著者
卜部静香 奥田隆史 井手口哲夫 田学軍
雑誌
第73回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.371-372, 2011-03-02

近年,電気自動車が注目されている.電気自動車が普及するためには,ガソリンスタンドに相当するようなEV(Electric Vehicle)ステーション等のインフラが必要である.<br /> EVステーションには,電気自動車のバッテリー充電設備と,バッテリー交換設備が備えられている.バッテリーの充電には多大な時間を要するため,適切な充電設備を設置しないと,EVステーション内で車の混雑が発生する可能性がある.また,交換設備を建設するためには,多大なコストとスペースが必要になるため,エリア内の適切な交換設備数を明らかにする必要がある.そこで本研究では,EVステーションを待ち行列モデルを用いて表現し,EVステーション内のニ種類の設備の最適数を検討する.
著者
齊藤 千紗 正井 克俊 杉本 麻樹
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.62, no.10, pp.1681-1690, 2021-10-15

笑いは日常生活で頻繁に観察される表情の1つであり,非言語コミュニケーションに不可欠な役割を果たす.笑いには可笑しさや喜びといった快感情から生じる自然な笑いと快感情をともなわない作り笑いがある.この2つの笑いをコンピュータが適切に推測することができれば,ユーザへの理解が深まり,また,インタラクティブシステムに応用可能である.本稿では,日常の使用に適した形状である眼鏡型の装置に搭載した反射型光センサアレイを用いて,2種類の笑いの識別可能性を検証する.実験では,12人の参加者が動画を視聴して生じた自然な笑いとコンピュータ上の指示による作り笑いの2種類の笑いのデータを収集した.センサから得られた反射強度の分布である幾何学的特徴と時間軸の時間的特徴に対してサポートベクタマシンを適用した結果,ユーザ依存の学習の場合,12人の実験参加者で平均精度が94.6%であった.これはデータを収集した際の表情変化の動画から人間が判定した場合(90.2%)よりも高い精度であった.さらに,畳み込みニューラルネットワークを用いた個人間の学習においても82.9%であった.
著者
大谷 亘 近藤 賢郎 ルーク コリー 甲斐 賢 植原 啓介 手塚 悟
雑誌
コンピュータセキュリティシンポジウム2021論文集
巻号頁・発行日
pp.148-154, 2021-10-19

TLS によるセキュリティモデルでは,host-to-host の通信路の識別・秘匿化 を可能にするが,PaaS プロバイダや CDN プロバイダなど複数のサービスプロバイダを跨がる Web サービスにおいて,TLS はサービスプロバイダ同士の関係性を保証できない.ユーザは第三者の攻撃やサービスプロバイダの運用事故などにより,サービスプロバイダの意図しない通信先に reroute される可能性がある.本稿では,サービスプロバイダ同士で相互に署名した TLS 公開鍵を DNSSEC で保護された権威 DNS ゾーンで公 開する,軽量な自己管理型相互宣言機構 M2DMRT を提案する.M2DMRT により,サービスプロバイダは第三者に頼らずサービスプロバイダ同士の関係性を相互に宣言でき,ユーザは署名を検証することで容易に関係性を信頼し脅威を回避することができる.本稿では M2DMRT における相互宣言の登録にかかるプロトコルを設計して,そのサーバサイドにおける Proof of Concept の実装を行い,基本性能を評価した結果,実用に耐えうる性能を持つことがわかった.
著者
谷口 英貴
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.377-378, 2015-03-17

近年のハードウェアの進歩は目を見張るものがあり、タッチパネルを始めとするより簡単に入力処理を可能とするデバイスが次々と発明されている。しかし、その一方でこれらのデバイスは直観的な操作を可能とする反面、ソフトウェア開発環境における改善は見受けられず、タッチパネルによるコーディングは困難を極めているというのが現状である。そこで、本報告では音声認識ソフトウェアを用い、より柔軟かつ、最新デバイスに適応するソフトウェア開発環境の構築を行った。本環境では音声情報を基にソースコードを生成することで、手指を使用しないコーディングを可能とし、また、少量の音声情報から目的の処理を見つけることを可能としたことで、プログラミング知識の乏しい人であってもソフトウェアの開発が可能となるモデルの提案を行った。
著者
川本 勝
雑誌
尚美学園大学総合政策論集 = Shobi journal of policy studies, Shobi University (ISSN:13497049)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.15-34, 2015-12-25

日本の地熱資源は豊富で、日本の地熱発電メーカーは世界有数の技術力と実績を持っているが、日本国内の地熱発電の開発は全く遅れている。しかし、火力発電を地熱発電に置き換えることによって、エネルギー自給率やCO2排出量を大幅に改善でき、また、安定したベースロード電源を得ることもできる。地熱発電を促進するためには、「地熱源探索の国家プロジェクト」と「地熱源探索に関する新技術の開発」および「地熱源の共同利用の促進」が重要な政策である。火力発電を地熱発電に置き換えることによって、電気料金の抑制と「地熱税」の導入が可能である。地熱税は消費税に匹敵するほどの豊富な税収源で、「地熱発電促進事業」のための「特別会計」を新設することができる。
著者
木場 明志
出版者
大谷学会
雑誌
大谷学報 = THE OTANI GAKUHO (ISSN:02876027)
巻号頁・発行日
vol.62, no.3, pp.p54-67, 1982-12
著者
直井 愛里
出版者
近畿大学臨床心理センター
雑誌
近畿大学臨床心理センター紀要 = Bulletin of center for clinical psychology Kinki University
巻号頁・発行日
no.2, pp.35-40, 2009-09-01

[要約] トップアスリートは、成功するために身体的、精神的に自分自身を追い込むため、怪我をしたり、慢性の痛みに耐えながら競技を続けることが多い。本論文では、アスリートのストレッサーの1つであるスポーツ傷害を心理的な側面から考察した。まず、スポーツ傷害の発生に関わる心理的要因について、ストレスー傷害モデルを用いて説明し、受傷後の心理的反応、怪我をしたアスリートへの心理スキルトレーニングの効果、復帰後の心理的反応について検討した。さらに、アスリートに対する心理サポートを充実させるために必要な環境や教育について検討した。