著者
伊藤 紘圭 Hiroyoshi Ito
出版者
学習院大学文学部国語国文学会
雑誌
学習院大学国語国文学会誌 (ISSN:02864436)
巻号頁・発行日
no.65, pp.78-92, 2022-03-15

佐々木隆先生古稀記念特輯号
著者
夏池 真史 菊地 哲郎 Lee Ying Ping 伊藤 紘晃 藤井 学 吉村 千洋 渡部 徹
出版者
公益社団法人 日本水環境学会
雑誌
水環境学会誌 (ISSN:09168958)
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, pp.197-210, 2016 (Released:2016-11-10)
参考文献数
144
被引用文献数
12

食物連鎖の根底を担う藻類を含め生物にとって不可欠な微量元素である鉄は, 陸域から河川や地下水を経て下流に移行し, 沿岸域での基礎生産に貢献していると考えられている。本総説では, このような流域における鉄の生物地球化学動態について既往研究を整理した。鉄の化学的特性として, 中性pHでは無機第二鉄の溶解度はサブナノモーラーであること, 溶存有機物が鉄の溶解度を上昇させること, 種々の熱力学・光化学的反応が鉄の生物利用性と密接に関係することが明らかにされている。また, 微細藻類による鉄の生物利用性は鉄の化学種に強く依存するため, 陸域由来鉄が沿岸域の基礎生産に及ぼす影響を適切に評価するには, 鉄の化学種に着目して研究を進めていく必要がある。森・川・海のつながりにおける鉄と有機物の動態研究では, 陸での有機鉄の溶出から沿岸域生態系への移行までをカバーした総合的な研究が重要と考えられる。
著者
干場 一矢 ポヌ ジョジアヌ ドドビバ ジョルジ 伊藤 紘 佐瀬 佐 松井 裕史 藤田 豊久
出版者
一般社団法人 資源・素材学会
雑誌
Journal of MMIJ (ISSN:18816118)
巻号頁・発行日
vol.134, no.11, pp.151-157, 2018-11-30 (Released:2018-11-08)
参考文献数
35
被引用文献数
2

Recently, calcined dolomite has been used as an anti-bacterial material in various applications for improving public health. Generally speaking, calcined dolomite exhibits anti-bacterial effects due to its strong alkalinity after hydration. There are authors who have reported that the calcined dolomite can generate Reactive Oxygen Species (ROS), although there are other authors who were not able to detect it. Since the anti-bacterial mechanism of the calcined dolomite is not yet very clear, it was subject to ESR (Electron Spin Resonance) spin trapping method in order to confirm the generation of the hydroxyl radical. In this work, the hydroxyl radical was detected from calcined dolomite - hydrogen peroxide (H2O2) suspension. It was found that dolomite, calcined at the relatively higher temperature between 800℃ and 1000℃, enables faster H2O2 decomposition. The results of this work indicate that calcined dolomite suspension generates hydroxyl radicals in the presence of H2O2.
著者
坂元 昂 山田 恒夫 伊藤 紘二
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学雑誌 (ISSN:03855236)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.217-223, 2003-12-20 (Released:2017-10-20)

本稿では,まず,人間活動のグローバル化,共生の文化ならびICTの発達の視点から,第二言語学習とその支援に関する教育工学研究の重要性を論じ,そのことに鑑みて企画された本特集「第二言語教育とCALL(Computer-Assisted Language Learning)」の趣旨,投稿・採択状況,構成を紹介している.ついで,CALLに関する研究の現状と展望について論じて,深谷氏による研究史的視点からの総説を補い,また,とくに第二言語としての日本語の教育と支援システムに関する研究の源流を紹介して,仁科氏による日本語学習支援システム研究の現状と展望に関する総説を補っている.続いて,採択された論文・資料を分類して各々の概要を紹介し,最後に,今回,投稿論文・資料の査読を通じて,第二言語教育にかかわる教育工学研究と論文執筆ならびに本学会の役割について得た所感と提案を述べている.
著者
伊藤 絵里香 伊藤 紘晃 浦 剣 Nguyen Thanh Gia 渡部 徹
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集G(環境) (ISSN:21856648)
巻号頁・発行日
vol.72, no.7, pp.III_295-III_304, 2016 (Released:2017-04-03)
参考文献数
21
被引用文献数
1

