著者
中津井 貴子 長坂 祐二
出版者
一般社団法人 日本食育学会
雑誌
日本食育学会誌 (ISSN:18824773)
巻号頁・発行日
vol.10, no.3, pp.195-202, 2016-07-25 (Released:2017-10-17)
参考文献数
26
被引用文献数
2

We examined the influences of working situation of the parents who usually prepared meals for their children on their eating habits. The subjects were 979 children in two elementary schools and a junior high school in A city and their 781 parents. The subjects were divided into three groups according to their working situations, housewives, employees (<40hr/week), and employees (≧40hr/week). The items of the self-writing questionnaire included the consciousness of the parents for healthy cooking, the eating habits of the parents, the eating education to their children, the worries about the eating habits of their children, the eating experiences of their children, and the school life of their children. Housewives had higher scores than employees in the consciousness of the parents for healthy cooking (P<0.01) and the eating habits of the parents (P<0.05) in both of the elementary schools and the junior high school, and in the eating habits of their children (P<0.05) only in the elementary schools. However, housewives had higher scores than employees in the worries about the eating habits of their children. Present results suggest that the parents of employees needs the measures to promote to have meals with their family in the pleasures of a happy home. On the other hand, the parents of housewives needs the measures to cope with the worries about the eating habits of their children.
出版者
雄鶏社
巻号頁・発行日
vol.9(4), no.104, 1960-04
著者
小島 航 浦山 颯太
雑誌
日本地球惑星科学連合2018年大会
巻号頁・発行日
2018-05-11

火炎構造の再現実験と立体復元図の作成3D Shape and Inner Texture of the experimentally-reproduced Flame Structure小島 航、浦山 颯太Wataru Kojima,Souta Urayama埼玉県立春日部高等学校Saitama Prefectural Kasukabe High School1研究動機と目的 部活動の地質巡検で城ヶ島に行き、約1200~400万年前に堆積した新生代新第三紀の三崎層の火炎構造を観察した。野外では、火炎構造を断面でしか観察することができず、火炎構造の立体構造と内部の組織の詳細は分からなかった。火炎構造の全体の様子を明らかにして火炎構造がどのようにしてできるのかを研究することにした。2先行研究(1)城ヶ島の火炎構造の外形について 火炎構造は、白色火山灰層の上にスコリア質の凝灰岩が堆積した後、未固結のうちに地震動で、上の重い層が白色火山灰層に落ち込むことで火炎状になったと考えられている(2010 日本地質学会)。(2)火炎構造の再現実験 水を張った水槽に、砂、火山灰、砂の互層をつくり、地震を想定した振動を与え、火炎構造を再現した(2008 岡本譲)。3仮説 火炎構造の断面と層理面の白色火山灰の外形から、城ヶ島の火炎構造は白色火山灰が上のスコリア質の凝灰岩層に円錐状に噴き出したのではないかと考えた。4研究(実験方法)水を張った水槽に黒色火山灰と白色火山灰の互層をつくる。粒の粗い桜島の黒色火山灰と、滋賀県の古琵琶湖層群の第三紀鮮新世の粒の細かい蒲生塁層の白色火山灰を利用した。 地震の縦揺れを再現するため、水槽を台車の上に乗せ、凹凸の激しい道を等速直線運動で進む。 実験後、水を抜き乾燥させ、層理面に平行に3mmずつの厚さで削る。1回削ったごとに固定したカメラで水槽の上の面と水槽の側面の四面から写真を撮る。写真を方眼紙に書き写し、5mmマスごとの白色火山灰の位置を計測し、エクセルの3Dグラフで復元した。5実験・観察結果立体復元図より、白色火山灰が盛り上がっている部分が円柱状と円錐状のものが大小合わせて8個できた。水槽の中央にはできなかった。 白色火山灰の盛り上がった部分には白色火山灰層の粗い粒が、白色火山灰が薄く凹んでいる部分には細かい粒が密集していた。6考察 振動が起きると白色火山灰層の水が上に移動する。水中では細かい粒よりも粗い粒の方が動きやすい性質(2016 「地学基礎」 改訂版)を持つため、白色火山灰層の粗い粒が水と一緒に上へと抜ける。それに伴い周囲の白色火山灰層の粗い粒も吸い寄せるように密集し盛り上がる。白色火山灰層の細かい粒は水流では動かず、その場にとどまり、白色火山灰層の粗い粒が移動した分薄くなる。その結果、上からの黒色火山灰層の重さで凹む。このようにして火炎構造ができたと考える。7結論火炎構造は振動を与えることでできた。つまり、実際の火炎構造も地震の震動によってできる。 立体復元図より、白色火山灰が上の黒色火山灰層に突き抜けたものは円柱状、突き抜けなかったものは円錐状になる。 白色火山灰層の粗い粒が移動して盛り上がり、火炎構造ができる。キーワード:地層、地震 Keywords:Stratum,Earthquake
著者
太田 修司 吉川 衛 庄司 和広 谷藤 泰正
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.49, no.6, pp.360-364, 2006-12-15 (Released:2011-03-18)
参考文献数
23

