著者
谷口 美樹
出版者
富山大学教養教育院
雑誌
富山大学教養教育院紀要
巻号頁・発行日
no.1, pp.50-69, 2020-03-12

藤原実資(957-1046)の日記『小右記』にみられる薬剤とは、呵梨勒・檳榔子・雄黄・巴豆・紅雪・紫金膏など唐物と称される輸入品であった。一方、藤原頼長(1120-56)の日記『台記』ではそれらを用いる処方例は減少し、薤を頻繁に服用している。また服用する日次について、陰陽師によって占勘されねばならなかった摂関期に比し、院政期では、医師がそれを担うようになる。このような相違を歴史的に位置づけることを目的に、本小論ではまず院政期における服薬の様態を考察する。史料として『台記』のほか、頼長の父である藤原忠実(1078-1162)の日記『殿暦』、頼長の祖父である藤原師通(1062-99)の日記『後二條師通記』などを用いる。薤や韮、蒜などの服用場面、社会的規制の軽重、服用の根拠としての医薬書など、平安貴族社会の身体への取り組みの一端を明らかとしたい。
著者
加島 正浩 KASHIMA Masahiro
出版者
名古屋大学大学院人文学研究科附属超域文化社会センター
雑誌
JunCture : 超域的日本文化研究 (ISSN:18844766)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.190-192, 2020-03-26

木村文洋監督作『息衝く』上映 日時:2019年10月3日(木), 会場:名古屋大学人文学研究科棟1階130号室
著者
鹿野 祐嗣
出版者
早稲田大学演劇博物館
雑誌
演劇映像学
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.73-83, 2013-03-22

7 0 0 0 OA 昇華の動因論

著者
堀川 聡司
出版者
京都大学大学院教育学研究科
雑誌
京都大学大学院教育学研究科紀要 (ISSN:13452142)
巻号頁・発行日
vol.59, pp.527-539, 2013-03-28

This article aims to elaborate the psychoanalytic concept of sublimation. Sublimation is a vague concept, especially in relation to its meta-psychological development and value. This paper considers the psychological mechanisms that allow for sublimation. Concepts derived from ego psychology are used to explore this topic, but the understanding they provide is limited. The works of Sigmund Freud, Juan-David Nasio, Melanie Klein, Jean Laplanche, and Françoise Dolto are then considered. From this research, four theses on the development of sublimation are presented: 1) the Ego is the agent that sublimates drives, 2) the Ego Ideal is the starting point of sublimation and gives its direction, 3) reparation becomes a model of sublimation, 4) sublimation is driven by the castration under the law of prohibitions. In addition to these four theses, it is proposed that sublimation is a secondary process phenomenon. This formulation should be useful both for a theory of the value of sublimation and for clinical techniques that aim to promote clients' use of secondary process thinking. It is suggested that further research is needed on sublimation to arrive at better clinical practice.
著者
庄子 博人
出版者
[出版者不明]
巻号頁・発行日
2011-01

制度:新 ; 報告番号:甲3206号 ; 学位の種類:博士(スポーツ科学) ; 授与年月日:2011/3/15 ; 早大学位記番号:新5502
著者
福田 正治
出版者
[富山大学杉谷キャンパス一般教育]
雑誌
研究紀要 : 富山大学杉谷キャンパス一般教育 (ISSN:1882045X)
巻号頁・発行日
no.38, pp.39-54, 2010-12-25

近年、癒しという言葉が世の中をにぎわしている。癒しグッズ、癒しの音楽、癒しの空間、癒しの旅、癒しの宿など数えきれない程、さまざまなところで癒しという言葉が使われている。そして多くの人びとがそれを求めてうごめいている。この癒しとは何なのか、これを感情との関係で考えてみたいと思ったのがこの論文である。癒しという言葉が、本格的に市場に現れてきたのは1990年代に入ってきてからである。おりしも日本では、経済的バブルがはじけ、長期の不景気に突入し、人びとの不安が高まってきた時期に相当する。将来への不安、リストラへの不安、就職できない不安とさまざまな不安が社会を取り巻いていった。そのような人びとの不安に便乗して、この癒しという言葉が人びとを引きつけ、それを追い求めるというブームが起ったと考えられる。それ以前では、ストレスに対してリラクゼーションという言葉が学問的にも商業的にも多く使われていた。また新精神世界というスピリチュアルな心の糧を求めるという若者の動きもあったが(2)、世代を超えた動きにはなっていなかった。そのような時代背景の中に、癒しという言葉が突然現れ、多くの人びとの心を捉えた。人びとはこの癒しという言葉の意味をどのように理解し使用しているかを考えたとき、そこに大きな曖昧さがあるように思える。この癒しという言葉が、近年、医療の中にも浸透し、心身医療や全人的医療、代替医療の中でよく使われるようになってきている。そもそも癒しという言葉の英語であるhealingは病気を治すという意味を含んでいるために、古代から医学の中で使われていた。しかしデカルトの心身二元論以来、身体の機械論的見方が医学の中を席巻し、今日の西洋医学といわれる巨大な自然科学的知識の空間が形成されている。その中でhealingは伝統医学の中に閉じ込められ、曖昧さを伴った科学的でない概念であると考えられてきた。しかし人間に対する近代科学の限界と危険性が指摘され、生態系の限界も見え隠れしてきている状況の中で、癒しとは何か、生理学的に、また心理学的に再考しようとしたのがこの論文である。
著者
侯 月江 太田 正義 加藤 弘通
出版者
北海道大学大学院教育学研究院
雑誌
北海道大学大学院教育学研究院紀要 (ISSN:18821669)
巻号頁・発行日
vol.134, pp.1-15, 2019-06-27

不登校児童生徒の割合は,とりわけ中学校1年生と中学校2年生において顕著に増加する。本研究はこの問題を受けて,学年移行期における欠席行動の説明要因を明らかにすることを主たる目的とする。具体的には,学校適応状態の指標である学校享受感を移行前後で測定し,そのレベルと変化が移行後の欠席行動と関連するのかを,短期縦断調査によって検討した。1年生に進級した484名,2年生に進級した543名を対象に調査を行った結果,(1)1年生,2年生への移行前後において,学校享受感のレベルと変化には個人差があることが示された。(2)学年移行後の欠席日数はゼロ過剰ポアソン分布に従う可能性が示された。(3)欠席行動の有無には,学校享受感のレベルと変化の両方が影響していることが確認された。これらの結果を受けて,学年移行期における不登校の予防に向けて,学校享受感の視点から支援方策について考察した。
著者
森澤 ひかる
巻号頁・発行日
2018

筑波大学修士(図書館情報学)学位論文・平成30年3月23日授与(39521号)
著者
深町 晋也 渡邊 卓也
出版者
札幌学院大学総合研究所
巻号頁・発行日
2018-02-20

開催:札幌学院大学総合研究所講演会 開催日:2017-11-25 会場:札幌学院大学3号館4階 第2会議室