著者
水野 翔大 篠崎 浩治 藤田 翔平 笹倉 勇一 田口 昌延 寺内 寿彰 木全 大 古川 潤二 小林 健二 尾原 健太郎
出版者
一般社団法人 日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.234-244, 2018-03-01 (Released:2018-03-28)
参考文献数
65

症例は58歳の男性で,近医において50歳時に潰瘍性大腸炎と診断され,アミノサリチル酸製剤,ステロイドで治療が開始された.ステロイド依存例であり免疫調節薬,インフリキシマブ,血球成分除去療法が導入されたが寛解に至らず外科的治療が検討されていた.今回,直腸穿孔による汎発性腹膜炎を発症し緊急手術を施行した.直腸Ra前壁に穿孔を認めHartmann手術を施行した.切除腸管の病理検査で異型リンパ球の全層性浸潤像と腸管壁全層の線維化を認めた.免疫染色検査の結果,びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫と診断された.切除腸管の粘膜部分に活動性の潰瘍性大腸炎を示唆する所見は目立たず,悪性リンパ腫に起因する直腸穿孔が示唆された.潰瘍性大腸炎と悪性リンパ腫の合併はまれであり,潰瘍性大腸炎治療薬によるEpstein-Barr(以下,EBと略記)ウイルス感染の合併と悪性リンパ腫の発生の関連が報告されている.本症例でも病変部へのEBウイルス感染を認め,その関連が示唆された.
著者
松本 沙羅 玉城 耕二 柴原 健太郎 本郷 由貴 木下 佳子 西條 修光
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.67, pp.268_3-268_3, 2016

<p> オープンスキル系のバスケットボール競技では、絶えず変化する状況の中で、その場に応じた的確な状況判断が要求される。これまで、認知的トレーニングの研究が多くなされてきたが、一致した効果はみられていない。その原因の一つは、認知的トレーニングの介入効果が主に指導者の評価に依存し、選手自身の状況判断の変容に目が向けられていないことである。例えば、夏原はMcpersonの言語報告から知識を定量化する方法を用いて、熟練者ほど優れた知識構造を持っていることを明らかにしている。そこで本研究は、選手自身の知識構造の変容を明らかにすることで、認知的トレーニングの介入効果を検討することにした。実験参加者は関東大学女子2部リーグに所属するA大学の女子バスケットボール部員14名であった。認知的トレーニングの介入効果を検討するために、関東大学女子1部リーグの公式戦の映像を用いた状況判断テストに加え、40分のゲームを行った。状況判断テストでは、当該状況での判断に至るまでの知識構造を目的、条件、動作の分類から評価し、介入前後での変容について検討した。方法の詳細及び結果、考察については発表当日に報告する。</p>
著者
水宅 清二 秋山 清 折原 健太郎
出版者
神奈川県農業技術センター畜産技術所
雑誌
神奈川県農業技術センター畜産技術所研究報告 = Bulletin of Livestock Industry Technology Station, Kanagawa Agricultural Technology Center (ISSN:21862133)
巻号頁・発行日
no.2, pp.16-21, 2013-08

トウフ粕を肥育牛の飼料として利用するため,黒毛和種去勢牛を対象に肥育試験を実施し,トウフ粕の配合割合および処理方法の違いが肥育成績に与える影響を検討した。トウフ粕を濃厚飼料の50%及び70%配合し,生のまま給与する場合と乳酸発酵処理して給与する場合を比較した結果,生で給与する場合は,50%配合が70%配合に比べて肥育成績及び枝肉成績が上回る傾向が認められた。一方乳酸発酵処理の場合は50%配合,70%配合とも枝肉重量以外はほぼ同等の成績であった。また,経済性については70%配合し乳酸発酵処理した場合が枝肉の生産単価が最も安くなる可能性が示唆された。
著者
木原 健太郎 本多 秀輝
出版者
公評社
雑誌
公評
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.88-95, 2002-03
著者
菅原 健太
出版者
北海道大学大学院教育学研究院
雑誌
北海道大学大学院教育学研究院紀要 (ISSN:18821669)
巻号頁・発行日
vol.107, pp.227-247, 2009-06-22

札幌市の高校三年生を対象として行った調査結果をもとに,自己意識と就業意識の関連について分析した。自己意識における因子である,自己の確立性に関する「自己確立因子」と自己の未決定性に関する「自己未定因子」とが共存しうることから,両者を兼ね備えたケースを「自己多元型」,それ以外を「非・自己多元型」とし,両者の特徴を比較したところ,両者は就業意識における「自分らしさ」の位置付けという点で異なっていることが分かった。そこから,近年注目される「多元的自己」と同様の構造をもつ自己多元型は,これまでの発達観やキャリア観とは齟齬をきたすような特徴をもつものなのではないか,という仮説を提示する。
著者
高島 雅弘 趙 大鵬 柳原 健太郎 福井 潔 福永 茂 原 晋介 北山 研一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.89, no.5, pp.742-750, 2006-05-01
被引用文献数
40