トウガラシ微斑ウイルスとアイチウイルスを養殖牡蠣から検出し,ノロウイルス汚染の指標として用いることが出来ないか検討した.トウガラシ微斑ウイルスは検出頻度がノロウイルスよりも高く,そのRNA量も多かったが,アイチウイルスは検出頻度,RNA量ともにノロウイルスと同程度であり,指標として適さないことが明らかになった.トウガラシ微斑ウイルスのRNA量を指標として,ノロウイルス陽性率を推定する方法を提案した.高い陽性率が推定される場合には,ノロウイルス検出を省略することで時間や費用を削減できる可能性がある.
著者
京面 公士 尾脇 義明 伊丹 誠 伊藤 紘二
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 27.16 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.33-36, 2003-02-28 (Released:2017-09-20)
参考文献数
3

OFDM変調方式においてマルチパスの影響が大きくなると,シンボルの振幅や位相を補正する等化処理が必要となる.しかし,周波数選択性フエージングにより特定のキャリアの電力が非常に小さくなる場合,等化による改善は困難となる.この影響を改善する効果的な方法の一つとして伝送中の誤りを訂正するための符号を付加する誤り訂正符号化がある.誤り訂正符号を用いることで,雑音の影響が大きいキャリアでも符号・復号技術を行なうと前後のキャリアの情報によって正しく訂正することができる.また周波数軸でデータシンボルを分散させるデータ拡散方式も効果的である.データ拡散はユニタリ変換を用いて送信データを帯域全体に分散させ,ユニタリ逆変換により復元させる方式である.本稿ではデータ拡散方式を用いたOFDM変調方式に誤り訂正符号の一つであり,近年Turbo符号と同様にShannon限界に近い特性を示す優れた誤り訂正符号として知られている低密度パリティ検査(LDpC)符号を組み合わせた検討を行い,計算機シミュレーションによって劣悪な伝送路でも特性の改善ができることを示す.
著者
劉 軼 榎本 圭孝 加藤 伸隆 馬目 知徳 伊丹 誠 伊藤 紘二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.80, no.4, pp.985-994, 1997-04-25
被引用文献数
8

本論文では, 学習者に状況と機能に応じた日本語表現を広く体系的に学習させるために, 編集者の用意する状況・機能手掛りが学習者と誤り診断パーザの双方に制約として用いられるシステムを提案し, 試作結果を報告している. このシステムは, 対話例のデータベースをもち, その各々について, 状況・機能的に重要な部分を空白部として, その部分の状況と機能を手掛りインデックスとして編集しておき, 学習者にはそれ (一般にはその一部) を伝えた上で, 作文を行わせる. 学習者は, 自立語については与えられた語いを用い, 活用と機能的語いを考えて補い, 入力文を作成する. システムは, 作成された入力文を, 誤り診断機能をつけた汎用のパーザによって解析し, 構文・意味的に誤りがあったり, そのときの状況にそぐわなかったりした場合には, 誤答部分の表層表現をもつ例文あるいは正解に対応する手掛りインデックスをもつ例文を対話例データベースから検索して学習者に提示しその手掛りを空白部の手掛りと比較させ,学習者の答と対話例の表現とを比較させた上で, 学習者に改めて作文させる. これらのガイダンスにもかかわらず正解に至らない場合は, 誤答に最も近い正解とのずれについてバグ仮説に基づいたコメントを提示する.
著者
高橋 博彰 立川 任典 湯沢 哲朗 伊藤 紘一 酒井 誠
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1997

