著者
圭室 文雄
出版者
明治大学教養論集刊行会
雑誌
明治大学教養論集 (ISSN:03896005)
巻号頁・発行日
vol.560, pp.119-166, 2021-12-31
著者
圭室 文雄
出版者
明治大学商学研究所
雑誌
明大商學論叢 (ISSN:03895955)
巻号頁・発行日
vol.76, no.2, pp.209-221, 1994-02-25
著者
並松 信久
出版者
京都産業大学日本文化研究所
雑誌
京都産業大学日本文化研究所紀要 = THE BULLETIN OF THE INSTITUTE OF JAPANESE CULTURE KYOTO SANGYO UNIVERSITY (ISSN:13417207)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.298-260, 2022-03-31

わが国では明治期以降、近代的な金融制度が整備されていった。その中で庶民金融は多様な展開を遂げた。しかし、庶民金融に対して公的機関が十分に機能していなかったので、多くの問題を抱えた。本稿は庶民金融のなかで大きな役割を果たした「無尽講」を取り上げ、その展開過程を考察した。無尽講は明治期以前から庶民の間で広範に広がっていた。とくに相互扶助を具現化したものとして知られている。無尽講は近代社会において商品経済の浸透や経済変動の影響を受けた。その過程で、会社形態に移行したものもあったが、現在は無尽講という名称はほぼ消えてしまった。多くの先行研究では無尽講や庶民金融にふれているものの、それらが経済に果たした役割にはあまり言及されていない。さらに相互扶助という精神が、経済に生かされたかどうかはあまり触れられていない。現在、マイクロファイナンスが注目されている。とくに、経済格差が広がるなかで、小口金融が貧困を緩和できるかどうかに注目が集まっている。一方、東アジアには多くの相互扶助組織が機能している。まさにこれらは無尽講にあたるものであり、本稿は、経済格差などの現在の経済問題の改善に何らかの寄与することをめざしている。
著者
西津 伸一郎
出版者
立正大学経済学会
雑誌
経済学季報 (ISSN:02883457)
巻号頁・発行日
vol.67, no.4, pp.97-116, 2018-03-30

本稿の題目は,「消費税は本当に消費者が負担しているのか」である.しかし本稿の目的は,それを解明することではない.言葉(文字)だけによる説明・主張の危うさを指摘することが目的である.言葉(文字)による説明は,その記述は部分的には正しいあるいは正しく見えるものによって構成される.そのためその説明によって得られた結論は,正しいあるいは正しく見えてしまうことになる.消費税と限界費用を例に,誤った結論に誘導してしまう危険性を指摘する.
著者
檀上 寛
出版者
史学研究会 (京都大学大学院文学研究科内)
雑誌
史林 (ISSN:03869369)
巻号頁・発行日
vol.92, no.4, pp.635-669, 2009-07-31

東アジアの国際秩序に関する従来の研究は、中国王朝が与えた官爵・王号から朝貢国の序列を検討することはあっても、国際秩序を原理面から考察したものは皆無であった。本稿は東アジア世界に働く国際秩序の原理性に着目し、爵制的秩序、官僚制的秩序、宗法秩序の三秩序の存在をまず明らかにする。このうち朝貢体制を支えるのは前二者の尊尊の君臣秩序であり、親親の宗法秩序は朝貢体制の埒外にある諸国家を、擬制的血縁関係により中国中心の国際秩序の中に取り込むものであった。この宗法秩序の役割が大きく変化するのが明代である。明は対外関係を朝貢制度に一元化し、極めて厳格な政治体制を採用する。さらに全ての朝貢国に冠服を下賜して宗法秩序を適用し、華夷一家の理念世界を可視化することで朝貢体制を正当化した。今まで朝貢体制と無縁であった宗法秩序が朝貢体制に内在化し、朝貢一元体制をイデオロギー的に補強したところに明の特徴があったといえよう。
著者
細谷 美代子
出版者
筑波技術大学学術・社会貢献推進委員会
雑誌
筑波技術大学テクノレポート (ISSN:24354856)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.50-55, 2014-03

国語教科書における障害に関する記述はその時代の社会一般が障害をどうとらえているかを映すものである。平成22年検定済小学校国語教科書5種58点を調査した。調査の結果,聴覚障害と視覚障害に関わる教材について次のことが分かった。 1.視覚障害関係教材は聴覚障害関係教材より多い。 2.全体的に手話への関心は減少したが,手話をテーマとする優れた新教材が現れた。 3.視覚障害と点字に関しては3本の安定教材がある。学校教育における最も重要な学習材である教科書教材に障害者の姿と障害観がどのように現れているか持続的に検証していくことが必要である。