著者
山口 大助 市原 隆司 熊野 史朗 佐藤 洋一 須田 義大 李 曙光
出版者
Institute of Industrial Science The University of Tokyo
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.253-258, 2011

近年,ITS技術を利用したエコドライブに関する研究が幅広く行われている.その多くは車速や加減速など自車に関する情報のみを考慮しているが,実際には渋滞や信号機の現示など周囲の状況によって最適な運転操作は異なる.そのため,自車だけでなく,渋滞,信号現示,車間距離などの周囲状況も考慮する必要がある.筆者らはこれまでに自車状況と自車周囲状況の両方を考慮したエコドライブの達成レベルを定量的に評価する手法を提案しており,本研究では自車周囲状況として交通信号機の視認を考慮に入れた場合の提案手法の妥当性をドライビングシミュレータを用いた基礎実験を通じて検討する.
著者
佐藤いまり 佐藤洋一 池内 克史
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:18827810)
巻号頁・発行日
vol.41, no.10, pp.31-40, 2000-12-15
被引用文献数
15

室内など,一般の照明環境のもとでは,物体からおとされる影は明確な輪郭線を持たないソフトシャドウとして観察される.本報告では,このソフトシャドウ内の明るさ分布を利用することで,実照明の光源分布を推定する手法を提案する.提案される手法では,まず実世界の光源環境を空間的に均等なサンプリング方向の光源輝度の総和として近似する.次に光源輝度分布と画像面に観察されるシャドウの明るさの関係式に基づき,シャドウ内の各画素より各光源サンプリング方向の光源輝度が未知数となるような方程式を導く.最後にシャドウ内の画素より導かれた連立方程式を解くことにより,各サンプリング方向の光源輝度を推定する.このようにして推定された光源輝度分布を用いることにより,実世界と仮想世界の光学的整合性を実現し,違和感なく仮想物体を実画像に重ね込むことが可能となる.In this paper, we propose a new method for estimating the illumination distribution of a real scene from image brightness observed on a real object surface in that scene. More specifically, we recover the illumination distribution of the scene from a radiance distribution inside shadows cast by an object of known shape onto another object surface of known shape and reflectance. The approach employed in this study is as follows. The illumination distribution of a scene is first approximated by discrete sampling of an extended light source; whole distribution is represented as a set of point sources equally distributed in the scene. Then this approximation leads each image pixel inside shadows to provide a linear equation with unknown radiance of those sources. Finally, unknown radiance of each source is solved from the obtained set of equations. By using the occlusion information of the incoming light, we are able to reliably estimate the illumination distribution of a real scene, even in a complex illumination environment. The estimated illumination distribution is then used for rendering virtual objects superimposed onto images of the real scene.
著者
岡部 孝弘 佐藤 いまり 佐藤 洋一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.88, no.8, pp.1440-1449, 2005-08-01
参考文献数
25

画像を手掛りに光源分布を推定する逆問題はinverse lightingと呼ばれ, 鏡面反射成分, 拡散反射成分, 及び, 影(キャストシャドウ)に基づく三つのアプローチが提案されている. 本研究では, 影に基づく光源推定がなぜうまく働くのかを明らかにするとともに, どのような基底関数が推定に適しているのかについて議論する. まず, 球面調和関数を用いた推定法を提案して周波数空間における解析を行い, 影に基づく光源推定の利点と問題点を明らかにする. 次に, 周波数空間における考察に基づいて, コンパクトなサポートと疎な展開係数をもつHaarウェーブレットを用いた効率的な推定法を提案する. 最後に, 球面調和関数を用いた手法とHaarウェーブレットを用いた手法を比較した実験結果を報告する.
著者
綱島 伸明 佐藤 洋一郎 横平 徳美 岡本 卓禰
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1995, no.1, 1995-03-27

