著者
史 発 齋藤 豪
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.115-116, 2019-02-28

3次元コンピュータグラフィックスを用いた服のモデリングは、映像業界やファッション業界で多用されている。よれはCGに現実感を与えるのに大きな働きをするが、その形状は布の素材や縫製などに影響されるため、自然なよれをモデルに付与するのは困難である。本研究ではこの問題に対処するため、ユーザの入力に応じて布モデルの面積を部分的に増加させ、物理パラメータを局所的に変更し物理シミュレーションを行うことで、その部分をよれとしてモデルに容易に付与することのできる手法を提案する。提案手法は対話的な速度で実行可能であり、提案手法を用いて布モデルに様々なよれを付与した結果を示す。
著者
久門 香穂 長尾 確
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.797-798, 2019-02-28

近年、仮想現実(VR)を利用したミーティングが行われるようになってきたが、多くは単なるテレワークの延長に留まっている。現状のVRミーティングにおける表示・記録の対象は、動画や静止した3Dオブジェクトであり、VRの利点をあまり生かしていない。そこで、本研究ではVRをより効果的に活用した、ミーティングの新しい記録手法を提案する。また、VR空間で手の動きを表示し、ポインティングやジェスチャができる仕組みを実現した。提案手法によって、ユーザや3Dオブジェクトの動きが連続的に再生可能になり、任意の時刻と視点からミーティングを振り返ることができる。本研究では、VRデバイスとしてHMD(HTC Vive Pro)と、手と指の動きを計測するためのハンドトラッカー、さらに入力補助装置としてNintendo SwitchのJoyConを使用した。
著者
上野 貴弘 森 慎太郎 大橋 正良
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.129-130, 2019-02-28

情報化社会の発展によって,携帯電話,PCなどのメディアデバイスが広く行き渡っている.それに伴い, twitterやLINE等ソーシャルメディアを利用して誹謗中傷が行われるなど,メディアリテラシーの問題が発生している. 本研究ではソーシャルメディアにおける書き込みをもとに,嫉妬感情の表現の検出を試みる.提案方式は,あらかじめ嫉妬感情だと判断した言葉を設定し,Pythonを用いてソーシャルメディアの書き込みから抽出するものである。抽出データから書き込みが嫉妬感情に基づいているか,その妥当性を判定する.
著者
池田 透 窪田 諭
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.667-668, 2019-02-28

我が国では,スポーツ×ICTの政策や国民の健康維持の観点から,スポーツ分野における計測機器の開発やデータ計測と可視化などが進められている.スポーツ分野にICTを適用する試みは始まったばかりであり,教育現場や地域クラブの指導者では,ICTを自在に操ることは難しい.本研究では,集団スポーツでは競技人口がもっとも多い野球の打撃を対象とするが,その指導は指導者による感覚や経験によって曖昧に実施されているのが現状である.そこで,打撃フォームを撮影した映像から選手の動きを可視化し,得られた特徴点座標から打撃フォームを解析するとともに,打撃指導方針への応用を検討する.
著者
近藤 健介 西出 俊 康 シン 任 福継
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.519-520, 2019-02-28

本研究の目的は,神経力学モデルを用いて人の動作時の身体特徴量系列を学習し,各動作のクラスタリングを行うことである.本手法では,Kinectを用いて人の身体動作を骨格データの座標として取得し,取得した座標系列を神経力学モデルで学習し,各学習データのダイナミクス類似度に基づいて自己組織化される動作分類空間において各動作をクラスタリングする.実験データとして,バンザイ,ガッツポーズ,疲労,怒り,悲しみ,絶望,嫌悪,リラックスの8つの身体動作を取得した.評価実験の結果,Kinectで取得した人の身体情報から人物の行動を分類することができ,手法の有効性を確認した.
著者
山田 和範 小池 崇文
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.769-770, 2019-02-28

本研究では,動画ライブ配信中のコメント入力により車型ロボットを制御しゴールへ導く視聴者参加型ゲームを提案する.視聴者参加型ゲームは多くの人が同時に楽しめるゲームで,その一つにスイカ割りがある. スイカ割りは,目隠しをした挑戦者が周囲の声だけを頼りにスイカを割る遊びである.本研究では,スイカ割りと同様の体験をインターネット上で実現するために,車型ロボットをその挑戦者, 周囲の声を視聴者のコメントと見なす.視聴者らはコメント入力で車型ロボットを操作し,車方ロボットをゴールに導くことで,スイカ割りの面白さをインターネット上で実現する方法について提案する.
著者
中井 隆幸 西村 敏 藤沢 寛 大亦 寿之 池尾 誠哉 谷田 和郎 寺田 果生 山野 悠
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.13-14, 2019-02-28

