著者
山口 隆子
出版者
日本生気象学会
雑誌
日本生気象学会雑誌 (ISSN:03891313)
巻号頁・発行日
vol.54, no.4, pp.101-109, 2018-03-01 (Released:2018-04-10)
参考文献数
27

日本における公的機関による気象観測状況について概観するとともに,東京都檜原村を事例として,これまでの気象観測状況を明らかにした.日本における気象観測は,気象庁のみならず,国土交通省や海上保安庁,環境省,都道府県,消防署等において実施されている.しかし,それぞれの観測目的が異なることから,データの公開状況も異なり,観測システム間の連携が取れていないことが明らかとなった.東京都檜原村を事例として,気象観測状況を調査した結果,少なくとも 1938 年以降,公的機関による気象観測は実施されており,観測項目や観測方法は異なるものの,現在まで継続して観測が行われていた.
著者
渡邊 慎一 堀越 哲美
出版者
日本生気象学会
雑誌
日本生気象学会雑誌 (ISSN:03891313)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.49-59, 2012 (Released:2012-08-10)
参考文献数
50
被引用文献数
3

屋外の温熱環境を評価する際,日射は極めて重要な要素である.多くの温熱指標は,その算出において平均放射温度を入力値として要求している.本報では,長波長および短波長放射を考慮した屋外における平均放射温度の算出方法を概説した.まず,屋外における平均放射温度の算出理論を記述した.そして,長短波放射計を用いた 6 方向および上下 2 方向の測定に基づいた算出方法を示した.さらに,より簡便な測定方法であるグローブ温度計を用いた算出方法を示した.実際に測定を行う際には,使用できる測定器および要求される精度から適切な算出法を決定する必要がある.
著者
西村 和久 平田 耕造 白水 智子 竹森 利和
出版者
日本生気象学会
雑誌
日本生気象学会雑誌 (ISSN:03891313)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.187-196, 1993-12-01 (Released:2010-10-13)
参考文献数
29
被引用文献数
1

体脂肪率の違いにより体幹部と末梢部の皮膚温挙動が異なるか否かを検討するために, 16名の被験者を体脂肪率により2群 (L群: 10.7±0.6%, O群: 19, 4±6.3%) に分類し, 環境温22, 28, 34℃に90分間暴露中の皮膚温, 皮膚血流量, 体重減少量, 温冷感を測定した.その結果, 体幹部の皮膚温は環境温22, 28, 34℃においてL群に比較してO群の方が有意に低かった.また, 手部皮膚温は環境温22, 28℃においてL群に比較してO群の方が有意に高く, 足部皮膚温は環境温28℃においてL群に比較してO群の方が有意に高かった.体脂肪率の増加とともに体幹部の皮膚温は低くなり, 逆に末梢部の皮膚温は高くなることが認められた.これらの結果から, 皮下脂肪により物理的に抑制された体幹部からの熱放散量は, 末梢部からの熱放散量を生理学的な血流調節反応により促進することで, 全身の熱バランスを維持していることが示唆された.
著者
三浦 悌二
出版者
日本生気象学会
雑誌
日本生気象学会雑誌 (ISSN:03891313)
巻号頁・発行日
vol.29, no.Special, pp.1-6, 1992-11-30 (Released:2010-10-13)
参考文献数
23

生まれ月により, 疾患の罹患率, 正常の生理現象, 行動の決定などに違いが見られ, 胎児期に受けた環境の影響が生涯続いて, いわゆる体質や気質の形成に関与していることが示唆された.医学部の卒業生で, 30年後の生存率を見ると, 1910―1923年生まれの世代では夏生まれの者で生存率が低かった.老人施設入居者で75歳からの生存率でも, 男では同じ傾向があった.これは成人病の死亡率に生まれ月による差があるためと思われる.肺結核の死亡退院者の割合, 若年性慢性関節リウマチの罹患率は女で高く, かつ生まれ月での違いが大きい.こうした体質には, 胎児期の環境が強く影響していると思われる.夫婦の生まれ月と血液型には平均以上の一致が見られた.献血者, 那覇マラソンの参加者の割合には生まれ月によって対照人口とは偏りがあった.行動の決定に関する気質の形成にも生まれ月が関係していることが示唆された.将来の気候変動は胎児期の環境を変化させて, 人類の体質や気質に変化を及ぼす可能性がある.
著者
平下 政美 田辺 実 桜田 惣太郎 平井 敦夫 紫藤 治 永坂 鉄夫
出版者
日本生気象学会
雑誌
日本生気象学会雑誌 (ISSN:03891313)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.43-45, 1993-04-01 (Released:2010-10-13)
参考文献数
8

