著者
豊田 香
出版者
東京大学大学院教育学研究科
雑誌
東京大学大学院教育学研究科紀要 (ISSN:13421050)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.275-285, 2013-03-10

This paper focuses on the nature of knowledge learned at business schools. Combining the practical knowledge in business with the academic knowledge in universities can result in knowledge that enriches both worlds, but in order to do so it is essential to understand the whole picture of the nature of knowledge according to its levels of abstraction. This paper shows five levels; (1) pure science, (2) applied science, (3) clinical science, which are developed by scientists or scholars, (4) scientific explicit knowledge, and (5) practical explicit or implicit knowledge, which are developed by people in practice. The differences among them are not only who develops the knowledge, but also who judges its relevance and effectiveness.
著者
山田 祥子
出版者
北海道大学大学院文学研究科 = Graduate School of Letters, Hokkaido University
雑誌
サハリンの言語世界 : 北大文学研究科公開シンポジウム報告書
巻号頁・発行日
pp.11-26, 2009-03-08

サハリンの先住民族ウイルタの話す言語であるウイルタ語には、ワール(Val)などを含む北の地方とポロナイスク(Poronajsk)などを含む南の地方との間で方言差があるといわれてきた(Novikova & Sem 1997: 214、池上2001[1994]: 249)。しかし、両方言を体系的に比較・対照する研究はこれまでのところ池上(2001[1994];以下、初出年は省略)に限られ、その差異の問題には依然として未解明の部分が多く残っている。現在、ウイルタ語の話者数は全員数えても20 名に満たないとまでいわれている。このような危機的状況のなか、言語の保持・伝承に対する話者や研究者たちの積年の思いが結実し、2008 年4 月この言語初の文字教本(Ikegami et al. 2008)が出版された。その内容は、南北の地方で異なる語形を併記するなど、この言語の方言差の存在をはっきりと意識させるものとなっている。これは、研究者の意図だけでなく、編集に携わった話者たちによる方言区分の認識と志向が如実に反映された結果であるといえよう。しかし、その表記のなかには一貫しない部分も少なからずあり、ここにも今後のより体系的かつ詳細な方言の記述研究の必要性がうかがわれる。そこで本稿は、今後のウイルタ語方言研究において注目すべき課題を提示することにより、本研究の意義と展望を打ち立てることを目標とする。ここでは一貫して、池上(2001)による方言分類にもとづき、南方言を基準とした北方言の相違点を述べるという流れで論を展開する。ただし、本稿で述べるいずれの相違点も今後の調査に向けての問題提起であり、あくまでも今後の検討を要するものであるということをあらかじめことわっておく。全体の構成は以下のとおりである。まず1.では、ウイルタ語の方言分類に関する先行記述を概観する。次いで2.では、池上(2001)の記述にもとづく課題を4 点取り上げ、今ある資料から再検討する。3.では、筆者自身がこれまで南方言を中心に検討してきた課題2点について、方言の観点から再解釈する必要性を提示する。最後に4.で、結論としてこれまでの論点をまとめ、今後ウイルタ語北方言の調査を行なう展望を述べる。

2 2 2 0 OA 彫刻の原理

著者
岡田 敬司
出版者
弘前大学教育学部
雑誌
弘前大学教育学部紀要 (ISSN:04391713)
巻号頁・発行日
no.66, pp.55-68, 1991-10-31

無限定の三次元空間に彫刻が存在する在り方の検討を通し,彫刻表現の原理的特性について論じた試論である。その内容は主として,彫刻存在の;I.状態に関わるものⅠⅠ.場所性に関わるものⅠⅠⅠ.時間性に関わるものⅠⅤ.空間性に関わるものV.物質性に関わるものⅤⅠ.その他である。就中,「没形象性」への注目と,同時にこれに捉われることによって生ずる「表現の不自由性」について論じられる。この小論の中で,彫刻表現における真の「自由」を獲得する為に,あらゆる主義や思潮を超えた地点に制作主体たる自己は立脚せねばならないと結論する。
著者
松尾 幸忠
出版者
中國詩文研究會
雑誌
中國詩文論叢 (ISSN:02874342)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.94-108, 1989-10-31
著者
工藤 充 秋谷 直矩 高梨 克也 水町 衣里 加納 圭
出版者
北海道大学高等教育推進機構 高等教育研究部 科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP)
雑誌
科学技術コミュニケーション (ISSN:18818390)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.107-122, 2014-06

