著者
太田 茂
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.101, 2019 (Released:2019-02-01)

薬学教育が6年制の薬剤師養成課程を設けてから基礎系科目における教育はどのように変化してきたであろうか。またどのように変革すべきであろうか。基礎系科目について、臨床応用を意識しながら講義を行うことは重要であるが、それとともに学生が基礎系科目で得た知識を臨床現場において自発的に展開できる能力を培うように導くことも留意すべきであると思われる。
著者
大和 孝江
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.97-100, 2019 (Released:2019-02-01)

大塚グループの発祥会社である株式会社大塚製薬工場(徳島県鳴門市)の本社敷地内には、輸液の歴史、技術、製品を一堂に展示した輸液ライブラリーがあります。1940年頃のナス型と呼ばれるガラスアンプルから現在のソフトバツグに至るまでの輸液容器の変遷、現在の輸液製造のフローパネル、医療施設を再現した無菌調剤研修室などを展示しています。また、同敷地内には当社最初の事務所(兼)研究室であった施設もあります。
著者
斎藤 裕久 浜名 政和
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.99, no.1, pp.23-29, 1979-01-25 (Released:2008-05-30)
参考文献数
14
被引用文献数
1 3

Nitration of 1-cyanoisoquinoline 2-oxide (1) with potassium nitrate and sulfuric acid gave 5-and 6-nitro derivatives (2 and 3). The reaction was affected by the concentration of sulfuric acid, and 3 was obtained in small yields as the sole product from the reactions in the 85% acid at 70°. Nitration with fuming nitric acid (d=1.50) led to the formation of 3 in fairly good yields together with small amounts of 8-nitro derivative (7). Further, nitration of isoquinoline 2-oxide (9) with fuming nitric acid was found to give 5-, 6- and 8-nitro derivatives (10, 11 and 12). The orienting effect of the N-oxide function is apparently operative in the formation of 11 and 12.
著者
二橋 亮
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.50, no.11, pp.1086-1090, 2014

江戸時代の浮世絵にも描かれている「アカトンボ」は,日本人にとって最も馴染みの深い昆虫の1つといっても過言ではないだろう.童謡の「赤とんぼ(作詞:三木露風,作曲:山田耕筰)」は,ほとんどの人が口ずさむことのできる数少ない歌の1つであり,青空を群れ飛ぶアカトンボは,秋の訪れを告げる風物詩としても馴染みの深いものといえる.<br>日本人なら誰もが知っているアカトンボであるが,かつて日本や中国では,漢方薬として使用されていたことをご存じだろうか.ナツアカネやショウジョウトンボなど,特に赤みの強いアカトンボが,百日咳や扁桃腺炎,梅毒などに効果があると信じられていたのである.戦後もアキアカネやナツアカネの成虫を乾燥したものが薬局で売られているという紹介記事が出ており,緒方らは,ナツアカネとアキアカネを材料に,「赤蜻蛉成分の研究(第一報)」という論文を1941年の薬学雑誌で発表している.ちなみに,この論文ではアカトンボの具体的な成分が同定されたわけではなく,その後続報が発表されることはなかった.それでも,この論文の存在は,アカトンボの薬効成分に着目した研究があったことを伺わせるものである.<br>最近では,トマトの赤色色素であるリコペン(カロテノイドの一種)や,イチゴの赤色色素であるアントシアニン(フラボノイドの一種)に,強力な抗酸化能があることから,疾病に対する予防効果があるとも言われている.これらの例をみると,真っ赤なアカトンボの赤色色素も,もしかすると本当に健康に良いのかもしれないと思えてくる.その前に,そもそもアカトンボの赤色の正体は何であろうか.
著者
張 音実
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.53, no.5, pp.472, 2017 (Released:2017-05-01)
参考文献数
3

