著者
紙谷 淳 米田 稔 新井 貴史
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
環境工学研究論文集 (ISSN:13415115)
巻号頁・発行日
vol.44, pp.443-451, 2007-11-16 (Released:2011-06-27)
参考文献数
5

本研究では, 瓦破砕材のリサイクル方法として, 代替土壌としての有効性を見るため, 踏圧による透水性と空隙率の変化, 有効水分保持量, 有効肥料成分保持量などについて, 検討を行った. その結果, まさ土と比較した場合, 瓦破砕材は踏圧を受けることによる透水性や空隙率の変化が小さいことがわかった. また, まさ土や軽石, 活性炭などと比較した場合, 粒径2mm以下の瓦破砕材では, 肥料の保持特性でもよい結果を示した. さらに, 実際にまさ土と瓦破砕材を施工したパターゴルフ場において, 芝生の成長度を比較した結果, 瓦破砕材を施工した場合の方が根の長さは2倍ほど長く, クロロフィルaの量も2倍ほど多かった, このことから瓦破砕材は芝生育成のための代替土壌として, きわめて有効であると考えられる.
著者
Fumiya MATSUSHITA Masamiki MATSUBARA Shunsaku OTA Kairi SAITO Sheng LIAN Kanae MIYAOKA Naoyuki ARAKI
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
AI・データサイエンス論文集 (ISSN:24359262)
巻号頁・発行日
vol.3, no.3, pp.40-45, 2022 (Released:2022-11-12)
参考文献数
4

Building information modeling/construction information management (BIM/CIM) has been widely adopted as the main technology in civil engineering and related fields. It has enabled remarkable innovations in the construction industry. However, despite its contribution in facilitating construction practices, the application of BIM for detailed design has mainly been dedicated to 3D visualization and clash detection in civil engineering projects; thus, it has not been fully exploited. Therefore, in this study, we developed an automated verification system for structural details to rationalize the creation of rebar shop drawings using BIM. We focused on lap splicing as a structural detail. In particular, we first designed the algorithm required for verification, and then developed a prototype. Further, we verified its effectiveness using a sample model.
著者
山根 巌
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木史研究 (ISSN:09167293)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.325-336, 2000-05-01 (Released:2010-06-15)
参考文献数
31
被引用文献数
2

明治末期における京都での鉄筋コンクリート橋は、有名な田辺朔郎による明治36 (1903) 年の琵琶湖疎水に架けた日ノ岡の「孤形桁橋」に始まるが、明治38年から京都市の井上秀二により、高瀬川で4橋の小規模鉄筋コンクリート橋群が架設された。一方京都府においても、明治41 (1908) 年原田碧が長崎市から転勤して来て以後多数の鉄筋コンクリート橋が架設されたが、その代表は鞍馬街道の「市原橋」と「二之瀬橋」と言えよう。これ等の橋はメラン式を発展させた日本的な考え方の軸組方式で「鉄骨コンクリート構造」のアーチ橋とトラス橋として建設されている。また明治38 (1905) 年日比忠彦により導入されたモニエ式アーチ・スラブが、I字鉄桁に用いられて「鉄筋僑」と呼ばれ大正期末迄に多数建設され、市原橋の側径間にも採用されている。明治末期の京都での鉄筋コンクリート橋は、府市共にメラン式等の試験的な小規模の橋梁が多かったが、大正2 (1913) 年に完成した柴田畦作による、鴨川での鉄筋コンクリートアーチ橋の四条及び七条大橋の架設で、鉄筋コンクリート橋は大規模化し多様化して、日本の鉄筋コンクリート橋の発展に大きな影響を与えた。こうした明治末期における京都での鉄筋コンクリート橋の導入と発展の特徴について、調査した結果を報告する。
著者
小野 芳朗 宗宮 功
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
日本土木史研究発表会論文集 (ISSN:09134107)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.38-47, 1983-06-24 (Released:2010-06-15)
参考文献数
64
被引用文献数
2

京都市水道は明治45年 (1912) に京都市三大事業の一環として敷設され、琵琶湖疏水を上水源とした。明治期における都市の水道建設の動機の例にしたがい、京都も古来より豊富良質とされていた地下水の汚染がコレラ等の伝染病流行の原因になったためとされる。ところがわが国には明治以後、上水道技術とともに下水道技術も同時に伝来し、いつれを先に建設すれば都市衛生上好結果をえられるか、という議論がなされている。京都においては、他の都市に比較すれば良質なる地下水を飲料水とし、市民の水道への関心はむしろ薄く、衛生上、下水道建設の要望が強かった。上水下水選択論争は、水力電力増強の目的も兼ねた琵琶湖第二疏水建設の計画の登場により、上水道工事優先が決定され、下水工事の着手は昭和に至るまで待たねばならなかった。
著者
篠田 哲昭 中尾 務 早川 寛志
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木史研究 (ISSN:09167293)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.183-190, 1991-06-05 (Released:2010-06-15)
参考文献数
41

