著者
松尾 健志 石原 楷輔 菊池 三郎
出版者
社団法人日本産科婦人科学会
雑誌
日本産科婦人科學會雜誌 (ISSN:03009165)
巻号頁・発行日
vol.43, no.6, pp.603-610, 1991-06-01
被引用文献数
1

妊娠中期に超音波検査で前置胎盤と診断される症例の頻度が分娩時に比し異常に高いといわれ, その理由はいまだ不明な点も多い. そこで経腹・経直腸および経腔の各走査法で本症診断の基本となる頚管像検出能を比較検討し, さらに妊娠中期に前置胎盤と診断された症例の超音波所見について経時的検討を行ない上記理由の解明を試みた. 1. 各走査法による頚管像検出能 : 1) 頚管像の検出率は, 妊娠12〜23週では経腹走査法52.0〜62.5%に比し経直腸・経腔走査法ではそれぞれ85.7〜87.5%, 100%であつた. 2) 経腹走査法では子宮峡部を同定できなかつた. 2. 前置胎盤と診断された症例における超音波所見の経時的変化 : 1)経直腸走査法による観察 (1) 妊娠16〜20週において, 経腹走査法で胎盤位置を診断した965例のうち低置, 前置とされた64例, 12例は, 経直腸走査法では低置43例 (4.5%), 前置4例 (0.4%)と診断された. (2) 前置と診断された4例は以後分娩時までその位置診断に変更がなく帝切時に前置胎盤と確認された. (3) 低置から正常位へ診断が変更された症例の頻度は妊娠32週未満では79.1%で, それ以後の11.1%に比し有意に高かつた (P<0.05). 2)経腔走査法による観察 (1) 妊娠13〜20週において胎盤位置を診断し, 261症例のうち低置および前置はそれぞれ18例 (6.9%), 13例 (5.0%)で前置は全例に峡部像を認めた. (2) 峡部が全例消失した妊娠22週までには前置は2例 (0.8%)のみとなり, 以後分娩時までその位置診断に変更はなく帝切時に前置胎盤が確認された.(3) 低置18例のうち分娩時までに診断が変更された症例の頻度は88.9%であつた. 以上より, 妊娠中期に前置胎盤と診断される症例の多くは, 頚管像検出能が低い経腹走査法により, 子宮下節伸展に伴い内子宮口との位置関係が変化しやすい低置胎盤を前置胎盤と誤認した症例であり, 一部に子宮峡部消失前の診断例も含まれていたと考えられた.
著者
下平 隆 新村 正明 不破 泰
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OFS, オフィスシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.435, pp.17-22, 2001-11-12

Webアプリケーションによるスケジュール管理システムにおいて, 効率的にスケジュールデータを管理するためのデータ管理モデルを提案する.このデータ管理モデルでは, 複数のグループ化構造や個人レベルのスケジュール管理に対応するため, グループ・組織等の階層構造をもつデータをスケジュールデータから分離し, 階層構造をもつデータの効率的な管理が可能であるLDAPを用いて管理を行うこととした.また, このデータ管理モデルの具体的な適応例としてLDAPとの連携を行うための関数群を利用し、当試験場で開発・運用を行ってきた「予約システム」「行事予定管理システム」を統合した「スケジュール管理システム」の開発を行った。
著者
山本 彬人 栗山 武雄 佐藤 康則
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.33, pp.2391-2392, 1986-10-01

ソフトウェア開発が成功するか否かはプロジェクトリーダの管理能力によって決まる。また管理能力は経験によってしか身につかないと言われてきた。我々は,第一線のSE部門と協力し、プロジェクトの推進を体験できるシミュレータを開発した。そしてこれを使い教育によるプロジェクトリーダの養成を可能にした。本稿では、シミュレータの仕組みとその適用及び効果について述べる。
著者
斎藤 毅 大嶋 哲 湯村 守雄 飯島 澄男
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.62, no.8, pp.591-595, 2007-08-05
被引用文献数
1

単層カーボンナノチューブの合成手法である直噴熱分解合成(DIPS)法において,分解温度の異なる複数の原料を組み合わせて用いることによってSWNTの生成反応場の精密制御ができることを発見し,生成物の結晶性(グラファイト化度)を大幅に向上し,従来の量産技術と比較して不純物濃度と構造欠陥を10分の1以上低減するとともに,生成物純度が97.5%まで向上した合成技術の開発に成功した.
著者
志村 哲郎
出版者
山口県立大学
雑誌
山口県立大学社会福祉学部紀要 (ISSN:1341044X)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.1-9, 2007-03-20

In this paper we treat on the notion of the disability and the disabled people or people with disability. Making a comparative study of the international classification of disability, health of 1980 with the new model of 2001's of WHO, we reconsider the definition and the meaning about the category of "impairment", "disability".
著者
小野 英哲 高橋 宏樹 安田 稔 国生 正人
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会構造系論文集 (ISSN:13404202)
巻号頁・発行日
vol.65, no.531, pp.27-32, 2000
被引用文献数
2 1

The purpose of this study is to consider on slipperiness of floors from a viewpoint of fatigue occurring after long term physical activity. The first, it was cleared that the psychological scales about fatigue which were made by sensory tests corresponded to the slip resistance of floors measured by the apparatus which was developed in previous study. The next, the relationships between fatigue and slipperiness was considered with biomechanical and physiological parameters. As a result, we presented the fact that slipperiness of floor was very important factor and presented the suitable slip resistance from a viewpoint of fatigue.