著者
丁 奕春 黒須 里美
出版者
麗澤大学大学院言語教育研究科
雑誌
言語と文明 = Language & Civilization (ISSN:21859752)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.137-155, 2013-03-30

中国都市における女性の晩婚化について統計とメディアからの情報を整理し、上海においてインタビュー調査を実施することから、結婚難の実態とその要因を探った。「80 后」世代の結婚は女性自身の高学歴化と高収入化により結婚に対する理想が高くなったことや、結婚式と新居を含めた結婚コストの上昇が大きく影響している。さらに一人っ子第一世代として、親との絆が強い分、親の結婚への干渉も大きい。中国特有の歴史文化的経緯があるものの、都市の女性の結婚難の実態は東アジアや日本の状況とも共通点が多い。
著者
田中 慶悟 藤本 典幸
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2011論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.6, pp.76-83, 2011-10-28

近年,汎用計算ができるようになったGPU上でCUDAを用いて,Somersの高速なN-Queens問題求解アルゴリズムをさらに高速化する手法を提案する.提案手法はN-Queens問題をSomersのアルゴリズムで計算可能かつ独立な部分問題の集合にCPU上で分割し,生成した部分問題をGPUのVRAM上へと転送し,各スレッドへ動的に割り当て,効率よく並列計算を行う.評価実験を行ったところ,NVIDIA GeForce GTX480と2.93 GHz Intel Core i3 CPUを用いた場合,提案手法はSomersのアルゴリズムと比べN=19で24.5倍高速であった.また,GPUを用いたFeinbubeらの既存手法に比べ,提案手法は2倍高速であった.
著者
三浦 哲司
雑誌
人間文化研究 (ISSN:13480308)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.1-18, 2014-07-31

わが国の大都市では現在、小学校区や中学校区において、地縁団体関係者とともに市民活動団体関係者が参加する地域住民協議会の設立が進んでいる。大阪市でも2012年度から、本格的に市内全域で大阪市版の地域住民協議会である「地域活動協議会」の設立を進めてきた。しかし、性急な協議会設立のうごきに対して地域の側の理解が深まっておらず、大半の協議会が試行錯誤している状況にある。そのようななかで、鶴見区の緑地域活動協議会は自主財源を確保しながら多面的な活動を実践している。そこで、この協議会について検証したところ、1)協議会設立以前からの地域活動の蓄積が協議会活動のあり方を左右する、2)活動の持続性向上には自主財源の確保が求められる、3)必要に応じた外部主体との連携が地域住民協議会にとって有効となる場合もある、という示唆を抽出することができた。今後の研究では、他事例との一致比較や差異比較を視野に入れながら、引き続き協議会活動の活性化要因の解明を進めていきたい。
著者
上田浩 中村素典 古村隆明 神智也
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.97-104, 2015-04-15

筆者らは大学の情報系センターでの経験から,大学等における情報倫理教育には次の3つの問題:(1)標準化と可視化がなされていない,(2)留学生への教育が困難,(3)持続可能性が低い,があり,これらの問題に対処し,大学等における情報倫理教育を充実させるため「高等教育機関の情報セキュリティ対策のためのサンプル規程集」に準拠し日英中韓の4カ国語に対応した情報倫理eラーニングコンテンツ「倫倫姫」を開発し運用してきた.2012年11月より「倫倫姫」は,学認連携Moodleにおいて,学認参加機関であれば無償で利用できるようになっている.本稿では「倫倫姫」開発・運用を総括するとともに,複数の大学等に本コンテンツを提供している学認連携Moodleの構築・運用事例とそこから得た知見を報告する.

2 0 0 0 OA 表紙・目次

雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, 2015-04-15
著者
中村徹 渡辺龍 清本晋作 高崎晴夫 三宅優
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.13-20, 2015-01-15

筆者らは2011年より,データ対象者のプライバシーを適切に保護できるパーソナルデータ流通基盤として,Privacy Policy Manager(PPM)の設計と開発を行ってきた.本稿では特にプライバシー保護の観点から必要となる要件定義を中心として,PPMの設計について説明する.次に筆者らがこれまで進めてきたPPMのプロトタイプ開発について紹介する.さらに,2013年に行ったPPMの実証実験,および経産省ベストプラクティス認定について紹介する.
著者
横山 登志子
雑誌
北海道医療大学看護福祉学部紀要
巻号頁・発行日
vol.11, pp.19-25, 2004