人類が「火」を手にして以来、薪・石炭・石油・原子力とエネルギーを求め続けてきた。なかでも石炭は18世紀半ばイギリスに始まった産業革命の原動力であり、その波及効果が鎖国状態であったわが国に開国を迫る大きな力となってきた。当時の石炭は、箱館の国内向けには僅かにオランダから贈られた軍艦の燃料等として需要があった程度であるが、修好通商条約によって箱館港に入港する諸外国の黒船にとっては欠かすことのできない燃料であった。幕末の北海道における石炭山は釧路場所の白糠炭山、岩内場所の茅沼炭山が主な産地であった。先進諸外国を見聞した榎本武揚が炭山の必要条件に, 「一に運輸、二に品位、三に分量」と説いたが、本報告は茅沼炭山の「運輸」について史料を整理し取りまとめたものである。
著者
杉原 健一 林 良嗣
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木情報利用技術論文集 (ISSN:13491040)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.67-74, 2006 (Released:2011-12-20)
参考文献数
11
被引用文献数
1 1

建物ポリゴンとは、GISで蓄積及び管理される電子地図上の建物境界線のことである。我々はこの建物ポリゴンに基づいて、3次元建物モデルを自動生成するGISとCGの統合化システムを提案する。3次元都市モデルは、都市計画、まちづくり、防災、景観評価、交通工学等のアカデミックな分野から公共事業の情報公開、まちづくりへの住民参加の場として利活用が期待される重要な「情報基盤」である。しかし、現状では、3次元都市モデルの主要な構成物である建物を3次元モデリングするのに、多大な時間と労力をかけている。そこで、本研究では、頂角が直角である建物ポリゴンを分割し、長方形の集まりとし、その上に建物の3次元モデルを配置して、3次元建物モデルを自動生成するアルゴリズムを提案する。分割する際、短冊状の長方形とならないように数ある分割線の中から、長方形の縦横比が1に近くなる分割線を採用して、分割処理を行い正方形に近い四角形の集まりとする手法を示す。
著者
西野 保行 小西 純一
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
日本土木史研究発表会論文集 (ISSN:09134107)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.193-198, 1987-06-20 (Released:2010-06-15)
参考文献数
8

わが国最初の鉄道用鉄桁である70ft3主構ポニーワーレントラスが, 道路橋に転用されて今なお現存しているのが発見された.3主構が揃った姿ではないが, 1873年製の桁を含んでいるのは確実と思われ, これまで最古の鉄道用鉄楠として保存されている1875年製の100ft複線ポニーワーレントラス以前の, 文字通り「わが国最初で最占」の鉄道用鉄桁である, 発見の経緯, 転用状況, 現存の浜中津橋の調査結果などを述べる.
著者
清水 隆夫 玉田 正男
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
海洋開発論文集 (ISSN:09127348)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.617-622, 2004 (Released:2011-06-27)
参考文献数
5
被引用文献数
8 8

The density of uranium in the seawater is only 3 mg/m3, but its total amount is 4.5 billion tons. In the last report, the braid type adsorbent was proposed with its mooring system for the collection of the uranium from the sea. And, it was shown that a high performance of the adsorbent and a big fall in weight of the mooring system are feasible and there's no problem of the adhered creature. In this report, it is shown that 134 km2 of mooring basin is needed for annual product of 1200 tons of uranium. In addition, 6000 km2 and over of suitable basin for the collection of the uranium is shown between Okinawa Islands and Tosa Bay.
著者
石川 幹子
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木史研究 (ISSN:09167293)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.37-48, 1991-06-05 (Released:2010-06-15)
参考文献数
22

The Central Park in New York City is the fist municipal urban park in U. S. A., established in 1858. The purpose of this paper is to clarify the role and influence of the Central Park from the point of view of the historical development of landscape architecture in U. S. A.The following four points have analysed in this paper. First; the establishment of the Centeral Park caused a nation-wide municipal urban park movement and many big parks and park systems were created as infrasturcture of the city planning. Second; the planning concept of the Central Park was to create a wide pastoral scenery, within highly developed Urban environment, for the park was regarded as lungs of city and also it had a great contribution to citizen's recreation and welfare. Third; To accomplish the above ideal, the technique of civil engineering took a great role, especially on the thorough drainage system, and the separate road system. Fourth; New professional, “Landscape Architecture” was created from the construction of the Central Park.
著者
西村 直 田中 尚人 川崎 雅史
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.413-424, 1998-09-30 (Released:2010-06-04)
参考文献数
10

