著者
古賀 靖邦
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.52, no.6, pp.812-819, 1956-11-20 (Released:2010-07-09)
参考文献数
19
著者
河野 文武
出版者
多摩大学経営情報学部
雑誌
経営・情報研究 多摩大学研究紀要 = Tama University Journal of Management and Information Sciences (ISSN:13429507)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.113-125, 2005-03-01

中国古代の春秋戦国時代から魏晋南北朝(紀元前770 年〜紀元581 年)までは、いわゆる中華文明の成長期から成熟期までの時期である。その特徴は、全体的に“天人合一”の思想を基盤にして、倫理・道徳等の社会性を中心に展開した後に、純粋なる人間性の追求に転ずる、あるいは回帰するところにあると言える。その一貫しているテーゼは、“天”と“人”すなわち“自然”と“人間”の相関性の解明・解釈と両者の同質性・同義性に基づいた、理想的人格への追求である。 このような精神文明中心の文化観は、必然的に自然崇拝から自然憧憬に傾き、自然美と人間性との相似性、自然現象と人格的品徳の比較となり、当然のごとく、棄智・無欲にして逍遥自在なる生き方こそ人生の最高の境地である、という人生観・文明観に行き着くようになる。 物質文明追求の果て、矛盾、混乱、苦悩……に満ちた今日のわれわれの人生観・価値観に、一石を投ずることができるであろうか。In ancient China it was the period of growth to maturity stage of Chinese civilization between the ChunQiu-ZhanGuo and the WeiJin-NanbeiChao (770BC - 581 AD). It can be characterized as pursuit of and the return to elemental human nature against the backdrop of the development of ethics and moral philosophy based on the idea of “heaven (nature) be one with human” .The thesis of the thought had been consistent with that, that is to interpret the correlativity between “heaven” and “human”; in other words, between “nature” and “human being”. Such ideas, which are based on spiritual culture, inevitably lead to trend from worship of nature to adoration for nature. By recognizing similarities between natural beauty and human nature, and comparison of natural phenomenon with human moral character, therefore, the idea result in development of a philosophy of life that it is the best way of life to be free from avarice and to have flexible mind. Due to material civilization, today we live with inconsistent, confused and distress views and values. With the idea we could be able to raise a question about them.
著者
大庭 澄明 今田 和則 友光 将人 竹谷 仁吏 金子 大樹
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.142, no.6, pp.304-314, 2013 (Released:2013-12-10)
参考文献数
4

フィルグラスチムは,遺伝子組換えヒト顆粒球コロニー形成刺激因子であり,好中球前駆細胞から成熟好中球への分化・増殖の促進,骨髄からの成熟好中球の放出促進による末梢血中の好中球数増加および好中球機能の亢進,造血幹細胞の末梢血への動員等の作用を有し,がん化学療法による好中球減少等の治療に利用される生理活性タンパク質である.持田製薬株式会社および富士製薬工業株式会社がそれぞれ販売を開始したフィルグラスチムBS注シリンジ「モチダ」およびフィルグラスチムBS注シリンジ「F」は, グラン®(協和発酵キリン株式会社)を先行品とするバイオ後続品であり,それらの有効成分は,グラン®の有効成分であるフィルグラスチム(遺伝子組換え)と同一の一次構造を有し,グラン®の1番目のバイオ後続品の有効成分を意味するフィルグラスチム(遺伝子組換え)[フィルグラスチム後続1]である.当該フィルグラスチムバイオ後続品の開発においては,「バイオ後続品の品質・安全性・有効性確保のための指針」および「バイオテクノロジー応用医薬品の非臨床における安全性評価」に準拠して,品質特性,非臨床試験(薬理試験と毒性試験),および臨床試験を実施した.フィルグラスチムBS注シリンジ「モチダ」/「F」の品質特性は,先行品と同等/同質であった.また,非臨床試験および臨床薬理試験において,好中球数増加作用,末梢血中への造血幹細胞の動員作用および薬物動態,安全性は,先行品と同等/同質であった.さらに,乳がん患者を対象とした第III相試験において,有効性・安全性が確認された.持田製薬株式会社と富士製薬工業株式会社は,これらの成績をもとに本邦でフィルグラスチムBS注シリンジ「モチダ」/「F」の製造販売承認申請を行い,2012年11月に先行品と同じ効能・効果で承認を取得,2013年5月に薬価収載され,販売を開始した.今後,フィルグラスチムBS注シリンジ「モチダ」/「F」は,医療現場において広く使用されることが期待される.
著者
神田 裕子
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.133, no.1, pp.43-51, 2009 (Released:2009-01-14)
参考文献数
31