健康成人男子5名を被験者とし, サウナによる加温または運動負荷時の前額発汗量に対する深部体温と平均皮膚温の影響を線形重回帰モデルを用いて検討した.すべてのモデルは統計的に有意であった.サウナによる加温実験では, すべての被験者で前額発汗量と深部体温との間に有意な相関が得られた.しかし, 5例中3例の被験者では平均皮膚温と前額発汗量の間に有意な相関はなかった.運動負荷実験でも同様な結果が得られた.これらから, 高体温時の前額発汗量は主に深部体温に依存しており, 皮膚温度入力は関与しない可能性が示唆される.
著者
辻 道夫 久米 雅 芳田 哲也
出版者
日本生気象学会
雑誌
日本生気象学会雑誌 (ISSN:03891313)
巻号頁・発行日
vol.51, no.4, pp.127-139, 2015

湿球黒球温度(Wet Bulb Globe Temperature, WBGT)28℃以上の輻射環境下において,四肢部露出の有無が運動時の温熱ストレスに与える影響を明らかにすることを目的として 7 名の被験者を対象に実験を実施した.輻射環境はスポットライト 2 基を用いて WBGT 28.3±0.1℃を設定し,着衣は長袖・長ズボン(L 条件)と袖なし・半ズボン(S 条件)の 2 条件で最大酸素摂取量の 20% と 50% 負荷の自転車漕ぎ運動を 20 分間,5 分間の休息を挟んで 3 回実施した.その結果,20% 時および 50% 時における食道温,平均皮膚温(Tsk),平均体温,衣服内温度・湿度,総発汗量,および運動後半の温冷感と主観的運動強度は着衣条件による顕著な差異は認められなかった.しかし,L 条件における Tsk の安静時からの上昇度(ΔTsk)や上腕,前腕,下腿の皮膚温は S 条件に比べて両運動時共に有意に低く,さらに 20% 時の心拍数は,L 条件が S 条件よりも有意に低くかった.したがって,WBGT 28℃以上の輻射環境下における中程度運動時の温熱ストレスは四肢部露出の有無による顕著な差異は認められないが,軽運動時には四肢を衣服で覆うことにより皮膚温や心拍数の上昇を抑制し,温熱ストレスを軽減できる可能性が示された.
著者
沼田 眞
出版者
日本生気象学会
雑誌
日本生気象学会雑誌 (ISSN:03891313)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.1-10, 1984

植生帯と気候帯の関係はマクロにはよく一致するが, それは静気候学的観点に立った温度と降水量で説明される.日本の極相林帯は気候型との関連でたびたび論じられているが, ヨーロッパの考え方と一致しない.とくに亜寒帯や亜熱帯, ひいては温帯の概念が違う.ブナ林やカシ林の現在および氷河時代の北限と南限が年平均気温や最寒月の月平均気温との関係で論じられた.このごろの世界の植生図では, 気候の名称を冠さないで図化する方法がとられることが多い.しかし, 日本の植生帯やHoldridgeのシステムでは, 植生帯と気候帯を直接対応させている.<BR>また, 水平および垂直的な植生帯区分については多くの試みがあり, 極相, 二次植生, 群系, 群集, 植物気候, 植物区系, 種の分布などによる方法が可能である.<BR>一方, 気候帯区分については, 風系や気団による動的気候学の見方に基づくものが提案されている.つまりグローバルな大気循環に基づいて, 水平的な気候帯のみならず, 山の垂直的な気候帯を考えることも可能であり, その見地から植生帯を見直すことが必要である.
著者
大橋 唯太
出版者
日本生気象学会
雑誌
日本生気象学会雑誌 (ISSN:03891313)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.67-80, 2020-11-12 (Released:2021-04-23)
参考文献数
40

本研究では,岡山県内の異なる地理的特徴をもつ3地域を対象に,季節性インフルエンザの流行の特徴と気象・気候の関係性を分析した.冬により低温な気候をもつ県北地域でインフルエンザ流行の開始やピークが早まるような特徴はなく,各地域の月平均気温(平年偏差)と流行レベルの関係も不明確であった.一方で,週平均気温とその週の流行レベルとのあいだにはある程度の関係が認められたが,気温よりも蒸気圧のほうが地域による差も年による差も小さくなる傾向がみられた.たとえばレベル2(定点あたり報告数が10以上)の流行時には県南・県北,暖冬年・厳冬年によらず週平均蒸気圧6hPaが目安となり,この数値は既往研究で示されたインフルエンザウィルスの1時間生存率60~70%,感染率70~80%の条件に相当していた.
著者
松尾 純太郎 村山 崇 栃原 裕
出版者
日本生気象学会
雑誌
日本生気象学会雑誌 (ISSN:03891313)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.79-89, 2006

