2 0 0 0 IR 「息の根」考

著者
松山 康国
出版者
関西学院大学
雑誌
人文論究 (ISSN:02866773)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.1-14, 1988-06
著者
水野 江美 西本 実苗 井上 健
出版者
関西学院大学
雑誌
臨床教育心理学研究
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.29-36, 2006-03-25

今回の研究では,私立の4年制K大学に通う学生144名(男性64名,女性76名,不明4名)を対象に,(1)UPIと独自に製作した(2)自己肯定感尺度質問紙と(3)ポジティブ・イリュージョン尺度の3つの質問紙による調査を行った。その目的は,日本人のポジティブ・イリュージョンを検討することと,ポジティブ・イリュージョンと心身症状の関連を調査することであった。3つの領域から構成されるポジティブ・イリュージョン尺度の因子分析を行った結果,自己に対するポジティブ・イリュージョンにおいては社交性・知的能力因子,容姿因子,優しさ因子の3つの因子が,楽観主義ではポジティブイベント因子とネガティブイベント因子の2因子が,そして統制力に関しては努力可能因子と運因子の2因子が抽出された。また,自己肯定感尺度でも因子分析を行ったところ,充実感因子と自己価値観因子の2つが抽出された。ポジティブ・イリュージョンは容姿や知的能力には働いておらず,社交性ややさしさ因子や統制力,ネガティブイベントに対しては働くということが分かった。そして,UPIとそれぞれの因子の相関を調べたところ,相関関係は見られず,今回の研究ではポジティブ・イリュージョンと心身症状の関連は認められなかった。また,ポジティブ・イリュージョン尺度の各因子と自己肯定感尺度の因子との関係を見たところ,やはり自己肯定感とポジティブ・イリュージョンには正の相関があり,ポジティブ・イリュージョンが強いほど自己肯定感も強くなるということが言える。また,自己肯定感もポジティブ・イリュージョンにおいても,自分の評価だけではなく,他者との関係の影響を強く受けると考えられる。以上をふまえ,今後は心身の健康に関する質問紙を改良し,特に身体的健康とポジティブ・イリュージョンの関連をもう一度調査しなおしてみたいと思う。
著者
藤原 智子
出版者
関西学院大学
雑誌
日本文藝研究 (ISSN:02869136)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.55-81, 2003-12-10
著者
福井 幸男
出版者
関西学院大学
雑誌
商學論究 (ISSN:02872552)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.31-51, 1994-12
著者
角丸 歩 山本 太郎 井上 健
出版者
関西学院大学
雑誌
臨床教育心理学研究
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.69-76, 2005-03-25

青年期における自殺や自傷行為についての現状を知ることは,大学生のメンタルヘルスを考えていく上で,重要な意味をなすと考えられる。そこで,本論文では大学生242名を対象とし行動化のみられやすいボーダーライン傾向と自己同一性確立の観点から,どのような学生が死を考えたことがあるのか,また自傷経験があるのかを,大学生における自殺と自傷行為についての認識を併せて報告するとともに,検討,考察した。今回の意識調査では,30.6%の学生が死のうと思ったことがあり,14.9%が自傷しようと考えたことがあると答えた。また,それらの考えは,いじめや家族の問題など,人間関係における悩みを持ったときに多く見られることがわかった。そして,自己肯定意識尺度からは,このような考えを持つ学生に,閉鎖的で人間不信の傾向があり,他人の目を気にしてしまうことで対人緊張が生まれ,自己表明も苦手でコミュニケーションが上手くできない傾向があることや,ありのままの自分を受け入れられず,自分のしたいことや在り方を見つけられていないと感じている傾向があること,それらによる充実感の低さがみられた。この状態は,自己同一性拡散の状態にあると考えられ,青年期にあたる大学生において,自己同一性拡散の状態にある学生には,ボーダーライン傾向を高く有している可能性があり,ボーダーライン傾向の高い学生の中でも,抑うつ気分優位型の者には死のうと思ったことのある傾向が強いこと,自己脆弱性優位型の者には自傷しよう,または自傷した経験がある可能性の高い,ことが考えられた。現代の大学生にとって自傷行為は,自己破壊行動の中でも自殺よりも身近に存在し,多くの学生が直面しうる問題であると考えられる。死ぬことや自傷を考えたことのある学生が約3割存在する事実,そして青年期にある大学生が自己同一性の確立と拡散の発達課題の段階にあることを考慮するならば,今後,大学生のメンタルヘルスをしていく上で自殺や自傷行為に関する問題はさらに研究を重ねていく必要性があるように思われる。
著者
関谷 一彦
出版者
関西学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

リベルタン文学の中で最も重要と思われる『女哲学者テレーズ』の翻訳を人文書院から出版し、同書の「訳者解説」でリベルタン小説およびリベルタン版画について詳細に説明した。また、リベルタン小説はポルノ小説と混同されがちだが、両者は似て非なるものであることを明らかにした。『女哲学者テレーズ』を始めとするリベルタン小説やこれまであまり研究されてこなかったリベルタン版画を取り上げて、その意味と役割りについても解説した。そして18世紀フランスにおいて、フランス革命に向かう民衆の意識変革にリベルタン文学が果たした役割の重要性を読者に問題提起した。
著者
村上 謙
出版者
関西学院大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

明治大正期以降の関西弁が「標準語」からどのような影響を受け、変容を遂げたかについて明らかにした。また、その延長線上にある近世期にまでさかのぼって、どうであったかについても検討した。それと同時に、関西を含めた全国で、当時、どのような標準語観が存在していたかについて考察した。また、近世語研究や日本語史研究における標準語史観についても考察を加えた。これらは国語意識史の解明につながるものである。
著者
岡本 仁宏
出版者
関西学院大学
雑誌
法と政治 (ISSN:02880709)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.423-452, 1997-06

There are many considerable disagreements about the concept of 'civil society'. Those disagreements represent some basic problems, which we describe in this article. Here we try to theorize relationships between civil society and four basic concepts : market, religion, family and state/politics. Also the traditional Japanese works on civil society are discussed with reference to the recent context of arguments on it. Finally we comment on how civil society arguments will enrich our attempt to grasp theoretically and revitalize liberalism. contents introduction 1. Some points to be considered for defining the concept of civil society 1-1 The relation between market and civil society 1-2 The relation between religion and civil society 1-3 The relation between family and civil society 1-4 The relation between state, politics and civil society 2. The relation with Japanese traditional arguments about civil society 3. The recent context of attentions to the concept of civil society 4. The relation with liberalism conclusion
著者
北川 眞也
出版者
関西学院大学
雑誌
人文論究 (ISSN:02866773)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.310-328, 2005-05
著者
笹井 香
出版者
関西学院大学
雑誌
日本文藝研究 (ISSN:02869136)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.A1-A21, 2005-09-10