This practice report raises some questions of dialogical workshop design about science and technology policy topics. Focusing participant’s talk, we analyze relationship between presenting participant’s identity and facilitator’s practice of consolidation of opinions. As a result, we find following points. (1) Presenting identity when particular participant express his opinions make/form relationship with other participant’s identity.( 2) Participant’s identity changes at each time, and relies on course of interactional context. These results provide the resource when we rethink relationship between conservation of opinions diversity and methods of gathering various opinions, and design workshop that oriented deliberative communication in public.
著者
望月 利男 宮野 道雄 四戸 英雄 田代 侃
出版者
東京都立大学都市研究センター
雑誌
総合都市研究 (ISSN:03863506)
巻号頁・発行日
no.11, pp.39-46, 1980-12

1978年6月12日に宮城県沖に生じたマグニチュード7.4の地震は,宮城県並びにその周辺に少なからぬ被害を与えた。この地震の被害の特徴は,仙台市を中心とする都市型地震災害といわれ,多面的な被害調査がなされたが,この報告は,震死者の筆頭原因をなしたブロック塀の被害実態を主として仙台市において調査したものである。この地震により宮城県では27名の死者を生じたが (この他福島県で1名: 石塀倒壊による) ,そのうち13名は仙台市での発生であり,7名がブロック塀倒壊の犠牲となっている (宮城県全体では10名)。これに対し家屋倒壊による死者は5名であるから,比較的古い地震の人的被害の発生状況に比べ,その原因がかなり変質してきていることを推測させる。すなわち,かつての大地震において家屋倒壊による震死者数 (あるいはそれに伴う類焼死)が圧倒的に多く,その他の原因によるものは相対的に著しく低かったと考えられる。例えば,門柱・石塀の倒壊による死者も7名 (28名のうち)生じており,これだけでも家屋倒壊による死者数を越えるが,これらの構造物はかなり古くから存在していたはずである。筆者らは人的被害に及ぼす影響という観点から,構造物としては従来軽視されてきた (しかし使用量は極めて多い)ブロック塀について,その被害実態を調査し,その地震時危険度を検討した。調査地域は各種被害が多発した仙台市であり (一部泉市を含む),その倒壊率等と地形 (地盤)・震度との関係,残存プロック塀について検討することにより我が国各地の既存ブロック塀の地震時危険度と対策を考究するための基礎資料を得ること並びに今後,施工されるこの種の塀の安全性の確保のためのデータを提供すべく,この調査を実施した。
著者
藤井 慶博 高橋 省子 門脇 恵 FUJII Yoshihiro TAKAHASHI Shoko KADOWAKI Megumi
出版者
秋田大学教育文化学部
雑誌
秋田大学教育文化学部研究紀要 教育科学 = Memoirs of Faculty of Education and Human Studies, Akita University. Educational sciences (ISSN:24334952)
巻号頁・発行日
vol.73, pp.79-85, 2018-02-23

A questionnaire-type survey on the function of special needs schools as resource centers for students with health impairments was conducted on such schools nationwide. The results showed differences in implementation, and depended on whether the school had been established as an independent entity, a branch, or created alongside other educational facilities. While counseling and information services to faculty members were found to be extensive, few specific actions to support the students are being taken. According to the survey, "improvement in specialization as teachers at such schools," "greater understanding toward their function as a resource center," "closer coordination with relevant organizations," etc., were listed as solutions necessary to enrich these schools’ function as a resource center. To implement these solutions, greater support from administrative authorities is necessary, along with systematic improvement of the schools and coordination with relevant organizations.
著者
高田屋 陽子 小山 高志 清水 潤
出版者
秋田大学教育文化学部
雑誌
秋田大学教育文化学部研究紀要 教育科学 = Memoirs of Faculty of Education and Human Studies, Akita University. Educational sciences (ISSN:24334952)
巻号頁・発行日
vol.73, pp.41-46, 2018-02-23

秋田県内の特別支援学校においては,教員の「各教科等を合わせた指導」の授業力向上を目指し,基礎研修, 授業実践,授業研究会等を効果的に関連させることで,担当教員の授業力を向上させるとともに,その成果 を各特別支援学校において共有し,学校全体において実践的な授業力の向上を図る「授業改善プロジェクト」 に取り組んできている。平成28年度は「遊びの指導」に取り組み,指導の要点について共通実践することで 指導の充実を図った。本研究では,この取組について報告するとともに,プロジェクト型研修の有効性と課 題について検討した。