ハイブリッドキャスト4Kビデオによるライブ配信中に、クライアント情報に基づいてCMを挿入する再生実験を行ったので報告する。 具体的には、テレビ受信機にてIPTV-F・dashNXプレイヤを利用し、視聴状況や地域などクライアント毎に異なる端末情報をCMサーバに渡すことによって再生すべきCMリストを受信し、mpeg-dashのマルチピリオド機能を用いてCMを再生する。 さらに、局側でリアルタイムで作成される映像メタ情報に基づいたトリックプレイ機能を実装し、ハイコネXの端末連携機能を用いてスマートフォン上から操作可能とした。
著者
小山田 圭吾 市川 尚 富澤 浩樹 阿部 昭博
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.545-546, 2019-02-28

本学部では早期合格者に対してeラーニングによる入学前教育を実施しており,プログラミングの課題も含まれている.筆者らは,オンライン上で相互チェックを行わせるプログラミング学習環境を開発し,学習者の支援を行った.従来のシステムは,学習者が提出した課題の質向上にある程度寄与していたが,学習者同士ではチェック漏れが見られ,チューターのチェックも機能していなかった.そこで,本研究ではチューターが学習者に効果的なチュータリングを行う支援をするための予備的な調査として,学習者のプログラミングのプロセスを記録し,それをチューターに提示しながらチェックしてもらった.その結果を述べる.
著者
村山 弘明 富永 浩之
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.575-576, 2019-02-28

近年,議論や評決のシミュレーションとして,トークゲームが注目を集めている.本研究では,「語彙大富豪」を題材として,チャットアプリ上での運営ツールを開発している.このゲームは,プレイヤが選んだ単語を手札とした,トランプの「大富豪」のようなゲームである.単語の強弱は,手番のプレイヤの理由説明の後,プレイヤ間の協議と多数決で決定する.運営ツールでは,オープンなオンライン上で,トークゲームがプレイできる環境を目指す.そのため,初心者を対象とした打手支援や,悪意のあるプレイヤの排除が必要不可欠である.本論では,オンラインでゲームを運営するのに必要な機能を紹介する.
著者
徐 哲林 周 娟 高田 秀志
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.37-38, 2019-02-28

SNSツールとしてTwitterが国内外で広く使われている。利用者へのユーザ推薦に関する研究も多数存在している。利用者にとっては,満足度の高いセレンディピティのあるユーザを推薦されることが望まれている。しかし,Twitter公式サイトに表示されるおすすめユーザは,本人がフォローしているユーザと同じジャンルのユーザがほとんどであり,セレンディピティのあるユーザが表示されていない。そのため,本研究では,ユーザのツイートとリツイートの間に現れる興味の偏りに着目し,フォロー関係の中で,セレンディピティのあるユーザを発見する手法を提案する。
著者
南 龍弥 小池 崇文 米谷 柚香
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.99-100, 2019-02-28

本研究では, 高解像度CGの描画時間短縮方法の一つである, 中心窩レンダリングを適用することで, ユーザが知覚する品質を維持したまま, テンソルディスプレイ用画像の描画時間を短縮する方法を検討する. 人間の知覚する画像は, 中心窩の領域で最も鮮明になり, 周辺視野に行くに従ってぼやけて行くという性質がある. その性質を利用し, ユーザの視点先周辺以外の情報量を落とすことでユーザが知覚する品質を維持したまま, 描画処理の負担を下げる. 落とす情報量は, 表示する画像の解像度と, 表示する視差数とする. 複数の組み合わせで情報量を落とし, 実験を行う.
著者
三上 奈緒 角田 均 梅原 稜 北谷 優典 田中 志子 工藤 雅世 小久保 温 坂田 令 坂本 知英
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.27-28, 2019-02-28

これまでの研究でゲーミフィケーションを用いた「大学生のための行動変容を促すシステム」「発達障害児童のための生活訓練アプリケーション」の開発と実証実験を行った。今年度はFacebookのようなSNS形式のグループ向け生活習慣管理アプリケーションを開発した。RESTフレームワークによるWebアプリケーションとして実装、協力企業の全社員を対象に健康増進キャンペーンの実証実験を行い、利用状況をもとに効果とユーザビリティを検証した。
著者
金丸 斗生 蟹澤 功樹 赤坂 幸亮 一色 正男 難波 貴代 安部 惠一
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.143-144, 2019-02-28

大規模災害時、要配慮者を含む避難者が避難所に入所する際、避難者の身体的精神的な状態によって色分けし,緊急時の搬送先(病院,福祉施設,隔離した小部屋等)の区分を行う避難所管理システムを開発した。避難者の色区分は要配慮者向けトリアージによって行う。本提案のトリアージは3回以上行うことを想定とし,1次トリアージでは避難所スタッフによる外観での判断,2次トリアージでは問診票,3次トリアージでは医療スタッフよる診察によって色区分を決定する。避難所入所の際にフルカラーLEDを搭載したリストバンドを全員に配布し,トリアージによって決定された色をLEDに反映させることで,一目で避難者の搬送先及び区分を識別できるシステムとした。また,配布するフルカラーLED搭載のリストバンドと避難所管理システム本体との通信には多数のノードと通信ができ,省電力型無線通信規格であるIEEE802.15.4を採用した.
著者
田澤 遥香
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.383-384, 2019-02-28

