著者
原田 知佳 吉澤 寛之 吉田 俊和
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.122-136, 2009 (Released:2009-03-26)
参考文献数
42
被引用文献数
10 4

本研究は,社会的迷惑行為および逸脱行為といった反社会的行動に及ぼす自己制御の影響過程について,脳科学的基盤が仮定されている気質レベルの自己制御と,成長の過程で獲得された能力レベルの自己制御の2側面に着目し,気質と能力の因果関係を含めた包括的モデルの検討を行った。対象者は高校生・大学生の計641名であり,自己制御の気質レベルはBIS/BAS・EC尺度を,能力レベルは社会的自己制御(SSR)尺度を用いた。分析の結果,次の知見が得られた。(1)SSRの自己主張的側面はBIS/BAS,ECからの直接効果が示されたのに対し,自己抑制的側面はECからの直接効果のみが示された。(2)気質レベルよりも能力レベルの自己制御の方が,反社会的行動により強く影響を及ぼすことが示された。(3)社会的迷惑行為と逸脱行為とでは気質レベルの自己制御からの直接効果に差異が示され,前者はEC,BASからの直接効果,後者はBIS/BASからの直接効果が示された。(4)能力レベルの自己制御と逸脱行為との関連については,自己抑制と自己主張の交互作用的影響が認められ,自己抑制能力を身につけずに自己主張能力のみを身につけると,他者を配慮せずに自己中心的な行動を行う自己主張能力として歪んだ形で現われるために,逸脱行為に結びつきやすい傾向が示された。以上の結果に基づき,反社会的行動に及ぼす自己制御の影響過程,社会的迷惑行為と逸脱行為との相違点および共通点について議論した。
著者
浅野 良輔 吉澤 寛之 松下 光次郎 笹竹 佑太 酒井 翔 吉田 琢哉
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
pp.2022-006, (Released:2023-10-20)
参考文献数
40

Tangney et al.’s (2004) Brief Self-Control Scale has been widely used in many languages, including Japanese. We developed and validated the Brief Self-Control Scale for Children (BSCS-C). Data came from 1,289 Japanese students in public elementary and junior high schools (691 boys and 598 girls; 633 students in grades 3–6 and 656 students in grades 7–8). Using a cross-validation procedure, exploratory and confirmatory factor analyses supported the one-factor structure of the BSCS-C. Multi-group confirmatory factor analyses indicated configural, metric, and scalar invariance of the BSCS-C across gender and grade groups. Latent mean differences of the BSCS-C across the groups were small. The BSCS-C demonstrated the internal consistency, seven-month test-retest reliability, and correlations with conscientiousness, extraversion, and the number of behavioral problems.
著者
吉澤 寛之 吉田 俊和
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.103-116, 2010 (Released:2010-08-19)
参考文献数
21
被引用文献数
6 2

本論文では,単一の親友や仲間集団の反社会的傾向が個人の同傾向に与える影響を,相互影響モデルに基づいて検討した。その際,社会的な情報を処理する過程に沿って,相互的な影響を検討した。高校生を対象とした研究1において,主観的相互影響モデルを検討した結果,仲間集団からの影響が単一の親友からの影響よりも強いことが示された。中学生を対象とした研究2において,客観的相互影響モデルを検討した結果,親友や仲間集団との反社会的傾向は,行動傾向のレベルではなく主に認知レベルにおいて相互に影響していることが示された。親友と仲間集団とで影響の方向が異なることから,単一の親友との相互影響は,個人が逸脱的な他者を親友として意図的に選択することを意味し,仲間集団との相互影響は,個人が仲間集団から逸脱性のトレーニングを受けていることを意味する可能性が示唆された。
著者
吉澤 寛之
出版者
岐阜大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-28

本研究では、犯罪や非行、攻撃行動などの反社会的行動に至る行動決定過程を意図性の観点から分類し、各過程による説明力の差異を明らかにした。さらに、行動決定過程と常習反社会性との関連を、再犯者と非再犯者や一般少年との比較分析や、サイコパシーとの関連分析により明らかにした。続いて、再犯性の予測や矯正プログラムの改善への貢献を視野に入れ、行動決定過程についての査定バッテリーを開発した。
著者
吉澤 寛之 吉田 俊和 中島 誠 吉田 琢哉 原田 知佳
出版者
日本応用心理学会
雑誌
応用心理学研究 (ISSN:03874605)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.35-46, 2019-07-31 (Released:2019-10-31)
参考文献数
33
被引用文献数
1