ヒトの腸管,皮膚,口腔あるいは膣などの様々な部位には,多種多様な微生物(細菌と真菌)が常在している.これは“微生物叢(microbiota)”と呼ばれ,いわば微生物の集団社会である.この微生物叢は宿主と絶妙な相互作用を示しながら,宿主の健康維持や感染防御などに寄与している.しかしながら,微生物叢の構成バランスが破綻すると疾患へ進展することがある.例えば,炎症性腸疾患,大腸がん,尋常性乾癬,アトピー性皮膚炎,気管支喘息,糖尿病や歯周病では,患者と健常人ではその微生物叢は大きく異なることが示されている.乳がんは,乳管や小葉上皮から発生し,その発生には女性ホルモンであるエストロゲンが関与すると考えられているが,不明な点も多い.Urbaniakらはヒトの乳房組織にも微生物が存在し,乳がん患者と健常人では異なる微生物叢が形成されていることを発見した.これは,乳がんの発症には特定の微生物が関与している可能性を示唆するものである.本稿では,乳房組織の微生物叢と乳がん発症の関連性に関する論文を紹介する.なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.1) Muszer M. et al., Arch. Immunol. Ther. Exp., 63, 287-298(2015).2) Urbaniak C. et al., Appl. Environ. Microbiol.,82, 5039-5048(2016).3) Hieken T. J. et al., Sci. Rep., 6, 30751(2016).
著者
新薬紹介委員会
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.54, no.4, pp.343, 2018

本稿では厚生労働省が新たに承認した新有効成分含有など新規性の高い医薬品について,資料として掲載します.表1は,当該医薬品について販売名,申請会社名,薬効分類を一覧としました.<br>本稿は,厚生労働省医薬安全局審査管理課より各都道府県薬務主管課あてに通知される"新医薬品として承認された医薬品について"等を基に作成しています.今回は,平成30年1月19日付分の情報より引用掲載しています.また,次号以降の「承認薬インフォメーション」欄で一般名,有効成分または本質および化学構造,効能・効果などを表示するとともに,「新薬のプロフィル」欄において詳しく解説しますので,そちらも併せて参照して下さい.<br>なお,当該医薬品に関する詳細な情報は,医薬品医療機器総合機構のホームページ→「医療用医薬品」→「医療用医薬品 情報検索」(http://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuSearch/)より検索できます.
著者
笹井 泰志
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.89, 2016

私が学生だったおよそ20年前と比較して,研究機器は目覚ましい進歩を遂げている.私よりも年上の方々からすれば,その変化に対する驚きはなおさらのことと思われる.機器そのものの性能も上がり,分析できなかったものが分析できるようになったり,見えなかったものが見えるようになった時には大いに感動した.また,多くの操作がソフトウェアで制御できるようになり,特別なテクニックを必要とせず,プチッ,プチッと幾つかクリックするだけでデータが取れるようになった.そして,海外メーカーの機器でさえ,日本語に対応したマニュアルやソフトウェアを提供しており,誰もが気軽に使用できるようになった.これらは我々研究をする者にとって,もちろん素晴らしいことである.
著者
高 夢璇 佐藤 元重 池谷 裕二
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.138, no.6, pp.809-813, 2018-06-01 (Released:2018-06-01)
参考文献数
7
被引用文献数
2

During the preclinical research period of drug development, animal testing is widely used to help screen out a drug's dangerous side effects. However, it remains difficult to predict side effects within the central nervous system. Here, we introduce a machine learning-based in vitro system designed to detect seizure-inducing side effects before clinical trial. We recorded local field potentials from the CA1 alveus in acute mouse neocortico-hippocampal slices that were bath-perfused with each of 14 different drugs, and at 5 different concentrations of each drug. For each of these experimental conditions, we collected seizure-like neuronal activity and merged their waveforms as one graphic image, which was further converted into a feature vector using Caffe, an open framework for deep learning. In the space of the first two principal components, the support vector machine completely separated the vectors (i.e., doses of individual drugs) that induced seizure-like events, and identified diphenhydramine, enoxacin, strychnine and theophylline as “seizure-inducing” drugs, which have indeed been reported to induce seizures in clinical situations. Thus, this artificial intelligence-based classification may provide a new platform to pre-clinically detect seizure-inducing side effects of drugs.
著者
苅谷 嘉顕 本間 雅 鈴木 洋史
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.54, no.5, pp.415-419, 2018 (Released:2018-05-01)
参考文献数
11

