著者
土肥 健太 寺岡 丈博 榎本 美香 Dohi Kenta Teraoka Takehiro Enomoto Mika
雑誌
SIG-SLUD = SIG-SLUD
巻号頁・発行日
vol.B4, no.03, pp.41-46, 2015-03-05

To reveal methods of making effective pauses and communicating as a character in a comedy skit, we have analyzed strategies for creating a histrionic, i.e., exaggerated and overly theatrical, comic performance that is often observed in comedy skits. We compared a manzai performance, which is considered to be a realistic comedy skit, with a comedy skit that had a histrionic performance by the comedy duo ``Sandwich Man'' doing the same material, in order to investigate the differences in the inter-utterance structure and posture-configuration structure of the two comedy styles. The results for the inter-utterance structure indicated that there were differences in the pauses between utterances, but there were no differences in the speech rates (sec/mora) between the comedy styles. Additionally, we found that in the posture-configuration structure, one of the performers turned his face toward his partner's face for a longer time in the histrionic comedy skit than that in the manzai skit. Also, in the histrionic comedy skit, the sum of the performers' shoulder-widths was shorter as seen by the audience than that in the manzai performance. Therefore, we concluded that utterance pauses and the performers' shoulder-widths are important factors in creating a histrionic comic show.
著者
得丸 久文
雑誌
研究報告数理モデル化と問題解決(MPS) (ISSN:21888833)
巻号頁・発行日
vol.2020-MPS-130, no.2, pp.1-6, 2020-09-22

概念は,低雑音環境で思考を深めることによって,1 対 1 の反射の論理が 1 対全の群の論理へと進化することで生まれる思考ツールである.この意味を正すには,概念とその意味が群を形成することを確認することが有効ではないか.
著者
佐藤 啓一 多田 十兵衛 後藤 源助 田村 安孝
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.第71回, no.アーキテクチャ, pp.9-10, 2009-03-10
出版者
明治図書

日本武道の再生について / 浅見 高明いま、どう生きるか / 片倉 もとこ序章 日本武道の課題 / アレキサンダー・ベネット第I部 武道と教育1章 武道で何を教えるか / 寒川 恒夫2章 剣道教育の中心的課題 : 技法と心法の相即に着目して / 大矢 稔3章 「障害者武道」の振興 / 松井 完太郎4章 日本の学校教育における武道 / 本村 清人5章 武道と教育 / ダンカン・ロバート・マーク6章 武の道と流派武芸と合戦武術の一考察 / カール・フライデー「武道と教育」をめぐる討論第II部 武道の思想1章 20世紀の武道と神秘体験 / 鈴木 貞美2章 宮本武蔵『五輪書』の思想史的研究 / 魚住 孝至3章 禅と日本の剣術の再考 / ウィリアム M. ボディフォード4章 剣・禅・書と現代 / 寺山 旦中「武道の思想」をめぐる討論 / 寺山 旦中第III部 武道と理念1章 武道における文化摩擦 / 阿部 哲史2章 術から道へ : 講道館柔道の誕生 / 村田 直樹3章 理念としての武道 : 武道の特性から考える / 入江 康平4章 韓国社会における武道概念の混乱 / 羅 永一5章 武の文化性 : その経緯と理念をめぐって / 作道 正夫「武道と理念」をめぐる討論第IV部 武道と国際環境1章 アメリカ合衆国海兵隊マーシャル・アーツ・プログラムの開発における日本武道の影響 / リチャード J. シュミット ; ジョージ H. ブリストル2章 日本柔道の指導法を見直す / デビット・マツモト3章 民間武術と儀礼:経済変遷を通じての継続性 / レイモンド・アンブローシ4章 剣道の黒船-韓国 : 剣道の国際普及とオリンピック問題 / アレキサンダー・ベネット5章 勘違いの武術:日米における古流武術伝承の複雑さについての考察 / マイク・スコス6章 武道の教え : イスラエル・パレスチナ対立の壁を乗り越える / ダニー・ハキム「武道と国際環境」をめぐる討論第V部 公開講演会1章 “オリンピックスポーツとしての柔道”と“伝統としての柔道”のパラドックス / アントン・ヘーシンク2章 国際化の時代における柔道の果たすべき役割 / 山下 泰裕あとがき / 山田 奨治執筆者紹介
著者
木村 優志 春日 秀之
雑誌
研究報告音声言語情報処理(SLP) (ISSN:21888663)
巻号頁・発行日
vol.2020-SLP-134, no.34, pp.1-4, 2020-11-25

