著者
松行 康夫
出版者
東洋大学
雑誌
経営論集 (ISSN:02866439)
巻号頁・発行日
no.47, pp.123-133, 1998-03
被引用文献数
1
著者
小川 純生
出版者
東洋大学
雑誌
経営論集 (ISSN:02866439)
巻号頁・発行日
vol.80, pp.1-16, 2012-03
著者
小泉 京美
出版者
東洋大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2011

「満洲国」および「関東州」における日本語文学・文化関連資料の調査成果を、コレクション・モダン都市文化第5期第85巻『満洲のモダニズム』(ゆまに書房、2013年6月)に発表し、日本および満洲におけるモダニズムの展開について論じた。また、『アジア遊学』167 (2013年8月)の特集「戦間期東アジアの日本語文学」に、「まなざしの地政学―大連のシュルレアリスムと満洲アヴアンガルド芸術家クラブ―」を発表し、満洲事変以降の大連の地政学的条件と、絵画・写真・詩など多様なジャンルを横断して展開したシュルレアリスムについて論じた。さらに、国際シンポジウム「文化における異郷」(2013年11月16日、輔仁大学、台湾)に参加し、「故郷喪失の季節―満洲郷土化運動と満洲歳時記―」と題して口頭発表を行った。1930年代に南満洲鉄道株式会社の社員会で活発化した満洲郷土化運動と、満洲における日本語文学の展開との関わりにっいて論じたもので、満洲におけるインフラ整備とメディア開発の進展が、日本語文学の展開に果たした役割を検証するとともに、満洲の日本人社会の変容が、日本語文学に与えた影響について考察した。口頭発表の成果は、「満洲郷土化運動と〈日本文学〉―短歌・俳句・歳時記―」(『東洋通信』、第50巻第9号、2013年12月)及び「故郷喪失の季節―満洲郷土化運動と金丸精哉〈満洲歳時記〉の錯時性―」(『フェンスレス』第2号、2014年刊行予定)に発表した。
著者
中川 利香
出版者
東洋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究ではマレーシアにおける政府の中小企業向け金融支援の特徴と効果について、(1)取締役にブミプトラが含まれている企業ほど支援を受けている、(2)担保を保有しているものの業績があまり良好でない中小企業に支援が提供されている、(3)支援が中小企業の雇用や売上に目立った効果を及ぼしていない、の3点を明らかにした。これより、政府は民族の区別なく成長が見込まれる中小企業により手厚い支援を提供する制度を構築することが必要であろう。その際、経営指標の面から支援を打ち切る基準(いわゆる卒業要件)を設定し、信用保証を利用した商業ベースの銀行借入に移行できるように制度設計を行うことが望ましい。
著者
藤井 敏信 川澄 厚志 小早川 裕子 秋谷 公博
出版者
東洋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

研究計画で対象とした地域において、調査を実施し得られた資料をもとに分析し、次のように結果を取りまとめた。第一に、タイでのスラムコミュニティ地区での自立的な住環境改善の試みについて、コミュニティ内で組織された小規模住民組織に着目し、この組織の活動がコミュニティ全体の開発に果たす役割を分析した。第二に、台北市市街地の用途混合地域について、立体的用途混合の形成メカニズムを都市化の速度、中国の生活文化、法規制等より明らかにした。歴史生成的に形成され活性化された都市環境では、結果として「安全性」「健康性」よりも「利便性」「持続性」を評価している。
著者
渡邉 裕美 後藤 隆 高野 龍昭 栗原 拓也 人見 朋子 青木 愛
出版者
東洋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

夜間対応型訪問介護が創設されて2年経過したが、利用者が少なく経営が厳しい。事業所数も100箇所あまりで大都市圏人口地域に偏在し、夜間帯サービスの空白圏がある。どのような人にどのようなケアプランを作成すれば24時間ホームケアを支えられるか、サービスの利用効果やサービス利用方法が周知される必要がある。夜間対応型単独使用で24時間ケアが成り立つわけではなく、定期訪問介護に加えて夜間対応型訪問介護のコールと随時訪問が届くためには、ケアマネージャーが鍵となる。さらには医療ニーズへの対応も不可欠である。現在、夜間ケアを必要とする人の多くは病院や施設にいる。ケアマネージャーと医療機関間で、前方連携・後方連携がなされれば、地域で暮らし続ける支援となるであろうことが示唆された
著者
久保 ゆかり
出版者
東洋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究では、幼児期3年間において〈けんか〉への対処についての認識がどのように変化していくのかについて、4歳時点からインタビューを実施し、1年後、2年後を追い、発達的変化を検討した。その結果、〈けんか〉への対処についての認識の発達の経路としては、2つあることが示唆された。一つ目は、自己抑制的で定型的な対処から、自他の要求を踏まえた交渉へと変化する経路であり、二つ目は、4歳から6歳まで、自己抑制的で定型的な対処について捉え続けるという経路であった。さらに、その2つ以外の経路の存在を示唆する事例が見出された。そこから、〈けんか〉への対処についての認識の成長の仕方には、多様な経路のあることが示唆される。
著者
安藤 清志 松井 豊 福岡 欣治
出版者
東洋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2001

