著者
峯岸 典雄
出版者
特定非営利活動法人バードリサーチ
雑誌
Bird Research
巻号頁・発行日
vol.3, pp.A01-A09, 2007

長野県軽井沢町で1989年より2006年の繁殖期に105日の定点録音を行ない,鳥類の出現状況について解析を行なった.オオルリとハシブトガラスは増加傾向にあったが,それ以外の種は減少傾向にある種が多く,キジ,カッコウ,ツツドリ,クロツグミ,アカハラ,ウグイス,ホオジロ,ノジコ,アオジは調査開始当初は普通に記録されていたにもかかわらず,まったく記録されなくなった.減少した種の多くでは,一度,記録数が増加し,その後減少するパターンがみられた.増減のおきた時期は周囲で開発が行なわれた時期と一致しており,開発により生息できなくなった個体が一時的に調査地に移入し,その後,消失してしまうため,このような増減が起きたのかもしれない.
著者
五十嵐 太郎
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 = The journal of Information Science and Technology Association (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.57, no.9, pp.441-444, 2007-09-01
参考文献数
6

建築デザインでは,情報やモノが行き交う現代的な場所として,ステーション,ライブラリー,カフェなどのビルディングタイプに注目が集まっている。大西麻貴は図書と住宅を,古谷誠章は図書と駅をかけあわせることで,新しい場所を創造した。OMAのシアトル中央図書館は,図書空間を軸にして公共の空間を再編成する大胆な実験を試みている。
著者
Mustafa Yurtdaš Mehmet Kasim Aydin
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
Internal Medicine (ISSN:09182918)
巻号頁・発行日
vol.51, no.16, pp.2161-2164, 2012 (Released:2012-08-15)
参考文献数
12
被引用文献数
6 9 6

Kounis syndrome has been known as allergenic angina and/or allergenic myocardial infarction following an allergic reaction. Probable allergic insults usually include drugs, latex, and food. Although ceftriaxone administration has been associated with various allergic reactions such as urticaria, angioedema, erythema, rash and anaphylactic shock, as far as we know, there is no published report that has shown an association between ceftriaxone use and Kounis syndrome. Here, we describe the first report of allergic vasospasm, culminating in acute inferior myocardial infarction, probably as the result of an acute allergenic reaction, after ceftriaxone use.
著者
田村 博
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム学会誌 (ISSN:02850885)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.112-116, 2004-08-01
被引用文献数
6

キーボードは書字下手な人々の悩みを解消した.そしてケータイは,移動中でも,ベットの中でも時や場所を選ばずに使える入力法を約束している.機械に合わせて人を訓練するのでなく,人に合わせた入力法の開発が格段の普及を促進するものと期待される.書字動作,キー入力,ケータイ入力に共通する人の特性についてのべ,最近の実験結果を含めて解説する.
著者
秦 広志 増田 伊佐男
出版者
樹木医学会
雑誌
樹木医学研究 (ISSN:13440268)
巻号頁・発行日
vol.11, no.4, pp.204-205, 2007-10-31
著者
坂本 澄彦 堀内 淳一 大川 智彦 横路 謙次郎 細川 真澄男 小林 博
出版者
東北大学
雑誌
がん特別研究
巻号頁・発行日
1989

低線量の放射線の腫瘍制御に果たす役割について研究を続けているが、今年は基礎的研究として、15ラドの全身照射を行なったマウスに対し尾静脈から腫瘍細胞を注入した場合に、肺に造る腫瘍細胞のコロニーが出来る割合が、照射をしなかったマウスの場合とどう異るのかについて更に詳細な検討を加えた。先ず肺に造るコロニーは10ラドの照射より15ラドの照射を受けたマウスの方が形成率が低いこと、更に15ラドの全身照射と局所照射の組合せが腫瘍の局所制御率が高まることを確認した。一方放射線照射による腫瘍関連抗原のshedding抑制とその意味する所についての研究が行なわれ、放射線照射による抗腫瘍免疫誘導の機序としてTAAの存在様式の変化が関与している可能性を示し、このような現象が生ずるのには30Gyという至適線量が存在することがわかった。又腫瘍誘発に対する低線量域での放射線の線量と線量の効果についての研究も進められているが、この研究の結論を得るのはもっと先の事になると思われる。臨床的研究としては、昨年に引続き全身或は半身照射のみの効果を調べるため進展例の悪性リンパ腫に対する効果を検討した。結果は45例の悪性リンパ腫の患者のうち1例は他病死したが残りの44例は、現在、再発の徴候なしに生存している。その生存期間は6ケ月から44ケ月の間に分布しており、現在もどんどん治療例が増えているので、近い将来に、統計的解析を行なって治療成績の正しい評価が下せるようになると考えている。又、肺癌、子宮癌、食道癌などの固形腫瘍に対する全身又は半身照射と局所照射の組合せによる治療も開始しているが、この研究は次年度に更に積極的に推進する予定である。