コンピューターグラフィックスで作られた外見で動画配信を行う Virtual Youtuber (VTuber / バーチャルライバー) や,Virtual Influencer と呼ばれる存在が近年注目されている.CG による固有の外観をもっているが,声に関しては声優などが務めることが多い.ここで,バーチャルタレントの外見だけではなく,話者変換によって声を変えることができればより便利である.StarGAN-VC2++ は高精度な話者変換モデルの一つであるが,基本周波数が振動するという問題がある.そこで,新たに Δ????0 損失項を導入し,基本周波数の振動の抑制を試みる.実験の結果,基本周波数の振動の抑制が確認された.しかし,フィルタが発振する例が見られる問題が残る.
著者
田中 紘世 齊藤 泰一
雑誌
コンピュータセキュリティシンポジウム2018論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.2, pp.601-606,

ファイルレスマルウェアでは,ダウンロードされたマルウェア本体 (ペイロード) はハードドライブ上に格納されることはない.ダウンロードされたペイロードは,OSの機能により直接メモリ上に展開され,実行された後,削除される.メモリ上から削除されること,ファイルとしての実体を持たないことが,ペイロードのフォレンジックを困難とする.ハードディスク上に存在するドロッパー・ローダーは,ペイロードをダウンロード・実行するのみであり,これを解析してもマルウェア全体としての動作を解析できない.我々は Linux において想定されるファイルレスマルウェアに使われる技術を分析し,その対策法について考察した.本項では Linux システムコール memfd_create を利用したファイルレスマルウェアへの対策手法を述べる.
著者
上原 哲太郎
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.61, no.7, pp.719-723, 2020-06-15

ファイルをzipを用いて圧縮し,パスワードを付してからメールに添付して送付するセキュリティ対策において,同じくメールでそのパスワードを送る対策は,ほとんど意味がないにもかかわらず広く行われている.この誤ったセキュリティ対策はPPAPと呼ばれる.本来はS/MIMEなどの暗号化メールが用いられるべきところ,なぜこのようなセキュリティ対策が広まったのか.本来行うべきセキュリティ対策は何か.ここで論考する.
著者
井上 宗一郎
出版者
国立歴史民俗博物館
雑誌
国立歴史民俗博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Japanese History (ISSN:02867400)
巻号頁・発行日
vol.165, pp.225-249, 2011-03-31

昨今、日本の相撲、特に大相撲やアマチュア相撲の動態は、相撲に付与された「国技」という呼称、およびそれに付随して共有されているイメージを揺るがしつつある。大相撲における外国人力士の台頭、アマチュア相撲によるオリンピック正式種目登録への動きなど、選手構成、組織の運営方針や競技の形態などの多様な展開がその大きな要因のひとつである。その一方、力士の人間性や所作などについては、宗教的な言説を基盤とした一種の様式美とされ、「品格」、「品位」といった言説と絡み合いながら、「日本の伝統的競技」の代表的なもの、つまり「国技」として位置付けられる要因となっている。これまでの民俗学における相撲研究では、相撲の「国技」たる「品格」を保証するような、相撲の宗教儀礼としての側面のみを照射し、それ以外の側面についてあまり語られてきていない。そこには、民俗学固有ともいえる事例の選別や、言及の指向が存在しており、さらに言うならば、民俗学は相撲のみならず、競技を競技として対象化してこなかったのではないかと考える。本稿ではまず、民俗学における競技についての言及を振り返り、その固有ともいえる指向を検討する。次いで北陸地方で行なわれている神事相撲の事例を通して、対象とする事例を拡大して検討することで、民俗学での競技に対する、より開かれたアプローチの構築に寄与したい。
著者
土屋 靖明
出版者
八戸学院大学
雑誌
八戸学院大学紀要 (ISSN:21878102)
巻号頁・発行日
no.47, pp.1-6, 2013-12-24

本研究は、フランスの哲学者アンリ・ベルクソンにおける<運>と<偶然>について、主に『道徳と宗教の二源泉』の記述に基いて考察を行った。ベルクソンはまた、二世紀のアリストテレス註釈家でもあるアブロディシアスのアレクサンドロスの運命論についても、関心を持っていたようである。ベルクソンは<運>を幸運ないし好運として、<偶然>をアクシデントないし事故として考えていた。しかも、<運>は努力を継続していなければ転がり込んでは来ないもの、或いはそれを掴んだとしても程なくして逃げてしまうものと認識していた。<運>を持続させるためには、陰徳を積みながら下積みすることが重要であるということになる次第である。