著者
松木 洋人
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.68, no.1, pp.25-37, 2017
被引用文献数
1

<p>日本の家族社会学における構築主義的アプローチは, 近代家族をモデルとして家族を定義する核家族論的な研究枠組みの刷新が求められるという学説史的文脈のなかで受容された. その結果として, 構築主義的アプローチへの期待は, このアプローチが人々は家族をどのように定義しているのかに目を向けることによって, 「家族とは何か」を問うという点に寄せられることになった. しかし, 人々による家族の定義を分析の対象とする初期の研究例は, その文脈依存的な多様性を明らかにするものではあっても, 新たにどのような家族の定義が可能なのかを提示したり, 「家族とは何か」という問いに答えを与えたりするものにはなりえなかった. また, これらの研究が, 人々が家族を定義するために用いるレトリックに焦点を当てたことは, 多くの家族社会学者の研究関心との乖離をもたらすことになった. このため, 家族社会学においては, 構築主義的アプローチによる経験的研究の蓄積が進まず, アプローチの空疎化が生じた. このような状況から脱却するためには, 家族の定義ではなく, 人々の家族生活における経験に注目すること, そして, 家族の変動という家族社会学のいわば根本問題と結びつくことによって, 構築主義的アプローチが家族社会学的な関心を共有した研究を展開することが重要になる.</p>
著者
濱西 栄司
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.68, no.1, pp.55-69, 2017

<p>本稿の課題は, 「社会運動」研究領域において, 構築主義的研究が何を明らかにし, いかなる貢献を果たし, そこにどのように受け入れられ位置づけられてきたのかを検討することにある――構築主義と社会運動研究の重なりをふまえ, 本稿では後者から前者への影響についても検討する.</p><p>まず1節では, 検討の前段階として社会運動研究を, 方法論的に, 説明アプローチ (「社会運動」と同定された社会的事象の因果的メカニズムを説明するアプローチ) と解釈アプローチ (社会的事象の意義を「社会運動」を中心とした概念枠組みに基づいて解釈するアプローチ) に区分する. その上でまず2節では構築主義が, 初期資源動員論 (説明アプローチ) に影響を及ぼし, フレーミング論や特性分析を生み出してきたことを示す. また3節では構築主義が, 歴史的行為論 (解釈アプローチ) に影響を与え, 「特徴的な連帯」水準中心の解釈や社会問題/制度下の個人の経験分析を可能にしてきたことを指摘する.</p><p>次に4節では, 構築主義が焦点をあてるとする「語りと相互行為という人々の不断の働きかけ」それ自体が「社会運動」と重なることをふまえ, 初期資源動員論 (説明アプローチ) が構築主義の方法論的明確化を, また経験の社会学 (解釈アプローチ) が構築主義の相対化・複数化をもたらしうることを示す. 最後に構築主義の, (広義の) 社会運動研究への回収可能性にも触れる.</p>
著者
濱 逸夫 飯田 展久
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1883, pp.92-95, 2017-03-20

「眠れる獅子」ともいわれたライオンの業績が今期、4期連続の営業最高益を見込む。安売りが染みついた企業体質から脱却。高付加価値路線で理念と業績の二兎を追う。組織には体力と筋力がつき、「もうすぐほえる」ところにまで来た。