The authors examined the effects of neighborhood commitment and atmosphere on antisociality as mediated by collective efficacy (CE) using a multilevel analysis. Stratified sampling was used to collect data from 3,451 students and 545 teachers from 26 junior high schools in 4 qualitatively different communities. CE was indicated by students based on their perceptions of neighborhood "informal social control" (ISC) and "social cohesion and trust" (SCT) in their communities and their social information processing denoted antisociality. Teachers assessed the antecedent indices regarding the community environments within their school districts. Multilevel structural equation modeling was used to analyze the neighborhood-level effects of the antecedents on antisociality via CE. The results revealed that antecedents indirectly inhibited antisociality via ISC at the neighborhood-level. SCT directly inhibited antisociality at the individual-level. Implications for community interventions were discussed.
著者
吉田 琢哉 吉澤 寛之 浅野 良輔 玉井 颯一
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
pp.93.20058, (Released:2022-08-30)
参考文献数
47

Recently, in elementary and junior high schools with an emphasis on regional cooperation, teachers are required to demonstrate teamwork with parents and community residents. However, there is little evidence about what kind of educational effect the teacher-parent-resident teamwork would have on children. The present study aimed to examine the effects of homeroom teachers’ perceptions of teamwork on the intrinsic motivation of children, and the subjective adjustment of children to the classroom, through a classroom social goals structure. A survey was conducted on 2,225 6th grade elementary school students and 3rd year junior high school students and 235 teachers. The multilevel structural equation modeling revealed that the influence of teamwork on intrinsic motivation and subjective adjustment to the classroom was mediated by the social goals structure. The results suggest that the teacher-parent-resident teamwork is an important factor for creating a comfortable class environment.
著者
高橋誠 吉澤寛之
雑誌
日本教育心理学会第61回総会
巻号頁・発行日
2019-08-29

文部科学省(2015)では,小規模校の児童・生徒の傾向として,集団の中で自己主張をしたり,他者を尊重する経験を積みにくく,社会性やコミュニケーション能力が身につきにくい,児童生徒の人間関係や相互の評価が固定化しやすい,などの特徴を持つ可能性が指摘されている。Sullivan(1953)によると,児童期には,他者に対して偏見をもつ傾向があり,子どもの集団の中では,頭が良い,社交的,運動神経がよい,等によって,「人気がある」,「ふつう」,「不人気」などと児童自身が判定される「社会的批判」がなされるという。これらより,小規模校では流動的な関係をもつことができる環境とは異なり,一度他者を根拠のない一方的で,主観的な見方で捉えるようになると,その関係を変化させることは難しくなると考えられる。全国的に学校の小規模化が予測されていることからも,人間関係の固定化は喫緊の課題に位置づけられる。 本研究では,人間関係が固定化される小規模校の児童における社会性の課題を明らかにするため,ある県内で調査を実施し,自治体統計を指標とした地域クラスター間で子どもの社会性の比較をする。方 法(1) 調査対象校抽出を目的とした小学校の分類 A県内の369校の小学校を,人間関係の固定化に影響すると考えられる自治体統計(人口密度・転入率・転出率)と当該小学校の学級数を指標として,潜在混合分布モデルによる分析を行った。4から7クラスターまでの分析結果を比較し,適合度やエントロピーに基づき6クラスターを採用した(AIC=-1867.870,BIC=-1660.598,SBIC=-1828.748,Entropy=.961)。Figure 1に示す特徴をもつ,6つのクラスターに分類された。対象校については,各クラスターから各市町村の平均学級数に近い学校を2校ずつ,特定の町(第1著者の勤務地域)は全小学校が抽出された。(2) 測定尺度と調査対象 「人間関係形成」はキャリア意識尺度(徳岡他,2010),「自己制御」は社会的自己制御尺度(原田他,2008),「共感性」は児童用多次元共感性尺度(長谷川他,2009),「偏見」は偏見尺度(向田,1998),「権威主義」は権威主義的態度尺度(吉川・轟,1996)を用いて測定した。抽出された小学校(19校)で2018年12月に調査を実施し,回答に不備のない児童1737名(4年男子83名,女子65名;5年男子381名,女子411名;6年男子384名,女子413名)のデータを分析した。結果と考察 分布の非正規性を考慮し,クラスターを独立変数,各尺度を従属変数とした対応のない平均順位の差の検定(クラスカル-ウォリス検定)を実施した結果,すべての変数で有意となった(χ2(5)=11.373~66.463,ps <.01)。多重比較の結果,人口密度や転入,転出が多い地域(クラスター2)は,他地域よりも人間関係形成,自己主張,感情・欲求抑制,共感的関心,権威主義が有意に高かった。流動的な環境であると,様々な人と触れ合う経験を積むことで,人間関係形成能力が高まるといえる。人口密度が高くても転入や転出が少ない地域(クラスター1)は,人間関係形成や自己主張が有意に低かった。人口密度が高くても,流動的でない環境では,人間関係形成能力が向上しにくいと言える。逆に,人口密度が少なくても,転入・転出が多い地域(クラスター3)は,視点取得が有意に高かった。流動性のある環境では,他者の視点で考える能力が高まると言える。また,人口密度や転入・転出が少ない地域(クラスター4,5)は,共感的関心が有意に低かった。固定化された人間関係で生活することで,その集団内での自分の立場が決まってしまい,他者への思いやりも困難になると考えられる。 今後は,地域クラスター間の差に影響する要因を明らかすると同時に,人間関係が固定化される小規模校の子どもの社会性を育成する実践の開発が求められる。
著者
吉田 琢哉 吉澤 寛之 浅野 良輔 玉井 颯一 吉田 俊和
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.67, no.4, pp.252-264, 2019-12-30 (Released:2020-01-24)
参考文献数
59
被引用文献数
5