本論文では,IEEE802.15.4を用いたセンサネットワークにおいて,実環境における無線伝搬特性を確率モデル化し,そのモデルを用いた最ゆう法によりノードの位置を推定する手法を提案する.また,室内での実測から得られた確率モデルを用いたシミュレーション及び位置推定実験による性能評価を行い,提案手法が室内でのマンロケーション管理に有効であることを示す.
著者
松本 省吾 小森 貞男 北原 健太郎 今津 里美 副島 淳一
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.236-241, 1999-03-15
被引用文献数
3 30

リンゴ(Malus x domestica Borkh.) 13品種と'恵'後代10個体のS遺伝子型を, S複対立遺伝子群に特異的なPCR-RFLP解析法により同定した.また, 本解析法により, 'ガラ', 'ふじ'のS遺伝子型を再確認した.'金星'および'きざし'のS遺伝子型は両親から予想されるいずれの遺伝子型とも一致しなかった.'金星', 'きざし'の作出には, それぞれ, S_9, S_3遺伝子をもつ花粉親が用いられた可能性が示唆された.'あかぎ', 'つがる', '陽光'は花粉親が不明であるが, それぞれ, S_7, S_7, S_9遺伝子をもつ花粉親が作出に用いられたと考えられた.自家和合品種'恵'のS遺伝子型はS_2S_9と同定され, 両S遺伝子上に変異は見られなかった.'恵'とS遺伝子型の異なる'千秋'(S_3S_9)の正逆交雑により種子形成が見られたことから, '恵'の雌ずい, 雄ずいともに正常であることが判明した.一方, '恵'と同じS遺伝子型である'レッドゴールド'または'金星'との正逆交雑では全く種子形成が見られなかったことから, これらは, S遺伝子型に基づく不和合性を示したと考えられた.これらの結果から, '恵'の自家和合性はS対立遺伝子群の変異によって獲得されたものではないことが示唆された.
著者
廣瀬 文哉 高橋 淳 阪田 史郎 柳原 健太郎 福永 茂
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. USN, ユビキタス・センサネットワーク : IEICE technical report (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.47, pp.31-36, 2009-05-15
被引用文献数
1

センサネットワークにおいて,無線端末はバッテリ駆動のため消費電力を削減することが重要な課題となる.IEEE 802.15.4ビーコンモードでは,スリープ制御の実装により省電力を実現する.しかし,間欠動作を行うため,トラッフィクの増大に伴う輻輳が起こり,到達率低下,遅延増大,再送による消費電力の増大などを引き起こす.本稿では,IEEE 802.15.4ビーコンモードにおいて,複数ビーコンを利用することで各ノードにマルチパスを持たせ,輻輳を回避する方式を提案する.間欠動作から起こる輻輳を回避するReal-Multipath,シンクノード周辺の輻輳を回避するVirtual-Multipathの二種類のマルチパスを設定する.シミュレーションによる性能評価を行い,提案方式を用いることで低消費電力を維持しながら高配信率,低遅延,負荷分散を実現することを示す.
著者
原 健太 塚原 荘一 狩野 均 曽田 敏弘 黒河 久
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告高度交通システム(ITS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.22, pp.31-38, 2006-03-06
被引用文献数
3

本論文では カーナビゲーションシステム(カーナビ)の経路探索を多目的最適化問題としてとらえ 多目的遺伝的アルゴリズム(MOGA)で探索を行う手法を提案する. 本手法では経路長 推定旅行時間 運転の快適性をそれぞれ独立した目的関数とし MOGAを用いて性質の異なる経路を同時に探索して求める. また交通量を予測した場合にも対応した経路の評価方法を提案する. 実際のカーナビで用いられているナビ研S規格地図と過去の交通量データ(VICSデータ) ファジイc-means法による交通量補間を用いて 実世界に近い実験環境を再現した. 本手法と従来のGAによる経路探索手法ならびにDijkstra法との比較を行い その有効性を確認した.This paper describes a new route planning method for car navigation systems using a multi-objective genetic algorithm (MOGA). The proposed method has three independent objective functions (length of route, travel time, the amenity of driving) and can provide distinct pareto optimal routes using the MOGA. Also, the proposed method can use predicted traffic. Experiments using the S standard map of the Navigation Systems Researchers' Association, which is the map used in actual car navigation systems, historical traffic data (VICS data) and traffic data interpolated by fuzzy c-means shows that the proposed method is more effective than conventional methods.