本報告書は、1994年に発生した名古屋空港中華航空機墜落事故の遺族77名に対するアンケート調査、「一般遺族」に対する予備調査(有効回答数1253名)、本調査(有効回答数835名)、および、前述の墜落事故遺族に対して2000年に実施した(第1回)アンケート調査の再分析の結果を含む。航空機事故遺族に関しては、事故後8年半を経過した時点においても、統制群として設定された「一般遺族群」と比較して精神的健康度の悪化が持続し、事故の衝撃も残存していた。具体的には、GHQ-12の得点は、事故遺族群が5.73に対して一般遺族群は4.06であり、事故遺族群のほうが有意に高かった。また、IES-Rの得点(侵入、回避、過覚醒得点)は、事故遺族群でそれぞれ12.05,11.06,7.55であったのに対して、一般遺族群ではそれぞれ3.71,4.75,1.68だった。こうした傾向の原因として、悲惨の遺体確認現場の目撃、意味了解の困難さ、ソーシャル・サポートの縮小、不適切な取材活動、当事者(航空会社、メーカー)の対応等が検討された。さらに、日本における航空機事故遺族に対する対策が乏しいことを指摘し、とくに遺族の短期的・長期的な心理的ケアを定める法律の制定が必要であることが強調された。一般遺族調査に関しては、直後悲嘆の規定要因やソーシャル・サポートの効果、死別後の自己変容など多くの側面から分析が実施された。
著者
宮崎 展昌
出版者
東洋大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2010

昨年度半ばより引き続き,アメリカ合衆国・Stanford大学に滞在し,研究に従事してきた.昨年度後半より着手した博士論文の一部についての出版準備を進め,『阿闍世王経の研究-その編纂過程の解明を中心として』(山喜房佛書林,東京)として8月末に上梓することができた.同書ではその副題にあるように,主に文献学的方法論にもとづきながら『阿闍世王経』の編纂過程について論じ,筆者がこれまでに獲得しえた研究成果を広く公開することができた.今後はその成果をもとに,インド仏教思想史上における『阿闍世王経』の位置付けについて解明を進めていきたい.上記拙著の出版準備完了後は『阿闍世王経』のテキスト研究を再開した.すなわち,チベット・カンギュル諸本を用いて校合作業を進め,同経の巻(bam po)第五について校合作業を完了することができた.今後は同部分の訳注研究を進めながら,テキスト校訂を試みる.さらに,残る巻第一及び第二の部分についても校合作業および訳注研究に着手する予定である.また,他のカンギュル諸本との関連が明らかにされていない,新出のタボ寺写本やゴーンドラ写本などについて,校合・校訂作業にもとづきながら,二大系統としてしられるテンパンマ系・パンタンマ系との関係についても調査を進めている.一方,『阿闍世王経』と般若経典類との関連を探るために,『金剛般若経』『文殊般若経』『八千頌般若』について調査を進めている.今後は『二万五千類般若』などについても調査を進め,それらと『阿闍世王経』との関連について検討・考察を進めたい.
著者
三上 俊治 橋元 良明 箕浦 康子 吉井 博明 八ッ橋 武明 柏倉 康夫 遠藤 薫
出版者
東洋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2000

本研究では、多チャンネル状況における地域情報メディアの利用実態を探るために、鳥取県米子市において、中海ケーブルテレビの視聴可能地域をエリアとして、テレビ、新聞、多チャンネルケーブルテレビ、インターネットの利用状況、地域情報の情報源、地域住民の情報発信手段としてのケーブルテレビの役割について、テレビ局での聞き取り調査、パブリックアクセスチャンネル(PAC)参加者へのグループインタビュー、米子市民へのアンケート調査を実施した。具体的には、米子市在住の20〜69歳男女819名を対象とする社会調査を実施した他、携帯電話、携帯メール利用者計約10名を対象として、特定の1週間の通話内容とメール内容を記録してもらい、これを起こしたスクリプトを使って会話分析を行った。社会調査の結果、次のような知見が得られた。(1)テレビとインターネットに関する利用と満足の構造は類似しており、ある程度の相互代替性、補完性がみられる。(2)ケーブルテレビの加入動機は、多チャンネル化と専門チャンネル視聴が大きく、多チャンネル化ニーズが強いことを示している。(3)中海テレビの地域チャンネルは比較的よくみられており、なかでも災害情報、選挙速報、お祭りなどのイベント情報へのニーズが高いことがわかった。(4)パブリックアクセスチャンネルの視聴率は低いが、ケーブルテレビの番組取材を受けた経験のある人が多く、これがケーブルテレビの地域的機能に貢献していることがわかった。携帯メールの会話内容を分析した結果、感情表現として絵文字や特殊記号が多用されていること、全体として文章が簡潔で短く、くだけた会話調であること、移動しながら、きわめて短時間に多くのメッセージが交換されていることなどの特徴が再確認された他、音声通話との使い分けの実態などが明らかになった。
著者
森 公章
出版者
東洋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究では遣唐使の特質を唐文化移入のあり方や入唐後の動向を通じて検討し、その成果は既発表論文とともに著書『遣唐使と古代日本の対外政策』(吉川弘文館)として上梓することができた。また平安中・後期の日中関係を解明する材料として入宋僧成尋の『参天台五臺山記』の校訂本作りと記事の分析を進めるとともに、成尋に至る入宋僧の系譜を考究して論文化し、これらの成果を報告書の形で刊行することで、広く学界共有の研究基盤を呈することに貢献したものと考える。
著者
大野 寿子 石田 仁志 河地 修 木村 一 千艘 秋男 高橋 吉文 竹原 威滋 中山 尚夫 野呂 香 溝井 裕一 山田 山田 山本 まり子 渡辺 学 早川 芳枝 藤澤 紫 池原 陽斉 松岡 芳恵
出版者
東洋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

「異界」を、「死後世界」および「時間的空間的に異なった領域」をも指し示す、古来より現代に至る人間の精神生活の「影」、「裏」、「奥」に存在しうる空間領域と定義し、その射程をクロスジャンル的に比較考察した。文字テクストのみならず、音楽・図像における「異界」表現、精神生活内の「異空間」としての「異界」、仮想空間、コミュニケーション上の他者としての「異界」等、「異界」という語と定義の広がりとその広義の「異界」に潜む、何でも「異界」にしてしまう現代日本語の危険性を考察した