鼻内処置ならびに経鼻挿管治療において, 出血予防目的でエピネフリンが一般的に用いられている。しかしながら, 現在までに鼻内塗布血管収縮薬について有効濃度についての報告は少ない。今回我々は, 出血予防で鼻内処置に使用するエピネフリンおよびフェニレフリンの使用至適濃度について比較検討したので報告する。対象は鼻, 副鼻腔疾患の既往がなく, 1週間以内に上気道炎を罹患していない24-32歳 (平均 : 26.3±3歳) の健常成人ボランティア9名 (男性5名, 女性4名) 。測定は0.02%-0.001%エピネフリン, 0.5%および0.1%塩酸フェニレフリン, 及び対照用生理的食塩水を用い, 各濃度別薬剤2mlを染みこませたガーゼを被験者の右鼻腔内に3分間挿入した。その後内視鏡による貼付処置前後の色調及び粘膜収縮の観察と, 通気度計による通気度 (圧・流量曲線) 測定を行った。結果は, 内視鏡による粘膜色調, 収縮変化観察において, 対照を除く各群において収縮および下鼻甲介粘膜に貧血様の蒼白色調変化を認めた。通気度改善率の検討では対照群 (生食) との比較において0.02%, 0.01%エピネフリン群及び, 0.5%フェニレフリン群問に有意な通気改善を認めた。経鼻挿管に使用する出血予防血管収縮薬至適濃度は0.01%エピネフリンおよび0.5%フェニレフリンで効果があると考えられる。
著者
赤坂 信
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.39.3, pp.199-204, 2004-10-25 (Released:2017-08-02)
参考文献数
17
被引用文献数
1

史蹟名勝天然紀念物保存法時代から 2004年現在の文化財保護法で指定された名勝は 326件、そのうち 169件が戦前の 1922-1937年の 16年間に集中している。こうした状況の社会的背景や名勝保護をめぐる議論を整理し、考察する。急増する名勝の指定件数に対してその対象の保存・維持に手がまわらない状況があり、保存・維持を具体的に実現させるためのプログラムを早急に用意するべきだという提言や史蹟名勝天然紀念物保存法の役割はもはや終わったとする解体論まで登場した。名勝指定が大正末期から昭和初期にかけて集中し、しかも名勝の「公園、庭園」のカテゴリーが戦前に4割以上(現在までの総指定件数の)がすでに指定されていたことは特筆に値するが、また逆に名勝の意味するところが「公園、庭園」のカテゴリーに重点的に担わされてきたことを示すものである。ランドスケープの保護に法的根拠を集中的に与えていた時代に何を「名勝」としていたかが歴然としてくる。そこに名勝保護と公園事業が関連づけられる背景がある。
著者
平林 紀子
出版者
埼玉大学教養学部
雑誌
埼玉大学紀要. 教養学部 = Saitama University Review. Faculty of Liberal Arts (ISSN:1349824X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.95-121, 2022

米国大統領ドナルド・トランプの第一期政権(2017-2021) および2020 年再選選挙における政治マーケティングと戦略広報を「ブランド」戦略の観点からアプローチする研究の予備作業の二回目として、ブランドコミュニケーションおよび戦略広報に焦点をあてる。第一部では両陣営のブランドマーケティング戦略を概観し、第二部~第五部では、ブランドコミュニケーションおよび戦略広報を、広告、ビジュアル、トランプ陣営と保守派ならびにバイデン陣営とリベラル派双方のデジタルコミュニケーション戦略の新動向に分け、ブランディングとのつながりを詳しく検討する。

1 0 0 0 OA 2.赤芽球癆

著者
廣川 誠 澤田 賢一
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.101, no.7, pp.1937-1944, 2012 (Released:2013-07-10)
参考文献数
10
被引用文献数
1

赤芽球癆は正球性正色素性貧血と網赤血球の著減および骨髄赤芽球の著減を特徴とする難治性貧血である.赤芽球癆の病因は多様で,先天性と後天性の病型があり,後天性はその発症様式から急性型と慢性型に分類される.後天性慢性赤芽球癆には特発性と,胸腺腫あるいは大顆粒リンパ球白血病などに伴う続発性赤芽球癆がある.赤芽球癆の治療は病因によって異なり,基礎疾患の治療に反応しない慢性赤芽球癆に対して免疫抑制療法が行われる.