本研究は、ニュータウンをはじめとする人為的な空間の水辺計画を考える際の基礎資料として、1960年以降の近畿圏における代表的なニュータウンを対象とし、実地踏査、設計者へのヒアリングをもとに水辺の計画・設計の歴史的な変遷を整理したものである。失われた水辺を再びアメニティの要素として復活させようという社会の要請が高まる中で、ニュータウンの水辺の計画も、初期の機能が限定されていた施設単体の点的、線的な整備の時代から、複合的な機能をもつ施設を重ねてニュータウン全体へ面的な広がりを持たせる整備の時代に至っている。このような中で、本研究では、水辺の立地、水供給システム、意匠のコンセプトの視点から、近年の水辺計画は手法が多様化しているという動向を明らかにすることができた。
著者
小林 享
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.511-516, 1996-08-31 (Released:2010-06-04)
参考文献数
6
被引用文献数
1 1

本研究は、景観研究の分野にあっては未開拓の領域であった「飲食」の問題を、新たに景観的視点から解釈したものである。特に本論では次の点に重きを置き研究の概念的枠組みを示した。(1) 飲食と景観との関係を、歴史的に一定の評価が定まっている事象を手がかりに、時系列的な側面・飲食行為と景観体験とが関連するケースとその形態・飲食行為に際しての、空間に対する人の働きかけ、などの観点から整理し、飲食行為に際して働く空間や景観に関連する幾つかの原理をまとめる。(2) 飲食内容について、それが持つ記号性を、名物と場所の関わり・料理の中味と組立および名称・味覚印象および味覚表現と言葉、などの観点から整理し、景観的影響をまとめる。
著者
嶋田 喜昭 井戸 章博 橋本 成仁
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.505-512, 2006-09-30 (Released:2010-06-04)
参考文献数
9

都市部では、道路交通混雑の回避等に伴い、生活道路に通過交通が流入し、沿道住民の生活環境の悪化といった問題を引き起こしている。本研究では、こうした「抜け道」交通の対策を検討するために、愛知県豊田市を事例とし、抜け道の交通状況を把握するとともに、各種ドライバーに対する意識調査結果を用いて、「抜け道」利用のメカニズムを分析した。その結果、「抜け道」交通対策には、各道路の利用特性を考慮した整備が必要であることや、ドライバーの時間短縮の意識をなくさせることが有効であることなどを示している。
著者
俵谷 祐吉 戸嶋 守
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木史研究 (ISSN:09167293)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.463-470, 1996-06-05 (Released:2010-06-15)

仙岩道路を有する一般国道46号は、明治8年、内務省の許可を得て開削された仙岩峠の道が下敷きとなっており、現在はさらに緊密に秋田県と岩手県のあらゆる面をつなぐ太い動脈となっている。古代から中世にかけては豪族たち強者どもの戦の道として、藩政期は武士たちの往還や経済交易、文化交流の道として、様々な役割を果たしてきた。厳しい豪雪地帯の自然条件が、あらゆるものを拒否しつづけた中で、道に対する試行錯誤はあくことなく繰り返され、ついに大動脈たる地位を獲得した仙岩道路は、現在、一般国道46号として、地域や多くの人のためにその責任を果たしている。本報告は、自動車道路となってらも年間のおよそ半分は交通が途絶した、山岳横断道路のたくましい歴史の実態と、社会に貢献する道路建設の背景を述べるものである。
著者
澤田 純男 土岐 憲三 飛田 哲男
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.598, pp.287-298, 1998-07-21 (Released:2010-08-24)
参考文献数
13
被引用文献数
1

墓石の転倒に関する研究は古くから行われているが, 墓石の回転現象と地震動特性との関係を明らかにした研究はほとんど見当たらない. そこで本研究では, 強震時の直方剛体の動的挙動, 特にその鉛直軸まわりの回転挙動が生じる原因を, 振動台模型実験及び3次元DEM解析を通して検討した. 直方剛体の回転挙動は, 振動の卓越する方向に回転する挙動と, 入力波の粒子軌跡が回転することによって剛体が逆方向に回転する挙動の2つに分類できることがわかった. さらに, 三陸はるか沖地震の際に回転した墓石の極く近傍で観測された加速度記録を用いてその回転挙動を再現した. これらの検討の結果, 特殊な場合を除けば, 墓石の回転方向は地震動の加速度粒子軌跡の回転の逆方向を表わしていると結論された.
著者
小嶋 文 久保田 尚
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.869-879, 2008-09-30 (Released:2010-06-04)
参考文献数
7
被引用文献数
5 6

