著者
小川 一仁 渡邊 直樹 田口 聡志 高橋 広雅 尾崎 祐介
出版者
関西大学
雑誌
挑戦的研究(萌芽)
巻号頁・発行日
2017-06-30

2017年度の研究実績については2点ある。1:各大学が実験参加者プールを構築すること研究グループで何度か打ち合わせを行い、実験参加者プールの構築と収集データの統一を図ることで合意した。関西大学と同志社大学についてはすでに実験参加者プールが完成している(関西大学)か、すでに構築を始めていた(同志社大学)。広島市立大学では研究分担社が過去に実験を実施した経験があるので、その時の経験を基に実験参加者プールの再構築に着手した。大阪産業大学はコンピュータ室の使用許可や、謝金の支払い方に関するルールの策定など実験実施環境の構築を終え、被験者プールの構築に着手した。これらは大学をまたいだ共通実験環境の構築の第一歩として必要である。2:複数の大学で共通して実施する実験の選定各大学で共通に実施する実験として、参加者募集など実験の実施が容易(1人で意思決定を行うタイプ)であり、なおかつ学問的価値も高いものとしてGuerci et al.(2017)のWeighted voting gameを利用することとした。現在、Guerci et al.(2017)の基本枠組みで実験を実施し、なおかつ多地点での実験実施による効果の違いを検討できる実験計画を選定中である。なお、実験参加者プールがすでに確立されている関西大学についてはGuerci et al.(2017)の基本枠組みに従った実験を17年度中に4セッション実施できた。さらに、Guerci et al.(2017)のデータも利用できることになった。
著者
増田 周子
出版者
関西大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

2017年度は①インパール作戦と火野葦平、②河童伝説と火野葦平文学について研究をすすめた。以下、今年度の研究状況について具体的に記す。①インパール作戦と火野葦平に関しては、2017年9月にルーマニア・ブカレストで開催された国際シンポジウムで、火野のインパール作戦『従軍手帖』の詳細と、作品『青春と泥濘』について基調講演を行った。その後討議をし、活発な意見交換をすることができた。この国際シンポジウムでは、ローマ大学在職の、戦争文学研究者とお会いすることができ、交流を深め、知見が広がった。大変よい機会を得たと考えられる。また、『火野葦平インパール作戦従軍記』(2017年、集英社)の「解説」「解題」「年譜」を担当し、火野のインパール作戦についての全貌を知ることができた。そのうえで、関西大学東西学術研究所で開催された研究例会で、インパール作戦時に、動員された現地の原住民を描いた「異民族」という作品と、火野のインパール作戦『従軍手帖』との関連や、作品のテーマに関する研究発表をおこなった。②河童伝説と火野葦平文学については、主に、北九州市門司区に言い伝えられた河童伝説である海御前伝説と火野文学との関係について研究をすすめた。平家方が壇ノ浦で入水自殺をはかった後、実在する平教経の妻は、北九州市門司区大積海岸に流れ着き、河童となって大積天疫神社に祀られ、海御前と呼ばれた。これが、海御前伝説である。火野はこの伝説をもとに、河童小説「白い旗」、「海御前」などを描いている。2017年度はこの二作について、詳細に研究を行った。大積天疫神社、大積海岸などを訪れ、海御前の碑を探索しフィールドワークをすることができた。以上、火野葦平の文学について、多様な観点で研究を推進でき充実していた。
著者
吉田 徳夫
出版者
関西大学
雑誌
關西大學法學論集 (ISSN:0437648X)
巻号頁・発行日
vol.53, no.6, pp.1-27, 2004-02-25
著者
岩本 明憲
出版者
関西大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

「英国および日本の書籍再販制度研究」の結果として明らかになったことは、日本における書籍再販制度の研究において、日本の商業論・流通論の文脈で議論されてきた流通系列化としての再販売価格維持行為の理論の適用可能性が極めて低く、それゆえに、英国の理論が無批判に、かつ都合よく導入され、制度が今日まで生き延びているということである。返品制の研究についても、基本的には系列化の文脈で議論されていることが多く、書籍の財としての特殊性を厳密に考察しておらず、それゆえ制度の擁護にとって都合の良い理論だけが跋扈している現状を許していることが明らかとなった。
著者
大島 薫
出版者
関西大学
雑誌
國文學 (ISSN:03898628)
巻号頁・発行日
vol.82, pp.7-19, 2001-03
著者
木村 洋二 板村 英典 池信 敬子
出版者
関西大学
雑誌
関西大学社会学部紀要 (ISSN:02876817)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.1-56, 2005-10-31

私たちはこれまで、北朝鮮による「日本人拉致」問題を日本の4大新聞がどのように報じてきたか、その報道姿勢を、見出し構成のあり方を中心に、2回にわたって分析してきた(木村・板村・池信2004、2005)。3回目にあたる本稿は、2004年11月9日から14日にかけて平壌で開かれた「第3回日朝実務者協議」に関連して、「拉致」問題を各紙がどのように荷重(重みづけ)して報道したかを分析する。見出しに「拉致」という用語が出現する頻度とその文字の大きさを測定し、時系列で変化を見るために前回同様に「荷重グラフ」を作成する。返還された「遺骨」が偽物であると判明した12月9日以降、各紙とも「経済制裁」の必要を訴える論陣を張った。「制裁」の使用頻度と文字面積についても時系列で荷重グラフを作成した。「制裁」の頻度や使用法にかなり荷重差がみられる。また、「制裁」の文字が含まれている見出し文あるいは文節の構成自体が、読者に正負の異なった印象を与えるのではないか、との仮説から、若干の意味論的構文分析を手がけるとともに、構文法の違いによってもたらされる見出しの分極性と印象強度をたずねる予備的なアンケート調査を試みた。
著者
鄭 潔西
出版者
関西大学
巻号頁・発行日
2011

博士論文
著者
庄司 克宏
出版者
関西大学
雑誌
ノモス (ISSN:09172599)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.89-106, 2005-12-25