本稿の目的は、ソーシャルワーク(以下、SW)におけるナラティヴ・アプローチの貢献と、問題や課題についての議論を整理し、筆者の意見を提示することである。SWにおけるナラティヴ・アプローチの貢献は次の4点である。(1)SWの知識の権威性について「問い」を投げかけた点、(2)クライエントの生きたローカルな知識が注目された点、(3)価値実践としてのSWを考えるきっかけになった点、(4)ソーシャルワーカーは何をどのような立場から援助を行うのかについての自己言及性が求められた点である。問題・課題は次の3点である。(1)理論と介入の一貫的な説明、(2)物語の二分法に関してのリアリティーある説明、(3)SWに関する反省的実践(研究)の必要性である。特に3点目の課題について、SW理論史でソーシャルワーカーがどのように規定されてきたのかに関する批判的検討の必要性と、実践経験においてソーシャルワーカーがどのような自己規定の変容を経験しているのかについて明らかにすることが重要であることを述べた。
著者
飛松 敬二郎 山崎 浩之
雑誌
研究報告コンピュータと教育(CE)
巻号頁・発行日
vol.2015-CE-129, no.12, pp.1-12, 2015-03-14

工学院大学では 2013 年 9 月から情報処理演習室で仮想デスクトップの運用を開始した.全学部の 1 年生の情報基礎教育科目を初め,演習室を利用する他の多くの専門教育科目も仮想 PC を利用する形態に移行し,授業時の安定したデスクトップ環境の利用が実現している.本稿では本学における仮想化基盤の概要と仮想デスクトップ環境および教育利用の現状を報告する.
著者
人間文化研究機構国文学研究資料館
出版者
人間文化研究機構国文学研究資料館
雑誌
国文研ニューズ = NIJL News
巻号頁・発行日
no.1, pp.1-8, 2005-10-08

■発刊にあたって■イベント情報人間文化研究機構連携展示歴博国文研共同研究フォーラムソウル研究交流集会第29回国際日本文学研究集会■お知らせ閲覧時間の延長について立川市への移転について■寄贈寄託図書等の紹介校本うつほ物語草稿坂田穏好氏蔵古筆切コレクション【新収コレクション紹介】懐風弄月文庫リプリント日本近代文学の創刊■ 館長海外往■トピックス子ども見学デーアーカイブズカレッジ■コラム「古今・新古今の秋」
著者
イシカワ エウニセ アケミ 池上 重弘 上田 ナンシー直美
出版者
静岡文化芸術大学
巻号頁・発行日
2015-02

日時:2014年12月6日 場所:静岡文化芸術大学 南280中講義室主催:静岡文化芸術大学、静岡県
著者
塚本 昌彦
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.402-404, 2015-03-15
著者
小幡 拓弥 塙 雅織 伊藤 毅志
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI)
巻号頁・発行日
vol.2009-GI-22, no.2, pp.1-5, 2009-06-19

複数の違う思考過程を持つ単体が出した結論をもとに、全体として一つの答えを導くプロセスを合議と定義する。本研究では、複数の意見を単純に多数決するシステムを考え、5五将棋と本将棋で、この単純多数決システムの有効性について、実験を通して考察していく。
著者
川上 裕生 浦 晃 三輪 誠 鶴岡 慶雅 近山 隆
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2013論文集
巻号頁・発行日
pp.66-72, 2013-11-01

将棋プログラムの評価関数は大量の棋譜を利用した機械学習によって調整する。これにはプロ棋士の棋譜が用いられているが棋譜の数には限りがあり、新たに指し手の教師情報のついた局面を作成するには大きなコストが必要となる。本稿では、教師情報を付けるコストを削減するために、能動学習を用いて学習に有効に働く局面を選択する手法を提案する。既存の棋譜を用いて提案手法の評価を行ったところ、将棋の評価関数の学習に有効な局面が存在し、その選択が可能であることを示した。
著者
守岡知彦
雑誌
研究報告人文科学とコンピュータ(CH)
巻号頁・発行日
vol.2013-CH-99, no.1, pp.1-7, 2013-07-27

アニメやマンガ等の高度に記号化されたキャラクターを身体や衣装等で表現するコスチュームプレイ (コス) はキャラクターというものを考える上で重要な示唆を与えてくれる対象だといえる。コス文化は現在世界に広がっているが、日本のコスは極度に写真指向になっており、パフォーミングアートを中心とする諸外国のありようと大きく異なっているといわれる。また、写真の扱われ方や評価軸においても独特の世界を作っているように思われる。こうした日本のコス写真のありようを研究する上では写真の収集・分析が欠かせないといえるが、自動化・省力化のためのツールやコス写真コーパスの実現可能性について議論したい。