分子標的薬は、副作用発現により治療中断となる場合があり、副作用機序解析や予測の基盤確立は大きな課題である。生体を多階層システム的に捉える手法には、チロシンキナーゼ阻害薬の副作用解析など複数の成功例があり、システムファーマコロジー手法は副作用解析に有効と考えられる。現在、in silico解析を含む様々な手法が開発されつつあり、システムファーマコロジーに基づく副作用解析や予測は更なる発展が期待される。
著者
島野 正直
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
MEDCHEM NEWS (ISSN:24328618)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.2-7, 2016-02-01 (Released:2018-07-02)
参考文献数
5

科研製薬株式会社は、財団法人理化学研究所(理研)をルーツにもつ製薬企業である。規模的には、いわゆる中堅であり、どちらかというと地味な企業であるが、ユニークな品揃えで社会に貢献し、堅実に成長している。医薬品業界は医療費抑制政策の大波に揉まれ始めており、予断を許さない状況であるが、今までに築いてきた基盤を大切にしながら新しいことに挑戦し、患者さんのアンメットメディカルニーズに応えられるように研究開発体制の強化を図っている。また、開発速度と開発頻度を上げるために、外部との共同研究、共同開発にも積極的に取り組んでいる。製薬産業は知識集約型産業と言われて久しいが、基本となるのは人である。計画や施策の実効性は、個々の研究員の能力と発想、そして達成意欲に掛かっている。一方で、医薬品の開発には長い年月が掛かるが、成功確度は高くない。規模的に多くのことはできない中で、何を行うかも問われている。
著者
小西 英之 眞鍋 敬
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.50, no.4, pp.310-314, 2014 (Released:2016-06-01)
参考文献数
14
被引用文献数
1

一酸化炭素(CO)は有機合成において最も重要な一炭素源として,古くから現在に至るまで実験室や工業プロセスに広く用いられている.しかしCOは無色無臭の気体であり,人間にはその存在が感知できず,さらにはわずか0.1%という低濃度ですら生命を脅かすほど危険な化合物でもある.このような高い毒性を有するCOは,入手容易ではあるが非常に扱いにくい物質であり,実験化学者たちもなるべく使いたくないというのが本音である.このような背景のもと,毒性の高いCOガスに代わる安全なCO等価体の開発を望む声が自然と高まってきた.実際,過去20年ほどで様々なCO代替品が発見されており,それらを用いる有機合成反応も数多く報告されている.筆者らは,ギ酸エステル等のギ酸誘導体が温和な条件下でCOを発生できることを見いだし,それを従来のCOガスの代わりに利用する実用的な有機合成反応の開発を行ったので,ここに紹介する.
著者
狭間 研至
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.132, no.1, pp.17-20, 2012-01-01 (Released:2012-01-01)
参考文献数
3
被引用文献数
3 2 1

In Japan, the proportion of elderly people had reached up to 23% in 2009. The number of elderly people in long-term nursing homes or nursing facilities will increase in the next decade. By 2025, the majority of the elderly people would have developed cancer, stroke, cardio-vascular diseases, and dementia. Almost all of them would be treated with prescribed drugs. They would also have dysphagia and have difficulties in remembering their medications in the long term. Therefore, for the benefit of such a community, the work force, especially in the field of drug distribution, will need to be increased to prevent the incidence of patients who forget to take their medications. Further, the educational curriculum for pharmaceutical students has been changed to a new version, and some Japanese pharmacy shops have been switching over to “Pharmacy 3.0,” which is the next generation model. In this pharmacy, the pharmacists will play an additional new role; they will not only dispense drugs but also support home recuperation leveraging some vital signs and physical assessments. In my opinion, this novel scheme of medical service developed with pharmacists playing this new role may be a boon to the patient/elderly community in Japan who are facing the collapse of healthcare systems. In conclusion, Collaborative Drug Therapy Management (CDTM) in the practice of the pharmacists is essential for increasing the efficiency of the Japanese healthcare systems.
著者
藤田 路一 川瀬 清
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.71, no.11, pp.1229-1231, 1951-11-25 (Released:2010-02-19)
参考文献数
5

For one year between 1950 and 1951, specific weight of tissue powder of rhizomes without roots of Scopolia japonica Maxim., growing wild in a certain area, was measured by Koketsu's powder method and a marked seasonal variation was found to exist (Table I and Fig. 1). The cause of this variation was found to be due to the amount of starch accumulated (Table I and Fig. 2). Consequently, it was proposed that tne customary representation of its component content by the weight percentage was of little physiological significance. Therefore, the determined values of total alkaloid and total nitrogen were shown by the volume percentage calculated from specific weight of tissue powder (Table I and Fig. 3). From these values, a large seasonal variation of alkaloidal content could not be detected.
著者
柊元 巌
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.139, no.1, pp.75-79, 2019-01-01 (Released:2019-01-01)
参考文献数
13