本研究では、参加に積極的な住民であれば、自らの手で身近な交通環境を改善することのできる対策として、「抜け道MM」を提案した.車利用者に自発的な交通行動の変化を期待するモビリティ・マネジメント (MM) の手法を援用し、社会心理学の要素を取入れたコミュニケーション技術を用いて、住民から自ら抜け道利用ドライバーに生活道路の通行をやめるよう訴える実験を行った。実験実施後の交通調査からは、実験後1ヶ月に渡って交通量に約1割の削減が見られた。意識調査の結果からは、本実験が抜け道利用者の迷惑の自覚を高めた結果が見られた。また、-参加しない住民からの反対は見られず、意欲のある住民には取組みやすい対策と考えられた。
著者
常田 賢一 小田 和広 中平 明憲 林 健二 依藤 光代
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
地震工学論文集 (ISSN:1884846X)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.596-604, 2007 (Released:2010-11-22)
参考文献数
7
被引用文献数
4

地震時の道路では路面の段差により車両の走行機能が阻害されるが, 社会的影響の低減のためには, 特に一般車両の迅速な開放が必要である. そのためには, 段階的な補修とそのレベルに応じた車両の解放が有効であるが, このような性能評価型道路管理の視点による補修, 交通開放の基準は明確でない.本研究は既往地震での地震直後の交通規制から解除までの運用の現状を把握するとともに, 地震時に発生する段差に関して, 模擬段差に対する車両の走行実験を行い, 段差通過時の車両の挙動, 段差量と車両の走行速度の関係, 段差通過時のドライバーの意識を明らかにした. また, 地震直後の交通止めから通常走行までの段階的な補修水準および車両の種類, 車両の走行速度に応じた交通開放の運用方法を提示した.
著者
櫻井 春輔 田村 富雄 山地 宏志 Halvor KJORHOLT
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.1993, no.474, pp.57-65, 1993-09-20 (Released:2010-08-24)
参考文献数
39
被引用文献数
1

欧米では既に多くの岩盤内高圧ガス貯蔵の実績があるが, わが国では鉱業におけるわずかの例を除きほとんどない. 本論文では, 文献に顕われる海外の岩盤内高圧ガス貯蔵の実績を紹介するとともに, 漏気防止工の概念を整理し, 若干の考察を行った. さらに, 神岡鉱山におけるエアレシーバの漏気防止工を紹介し, わが国においても地質条件等を十分に吟味することで, 高圧ガス貯蔵が可能であることを示す.
著者
昌子 住江
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木史研究 (ISSN:09167293)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.289-293, 1992-06-05 (Released:2010-06-15)
参考文献数
6

東京の無秩序な膨張を抑えようとした東京緑地計画の環状緑地帯は、戦時下の東京防空空地帯計画に受け継がれ、さらに戦後の東京戦災復興計画で緑地地域として指定されたところにほぼ重なることは既に知られている。東京戦災復興計画では緑地地域の内側に、大公園と緑地帯から成る緑地計画があった。東京のなかを縦横に走る緑地帯を配した計画としては、戦前東京市が作成し構想に終った皇都都市計画の防空緑地帯をあげることができる。なお同計画は、人口と産業の再配置を意図した、東京大都市圏に関する計画の一環として構想されたものである。ここには、江東・墨田の一帯を飛行場や大公園にするという大胆な計画もあった。本稿では、結局実現には至らなかった東京戦災復興計画での緑地計画について、その淵源を探るとともに消滅の背景についても考察する。[戦中~戦後・緑地・市街化抑制]
著者
宮本 裕 岩崎 正二 出戸 秀明
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木史研究 (ISSN:09167293)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.269-279, 1993-06-01 (Released:2010-06-15)
参考文献数
15

Arch bridge is one of the bridges which have long time history in the world. It is supposed that the first arch bridge was constructed in the Middle and Near East. From the Middle and Near East, arch bridge technique were transmitted to Rome, China or another country. It is sure that the arch bridge technique was transmitted from China to Japan in the Edo period.We examine in this paper the possibility that the arch bridge technique was transmitted from China to Japan before the Edo period.We are proposing that the transmission of the arch bridge technique should be studied with considering another cultural transmission.