4 0 0 0 OA 智嚢 : 新訳

著者
馮夢竜 輯
出版者
靖献社
巻号頁・発行日
1913
著者
厚谷 襄兒
出版者
北海道大学法学部
雑誌
北大法学論集 (ISSN:03855953)
巻号頁・発行日
vol.49, no.6, pp.1-23, 1999-03-17

4 0 0 0 OA 花散祇園春

著者
小寺英一 稿
出版者
小寺英一遺稿集刊行会
巻号頁・発行日
1925
著者
植木 理恵
出版者
日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.50, no.3, pp.301-310, 2002-09-30
被引用文献数
1

本研究の目的は,学習方略との関連から高校生の学習観の構造を明らかにすることである。学習観を測定する尺度はすでに市川(1995)によって提案されているが,本研究ではその尺度の問題点を指摘し,学習観を「学習とはどのようにして起こるのか」という学習成立に関する「信念」に限定するとともに,その内容を高校生の自由記述からボトムアップ的に探索することを,学習観をとらえる上での方策とした。その結果,「方略志向」「学習量志向」という従来から想定されていた学習観の他に,学習方法を学習環境に委ねようとする「環境志向」という学習観が新たに見出された。さらに学習方略との関連を調査した結果,「環境志向」の学習者は,精緻化方略については「方略志向」の学習者と同程度に使用するが,モニタリング方略になると「学習量志向」の学習者と同程度にしか使用しないと回答する傾向が示された。また全体の傾向として,どれか1つの学習観には大いに賛同するが,それ以外の学習観には否定的であるというパターンを示す者が多いことも明らかになった。
著者
磯崎 秀樹 賀沢 秀人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.317, pp.17-22, 2002-09-12

サポートベクトルマシン(SVM)は高性能な機械学習方法として注目されている。もともと文字認識などのパターン認識で利用されているが、最近は、自然言語処理にも応用されており、品詞タグ付け、チャンキング、固有表現抽出、専門用語抽出、係り受け解析、構文解析、重要文抽出など、様々なタスクで従来手法と同等か、従来手法をしのぐ性能が報告されている。しかし、従来手法に比べて桁違いに実行速度が遅いこともわかってきた。そこで我々は、自然言語処理のデータの特徴を利用して実行速度を大幅に改善できるアルゴリズムを考案した。ここでは、この方法について報告する。
著者
Hironobu IKEHATA Tetsuya ONO
出版者
Journal of Radiation Research 編集委員会
雑誌
Journal of Radiation Research (ISSN:04493060)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.115-125, 2011 (Released:2011-03-19)
参考文献数
146
被引用文献数
384

Ultraviolet (UV) light induces specific mutations in the cellular and skin genome such as UV-signature and triplet mutations, the mechanism of which has been thought to involve translesion DNA synthesis (TLS) over UV-induced DNA base damage. Two models have been proposed: "error-free" bypass of deaminated cytosine-containing cyclobutane pyrimidine dimers (CPDs) by DNA polymerase η, and error-prone bypass of CPDs and other UV-induced photolesions by combinations of TLS and replicative DNA polymerases—the latter model has also been known as the two-step model, in which the cooperation of two (or more) DNA polymerases as misinserters and (mis)extenders is assumed. Daylight UV induces a characteristic UV-specific mutation, a UV-signature mutation occurring preferentially at methyl-CpG sites, which is also observed frequently after exposure to either UVB or UVA, but not to UVC. The wavelengths relevant to the mutation are so consistent with the composition of daylight UV that the mutation is called solar-UV signature, highlighting the importance of this type of mutation for creatures with the cytosine-methylated genome that are exposed to the sun in the natural environment. UVA has also been suggested to induce oxidative types of mutation, which would be caused by oxidative DNA damage produced through the oxidative stress after the irradiation. Indeed, UVA produces oxidative DNA damage not only in cells but also in skin, which, however, does not seem sufficient to induce mutations in the normal skin genome. In contrast, it has been demonstrated that UVA exclusively induces the solar-UV signature mutations in vivo through CPD formation.