マルチウィンドウ合成方式として広く用いられている描画時合成方式では,管理ソフトウェア(例えば,Xウィンドウシステムにおけるサーバ)において,ウィンドウ間の重なり処理や再描画処理が実行されるが,ウィンドウの移動やリサイズなどのように,短い時間間隔で連続的に要求が発生するウィンドウ操作の場合,各操作に伴うこれら2つの処理がこの時間間隔内に終了せず,連続的操作全体の実行時間がユーザの許容範囲を越えてしまう.一方,この問題点を緩和できる方式として拡張表示時合成方式が知られている.この方式では,各ウィンドウの画像(他のウィンドウに隠されている画像も含む)が別々のメモリに格納され,これらから同時に読み出した画像が,各ウィンドウの表示優先順位にもとづいてハードウェア的に合成される.従って,管理ソフトウェアにおける重なり処理は不要となるが,多数のウィンドウの表示を可能とするためには,メモリ量が膨大になる.本報告では,拡張表示時合成方式の利点を極力生かしつつ,メモリ量を大幅に低減することのできる合成方式を提案する.
著者
池田 聖 岡部 孝弘 佐藤 智和 阪野 貴彦 向川 康博 山崎 俊太郎 佐藤 洋一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.538, pp.415-424, 2008-03-03

2007年10月16日〜19日にブラジルリオデジャネイロで開催されたコンピュータビジョンに関する国際会議ICCV2007の概要を報告する.
著者
池田 聖 岡部 孝弘 佐藤 智和 阪野 貴彦 向川 康博 山崎 俊太郎 佐藤 洋一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.539, pp.415-424, 2008-03-03

2007年10月16日〜19日にブラジル リオデジャネイロで開催されたコンピュータビジョンに関する国際会議ICCV2007の概要を報告する.
著者
小林 貴訓 佐藤洋一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.36, pp.231-246, 2008-05-01
被引用文献数
3

本稿では,環境に疎密に分散配置されたセンサ群を用いて,特定エリア全体における人物動線を計測する手法について述べる.まず,公共施設や商業施設などの監視カメラ映像を想定し,視野を共有する複数のカメラを用いて,人物頭部の三次元位置と向きを追跡する手法について述べる.また,店舗などでの複数人物の追跡のため,監視カメラによる追跡にレーザ測域センサを相補的に統合することで,人物の出現や消失の検出,人物相互の遮蔽を扱う.さらに,エリア内全体を通じて,連続した人物動線を計測するため,障害物や人物相互の遮蔽などにより断片化した人物動線や,複数観測領域間における人物動線を対応付け,観測領域外の人物動線を補間する手法について述べる.This paper describes the method of tracking people in an indoor environment by using a sparse network of multiple sensors. 3D position and the orientation of people's heads are tracked by using multiple cameras. To deal with appearance/disappearance of people including occlusions cased by people's interactions, laser range scanners are seamlessly integrated into the vision based tracking framework. The information from a sparse network of multiple sensors is used to estimate people's trajectories in the whole area including unobserved areas. This paper also describes the method for establishing correspondences between trajectories captured by different cameras and estimating trajectories in unobserved areas.
著者
鈴木 直彦 平澤 宏祐 田中 健一 小林 貴訓 佐藤 洋一 藤野 陽三
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J91-D, no.6, pp.1550-1560, 2008-06-01

画像センサ・GPS・レーザレーダなどから得られる移動体経路情報に基づいた状況理解として,各種センサから得られる人物動線データ群からの逸脱行動人物検出及び行動パターン分類を行う手法の提案を行う.提案手法では,HMM(Hidden Markov Model)を用いてモデル化した人物動線データを低次元空間上に射影し,クラスタリング及び外れ値検出に基づいて逸脱行動人物検出及び行動パターン分類を行う.また,過去に得られた人物動線データ群の検索とリアルタイム検出した人物動線データの識別を行うためのスキームも同時に提案する.実空間で得られた人物動線データ群を用いた検証を行い,提案手法により有効な結果が得られることが分かった.本論文の提案手法は,セキュリティシステム・マーケティング分析などへの応用が考えられる.