本研究では,複数の社会化エージェントの働きかけが,子どもの反社会的行動の規定因である社会的認知バイアスに及ぼす影響について検討した。親の養育,教師の指導,友人の非行は社会的認知バイアスに直接的な影響を及ぼす一方で,地域住民の集合的有能感は親の養育や教師の指導を媒介して社会的認知バイアスに影響を及ぼすと予想した。1,404名の小中学生とその保護者を対象に調査を実施した。共分散構造分析による分析の結果,地域住民の集合的有能感は親の認知する養育,子どもの認知する養育,および教師の指導を介して社会的認知バイアスを抑制し,子どもの認知する親の養育と教師の指導,そして友人の非行は社会的認知バイアスに直接的に影響するというモデルの適合性が示された。集合的有能感のうち,非公式社会的統制が親の養育を,社会的凝集性・信頼が教師のM機能を促進したことから,親の養育と教師の指導とでは地域住民の働きかけが及ぼす影響過程が異なることが示唆された。
著者
吉田 琢哉 吉澤 寛之 浅野 良輔 玉井 颯一 吉田 俊和
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.147-159, 2020-06-30 (Released:2020-11-03)
参考文献数
45
被引用文献数
5

本研究では,地域に根ざした学校運営におけるチームワーク尺度を作成し,その信頼性と妥当性を検証した。予備調査として,小中学校で学校教育に参加している保護者・地域住民ならびに教師を対象に面接を行った。予備調査を踏まえて質問項目を作成し,小中学生の保護者を対象としたweb調査を実施した(N=495)。探索的および確認的因子分析により,学校運営におけるチームワーク尺度はチーム志向性,チーム・リーダーシップ,チーム・プロセスからなる3因子構造が確認された。チームワークと集団同一視,および教師と地域住民に対する信頼感との関連から,基準関連妥当性が確認された。学校運営におけるチームワーク尺度の教育場面での活用法について議論された。
著者
原田 知佳 吉澤 寛之 吉田 俊和
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.82-94, 2008-09-01 (Released:2008-10-24)
参考文献数
49
被引用文献数
9 11

本研究は,“社会的場面で,個人の欲求や意思と現状認知との間でズレが起こった時に,内的基準・外的基準の必要性に応じて自己を主張するもしくは抑制する能力”である社会的自己制御(Social Self-Regulation; SSR)を測定する尺度を開発し,その信頼性・妥当性の検討を行った。研究1では,予備調査で選定された42項目に対して,大学生,高校生673名に回答を求めた。探索的因子分析の結果,SSRは「自己主張」「持続的対処・根気」「感情・欲求抑制」の3下位尺度(計29項目)から構成されることが示された。また,尺度の十分な信頼性と収束・弁別妥当性も確認された。研究2では,脳科学的基盤が仮定された自己制御概念として行動抑制/行動接近システム(BIS/BAS)・実行注意制御(EC)を取り上げ,SSRとの関連を検討した。その結果,先行研究を支持する結果が得られ,構成概念妥当性が確認された。
著者
吉澤 寛之 吉田 琢哉 原田 知佳 浅野 良輔 玉井 颯一 吉田 俊和
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.65, no.2, pp.281-294, 2017 (Released:2017-09-29)
参考文献数
26
被引用文献数
6

