著者
川野 真樹子
出版者
首都大学東京
巻号頁・発行日
pp.1-58, 2017-03-25

首都大学東京, 2017-03-25, 修士(文学)
著者
黒田 洪平 齊藤 兆古
出版者
法政大学情報メディア教育研究センター
雑誌
法政大学情報メディア教育研究センター研究報告 (ISSN:18807526)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.79-82, 2007-03-20

電気電子機器に使用される全ての導体における高周波動作は表皮効果を喚起させてしまう.特に現代の高速なコンピュータ内部の高周波駆動するバスは熱損を引き起こす大きな表皮効果が起きる。本論文では、我々は多様な断面形状持つ導体高周波な電流を流した時の表皮効果の可視化を試みる。表皮効果の可視化により,電流分布が均一になるような最適な断面形状を持つ導体の探求を試みる。つまり銅損の可能な限り最小にする導体断面形状の最適化ということを意味する。 表皮効果などの電流分布の可視化することはヘルムホルツ方程式を解くことを本質としている。我々は等価回路を用いることにより変微分方程式を減らす準解析的手法を採用する。等価回路に流れる枝電流を求めることによって電流分布の可視化を行う。
著者
妹尾 剛光
出版者
関西大学社会学部
雑誌
関西大学社会学部紀要 (ISSN:02876817)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.185-211, 2007-03-30

『記憶と和解』は、カトリック教会が教会構成員の過去及び現在の行ないのあるもの(代表的な例は、「キリスト者の分裂」、「真理に仕える時の強制力の使用」、「ユダヤ人に対する敵意や不信」)の過ちを認めて、それに対する神の赦しを求め、傷つけられた人々の赦し、その人々との和解を求める文書である。その根底には、聖書に啓示された、心から認めた罪に対する神の赦しと神の掟「兄弟愛、アガペを生きよ」がある。基本的な問題は、観念としては誰彼を問わずどの人間に対しても与えられるべき愛であったアガペが、特に中世や近代の実践においては、信仰を同じくする人々の間での愛であり、異教、異端の人々に対しては、教会分裂、十字軍、異端審問、不正な権力との協同などが真の信仰に基づく業として行なわれてきたということにある。この文書は従って、カトリック以外のさまざまな信仰、信念を、それが当然の社会秩序、即ち、人間の権利、万人に共通の善を傷つけない限り、それぞれに独自な価値を持つものとして尊重し、寛容すること(第二ヴァティカン公会議教令)を基にしている。
著者
北方 晴子
出版者
文化学園大学・文化学園大学短期大学部
雑誌
文化学園大学・文化学園大学短期大学部紀要 (ISSN:24325848)
巻号頁・発行日
vol.50, pp.43-48, 2019-01-31

昨今、「スカート男子」という言葉が聞かれるように、モードに関心の強い若い男性の間ではスカートを履く姿も見ることが出来る。かつて女性専用の衣装と考えられていたスカートが、今なぜ男性に広がりつつあるのだろうか。本研究ノートでは、かつての「男がズボン、女はスカート」の定説がいつごろ誕生し、定着していったのか整理した。そして、服飾史の中でも特異な現象である17 世紀の男性用のスカート風半ズボンの流行、その後のフランス革命直後に現れた男性用チュニックを取り上げた。また、イギリスでは19 世紀後半、男性衣装に関する改革が試みられた。そして20 世紀初頭、組織団体メンズドレスリフォームパーティが設立され、長ズボンを排除し、スカート風ズボンを推し進めようとした。一方で、19 世紀はヨーロッパで民族衣装が再認識された時期でもある。自然回帰、異国趣味、地方趣味、素朴さへの愛好などを重んじるロマン主義時代、作家や芸術家は民衆の生活に注意を向け始めた。東西ヨーロッパ遠隔地や一部では原初的な形としてチュニック形式の男性民族衣装があった。そこで本研究ノートでは歴史にみる男性用スカートとスカート風民族衣装について整理をし、現代男性とスカートについての論考に繋げる足がかりとしたい。
著者
大木 栄一
雑誌
論叢:玉川大学経営学部紀要
巻号頁・発行日
no.25, pp.15-26, 2016-03-31

