著者
本田 正美
雑誌
研究報告情報システムと社会環境(IS)
巻号頁・発行日
vol.2014-IS-127, no.3, pp.1-6, 2014-03-10

第 125 回情報システムと社会環境研究発表会において、「「電子政府」 の変遷に見る社会環境と政府の情報システムの相互関連」 と題する研究発表を行った。この研究発表では、「電子政府」 が意味してきた取組みについて日本の事例を振り返ることによって、政府の利活用する情報システムが社会環境によってその内容を規定されてきたことを示した。現在、電子政府に関する最新の動向として、オープンガバメント・オープンデータの推進があげられる。このオープンガバメントやオープンデータの推進にあっても、政府と社会環境の相互作用の中で、新たな取り組みが生み出されている。本発表では、自治体広報紙に関するオープンデータの推進に関する実証実験など具体的な事例を取り上げながら、「電子政府」 が示すところの意味の変遷と今後の展望について検討したい。
著者
藤村直美
雑誌
研究報告コンピュータと教育(CE)
巻号頁・発行日
vol.2014-CE-127, no.8, pp.1-1, 2014-11-29

九州大学では,2013 年 4 月から、学部の新入生全員が自分で購入したパソコンを大学に持参し,それを使って授業を受ける体制(学生 PC 必携化)に切り替えた.こうした新しい情報環境での教育を実現するに至った背景,目的,実現するまでの経緯 (会議、部局説明会),何をどう整備したか (ソフトウェア,無線LAN,ファイヤウォール,認証基盤の変更等),円滑に情報環境を整備するために入学式前に行っている講習会について報告する.さらに,現在の状況,今後の可能性などについて簡単に紹介し,今後の学習環境のあり方について,関係者に問題提起を行う.
著者
景山 佳代子 Kayoko KAGEYAMA
雑誌
論集 = KOBE COLLEGE STUDIES
巻号頁・発行日
vol.64, no.1, pp.11-18, 2017-06-20

この研究ノートは、大阪府西南部地域にある忠岡町の外国人居住者に対する日本語教育の取り組みについての調査の経過報告である。在留外国人に対する日本語支援の取り組みは決して十分と言えるものではなく、多くはボランティアを中心に実施されている。このような現状にあって、日本在住の非日本語母語話者にとって日本語教室がどのような場所として機能しているのか、また彼らが暮らす地域住民、地方自治体との関係性とはどのようなものなのかを明らかにするために本調査は実施された。調査地とした忠岡町の人口は1万8千人ほどだが、在留外国人の割合は大阪府下でも3番目に高く、とくにインドネシア、ブラジルなどの出身者が多い地域となっている。調査は2013年8月から、主に月2回の日曜日に開催される忠岡町の日本語教室を対象に行っている。参加者の出身地はインドネシアやベトナム、タイ、中国、ブラジルなどで、その多くは技能実習生として来日した者である。ボランティアの日本語指導員は、たった一人でこの教室の運営をしているが、日本語学習だけでなく学習者同士の交流や地域行事への参加の機会を用意してもいる。日本語教室の参与観察として日本語指導員へのインタビューなどから、忠岡町の日本語教室が学習者にとってどのような場所として機能しているのか、その調査の経過を報告する。
著者
吉澤 信 横田 秀夫
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.56, no.6, pp.1517-1527, 2015-06-15

2つの画像を境界が自然になるように合成する画像合成問題は,シームレスクローニングやコラージュと呼ばれ,CG分野にて様々な応用があり,その計算方法は重要な研究テーマである.もしも合成する画像間でテクスチャ細部のパターンが異なる場合に,既存のアプローチでは自然な合成結果を生成しないことが知られている.これは,色合は自然に合成できても,テクスチャ細部の不連続性が合成結果の境界を判別可能にするためである.本稿では,画像のテクスチャ細部とベースとなる低周波カラー情報を別々に処理することにより,テクスチャを考慮した画像合成を生成する新しい計算フレームワーク(ポアソン画像類推法)を提案する.提案フレームワークでは,まず画像の細部とベースを新たに開発したエッジ保存フィルタにより分離する.次に,ベースの色合はポアソン方程式を解くことにより補間し,細部は画像類推法と呼ばれる例題に基づくテクスチャ合成法を用いて復元する.提案フレームワークにより,細部のパターンが異なる画像間でも写実的な画像合成に成功した.
著者
小島 美子
出版者
国立歴史民俗博物館
雑誌
国立歴史民俗博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Japanese History (ISSN:02867400)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.321-334, 1991-03-30

The most important characteristic the Japanese folkloric music has is to improvise words best suited to the mood of the moment, or to pick up the words that have been sung from old times, to a tune. There we find one of the most spontaneous behaviour of musical expression.In contrast to the above, at Edo (now Tokyo) from the Early Modern Times to the Present Days, much of people did not sing “min'yo” (folk songs), but they sang “zokkyoku” short popular tunes sang to the accompaniment of a Shamisen, or popular songs. Among the “zokkyoku” they used to sing, there were genres of songs like “Dodoitsu”(ditties) that can be sung easily by improvising the words, though the sentiment that can be expressed by this genre of songs is very much limited.In that context, we must say that the music of people at Edo at that time from the Early Modern to the present day, as an act of expressing their feeling, was extremely poor.It is with karaoke that the citizens of the presentday cities who have half lost the habit of singing have regained that habit. With karaoke, there exists a normative form even for singing, not to mention improvising the words, so much so that there is little space left for spontaneity. However, we can say that at least the act of singing spontaneously, that is, the very essential part of the folkloric music, is barely revived among the city dwellers with the help of karaoke, produced in its turn, by the development of audio devices.
著者
太田 和子
出版者
岐阜女子大学
雑誌
岐阜女子大学紀要 (ISSN:02868644)
巻号頁・発行日
no.46, pp.51-60, 2017-01-31

ホウレンソウ(Spinacia oleracea L.)の低シュウ酸含量品種の育成を目的に,組織培養で得られた低シュウ酸雌株あるいは高シュウ酸雌株を低シュウ酸雄株と交配し,その後代のシュウ酸含量を調べた。子世代では低シュウ酸雌親株からも高シュウ酸雌親株からも低シュウ酸の子株が多数得られた。しかし,孫世代や第4世代では,中程度のシュウ酸含量個体が多くなり,低シュウ酸遺伝子を持っていると思われる系統は得られなかった。
著者
青木 剛一 中野 孝良 Aoki Kohichi Nakano Takayoshi
雑誌
【全国大会】平成12年電気学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
pp.3364-3365, 1996-03-20

本研究はニュ−ラルネットワ−クを用いて風力発電の最大電力制御を行うシステムを提案する。本発電システムは誘導発電機を用いニュ−ラルネットワ−クによって最大電力を発電するよう回転速度制御を行い、風車が発電した電力をインバ−タを通して配電系統に供給する。このようなニュ−ラルネットワ−クは、自然風を作成するプログラムを用い、風車特性をサンプリングし教師デ−タを作成し学習させることで構築する。このニュ−ラルネットワ−クを用いて最大電力追従が良好に行えることがシミュレ−ションより分かった。