著者
丸山 正人 竹川 高志
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第34回全国大会(2020)
巻号頁・発行日
pp.4Rin150, 2020 (Released:2020-06-19)

個人の考える小説の類似度は多様であり,著者を基準として類似していると考える人や,テーマを基準として類似していると考える人などが存在する.また,小説を探す際にはタイトルやあらすじ等の情報をもとに読むかどうかの意思決定を行うが,それらの情報からその小説に期待する体験を得られるかの推測が難しいため,推薦システムによる補助が重要となる.そこで本研究では,個人が好んだ小説の本文を学習することによって,個人毎に異なる小説の類似度の推定を目指す.Word2vecで学習された単語のベクトルが1つの小説に登場する単語同士で纏まって分布することを用い,小説毎に登場する単語のベクトルの群間分散を用いて小説の類似度を求める.また,異なる基準で集められた小説を学習したWord2vecモデルがそれぞれ異なった類似度を持っているか調査した.結果,学習に用いられた小説の基準に該当するような小説とそこから外れるような小説の類似度が小さくなることを確認した.
著者
丸山 正人 竹川 高志
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第33回全国大会(2019)
巻号頁・発行日
pp.3Rin233, 2019 (Released:2019-06-01)

Word2vecは単語の概念を表したベクトル表現を学習する手法である.これを用いて文章内に誤った意味で用いられている単語の検出を目指す.本研究では文章内にある固有名詞を文章で用いられていない固有名詞に交換を行い,その固有名詞を誤字として検出法の検討を行った.結果,線形判別分析を用いると文章内の固有名詞と文章に含まれていない固有名詞の分布の分離を進められ誤字の検出率の向上が見込まれた.
著者
木村 治夫 中西 利典 丸山 正 安藤 亮輔 堀川 晴央
出版者
日本活断層学会
雑誌
活断層研究 (ISSN:09181024)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.38, pp.1-16, 2013

The Itoigawa-Shizuoka tectonic line (ISTL), which is located between the NE and SW Japan arcs, is one of the most major tectonic lines in Japan. The N-S trending Kamishiro fault located in the northern part of the ISTL active fault system is an east dipping reverse fault. Near the southern part of the fault, the alluvial fan formed by a river flowing toward the southeast is tilted to the west by faulting. To reveal shallow subsurface deformation structure above a depth of 5 m, we carried out ground penetrating radar (GPR) profiling along two survey lines, whose lengths are 50 m and 130 m, respectively, across the fault. The GPR data was collected by common-offset modes using the control unit SIR-3000 (Geophysical Survey System Inc.) and the 200 MHz antenna Model-5106(Geophysical Survey System Inc.), and the station spacing was 0.01 m. The depth converted GPR sections after careful data processing are very concordant with the geological section based on drilling and trenching surveys conducted near the GPR survey. The GPR sections show deformation structure of the fan deposits in detail. The vertical displacement of the top of the fan gravel deformed by the Kamishiro fault is over 3.0 m during the last faulting event.
著者
上野 健爾 杉江 徹 森脇 淳 河野 明 神保 道夫 丸山 正樹
出版者
京都大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1990

代数多様体,複素多様体は近年理論物理学との密接な関係が見出され、従来の数学研究とは違った観点からの興味ある現象が見出され、数学そのものの再編成が行われつつある。本研究もこうした新しい観点から研究を行ったものである。以下得られた主要な成果を記す。1.Z上の共形場理論と複素コボルディズム環桂利行,清水勇二との共同研究において,自由フェルミオンの共形場理論が整数環Z上定義できること,ボゾン化によってZ上の無限変数の多項式環が生じることを示したが,本年度さらに共同研究によって,理論は複素コボルディズム理論と密接な関係を持つことが明らかになった。特に,複素コボルディズム環でチャ-ン類を取る操作とシュ-ア多項式の関係を明らかにし,複素多様体の特性類とKP方程式系のτ函数との関係も明らかにした。2.非ア-ベル的共形場理論の算術化土屋昭博,山田泰彦との共同研究によって得られた単純リ-環をゲ-ジ対称性に持つ共形場理論が,有理数体上定義され代数曲線のモジュライ空間上の数論的代数幾何学として展開できることを示した。さらに種数Oの代数曲線上の共形場理論に限ると,さらに理論は整数環Z上定義されることを示した。3.ベクトル束および連接層のモジュライ空間の研究丸山正樹は射影的代数多様体上の放物的安定層の概念を導入しモジュライ空間を構成することに成功した。また森脇淳は準安定偏曲ファイバ-空間の概念を導入し,ボゴモロフ・ギ-ゼカ-不等式を一般化することに成功した。これはモジュライ空間の研究に応用が見込まれている。
著者
齋藤 秀亮 荻堂 盛誉 長谷 英昭 田中 克彦 北山 智暁 伊禮 一宏 嘉陽 牧乃 仲村 亮 園田 朗 華房 康憲 丸山 正
出版者
国立研究開発法人海洋研究開発機構
雑誌
JAMSTEC Report of Research and Development (ISSN:18801153)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.73-80, 2014 (Released:2014-11-18)
参考文献数
14
被引用文献数
1 2

