著者
西山 真純 皆越 奈津子 石山 裕子 嶋田 英敬
出版者
一般社団法人 日本痛風・尿酸核酸学会
雑誌
痛風と尿酸・核酸
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.187-193, 2020

<p>痛風発作が春から夏にかけて多くみられることはよく知られており,原因としては高温による脱水や季節による食生活の変化などが挙げられているが定かではない.当地においては2019年5月〜9月の気温変動が例年よりも激しく,この短期間であれば食生活変化の影響を除き,気温変化と痛風発作の関連性が観察できるのではないかと考え調査を行った.2019年5月1日〜9月30日の間に痛風発作で当院外来を受診した初診患者105名(平均年齢48.2歳±12.5,中央値47歳,全て男性患者)の発症時期を聴取し,気象庁の熊本における気温データ(最高気温,最低気温,気温差)と照合してみたところ,5月は他月に比べ最高気温は低かったが,平均気温差は11.4℃と期間中最も大きく,患者数が最も多かった.また,一旦気温が低下した後,再上昇する際に患者数が増えている傾向が見られた.5月は気温の上昇や気温差が大きく,この気温変化に体が順応できていなかったことが発作を引き起こした理由の一つではないかと考えられた.また,尿比重を5月と8月に発作を起こした患者において比較したところ,5月の患者の方が尿比重が高めであるという傾向がみられた.このため,8月という気温の高い時期では気にかけて飲水をする者が多いが,まだ気温の低い5月では積極的に飲水をする者の割合が低いのではないかと考えられた.しかし,今回の調査は限定された期間内の結果であり,標本数も限られており,毎年同様の傾向が表れるのかどうかについては更なる検討が必要であると考えられる.</p><p>今回の結果を踏まえ,今までは痛風発作は夏季に多いと指導を行っていたが,初夏といった季節の変わり目から痛風発作が多く出現するということ,その頃から飲水を心がけること等を考慮し患者指導を行っていくことで,よりきめ細やかな患者指導に繋げていきたいと考える.</p>

2 0 0 0 OA 安津末風俗三

著者
楊洲周延
出版者
松木平吉
雑誌
安津末風俗
巻号頁・発行日
1901

2 0 0 0 社会学評論

著者
日本社会学会編
出版者
有斐閣
巻号頁・発行日
1950
著者
小林 雅治
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会誌ATOMOΣ (ISSN:18822606)
巻号頁・発行日
vol.61, no.9, pp.650-655, 2019 (Released:2020-04-02)

昨年,中国で三門原子力発電所1,2号機と海陽1,2号機,さらに台山1号機が相次いで発電開始し,中国は原子力発電規模で日本を抜き,世界3位に躍り出た。これらの原子炉は米国ウエスチングハウス(WH)製AP1000と仏フラマトム製EPRで,他国に先駆けての発電開始となった。いずれも所謂「第3世代炉」と呼ばれるもので,同炉の本格化時代に入ったとも言える。近年の原子力発電所の建設・輸出では,ロシアと中国の台頭が著しい。一昔前に原子力開発を先導してきた米英加は最近,2020年代半ば以降の商用展開を目指して,小型モジュール炉(SMR)の開発を熱心に進めている。本稿では,これらの動きを概括的に紹介する。
著者
山腰 修三
出版者
日本メディア学会
雑誌
マス・コミュニケーション研究 (ISSN:13411306)
巻号頁・発行日
vol.85, pp.5-23, 2014-07-31 (Released:2017-10-06)
参考文献数
33
被引用文献数
1

The objective of this paper is to consider, from an analytical perspective, forms of political participation in the contemporary media landscape. Political communication theory faces a difficult question: how to analyze the diverse forms of political participation that use digital media. Political participation in the digital age is explained in terms of "networks." For example, Manuel Castells advocates that the development of digitalization stimulates political participation and leads to political and social changes. Though this approach is broadly accepted, the "network society" theory has been criticized because of its failure to analyze the power struggle dimension in political communication. As some critics point out, Castells has not described adequately how the new media landscape forms society, and what resistance and struggles are generated within it. This paper refers to Nick Couldry's media theory as an alternative approach. Through his original theory of media power, he describes the formation of contemporary society as constructed by media practice and media representation. According to his theoretical framework, he argues for the possibility of political participation in the formation of a neoliberal political-social order. This paper focuses into Couldry's two concepts, "voice" and "hearing," and argues that these are new analytical tools for political participation and political communication.
著者
大平 功路 平賀 篤 田中 和哉 角田 信夫 山村 俊一
出版者
日本理学療法士協会(現 一般社団法人日本理学療法学会連合)
雑誌
理学療法学Supplement Vol.35 Suppl. No.2 (第43回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.A1068, 2008 (Released:2008-05-13)

