著者
松山 晋
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
日本農芸化学会誌 (ISSN:00021407)
巻号頁・発行日
vol.35, no.5, pp.405-408, 1961 (Released:2008-11-21)
参考文献数
18
被引用文献数
1 2

黄色種(var. Bright Yellow)のタバコ葉から抽出したポリフェノールオキシダーゼについて,その特性を検討し,本酵索はクロロゲン酸に強く作用し,至適pH 5~6にして,温度70°以上で5分間処理すると急速に活性が低下し, KCN, NaN3,チオ尿素によって著しく阻害されることを認めた.
著者
熊澤 茂則 中村 純 太田 敏郎 矢崎 一史 宮城 健 福本 修一
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.35-42, 2010-01-01 (Released:2011-08-10)
参考文献数
19

健康食品素材として利用されているプロポリスは,ミツバチが植物の特定部位を集めてつくった樹脂状物質であり,採集される地域によりその含有成分が異なる.最近,未解明であった沖縄産プロポリスの起源植物が,分析化学と生物行動学的研究手法によりトウダイグサ科の常緑樹木オオバギと同定された.そして,このオオバギが高い抗菌活性と抗ガン活性を有していることも見いだされ,新たな有用植物資源としての可能性に期待がかけられている.
著者
福中 彩子 山崎 智弘 藤原 奈央子 増田 誠司
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.90-100, 2008-02-01 (Released:2010-12-24)
参考文献数
31

高等真核生物では,タンパク質をコードするmRNAは,核内で合成され,5' 末端のキャッピング,スプライシング,3' 末端のポリアデニル化といったプロセシングを受けることで,成熟したmRNAとなる.成熟mRNAは,核膜孔を通過して細胞質に移動し,タンパク質翻訳の鋳型となる.この際,mRNAに不都合があればタンパク質をつくることなく分解される.一方,翻訳の鋳型として働いたmRNAも,最後には役目を終えて分解される.これらの過程に関わる因子と,各過程を共役する因子が同定されたことによって,mRNAの生合成から分解までの全体像が少しずつ明らかになりつつある.遺伝情報の伝令役であるmRNAが生合成されてから分解されるまでを,最新の知見を織り交ぜて紹介する.
著者
岡田 稔
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.4, no.11, pp.617-622, 1966-11-25 (Released:2009-05-25)
参考文献数
7
被引用文献数
1 1
著者
深溝 慶 大沼 貴之
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.404-411, 2009-06-01 (Released:2011-07-04)
参考文献数
22
被引用文献数
1

30年前に登場したHPLCは分析時間を短縮化し,オリゴ糖や単糖を生産する酵素群の構造と機能の理解に大きく貢献した.また,酵素反応の視覚化という意味でも画期的技術だった.最近,この優れた方法をさらに進展させようという波が押し寄せている.ここでは30数年間の糖質加水分解酵素の反応解析法における進展を振り返りつつ,酵素反応の視覚化の新しい波であるHPAEC-PADやESI-MSを紹介する.
著者
須見 洋行 佐々木 智広 矢田貝 智恵子 小崎 泰宣
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
日本農芸化学会誌 (ISSN:00021407)
巻号頁・発行日
vol.74, no.11, pp.1259-1264, 2000-11-01 (Released:2008-11-21)
参考文献数
17
被引用文献数
6 7

納豆の水抽出熱処理物中には線溶酵素に対する強い賦活物質(FAS)が存在し,それをトリプシンーフィブリン平板を用いて測定することができた.この簡易法で市販7社の納豆100g (湿重量)中には平均7.41±5.45万単位(サーファクチンμg換算) (平均±標準偏差)という非常に高い活性が検出された. FASはプラスミン,トリプシン,あるいはミミズ酵素のような直接のフィブリン分解酵素だけでなく,ウロキナーゼのようなプラスミノーゲンアクチベーター,あるいはナットウキナーゼなどのプロ-ウロキナーゼアクチベーターに対しても強力な賦活効果を示すことがわかった.本物質は納豆抽出液から酸処理(pH 2.0沈殿)およびエタノール処理(可溶分画)の組み合わせで容易に分離でき, 1kgの納豆からの収率は約81.7万単位(乾燥品4.6g),純度は177.6単位/mg (乾燥重量)であった.
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.124-129, 1978-02-25 (Released:2009-05-25)
被引用文献数
2 2