本研究の目的は上下温度差の違いが温熱快適性および知的生産性に及ぼす影響を検討することである.人工気候室内に空調 BOX を設置することで,身体上部と下部の気温を独立して変化させた.健常な男子学生 8 名を被験者とし,すべての被験者は上下温度差(上部温度&minus;下部温度)が &minus;8.0℃,&minus;4.0℃,0.0℃,+4.0℃,+8.0℃となる 5 条件にそれぞれ曝露された.直腸温,平均皮膚温および全身の温冷感は各条件間で有意な差は認められなかった.上下温度差 +8℃の条件において,温熱的不快感はもっとも高い値を示した.温熱的不快感と「ねむけ感」スコアおよび「ねむけ感」スコアと各作業成績の間にそれぞれ有意な相関が認められた.これらの結果は,いわゆる「頭寒足熱」型条件は,温熱快適性を向上させるものの,眠気を誘起し,作業成績を低下させることを示唆していると考えられる.<br>
著者
高野 成子
出版者
日本生気象学会
雑誌
日本生気象学会雑誌 (ISSN:03891313)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.16-26, 1982

本研究は, 若年者を対象とした主観的耐寒性 (Subjective tolerance to cold) と生理的対寒反応性 (Physiological response to cold) の簡易測定法を考案する目的でなされた。主観的耐寒性 (寒がりかどうか) は寒冷感感受性と防寒行動の面からの調査に基づいて評価された。調査項目は, 寒冷時の (1) 日中着衣量, (2) 就寝中の着衣・暖房量及びその選択理由, (3) 被験児の主観的耐寒性に対する保護者の判断からなり, それぞれの結果を3点法で評点化した。主観的耐寒性最大は9点最小は3点とした。<BR>生理的対寒反応性のうち代謝性対寒能 (Metabolic response to cold) は寒冷時の安静エネルギー代謝量 (RM) をもって, 断熱性対寒能 (Insu1ative response to cold) は寒冷血管反応テスト (5℃冷水中中指10分間浸漬) において, 寒冷血管拡張反応発現後の弛緩期血圧上昇度 (△DP) をもって表わした。生理的対寒反応性測定法が目的に適合しているかの判定は, RM及び△DPのそれぞれが主観的耐寒性 (これは大約寒冷暴露度を表わしている) との間で正の相関関係をなしていたかを検することによって行われた。この様な検討は8才の学童28名を対象にして行われた。<BR>各被験児について, 冬季における主観的耐寒性, RM, △DPを調べた。主観的耐寒性とRMの間にはr (相関係数) =0.45 (p<0.05) の, 又, 前者と△DPの間にはr=0.37 (P=0.05) の正の相関がみられた。本実験群のRMと△DPの平均値±SDはそれぞれ0.0742±0.0106 Cal・min<SUP>-1</SUP>・kg<SUP>-0.75</SUP>と2.1±3.2mmHgであった。この結果を基にして, RMと△DPの結果をそれぞれ代謝性及び断熱性対寒能の面から3段階に区分し, 評点化した。両対寒能の得点の総合点をもって, 生理的対寒反応性の指標とした。その最大は6点, 最小は2点である。主観的耐寒性と生理的対寒反応性の間には, r=0.58 (p<0.01) という他の2つのパラメーターとの間のそれらより高い正の相関がみられた。これらの結果から, 比較的簡単に測定されるRMと△DPをそれぞれ代謝性及び断熱性対寒能の指標となし, 寒冷適応実験に使用しうると判断された。又, 若年者に対する主観的耐寒性の調査法及びその結果の解釈について考察された。<BR>本研究に御協力下さいました金沢市立長町小学校の塩梅俊夫先生, 山本サヨ先生, 西田節子先生及び28人の児童の皆さん, 又, 測定に御助力下さいました北野久美さん, 木村いずみさん, 角順子さんに深謝の意を表します。本研究の一部は昭和55年度金沢大学教育学部特定研究「北陸における自然環境の総合研究」の経費によって行われた。
著者
山岡 貞夫
出版者
日本生気象学会
雑誌
日本生気象学会雑誌 (ISSN:03891313)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.33-37, 1995-04-01 (Released:2010-10-13)
参考文献数
6
被引用文献数
1