大企業勤務者が中小企業へ移動(転職)するためには,現在の勤務先や取引先のネットワークを利用して,移動(転職)先の経営理念・方針や労働時間等の労働条件,能力開発等についての情報を積極的に収集するだけでは十分ではない。移動(転職)者である大企業勤務者が,中小企業と大企業では「経営者との相性を含めた仕事の仕方」が異なっていることを理解しているかどうかが大企業から中小企業へ円滑に移動(転職)し,移動後に成果を上げることができるかどうかの重要なポイントである。 「中小企業での仕事の仕方」を理解するためには,以下のことが重要である。第1に,ボランティア活動を行うことにより小さい組織で活動する経験をすることである。ボランティア組織と中小企業では営利・非営利の違いがあるが小さい組織で働く(活動する)ことには変わりがないからである。第2に,中小企業では「特定」の仕事だけでなく「幅広く」仕事を担当する必要があるため多くの仕事を経験すること,あるいは「営業」の仕事(中小企業との取引など)を経験することにより,中小企業とビジネスを行う機会をもつ,あるいは,増やすことにより,「中小企業での仕事の仕方」を理解することができる。 他方,出向に関しては,大企業勤務者の出向先が必ずしも中小企業でない可能性が高いため,出向経験が「中小企業における仕事の仕方」を理解することに貢献していない。したがって,今後は,中小企業への移動(転職)を見据えたキャリア構築を考え,意識的に,出向先として,中小企業を選択肢の1つに加える必要がある。さらに,公的な職業資格など仕事に関する能力を証明する資格が「中小企業での仕事の仕方」を反映するような形で構築されていない可能性が高いため,今後は,個人の能力開発投資行動に際しては,公的な職業資格の取得だけを行動目標にするのではなく,中小企業の経営者や従業員と議論できるような異業種交流会や社外の研究会・勉強会に参加するような幅の広い能力開発投資行動が必要になってくると考えられる。
著者
津田 泰弘 Y. Tsuda
雑誌
人文論究 (ISSN:02866773)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.91-115, 1984-02-20
著者
早野 慎吾
出版者
中部言語学会
雑誌
Ars Linguistica (ISSN:09199586)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.89-98, 2005-11-30
著者
福本 直之 Naoyuki FUKUMOTO
出版者
創価大学一般教育部
雑誌
一般教育部論集 (ISSN:03876284)
巻号頁・発行日
no.24, pp.1-30, 2000-02-01
著者
松園 潤一朗 Junichiro Matsuzono
出版者
学習院大学人文科学研究所
雑誌
人文 (ISSN:18817920)
巻号頁・発行日
no.8, pp.268-248, 2010-03-28

室町幕府の安堵の特徴として当知行安堵の実施が挙げられる。本稿では、安堵の様式の変化や発給手続について検討を加える。 南北朝時代以来、幕府の安堵は譲与・相伝等、所領・所職の相続・移転に基づく安堵が中心であったが、応永年間(一三九四〜一四二八)以降、特に足利義持執政期の応永二〇年代には当知行安堵の事例が増加し、応永二九年(一四二二)の追加法で当知行安堵の原則が定められる。安堵の事例を見ると、この原則は足利義教執政期以降にも継続している。また、足利義政期には当知行所領について当主が相続人を指名して安堵を受ける事例が増加する。 安堵の発給は、申請者の所持する証文に基づくことが多く、特に代々将軍の安堵の所持が重視された。室町時代には、寺社宛を中心に、目録に記載された当知行所領を安堵する事例が見られる。 当知行安堵の実施は、当知行保護の重視という室町幕府の所領政策の全体的な変化を反映したものと位置づけられる。
著者
吉岡 至
出版者
関西大学社会学部
雑誌
関西大学社会学部紀要 (ISSN:02876817)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.65-92, 2021-03-31

2019年2月24日、沖縄で実施された県民投票は辺野古沿岸への普天間飛行場移設・新基地建設のための「埋め立て」の賛否を問うもので、沖縄の民意をあらためて示す一つの重要な機会であった。本稿は沖縄の地方新聞である『沖縄タイムス』と『琉球新報』が県民投票をめぐる争点や沖縄の民意をどのように伝えたのか、その報道の特徴を明らかにすることを目的としている。報道内容の分析を通じて、2つの側面― 県民投票に関する「全県実施」の可能性と「反対」の民意を強調していることを、その特徴として指摘した。