シタフロキサシン(STFX:グレースビット®錠50 mg,細粒10%)は,第一三共株式会社において創製され,2008年6月に発売されたキノリン骨格の1位にフルオロシクロプロピル基を,7位にスピロ型アミノピロリジン基を有するキノロン系抗菌薬である.本剤は,既存のキノロン系抗菌薬耐性菌を含むグラム陽性菌ならびにグラム陰性菌,さらにはマイコプラズマおよびクラミジアなどの非定型菌に対して,既存キノロン系抗菌薬と比較して最も高い抗菌活性を示した.特に,呼吸器感染症主要原因菌である肺炎球菌および尿路感染症主要原因菌である大腸菌に対し,既存キノロン系抗菌薬と比較してそれぞれ2~32倍および8~16倍強い抗菌力を示した.STFXは細菌の標的酵素であるDNAジャイレースおよびトポイソメラーゼIVのいずれの酵素に対しても強い阻害作用を有し,さらに既存のキノロン系抗菌薬に耐性化した変異酵素の活性も強く阻害するため,他のキノロン系抗菌薬の耐性株に対しても強い抗菌力を発揮できると考えられた.STFXはヒトにおいて経口投与により速やかに吸収された後,良好な組織移行性と約6時間の半減期を示しながら,その大部分(約70%)が未変化体として尿中に排泄された.臨床試験においては,呼吸器感染症,尿路感染症をはじめとする各種感染症において90%以上の高い有効性が認められ,さらに,直前抗菌化学療法無効患者においても93.4%の高い有効性が認められた.細菌学的効果(菌消失率)は,呼吸器感染症で92.0%,尿路感染症で95.8%であり,本剤の強い抗菌力を反映した優れた効果が認められた.臨床試験で認められた主な副作用は下痢(13.0%)であったが,大部分が軽度であり一過性のものであった.これらの基礎試験および臨床試験成績から,STFXは呼吸器感染症,尿路感染症をはじめとする細菌感染症治療の有用な選択肢と考えられる.
著者
高木 敏英
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.134, no.1, pp.24-27, 2009 (Released:2009-07-14)
参考文献数
11
被引用文献数
1 1

溶解性と膜透過性の高低によって,化合物を4つのクラスに分類するBCSの考え方を創薬に導入することにより,それらを経口投与したときに問題となる現象を整理し,その原因をメカニズムから理解することができる.また,それぞれの原因に対して,吸収改善のための有効な製剤的方策を示唆することも可能である.溶解性および膜透過性が良好なクラスに属する化合物の場合,その経口吸収性が優れているために,開発期間の短縮やコストの削減が可能となることから,創薬においてはこのような化合物を医薬品候補として選択することが重要となる.一方,溶解性と膜透過性の両方が低いクラスの化合物では,製剤的な対応は難しく,医薬品の候補化合物として好ましくない.創薬から臨床開発,さらには上市された後まで見通したBCS戦略を持つことにより,安全で有効な医薬品を,できるだけ早期に医療の現場へ提供することができるものと考えている.
著者
髙梨 一彦
出版者
和洋女子大学
雑誌
和洋女子大学紀要 = The journal of Wayo Women's University (ISSN:24326925)
巻号頁・発行日
vol.57, pp.97-105, 2017-03-31

パラメトリックな多変量の統計解析において用いられている(重)回帰分析や分散分析法等は、基本的な解析方法であると同時にコンピュータの利用が必須である。これらの方法は、従来、それぞれ別個の手法と考えられて教育上もそのように扱われてきている。しかしながら近年は理論的な枠組みも統一的かつ一般的になってきて、これらの方法をより一般性の高いものから考察しようという動きがある。それがGLM(General Linear Model;一般線型モデル)である。本研究では、GLMの理論的な枠組みを外国文献ならびに邦文文献によって、統計学上の理論をまとめ、統計パッケージソフトによる分析手順の違いを示した。
著者
Takao Mizumoto Tetsuya Tamura Hitoshi Kawai Atsushi Kajiyama Shigeru Itai
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.530-535, 2008-04-01 (Released:2008-04-01)
参考文献数
12
被引用文献数
23 33

In this study, the taste-masking of famotidine, which could apply to any fast-disintegrating tablet, was investigated using the spray-dry method. The target characteristics of taste-masked particles were set as follows: the dissolution rate is not to be more than 30% at 1 min and not less than 85% at 15 min, and the particle size is not to be more than 150 μm in diameter to avoid a gritty feeling in the mouth. The target dissolution profiles of spray-dried particles consisting of Aquacoat ECD30 and Eudragit NE30D or triacetin was accomplished by the screening of formulas and the appropriate lab-scale manufacturing conditions. Lab-scale testing produced taste-masked particles that met the formulation targets. On the pilot scale, spray-dried particles with attributes, such as dissolution rate and particle size, of the same quality were produced, and reproducibility was also confirmed. This confirmed that the spray-dry method produced the most appropriate taste-masked particles for fast-disintegrating dosage forms.
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.58, no.4, pp.330-352, 2018-03-15

1 0 0 0 OA 布告留 11巻

出版者
巻号頁・発行日
vol.[3] 天保十三寅年,
著者
高力猿猴庵
出版者
巻号頁・発行日
vol.[2],
著者
鹿持, 雅澄
出版者
巻号頁・発行日
vol.[1],

1 0 0 0 OA 武器考証 20巻

著者
伊勢貞丈
出版者
巻号頁・発行日
vol.[21],

1 0 0 0 火と人間

著者
磯田浩著
出版者
法政大学出版局
巻号頁・発行日
2004