サーカディアンリズムは生物が生まれつき有している内因性の周期的現象であって殆どの生理現象に観察される.しかしこのリズム現象は固定されたものでなく, 生物を取り巻く環境の変化によって変動し得る現象である.従って環境条件が生体にとって快適であるか否かによってリズムに変動の現れる可能性もある.1) サーカディアンリズムに最も強い影響を与えるのは照明であるので, 照明と人のリズムの関係について, 交替勤務・ジェットラグ・季節性感情障害が照度や照明時間の位相変化によって生じる異常であることを概説した.2) 温泉浴がリズム異常を正常化するとの報告を紹介した.3) 動物実験より森林揮散物質αピネンがストレスによる脳内アミン・ACTHの変動を抑制し, ストレスによる免疫抑制を減弱すること, および連続的αピネン曝露はサーカディアンリズム振幅を増大させること, ヒトの実験よりαピネン曝露は脳波のα波増加・R-R間隔延長・CVR.R増大などを起こすことより森林浴は快適感を増す事によりサーカディアンリズム振幅を増大させ明白なリズム形成に関与するものと推定した.
著者
野村 知子 天野(吉田) 恭子 中島 幸範 高妻 和哉 須摩 茜 樋口 和彦 杉山 義宣 西村 直記
出版者
日本生気象学会
雑誌
日本生気象学会雑誌 (ISSN:03891313)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.89-99, 2019-10-01 (Released:2019-10-24)
参考文献数
39

クロロゲン酸はコーヒー豆に多く含まれ,血管機能改善作用を有することが知られている.本研究では,クロロゲン酸飲料の単回摂取が冷水負荷後の末梢部皮膚温および皮膚血流に及ぼす効果について検討した.健常女性24名を被験者とし,クロロゲン酸飲料(クロロゲン酸270mg含有)あるいはプラセボ飲料を用いたランダム化プラセボ対照二重盲検クロスオーバー試験を実施した.試験飲料摂取50分後に水温15℃の水浴に1分間両手を手関節部まで浸漬する冷水負荷試験を実施した際の指先の皮膚温と皮膚血流の変化を観察した.試験完遂者は21名であった.クロロゲン酸飲料摂取時の冷水負荷後の皮膚温の回復はプラセボ飲料摂取時と比較して有意に高く,同様に皮膚血流の回復もクロロゲン酸飲料摂取時に有意に高かった.以上の結果より,クロロゲン酸飲料摂取は冷水負荷により低下した皮膚温および皮膚血流の回復を早める効果があることが示唆された.
著者
吉野 正敏
出版者
日本生気象学会
雑誌
日本生気象学会雑誌 (ISSN:03891313)
巻号頁・発行日
vol.41, no.4, pp.141-154, 2004 (Released:2005-04-22)
参考文献数
31

紀元前21世紀ころから中国では季節観測,特に季節現象の継続的な観測と記述,その体系化や,農事季節を取り込んだ季節暦が作成された.このことは世界の生気候学史ではもちろん,自然科学史のなかでも注目すべき事柄である.紀元前11世紀には天気現象だけでも約200種に分類して記述していた.古代ギリシャのParapegmata(紀元前5世紀,大理石に書いた天気暦)に比較すると数百年早かった.時間スケールの細かさも中国が進んでいた.中国の季節学(中国語では物候学)は農民の農作業・農業生産に貢献するのが主目的であったから,農耕生活に関係する現象ばかりでなく,動植物季節や人間の疾病現象の季節変化についても把握し記述していた.紀元前11世紀には15日を単位とする二十四節気ができ,紀元前1世紀には5日を単位とする七十二候が完成していた.また,気候把握に重要な正常年と異常年の差に着目して占いの形式ではあるが,役所の専門の部署が季節予報を行った.俚諺の形式で農民の間に季節変化,年によるその異常発生の知識が浸透し,今日でもこれらは役立っている.
著者
柴田 祥江 北村 恵理奈 松原 斎樹
出版者
日本生気象学会
雑誌
日本生気象学会雑誌 (ISSN:03891313)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.33-50, 2018-06-01 (Released:2018-08-25)
参考文献数
37

高齢者の住宅内での熱中症対策は喫緊の課題である.本研究は,在宅高齢者の(1)夏期の室内温熱環境実態,(2)熱中症対策意識と行動の調査,(3)体感温度の認知による行動変容の可能性を検討した.(1)74軒の住宅内5箇所の温湿度測定(湿度は居間のみ)の結果,熱中症発生が危惧される環境であった.(2) 熱中症対策意識は,「関心がある」77.3%,「少し関心がある」18.7%で,関心が高い.対策行動実施率は「水分補給」96.0%,「涼しい服装」69.3%,「エアコン使用」42.7%であった.(3)事前の体感温度認知は「昼間の居間」,「夜間の寝室」とも予測値と実測値の相関は低く,あまり正しく把握できていなかった.温湿度測定・確認後の,熱中症対策意識と行動の変化では,予測値と実測値との乖離は小さくなる変化があった.その結果,体感温度を認知(見える化)後は,「エアコン使用」が60.0%と有意に増加し,行動変容が確認された.熱中症対策における「体感温度の認知」の有効性が示唆された.