海洋研究開発機構(JAMSTEC)地球情報研究センターでは,JAMSTECが保有する潜水調査船や無人探査機で取得された膨大な深海の映像や静止画像を管理し,インターネットに公開している.国際海洋環境情報センター(GODAC)にて2011年から稼働を開始しているデータベースシステム「深海映像・画像アーカイブス(J-EDI)」は,配信している深海映像や画像の撮影環境の多様さやその量において他に類を見ない.潜航調査で撮影されたオリジナルの映像や画像は公開用にフォーマット変換やサイズ変更され,公開用の映像や画像にはGODACスタッフによって被写体に応じたアノテーションが付与されている.J-EDIの稼働によりアノテーションが付与された公開映像の数は飛躍的に増加した.一方,映像利用のためには適切なフォーマットでの公開が必要であるが,オリジナル映像のフォーマットが多様化することで,公開用フォーマットへの変換処理が煩雑になる課題がある.さらに,アノテーションは,膨大な量の深海映像や画像から目的のものを探すために有効であるが,記録された物体の詳細な同定には専門的な知識が必須である.現在のJ-EDIにおけるアノテーションの多くは大まかな分類情報しか示していないため,専門家と協働したアノテーション付与体制を構築することが必要である.
著者
丸山 正樹
出版者
京都大学高等教育教授システム開発センター
雑誌
京都大学高等教育研究 (ISSN:13414836)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.92-97, 1996-06-30

この論文は国立情報学研究所の学術雑誌公開支援事業により電子化されました。
著者
木村 治夫 中西 利典 丸山 正 安藤 亮輔 堀川 晴央
出版者
日本活断層学会
雑誌
活断層研究 (ISSN:09181024)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.38, pp.1-16, 2013

The Itoigawa-Shizuoka tectonic line (ISTL), which is located between the NE and SW Japan arcs, is one of the most major tectonic lines in Japan. The N-S trending Kamishiro fault located in the northern part of the ISTL active fault system is an east dipping reverse fault. Near the southern part of the fault, the alluvial fan formed by a river flowing toward the southeast is tilted to the west by faulting. To reveal shallow subsurface deformation structure above a depth of 5 m, we carried out ground penetrating radar (GPR) profiling along two survey lines, whose lengths are 50 m and 130 m, respectively, across the fault. The GPR data was collected by common-offset modes using the control unit SIR-3000 (Geophysical Survey System Inc.) and the 200 MHz antenna Model-5106(Geophysical Survey System Inc.), and the station spacing was 0.01 m. The depth converted GPR sections after careful data processing are very concordant with the geological section based on drilling and trenching surveys conducted near the GPR survey. The GPR sections show deformation structure of the fan deposits in detail. The vertical displacement of the top of the fan gravel deformed by the Kamishiro fault is over 3.0 m during the last faulting event.
著者
坪井 誠司 園田 朗 華房 康憲 石川 洋一 長谷 英昭 齋藤 秀亮 佐藤 孝子 福田 和代 田中 克彦 五十嵐 弘道 丸山 正 今脇 資郎
出版者
国立研究開発法人海洋研究開発機構
雑誌
JAMSTEC Report of Research and Development (ISSN:18801153)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.43-51, 2014 (Released:2014-11-18)
参考文献数
13
被引用文献数
1

2009年の海洋研究開発機構第2期中期計画開始に伴って新設された地球情報研究センター(DrC)は,海洋研究開発機構の研究調査船等で取得された様々な海洋地球観測データおよび生物や岩石試料等のサンプルの公開・流通を実施してきた.これらのデータ・サンプルについては,2007年に制定された「データ・サンプルの取り扱いに関する基本方針」が,その取り扱いの基本となっている.本稿では,データ・サンプルの公開状況を概観し,第2期中期計画期間に構築されてきた,これらのデータ・サンプルを管理・公開するためのDrCのデータベースシステムの中から,JAMSTEC航海・潜航データ探索システム,深海映像・画像アーカイブス,および海洋生物多様性情報システム(BISMaL)を紹介する.さらに,教育・社会経済分野等のニーズに対応するための取り組みについて解説する.
著者
佐藤 隆春 岡本 朋子 上武 治己 木村 一成 諏訪 斎 田崎 正和 都築 宏 南場 敏郎 丸山 正 三上 映子
出版者
地学団体研究会
雑誌
地球科學 (ISSN:03666611)
巻号頁・発行日
vol.55, no.4, pp.201-216, 2001-07-25
被引用文献数
1