先行研究においては, 養育者の養育や子どもの養育行動の認知が適応的側面と不適応的側面という両方の社会的情報処理を媒介して反社会的行動を予測するメカニズムが検討されていない。本研究では, 養育者の養育態度は実際の養育行動として表出され, 子どもがこうした行動を認知することで養育者の養育態度に関するイメージを表象し, その表象が適応的, 不適応的な社会的情報処理を介して反社会的行動に影響するとする仮説を検証した。中学校1校の327名の中学生(1年生193名, 2年生79名, 3年生55名)とその養育者(母親303名, 父親19名, その他5名), 大学2校の471名の大学生とその養育者(母親422名, 父親40名, その他9名)からペアデータが収集された。子どもと養育者は, 子どもが幼少期の頃の養育としつけについて回答した。子どもからは, 社会的ルールと, 認知的歪曲や規範的攻撃信念による反社会的認知バイアスについても測定された。大学生は高校時代の反社会的行動の過去経験を報告した。構造方程式モデリングを用いた分析により, 中学生と大学生のサンプルの両方で本研究の仮説モデルに整合する結果が得られた。本知見から, 養育者は自らの養育行動が意図した通りに正しく子どもに認知されているか確認する必要性が推奨された。
著者
原田 知佳 吉澤 寛之 朴 賢晶 中島 誠 尾関 美喜 吉田 俊和
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.273-276, 2014-03-25 (Released:2014-04-08)
参考文献数
15
被引用文献数
1 1

This study examined adolescents' social self-regulation in four cultures and differences in the relationships between social self-regulation and antisocial behavior. A total of 1,270 adolescents from Japan, Korea, China, and the United States completed a questionnaire. The results of an ANOVA showed that adolescents in Japan showed lower self-assertion than those in Korea, China, and the United States. Adolescents in China showed more self-inhibition than those in Japan, Korea, and the United States. The results of an ANOVA showed the following. Only the main effect of self-inhibition on antisocial behavior was observed in Korea, China, and United States, whereas an interaction effect of self-assertion and self-inhibition on antisocial behavior was observed in Japan. Since the “assertive type,” showing high self-assertion and low self-inhibition, does not fit in Japanese culture, assertive-type people would be observed as having maladjusted behavior in Japan.
著者
浅野 良輔 吉澤 寛之 吉田 琢哉 原田 知佳 玉井 颯一 吉田 俊和
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
pp.284-293, 2016
被引用文献数
9

The domain-specific approach to socialization has classified socialization mechanisms into several domains, including the protection and control domains, and postulates that parent–child interactions that promote socialization in each domain are different. However, there are few empirical investigations of the domain–specific approach. This study examined whether parental parenting attitudes affected early adolescents' empathy, including empathic concern and perspective taking, and social cognitive biases, including cognitive distortion and general beliefs about aggression, through the mediation of adolescents' perceptions. Junior high school students and their parents (N = 448) completed a questionnaire. Results of structural equation modeling indicated (a) parental acceptance and control increased empathy via adolescents' perceived acceptance and control, (b) parental acceptance and control decreased social cognitive biases via adolescents' perceived acceptance and control, and (c) parental control directly increased empathy. In addition, multiple group analyses indicated the validity of gender- and age-invariant models. These findings suggest that parental parenting attitudes are essential for appropriate socialization during early adolescence.
著者
原田 知佳 吉澤 寛之 吉田 俊和
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.82-94, 2008-09-30
被引用文献数
11

本研究は,"社会的場面で,個人の欲求や意思と現状認知との間でズレが起こった時に,内的基準・外的基準の必要性に応じて自己を主張するもしくは抑制する能力"である社会的自己制御(Social Self-Regulation; SSR)を測定する尺度を開発し,その信頼性・妥当性の検討を行った。研究1では,予備調査で選定された42項目に対して,大学生,高校生673名に回答を求めた。探索的因子分析の結果,SSRは「自己主張」「持続的対処・根気」「感情・欲求抑制」の3下位尺度(計29項目)から構成されることが示された。また,尺度の十分な信頼性と収束・弁別妥当性も確認された。研究2では,脳科学的基盤が仮定された自己制御概念として行動抑制/行動接近システム(BIS-BAS)・実行注意制御(EC)を取り上げ,SSRとの関連を検討した。その結果,先行研究を支持する結果が得られ,構成概念妥当性が確認された。