Persistent infection with oncogenic human papillomaviruses (HPVs) is necessary for the development of cervical cancer, although the accumulation of somatic mutations in the host genome is also required for the generation of invasive cervical cancer. Recent studies have demonstrated concomitant genetic changes in the HPV genome; however, their relevance to cervical carcinogenesis is poorly understood. Here we review our recent study investigating the within-host genetic diversity of HPV and its relationship with cervical cancer progression through deep sequencing analyses of viral whole-genome sequences in clinical specimens. Intriguingly, HPV genomes within individual clinical samples show an astonishingly high level of nucleotide variation across all histological grades of cervical lesions. Among the various substitution patterns, C-to-T and C-to-A substitutions are the predominant changes observed in the HPV genomes. Analysis of the trinucleotide context for substituted bases reveals that TpCpN (N is any nucleotide), which is a preferred target sequence for the cellular apolipoprotein B mRNA-editing enzyme, catalytic polypeptide-like (APOBEC) proteins, is the major target for C-to-T substitutions in the HPV genomes. These mutational signature analyses strongly imply that within-host HPV variations are mostly generated through APOBEC-mediated mutagenesis. Because the HPV oncogenes E6 and E7 harbor APOBEC-related mutations, we propose a potential role for APOBEC-mediated mutagenesis in cervical carcinogenesis.
著者
中西 秀之 樋口 ゆり子 川上 茂 山下 富義 橋田 充
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.129, no.12, pp.1433-1443, 2009-12-01 (Released:2009-12-01)
参考文献数
58
被引用文献数
3 3

Transposons are mobile genetic elements that move between or within vectors and chromosomes. For the transposition, an enzyme called transposase recognizes transposon-specific terminal inverted repeat sequences (IRs) located on both ends of transposons, and remove them from their original sites and, integrates them into other sites. Because of this feature, transposons containing genes of interest between their two IRs are able to carry the genes from vectors to chromosomes. Transposons are promising systems for chromosomal integration because they can not only integrate exogenous genes efficiently, but also be transfected to a variety of cells or organs using a range of transfection methods. In this review, we focused on the therapeutic application of transposons. A few transposons can integrate transgenes into mammalian chromosomes. They have been used in preclinical studies of gene therapy and cell therapy. In addition, they have recently been used for generation of induced pluripotent stem cells. Transposon-based integrative vector systems have two components. One is the transposon containing transgenes, and the other is the expression cassette of the transposase. Both viral and non-viral vectors have been used to deliver these two components to mammalian cells or organs, and sustained transgene expression has been achieved. Transposon-mediated sustained transgene expression has also produced therapeutic effect in disease models of hereditary and chronic diseases. Although transposon-based integrative vector systems have problems, such as insertional mutagenesis, studies to overcome these problems have been progressing, and these vector systems will become indispensable tools to cure refractory diseases.
著者
砂田 久一
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.128, no.8, pp.1087-1107, 2008-08-01 (Released:2008-08-01)
参考文献数
49
被引用文献数
3 4

My main research fields are powder technology, especially solid dosage form, from basic ones to applied ones. Basic ones are physical properties of powder and its packing, compression and computer simulation. Applied ones are preparation and evaluation of granulation, tableting, improvement of solubility of water poor-soluble drug, controlled release tablet and fast disintegrating tablet in the oral cavity. As the chair man of the Standard Formulation Research Council, I have obtained many variable and excellent results. Several results are shown as follow.
著者
井本 大介
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.54, no.12, pp.1145-1149, 2018

WHOが指定する顧みられない熱帯病(NTDs)と、それに対する新薬を開発する研究開発型NPOであるDNDiの成り立ち、DNDi日本事務所の役割を概説。NTDsに対するこれまでの日本の貢献と、より広い国際保健の分野における国際社会の潮流、日本政府の方針・戦略につき述べた後、スーダンで実施中のマイセトーマに対する臨床試験を例に、NTDs対策において具体的に求められる行動を考察した。