著者
北野 直子 中嶋 名菜 福山 豊 中嶋 康博 松添 直隆
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.47, no.5, pp.254-259, 2014 (Released:2014-11-07)
参考文献数
17

2010,2012年に,熊本市と農耕祭事の行事が残っている阿蘇地域において質問紙調査を行った。質問は,年中行事の認知・経験と喫食状況であった。対象は,熊本市が136名,阿蘇地域が168名の食生活改善推進員であった。年中行事は,正月,節句,七夕など15行事であった。両地域の90%以上の者が,ほとんどの行事について認知,経験をしていた。「春祭り」,「秋祭り」の認知度,経験度は他の年中行事より低く,地域差は認められなかった。稲作儀礼を中心とした行事は,農業従事者の高齢化,農業就業人口の減少とともに廃れていき,行事食の伝承も難しくなっていると考えられた。行事食を家庭で作る割合は熊本市より阿蘇地域が高かった。熊本市に比し阿蘇地域が3世代世帯は多かった。その結果,年長者から子どもへ継承されやすいと考えられた。
著者
川染 節江 山野 善正
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, pp.201-206, 1992-08-20 (Released:2013-04-26)
参考文献数
11
被引用文献数
1

The quality of fried batter of Tempura (Koromo) was studied by sensory evaluation and moisture measurement using eight different oils (safflower, grapeseed, sunflower, cottonseed, corn, soybean, sesame and rapeseed oils) and then the effect of sesame oil added to soybean oil was investigated. Batters were prepared with 50g of distilled water and 25g of flour and fried into flakes in 400g oil at 175°C.The three samples fried in safflower, grapeseed and sunflower oils were judged organoleptically to be worse than those fried in the other five oils. The sample fried in sesame oil was evaluated to have the best flavor. It was found by multiple regression analysis that the taste and mouthf eel of the samples fried in the four oils, safflower, grapeseed, sunflower and cottonseed oils contributed more strongly to the total acceptance than the flavor. All the flavor, taste and mouthfeel of the sample fried in sesame oil was found also to contribute to the total acceptance.Two mixtures of 30 and 50% sesame oil and soybean oil contributed more strongly than a mixture of 0,10, and 100% to the quality of the fried batter. lt was found by multiple regression analysis that the taste of the sample fried in 30% of sesame oil mixture contributed to the total acceptance, and all the flavor, taste and mouthf eel of the samples fried in 50 and 100% sesame oil mixture contributed to the total acceptance. Negative higher correlation was obtained between the moisture content and the value of mouthfeel than between the moisture content and the flavor, and also between the moisture content and taste.From these results, we conclude that addition of sesame oil of 30-50% in sesame oil/soybean oil mixture improves the quality of fried batter of Tempura (Koromo).
著者
青木 宏
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.23-30, 1970-02-20 (Released:2013-04-26)
参考文献数
17
被引用文献数
1
著者
谷村 顕雄
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.19-25, 1972-02-20 (Released:2013-04-26)
被引用文献数
2
著者
藤本 健四郎
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.39, no.5, pp.271-276, 2006-10-20 (Released:2013-04-26)
参考文献数
25
被引用文献数
2

1 0 0 0 OA 揚げもの

著者
浜田 滋子
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.326-331, 1994-11-20 (Released:2013-04-26)
参考文献数
12
著者
綾部 園子 本間 千裕 長浜 ゆり 高橋 伸幸
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, pp.188-193, 2009 (Released:2015-02-13)
参考文献数
17
被引用文献数
1

同じ条件で栽培したF1種のフルーツトマト(甘しずく)と普通のトマト(麗容),および比較のため特殊栽培によるフルーツトマト(アメーラ)の品質と嗜好性について検討した。その結果,甘しずくの糖度は,麗容と同じ栽培方法であったが,アメーラとほぼ同じであった。甘しずくとアメーラは麗容に比べてフルクトースとグルコースの含量が多かった。フルクトース/グルコースは甘しずくはアメーラよりも高く,甘味の質が異なることが示唆された。酸度は甘しずくのゼリー部において有意に高かったが,果肉においては有意の差はなかった。皮付きの破断応力は甘しずくが最も高く,皮を除いた果肉の圧縮応力はアメーラが最も高かった。官能評価の結果,麗容に対し甘しずくとアメーラは有意に好まれた。
著者
太田 静行 奥平 巌
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.1, no.2, pp.94-96, 1968-07-25 (Released:2013-04-26)
参考文献数
11
被引用文献数
1
著者
添田 孝彦
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.87-92, 2004-02-20 (Released:2013-04-26)
参考文献数
4

1.訴求表現に関する文字数訴求文字数は豆腐1 個あたり平均2 1 . 7 字の表現がなされていた. 項目としては「大豆」, 「にがり」, 「味風味」および「製法」における文字数は多く,「安心安全」,「新鮮さ」,「料理」,「形態」,「食感」および「消泡剤」に関するものは少なかった.地域的にみると,「大豆」および「にがり」は四国地方で多く,沖縄地方は少なかった.「製法」は沖縄地方および近畿地方で多く, 北海道および東北地方で少なかった. 「味風味」は各地域一様に表現されていた.2.具体的訴求内容「大豆」は"無農薬有機栽培大豆","国産大豆"および"地名+国産大豆"の出現がほとんどで,「にがり」は" にがり使用" または" 地名+ にがり" , 「水」は" 地名+ 水" が多く出現した. 「製法」は" 手造り" が最も多く,"生絞り法","一丁仕込み"なども使われ,「味風味」は" 豆の旨み・香り・こく・甘味" , " まろやかな味わい"が多く出現し,「食感」は"煮くずれしない"," なめらかな舌ざわり" といったわかりやすい表現が多かった.3.地名を冠した訴求表現の出現頻度地名を冠した表現のものは全体に対して3 5 . 8 % と高く,項目別では「大豆」および「水」が高く,地域的には東北,関東,北陸地方の東日本および四国地方で高かった.
著者
三神 彩子 喜多 記子 佐藤 久美 長尾 慶子
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.98-105, 2010 (Released:2014-10-24)
参考文献数
10
被引用文献数
1

本研究では,幅広い料理法に対応できる中華鍋(鉄製)の特性を活用し,省エネルギー効果およびCO2排出量削減効果をはかることを目的に,「炒める」「焼く」「揚げる」「蒸す」「煮る」の 5操作法別に代表的な調理での他の鍋類との比較を行い,調理時のガス・水使用量,試料内部温度,仕上がりまでの加熱時間を測定し,さらにCO2排出量に換算した。 炒める(キャベツ炒め)では,中華鍋は鉄製フライパンと比較し約26%,テフロン加工フライパンとでは約56%,焼く(ハムステーキ)は,中華鍋は鉄製フライパンと比べ約13%,テフロン加工フライパンとでは約47%,揚げる(トンカツ)は,揚げ鍋と比較し約16%,蒸す(蒸しイモ)は,中華鍋で蒸籠を使った場合と西洋蒸し器とで比較すると,約7%のCO2排出量削減効果が得られた。煮る(煮豚)では,中華鍋によるCO2排出量削減効果はみられなかった。以上5項目中4項目の加熱操作の中華鍋使用の料理で7~56%のCO2排出量削減効果が確認できた。