.しかしこれらは充電の煩わしさや電池容量の小ささなどの問題を抱えており,走行中の充電を可能にする無線電力伝送技術はこれらの問題の解決する糸口として期待されている.大電力を伝送できることで知られる磁界共振結合方式の無線電力伝送はシステム設計の際に設置方法や設置コスト,運用コスト,電波法などの制約を考慮する必要があるが,パーソナルモビリティへの給電に関してはこれらの指標が無いのが現状である.そこで本稿では電動キックボードへの給電を例とし,既存の道路に後から設置する無線電力伝送システムについて,送電器コイルの大きさの違いによって生じる,コストや効率などの間のトレードオフに関する検討を行った.
著者
宮口 勝弘 原嶋 勝美
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.279-280, 2019-02-28

現在施工されている防犯システムは防犯カメラの設置や警察官によるパトロールによる犯罪抑止の面が大きく、起こった犯罪に対しては後手後手の対応になっているのが現状である。この現状は、警察による犯人の確保までのタイムラグが大きくなるという問題につながっている。本研究では、自律移動型ロボットを防犯システムに導入することで、警察官のパトロール業務を代行によって犯罪抑止効果を損なわず、犯罪もしくは不審者を発見した際にはロボットが追跡を行い、犯罪発生からのタイムラグを小さくすることで迅速な犯人確保に貢献するシステムを実現することを目的とし、これをマルチエージェントシミュレーションにより表現し評価を行う。
著者
島崎 早智 多田 信洋 藤岡 寛之 日高 章理
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.189-190, 2019-02-28

本研究では、ヒトの書字運動をヒントにした動的フォント法をもちいて毛筆体文字を生成する問題を考える。特に、一定の太さをもつ文字からかすれ等をもつより自然な毛書体文字を生成するためにニューラル画像対画像変換法であるCycle GANを導入する。その際の学習用のデータとしては、衡山毛筆フォント2273文字の画像データと、それらをZhang-Suen法により細線化をした画像データの集合データを用いる。実験において生成例を示すことで、本手法の有用性を示す。
著者
皆川 純 岡原 浩平 山崎 賢人 深澤 司
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.27-28, 2019-02-28

複数カメラの映像から俯瞰合成映像を生成するシステムは、設置時に校正したカメラの位置合わせパラメータを使用する。そのため、カメラの位置姿勢に変化が生じると、合成映像における映像同士の境界部に位置ずれが発生する。各カメラの設置時の映像と位置ずれ発生後の映像からカメラの移動量を推定し、合成映像の位置ずれを補正する手法が提案されているが、各カメラの補正誤差により境界部に位置ずれが残る課題がある。本稿では、隣接カメラ映像との重畳領域を考慮しながら移動量を推定することで、上記の課題を解決する手法を提案する。
著者
神保 秀司
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.97-98, 2019-02-28

フリーセルは,完全情報のソリティアカードゲームであり,初期局面をランダムに作成した場合に解をもたないものが出現する確率が非常に小さいことが知られている.著者らは,効率的にフリーセルの最適解を求めるソルバーの開発を計画しているが、その予備段階として与えられたフリーセルの初期局面が指定した手数以内の解をもつか否かを判定するアルゴリズムの改良を続けている.現在,そのアルゴリズムを使った解をもたない初期局面の存在確率と解をもつ初期局面における最短手順の長さの分布を求める計算機実験を実施している.本論文では,執筆時点までに得られたそれらの結果について報告する.
著者
横山 真哉 寺田 裕樹 猿田 和樹 陳 国躍 張 興国
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.89-90, 2019-02-28

交通事故における状態別死者数は歩行者が最も多く、その中でも高齢歩行者が犠牲になるケースが多い。また、歩行者事故のうち約7割が道路横断中に発生することも明らかになっている。そこで、我々は高齢歩行者の車道横断能力を教育することによって、交通事故の低減に貢献することを考えた。過去に様々な横断体験シミュレータ―が開発されているが、交通環境を3DCG、歩行を足踏みや手動ボタン等で再現する場合が多く、現実感が失われ、完全に横断を再現できていない。したがって、本研究では実在の車道に仮想の車両を重畳する拡張現実を用いた車道横断能力教育システムを開発し、若年者及び高齢者に対するシステムの有効性を評価したので、その結果を報告する。
著者
荒川 祐太 小池 崇文 中本 啓子
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.117-118, 2019-02-28

本論文では, CGでカワラバトの構造色をリアルタイムで描画するための手法を提案する. 一般的に 色は, 色素による色と構造色の2種類存在する. 構造色は視点や光源の位置, 角度によって変化する特徴をもつ. カワラバトの構造色は紫と緑の2色に変化する. この色は薄膜干渉に由来する. 薄膜の反射率を計算し, RGB値に変換することで構造色を求める. 求めた構造色と反射角に対応したテクスチャを作成することで, 計算コストを減らす. また, マスクによって構造色の描画を羽の一部に制限する. これにより, カワラバトの構造色のリアルタイムでの描画を可能とする.
著者
土居 大夢 加藤 恒夫 山本 誠一
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.23-24, 2019-02-28