阪神地域では1596年の伏見地震,5世紀末〜6世紀中頃の古墳時代中期,および約6,300年前に地層の液状化を引き起こす強い地震動があった.これらの地震の直後に土石流・洪水堆積物が増加しているかどうか検討した.土石流・洪水堆積物の堆積相はおもに埋蔵文化財調査の露頭で観察し,考古学による年代とアカホヤ火山灰層準の対比でその堆積年代を求めた.その結果,土石流・洪水堆積物は古墳時代中期の地震直後に扇頂〜扇央で16地点,伏見地震直後に扇央〜扇端および低地で10地点確認された.土石流・洪水堆積物は地震以後に増加する傾向と,時代とともにその堆積場が扇状地から低地に移動させている傾向が明らかになった.六甲山地では1995年の兵庫県南部地震による斜面崩壊が多発し,崩壊土砂が増加している.これが豪雨で流出し土石流を発生させる自然条件は高くなっていると考えられる.
著者
辻 宏之 大堂 雅之 三浦 龍 丸山 正晃 鈴木 幹雄 笹本 尚史
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.671, pp.139-143, 2003-02-26
参考文献数
4

2002年6月から7月にかけて,米国ハワイ州カウアイ島で実施された高度20kmの成層圏に滞空する無人ソーラープレーンを用いた世界初のIMT-2000通信実験が行われた.この実験で約200km離れたオアフ島からの干渉波による通信品質の劣化が観測され通信障害が発生した.本報告では,この干渉波の解析とアレーアンテナを用いた干渉波軽減について報告する.
著者
辻 宏之 大堂 雅之 三浦 龍 丸山 正晃 鈴木 幹雄 笹本 尚史
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MoMuC, モバイルマルチメディア通信 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.677, pp.139-143, 2003-02-26
参考文献数
4

2002年6月から7月にかけて,米国ハワイ州カウアイ島で実施された高度20kmの成層圏に滞空する無人ソーラープレーンを用いた世界初のIMT-2000通信実験が行われた.この実験で約200km離れたオアフ島からの干渉波による通信品質の劣化が観測され通信障害が発生した.本報告では,この干渉波の解析とアレーアンテナを用いた干渉波軽減について報告する.
著者
小鹿 一 丸山 正 大場 裕一 吉国 通庸
出版者
名古屋大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2002

沖縄産シャコ貝(ヒメジャコ、Tridacna crocea)の外套膜に共生する渦鞭毛藻(Symbiodinium属)の種類を明らかにするために、まず株化された渦鞭毛藻を用いて分子系統解析法の確立を行なった。藻体よりゲノムDNAを抽出後、5.8SrRNAのITS領域および18SrRNAのV1領域をPCRにより増幅し、ダイレクト・シークエンス法により配列を決定した。続いて、分子系統解析ソフトPhylipを使用して、近隣接合法(NJ)により渦鞭毛藻の系統関係を解析した。その結果、これまで未知であった株の系統が明かとなった。この方法を用いて、つぎに実際のシャコ貝にどのような種類の渦鞭毛藻が共生しているのかを調べた。これまで、シャコ貝には複数種の渦鞭毛藻が共生していることはわかっていたが、どのような種がどのくらいの割合で共生しているのかは不明であった。そこで、ヒメジャコの外套膜より取り出した藻体を用いてDNAを抽出し、PCRを行なった。続いて、このPCR産物をプラスミドベクターに組み込み、大腸菌にトランスフォーメーションした。現在は、得られてきたコロニーに対しコロニーPCRを行ない、ひとつひとつのコロニーがどの種類の渦鞭毛藻に由来したDNAを持っているかを制限酵素とシークエンスを併用して決定する方法を確立している。また、渦鞭毛藻の系統に対応して興味深い低分子化合物がさまざま産生されていることが明らかになってきた。その中には、新規化合物であるzooxanthellamide類やzooxanthellactoneなども含まれる。これらの化合物が共生過鞭毛藻に特異的であることから、何らかの共生現象に関わっている可能性が期待される。
著者
辻 宏之 大堂 雅之 三浦 龍 丸山 正晃 鈴木 幹雄 笹本 尚史
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MW, マイクロ波 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.680, pp.139-143, 2003-02-26

2002年6月から7月にかけて,米国ハワイ州カウアイ島で実施された高度20kmの成層圏に滞空する無人ソーラープレーンを用いた世界初のIMT-2000通信実験が行われた.この実験で約200km離れたオアフ島からの干渉波による通信品質の劣化が観測され通信障害が発生した.本報告では,この干渉波の解析とアレーアンテナを用いた干渉波軽減について報告する.