著者
松本 大輔 青木 輝勝
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMM, マルチメディア情報ハイディング・エンリッチメント (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.287, pp.71-76, 2011-11-07
被引用文献数
1

高精度のアダルトアニメフィルタリングシステムを実現するためには、複数の特徴量を組み合わせてフィルタリングシステムを構成する必要があり、そのために、利用しうる新たな特徴量を提案していくことが重要になる。本稿では、アダルト情報を含むアニメに当てはまる性質に基づき、新たな特徴量として"同一輝度値を持つ画素の割合"を利用することを提案する。フレームの画素値をヒストグラム化することによりこの特徴量を記述し、閾値処理を施すことによってアダルト映像の判定を行うパラメータとする。映像ソースを利用した実験により、提案した特徴量がアダルトアニメフィルタリングに有用な特徴量であることを示す。また、複数の特徴量を組み合わせることによってより精度良くアダルトアニメを検出できるフィルタリングシステムを構築できる可能性について考察する。
著者
雛田 元紀 中島 俊 稲谷 芳文 平山 昇司 石井 信明 平木 講儒 矢島 信之 山上 隆正 松坂 幸彦 鳥海 道彦 他気球グループ
出版者
宇宙科学研究所
雑誌
宇宙科学研究所報告. 特集: 大気球研究報告 (ISSN:02859920)
巻号頁・発行日
no.32, pp.37-45, 1995-03

1992年9月2日, 高度約31kmに浮遊した気球(B30-62)から自由落下させたカプセルを使って超音速パラシュート開傘試験を行った。気球ゴンドラからの分離から約52秒後にカプセルが最高速度(マッハ1.3)に達した時点で半球リボン傘(ヘミスフロパラシュート)を放出, 開傘時の機体加速度や圧力などを測定した。また, カプセル内部に搭載したCCDカメラによって超/遷音速流中におけるパラシュートの振動や安定性を撮像した。気球による超音速パラシュート実験は引き続いて行われる観測ロケット(S-520-16号機)実験の事前評価を行うための予備的な飛翔実験として実施され, 気球実験結果に基づいてロケット実験を行う際に重要となるパラシュートの開傘秒時や放出速度を決定した。資料番号: SA0167055000
著者
Deri Hwang Sunyoung Kim Hangseok Choi In-Hwan Oh Byung Sung Kim Hyun Rim Choi So Yeon Kim Chang Won Won
出版者
日本循環器学会
雑誌
Circulation Journal (ISSN:13469843)
巻号頁・発行日
pp.CJ-16-0692, (Released:2016-09-21)
参考文献数
29
被引用文献数
1 32

Background:Some disagreements surround the effects of calcium-channel blockers (CCBs) on the risk of dementia. The purpose of this study was to investigate the protective effects of CCBs on dementia among elderly hypertensive Koreans.Methods and Results:We conducted a large population-based cohort study using the senior cohort database of the Korean National Health Insurance Service (2002–2013). Subjects were elderly hypertensive Koreans older than 60 years of age. A total of 18,423 patients (CCB user group: 13,692 patients; non-CCB antihypertensive user group: 4,731 patients) were statistically analyzed using the Cox proportional hazard regression model to estimate the adjusted hazard ratio (aHR) and confidence intervals (CIs) of dementia associated with CCB use. There were 2,881 cases (21.0%) of dementia in the CCB user group and 1,124 cases (23.8%) in the non-user group. CCB use significantly reduced the risk of total dementia (aHR 0.81, 95% CI 0.75–0.87, P<0.0001), Alzheimer’s dementia (aHR 0.80, 95% CI 0.72–0.88, P<0.0001), and vascular dementia (aHR 0.81, 95% CI 0.70–0.94, P=0.0067).Conclusions:CCB use had a protective effect on the risk of dementia among elderly hypertensive Koreans.
著者
田崎 晴明
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.51, no.10, pp.741-747, 1996-10-05
参考文献数
30

磁石(強磁性体)の中で, 数多くの電子のスピンが同じ方向を向いてそろうのは何故か? この古典的な間に答えるためには, 強い非線形な相互作用を及ぼしあいながら, 複雑に絡み合って量子力学的に運動する多くの電子たちの生み出す物理的なストーリーを読みっとていかなくてはならない. そのような理論的な試みの一つの側面を, Hubbard模型での強磁性の厳密な例を中心に解説する. 学部程度の量子力学の知識だけを前提にして, このテーマのおもしろさと最近の結果を伝えたい.

5 0 0 0 OA 本居宣長全集

著者
本居豊頴 校
出版者
吉川弘文館
巻号頁・発行日
vol.第2, 1926
著者
大桃 美穂
出版者
日本生命倫理学会
雑誌
生命倫理 (ISSN:13434063)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.51-58, 2012-09-19

日本では、医療機関で死を迎える患者が増加し、医療者は従来以上に望ましい死'good death'を主題化して取り組む必要が生じてきた。長年の透析生活の末に終末期を迎える維持透析患者は、いくつかの点で終末期のがん患者とは異なる問題に直面している。最も深刻な問題は、現在行っていない治療、例えば人工呼吸器装着や心臓マッサージを行わないなど、DNR (do not resuscitate)の方針について意思を表明することだけではなく、透析という長年続けてきた治療・生活を変化もしくは中止するといった現行から「差し引く」治療法の選択を考えなければならない点である。本稿では、慢性期から終末期へと向かう維持透析患者とその家族にとって、あるべき死への準備教育'death education'と看取りケアについて考察する。死への準備教育'death education'とは、人生の最期にむけて自分らしく生きること、これを患者・家族・医療者が共にめざすとりくみである。この教育が緩和ケアとして、死にゆく人特有の苦悩や苦痛の軽減に作用することを期待したい。