バスや電車など振動環境下でスマートフォンを操作する際,タップした座標が意 図した位置から大きくずれることがある.このタップ位置ずれを,スマートフォ ンの加速度センサから取得した加速度信号に対する線形予測分析と,無相関化し た加速度信号の重回帰分析により補正する方式を提案する.路線バス車内で10名 の実験協力者から収集した加速度信号とタップ位置のデータより個人毎に線形予 測分析と重回帰分析を行った結果,タッチスクリーン上の2軸それぞれのタップ 位置ずれについて,真値と推定値との相関係数0.40を得,補正により位置ずれの 平均平方二乗誤差を1.92mmから1.44mmに25%削減した.
著者
伊藤 有気 長尾 智晴
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.239-240, 2019-02-28

少ない試行回数でも効率的に最適解を発見できる手法として,ベイズ最適化が近年注目を集めている.しかし,既知の探索点が極端に少ない場合には探索性能が悪化するという欠点がある.本研究では,実験コストが高く試行回数に強い制約があるケースに対して,次の探索点を既知の探索点の周辺に制限する改良手法を提案する.ベンチマーク関数を対象とした実験ではより安定して高精度な解を獲得することに成功した.また,本手法を人工光型植物工場での作物の重量最大化問題に適用した.6変数で約10試行という限られた実験回数ながら,従来よりも成長量の大きい環境条件を発見することに成功した.
著者
鶴島 彰
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.373-374, 2019-02-28

合理的思考レイヤー・認知バイアスレイヤー・物理レイヤーの三層からなる避難エージェント・アーキテクチャにおいて、避難意思決定モデルとSocial Force Modelの統合により、出口選択における意思決定に大きな影響が現れることが分かったので、その原因について分析する。
著者
平田 勇人 新田 克己
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.77-78, 2019-02-28

判例は法律解析のための重要な知識源である。判例には双方の主張と論理展開、裁判官の判断理由と結論が示されている。判例は多くの情報を含んだ情報源にも拘らず、その利用方法が十分に開拓されていなかった。その数少ない例である米国の判例に基づく論争システムにHYPOやCATOがあるが、判例主義の国では妥当しても、日本のように法令に基づくルールベースの国においては妥当ではない。そこで過去の判例で使われた法的判断の価値観の要素(法的トポス)を抽出し、法的トポス間の関係を整理した。ファクタに基づく判例の記述に、新たに法的トポスの概念を導入して、判例の解析を行い、判決予測の可能性を調べることを目的とする。
著者
西 雅大 石田 雅子 田辺 利文 乙武 北斗 吉村 賢治
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.105-106, 2019-02-28

Webカタログの商品説明文では商品名に代表される固有名詞が多く含まれ、一般に利用されている機械学習を用いた機械翻訳では誤った翻訳結果を出力することが多い。商品説明文では類似した言い回しや表現が用いられることが多く、それらを表現パターンとして収集することにより品質の高い翻訳結果を得ることができる。本稿では、未知語の影響を受けやすい形態素解析や構文解析を用いない表現パターンベースの翻訳手法について報告する。本システムでは利用者が逐次的に単語や表現パターンを登録できることを目的に、文脈自由文法の非終端記号に相当する表現パターン上の変数の種類を極力少なくしている。
著者
石田 雅子 西 雅大 田辺 利文 乙武 北斗 吉村 賢治
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.107-108, 2019-02-28

Webカタログの商品説明等を翻訳する場合、商品名など多くの固有名詞が原因で誤った解析が行われ、期待する結果が出力されない場合が多い。本研究では、形態素解析や構文解析を行わない表現パターンベースの翻訳支援システムにおいて、ユーザが逐次的に未知語や新しい表現パターンを追加して翻訳の質を高めることを目的としている。言語学の知識を持たない一般のユーザがこの機能を利用するには、できるだけ正確な未知語情報の検出が必要になる。本稿では、既存の表現パターンを利用した未知語検出の手法について報告する。
著者
荒川 祐太 小池 崇文 中本 啓子
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.117-118, 2019-02-28

本論文では, CGでカワラバトの構造色をリアルタイムで描画するための手法を提案する. 一般的に 色は, 色素による色と構造色の2種類存在する. 構造色は視点や光源の位置, 角度によって変化する特徴をもつ. カワラバトの構造色は紫と緑の2色に変化する. この色は薄膜干渉に由来する. 薄膜の反射率を計算し, RGB値に変換することで構造色を求める. 求めた構造色と反射角に対応したテクスチャを作成することで, 計算コストを減らす. また, マスクによって構造色の描画を羽の一部に制限する. これにより, カワラバトの構造色のリアルタイムでの描画を可能とする.
著者
久保 一雄 李 承諭 内野 雅人 佐藤 孝嗣 石田 繁巳 田頭 茂明 福田 晃
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.339-340, 2019-02-28

高度道路交通システムにおいて道路を走行する車両を検出することは重要なタスクの1つである.筆者らは,ウェイクアップ機構を有する音響車両検出システムを開発してる.超低消費電力マイコンを用いた省リソース車両検出モジュールで車両を検出した上で,同時通過車両の検出や車両進行方向の推定を可能とする高精度音響車両検出モジュールをウェイクアップさせて車両を検出する.本システムの実現に向け,超省電力マイコン上に実装可能な省リソース車両検出機構をこれまでに報告した.本稿では,省リソース車両検出モジュールの実証評価及びそれに基づくウェイクアップ型音響車両検出システムの消費電力評価について述べる.