【目的】身体運動において下肢関節では骨盤の動きを中心に運動連鎖が生じており、歩行時には骨盤・下肢関節に運動連鎖が生じていると考えられる。第39回、40回日本理学療法学術大会において、歩行時の骨盤回旋運動に左右差があることを報告した。骨盤の回旋運動に左右差があることで下肢関節にも骨盤の動きに対応した運動連鎖が起こり、下肢関節の動きにも左右差が生じていることが推測される。今回は歩行時の骨盤と股関節の動きに着目し、骨盤回旋運動と股関節屈伸及び内外転との関係について検討した。【方法】対象は健常成人9名(男性4名、女性5名)、年齢25.2±2.0歳である。測定課題は自由歩行とし、3次元動作解析システムVICON370(Oxford Metrics社)にて測定した。自由歩行の施行回数は各被験者につき3回とした。得られたデータより骨盤回旋角度、股関節屈伸角度、股関節内外転角度を算出した。解析は立脚期における骨盤の後方回旋角度を左右で比較し、後方回旋角度が大きい側の骨盤後方回旋角度、股関節伸展角度、股関節外転角度の最大値を求めた。比較・検討は同一被検者間で行い、3回の施行において骨盤後方回旋角度が最大である施行と最小である施行の2つの施行間で股関節伸展角度、股関節外転角度の各々を比較した。統計処理はSpearman順位相関を用い、最大と最小の2つの施行間において骨盤後方回旋角度、股関節伸展角度、股関節外転角度の各々について角度差を求め、骨盤後方回旋角度と股関節伸展角度、骨盤後方回旋角度と股関節外転角度の相関関係を調べた(有意水準5%)。【結果】股関節伸展角度では骨盤の後方回旋角度が大きくなると伸展角度が小さくなる者が9名中7名であった。股関節外転角度では骨盤の後方回旋角度が大きくなると外転角度が大きくなる者が9名中8名であった。骨盤後方回旋角度と股関節伸展角度、骨盤後方回旋角度と股関節外転角度共に相関関係は認められなかった。角度差は骨盤後方回旋角度では2.4±1.0°、股関節伸展角度では1.2±1.3°、股関節外転角度では2.1±1.4°となった。【考察】歩行における骨盤・股関節の運動連鎖は骨盤の後方回旋が大きくなると股関節の伸展角度は小さくなり、外転角度は大きくなることが示唆された。骨盤の後方回旋が大きい場合、外転角度が大きくなることより立脚側から遊脚側への重心移動は前外側への移動が大きくなり、蹴り出し機能が大きくなっていることが考えられる。骨盤の前方回旋が小さい場合は反対の動きが生じており、蹴り出し機能が小さくなっていることが考えられる。骨盤・股関節の動きに左右差があることは歩行における左右の機能が異なっていることを示唆しており、歩行分析においても左右の機能の違いを考慮した分析が必要であると考える。今回の検討では角度の最大値のみで検討を行なったが、他の歩行のパラメーターを用いた検討も今後の課題と考える。

2 0 0 0 OA 日本水路誌

出版者
水路部
巻号頁・発行日
vol.第1卷, 1892
出版者
法政大学大原社会問題研究所
巻号頁・発行日
vol.2003年, no.(534), 2003-05-25
著者
籏本 恵介 土田 芳彦 辻 英樹 川上 亮一
出版者
北海道整形外科外傷研究会
雑誌
北海道整形外科外傷研究会会誌 = The Journal of Hokkaido Orthopaedic Traumatology Association (ISSN:09146083)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.57-62, 2004-03-31

横紋筋融解症は様々な原因により生じる筋肉組織破壊とその結果生じる二次的なtoxemiaの状態である. 外因性, 内因性に関わらず, 筋組織の崩壊を示す言葉である. Crush injuryは圧挫による局所の損傷を意味するが, Crush Syndromeは崩壊した細胞より放出される細胞毒性物質により生じる全身症状を示す. 従って, 外因性の横紋筋融解症はCrush Syndromeの一部と考えられる. 骨折はなくても, 外因性の横紋筋融解症では軟部組織の腫脹と皮膚の壊死あるいは神経症状を合併するため, 受傷初期には整形外科疾患として取り扱われることが多い. そして全身状態あるいは血液データ上異常が認められた場合, 全身管理目的に三次医療施設へ搬送されることになる. 今回我々は, 1999年1月より2003年6月までに経験した28例の横紋筋融解症に対して, 原因とその治療法について検討し報告する。

2 0 0 0 OA 京都坊目誌

著者
碓井小三郎 編
出版者
平安古考学会
巻号頁・発行日
vol.上京之部 乾 上巻之六-十一, 1915