著者
高橋 康浩
出版者
新潟大学
雑誌
人文科學研究 (ISSN:04477332)
巻号頁・発行日
vol.118, pp.Y45-Y55, 2006-03-31
著者
曽和 信一
出版者
四條畷学園短期大学
雑誌
四條畷学園短期大学紀要 (ISSN:18811043)
巻号頁・発行日
vol.41, pp.63-72, 2008

2007年3月に、障がい者の人権侵害を許さず、その人権の保障を国連に加盟する諸国家に課すために、「障害のある人の権利に関する条約(障害者の権利条約)」の署名式が行われ、多くの国が署名した。わが国の政府は同年9月にその条約に署名したが、批准には至っていない。本稿では、障害者の権利条約の成立の過程で、障がい当事者やNGOが積極的に関与し、条約の内容面で大きな影響をもたらしたことの意味するものについて論及した。また、1975年に障害者の権利宣言が出されてから、32年の星霜を重ねて、その宣言内容を拡充深化するとともに法的拘束力をもたせた障害者の権利条約の成立に至るまで、国連の障害者問題への取り組みについて検討した。そして、紆余曲折を経て成立したその権利条約の何が問われているのかを明らかにするとともに、その条約に関連する国内法を整備したうえで、その速やかな批准の必要性について言及した。

1 0 0 0 IR 音楽と言語

著者
吉永 誠吾
出版者
熊本大学
雑誌
熊本大学教育実践研究
巻号頁・発行日
vol.14, pp.11-17, 1997-02-28

本稿では、音楽の才能の現れ方と人間が言語能力を習得して行くプロセスを比較しながら考えることによって、音楽教育のあるべき姿を探っていこうと考えている。Music and language have much in common. When we consider how music should be taught at school, it seems to be significant to know the process of language acquisition. Music itself is a language in which we can share our emotions with the people. We can tell them our thoughts with words, but we can't share our emotions with only these. Feelings such as laughter, anger, sorrow and anxiety, we can convey how deeply we feel with the help of facial expressions. Of course, emotion should be expressed correctly. It is true that children study language at school, but they are not taught to express their true feelings. Therefore, music education plays an important role in helping the people to express their own feelings. When we assme that music is a language to express feelings, this will bring out the problem of music education in Japan full relief. Accordingly, in this paper, I suggest how music education should be taught considering the debelopment of musical talent comparing this to the process of language acquisition.
著者
富塚 祥夫
出版者
関東学院大学経済学部教養学会
雑誌
自然人間社会 (ISSN:0918807X)
巻号頁・発行日
vol.58, pp.107-123,

本稿では、戦前の一憲法学者である佐治謙譲の国家理論・憲法理論を取り上げ、その中で展開された日本的独自性強調の論理について考察する。佐治は、普遍性の研究のみならず特殊性の研究もまた学問上重要であることを説いたうえで、彼が高く評価する上杉慎吉の憲法理論を一歩前に進めることを自分の使命とみなし、当時のフランス人憲法学者レオン・デュギーの方法論にも依拠しつつ、日本国家の独自性の歴史的実証的解明にもとづく憲法理論の樹立をめざした。しかし、その主張内容には、天皇を西洋の君主とは質的に異なる存在だとする論理や権力を濫用するのは天皇ではなく天皇を補佐する者だとする論理、さらには日本的独自性は本来普遍性をもつもので、他国の模範となるべきものだとする論理が含まれていることに注意する必要がある。
著者
中林 敏郎 児島 裕二郎
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.108-111, 1980
被引用文献数
3

コーヒーの褐色色素の形成機構を解明する一つとして,シリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて,コーヒー豆焙煎中のキナ酸含量の変化を検討し,あわせて酒石酸,クロン酸およびリンゴ酸含量の変化も調べた結果,<BR>(1) 市販のコーヒー生豆と焙煎豆中の上記4有機酸の含量は表2の通りで,特にキナ酸はフレンチローストで著しく少なかった。<BR>(2) 焙煎中,酒石酸,クエン酸,リンゴ酸は豆の重量減に伴い,メディアムローストまで相対的に増加した後,熱分解により減少した。<BR>キナ酸もメディアムローストまで相対的に増加した後,熱分解により減少を始めるが,フレンチロース以降に再び増加した。<BR>(3) 以上の結果から,コーヒー豆焙煎中,フレンチロースト以降の段階の熱反応で,褐色色素よりキナ酸が遊離するものと推定した。
著者
柿本 敏克 細野 文雄
出版者
The Japanese Group Dynamics Association
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.149-159, 2010

状況の現実感尺度(柿本,2004)の妥当性を,仮想世界ゲーム(広瀬,1997)を用いて構成された集団間状況において検討した。研究1では従来型の仮想世界ゲームを用いた実験が行われ,研究2では今回新たに開発されたその電子試作版を用いた実験が実施された。研究1では参加者がゲームのルールを学習しその状況を想像しただけのシナリオ条件と,実際のゲームに携わったゲーム実施条件の間で,状況の現実感尺度の各下位尺度得点と全体尺度得点を比較した。予想通り,ゲーム実施条件でシナリオ条件でよりも状況の現実感尺度の諸得点が大きいという傾向がみられた。研究2では電子試作版のゲーム場面と,研究1の従来型のゲーム場面からの結果を比較した。電子試作版では,その特徴を反映して参加者の現実感が従来型よりも小さかった。下位尺度の得点パターンとともに,全体としてこの尺度が状況の現実感を比較的良好に捉えていると解釈できた。いくつかの研究方法上および理論上の問題が議論された。<br>
著者
松崎 菊也
出版者
金曜日
雑誌
金曜日
巻号頁・発行日
vol.24, no.39, 2016-10-14