フラビンモノヌクレオチド(FMN)の光化学:FMNのT_1状態、ラジカルアニオンおよびセミキノンラジカルの時間分解吸収と時間分解共鳴ラマンスペクトルを測定し、酸性溶液中でのセミキノンラジカルの生成がT_1状態から1電子還元によりラジカルアニオンを経由して起こることを明らかにした。ソラーレンおよびその誘導体の光化学:ソラーレン(PS)、5-メトキシソラーレン(5-MOP)、8-メトキシソラーレン(8-MOP)についてT_1状態およびラジカルアニオンの共鳴ラマンスペクトルおよび過渡吸収を測定した。8-MOPのT_1生成の収率がPSや5-MOPとて比べて異常に低いことを見つけた。このことは、8-MOPの光アレルギー性・光毒性がPSや5-MOPより小さいことと関係している可能性が高い。ビリルビンの光化学:308mnnの紫外光照射により、450nmと415nmに過渡吸収を観測した。450nmの過渡分子種は260nsの寿命をもち、酸素の影響を受けるから、T-1状態である。415mnの過渡分子種は17μsの寿命をもつことが分かったが、その正体については現在研究を続けている。この過渡種は480nm付近にも吸収をもつことが分かった。ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NADH)の光化学:光酸化反応は,(i)電子移動によるカチオンラジカルNADH^<+・>の生成,(ii)プロトン移動によるラジカルNAD^・の生成(iii),電子移動によるNAD^+の生成,の3段階の反応であることが明らかとなった.酵素反応においても酸化がこの3段階を経て起こっている可能性を示唆した.5-ジベンゾスベレンおよびその誘導体の光化学:S-1状態において振動冷却が約13psの時間で起こることが分った.S_1状態でのコンフォーメーション変化については明確な情報は得られなかったが,ピコ秒時間領域におけるラマンおよび吸収スペクトルの変化はS_1状態においてもOH基に関してpseudo-equatorialおよびpseudo-axialの2種の異性体が共存することを示唆している.オルトニトロベンジル化合物の光化学:この反応は,S_1状態においてオルトニトロ基がメチレン基のプロトンを引き抜いてアシ・ニトロ酸を生成することでスタートする.極性溶媒中ではアシ・ニトロ酸はアシ・ニトロアニオンとプロトンに解離し,このプロ卜ンが2-ピリジル基,4-ピリジル基,4-ニトロ基と結合して,それぞれ,オルト,パラN-Hキノイドおよびパラ・アシニトロ酸を生成することを明らかにした.
著者
神戸 祐一 伊丹 誠 伊藤 紘二
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.25, no.41, pp.29-34, 2001-06-22

OFDMを用いた放送波中継SFNは, 局間で信号の送信タイミングを制御して遅延時間をガードインターバルの範囲内に収めることが困難である.また, こういったサービスエリアが重なる地域はサービスエリアの端になるため, C/Nが劣悪となる.そこで本稿では, 中継局において再放送するシンボルに遅延を加え, 異なったシンボルタイミングで送信することで中継波の遅延時間の許容範囲が拡大されることを示す.更に, 受信ではアレイアンテナを用いて, 主局及び中継局からのt信号を分離する.そして, 分離された信号のシンボルタイミングを合わせた後, 合成を行い特性の改善を図る.この提案方式について理論解析, シミュレーションを行い, 従来方式との比較により性能の評価を行う.
著者
神戸 祐一 伊丹 誠 伊藤 紘二
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会年次大会講演予稿集 (ISSN:13431846)
巻号頁・発行日
no.2001, pp.170-171, 2001-08-27

中継局において再放送するシンボルに遅延を加え,異なったシンボルタイミングで送信するSFN方式の検討を行う.受信ではアレイアンテナを用いて,主局及び中継局からの信号を分離する.そして,分離された信号のシンボルタイミングを合わせた後,合成を行い特性の改善を図る.本稿では,この提案方式について理論解析,シミュレーションを行い,従来方式との比較により性能の評価を行う.