機器間のデータ連携方式を検討する為に家庭用エアコンを題材として、制御用データの検討や、データの収集・分析に取り組んでいる。連携するデバイスとして、家庭用エアコン、スマートフォン、スマートウォッチ、センサー類を用意し、ユーザが快適に過ごせる環境を維持するように家庭用エアコンを制御することを目的に各種データを収集・分析し、自動運転する方式を検討した。制御プログラムを試作・評価した結果、ネットワークやセキュリティにおいてプロトコル等のバージョン間の互換性を考慮する必要があることなどの知見が得られた。今後、これら知見を活用し、様々な家電製品を含む機器連携における動作の仕組み作りに取り組む。
著者
于 卉 大和田 泰伯 小口 正人
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.241-242, 2019-02-28

インターネットとスマートフォンの急速的な普及に伴い,その関連技術とアプリケーションが現代人の生活の一部分になった.地震等の自然災害が起きた際に,被災地のインターネットインフラが断片的に壊れることにより,ネットワークが通信不能になり,インターネットの高依存のアプリケーションが使えなくなる可能性がある.しかし,災害の関連情報や避難情報や生活支援情報等の情報を被災者に伝達することが必要である.本研究はインターネット非接続の条件下,断片化のネットワークを利用し,XMPP を用いて災害時の分散臨時SNSシステムの構築を目標として,管理者の管理手段を検討する.
著者
大澤 枝梨香 加納 徹 竹島 由里子
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.137-138, 2019-02-28

現在、多くの若者がTwitterを趣味とつなげて利用している。特に、Twitterと連携可能なゲームが登場したことから、ゲームをしている合間に簡単にツイートをすることが可能となっている。そこで本研究では、複数のジャンルのゲームを対象に、ゲームに関するツイートを収集し、感情分析を行う。そして、ユーザがゲームをしている際の感情の変化を、ゲームのジャンルごとに可視化する。可視化結果を比較することで、各種ゲームがユーザに与える心理的影響を直感的に理解・分析できるようになる。さらには、分析結果に基づいて、ユーザに適したゲームの提案や開発につながることが期待される。
著者
タァンクァン ファン 山本 純一 西井 一輩 福井 知宏
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.285-286, 2019-02-28

昨年のGallup社の従業員エンゲージメント調査レポートの発表以降、産業界では従業員エンゲージメントへ注目が高まっている。我々の先行調査では、感謝が従業員エンゲージメントを向上させる要因であることが示唆された。本研究では、感謝と従業員エンゲージメントの関係を分析するための実験を行った。実験では、企業にて感謝を送受信できるアプリを3か月間利用してもらい、その前後で独自の調査票(働きがい・上司関係・同僚関係・組織文化の4因子)でエンゲージメントを測定した。結果として、感謝の送受信データと従業員エンゲージメントの上司関係の変化に相関が見られた。
著者
大原 嶺 松澤 智史 武田 正之
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.115-116, 2019-02-28

ユーモアの理解は人間の高度な知的活動である.近年のAI技術の発展は著しいが,ユーモア関連での成果は比較的少ない.本研究では,ユーモア分野の中でもパターンが定型化されているなぞかけに着目する.なぞかけを生成するためにはお題に対する音韻類似語と関連語を抽出する必要があるが,音韻類似後の抽出部分には同音異義語辞書を,関連後の抽出部分にはWord2Vecの学習モデルを用いた.その結果,従来のシステムに比べてより豊富な語彙を持ち,幅広いお題に対応することのできるなぞかけ支援システムを構築した.
著者
山本 悠介 服部 聖彦 安田 真悟 横山 輝明
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.605-606, 2019-02-28

衛星開発の登竜門としてCanSatへの挑戦が各国の大学で行われている.しかし,CanSatの特性から耐衝撃,加速度,重量制限等が厳しく,多くの学生が動作実験以前に到達出来ていない現状にある.この課題に対し,我々はCanSat入門キットの開発及びweb独習フレームワークを構築することで,初心者の衛星開発技術習得を目指した.初心者最初の壁として試作基板特有の不具合があげられる.100kinSATは入門キット形式により,制御アルゴリズム開発などのCanSatの本質部分に即時取り組むことができる.加えて,Web上にサポート資料を公開し,記載されたカリキュラムに従うことで段階的な学習を可能とした.
著者
山田 泰基 Daniel Gabriel 糸山 克寿 西田 健次 中臺 一博
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.115-116, 2019-02-28

本研究では, 複数の移動機体に搭載された複数マイクロホンアレイによる移動音源の 3 次元軌跡推定手法について検討する. 単独のマイクロホンアレイでは音源方向のみ推定可能で,音源位置の推定は困難である.複数マイクロホンアレイを用いることで三角測量に基づく音源位置の推定が可能になり,さらに複数の移動機体を用いることでロバストな移動音源軌跡が可能になると期待される.各マイクロホンアレイから得られた音源方向より音源位置の候補点を算出し,各候補点に重みをつけながらUnscented Kalman Filterを適用することで移動音源軌跡を推定する.数値シミュレーションによる検証では,提案手法の推定誤差は0.1[m]以下であることが確認された.