著者
山本 明美 工藤 志保 中谷 実 花石 竜治 増田 幸保 木村 淳子 櫻庭 麻恵 柴田 めぐみ 工藤 翔 五日市 健夫 佐藤 裕久 村上 淳子 古川 章子
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.58, no.6, pp.281-287, 2017-12-25 (Released:2017-12-28)
参考文献数
8

記憶喪失性貝毒は,日本では規制対象となっていないがEUなどでは重要視されている貝毒の1つである.筆者らはHatfieldらの方法等を参考にHPLC-UVによる記憶喪失性貝毒の分析法を構築し,組成型認証標準物質を用いて性能を評価した.17個の分析結果から推定された真度は97.5%,室内精度はRSDとして1.5%でHorRat(r)値は0.16であった.これらの推定値はCodex Procedural Manualに収載されたガイドラインに示されている分析法の性能規準値を満たしていた.また,組成型認証標準物質を用いて内部品質管理を実施した.処置限界は分析法の性能評価結果から設定した.大部分の結果が処置限界内となり,妥当性確認された分析法の性能から予測される分析値の品質が維持されていることを確認した.本分析法を実際に使用する目的は,ホタテガイ中の記憶喪失性貝毒が4.6mg/kg未満の確認であることから,この条件での適用性を,ホタテガイへの添加試料を用いて確認した.
著者
遠矢 福子 山本 明弘 橋本 明
出版者
広島文化学園大学
雑誌
看護学統合研究 (ISSN:13460692)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.11-23, 1999-09-25

わが国の地域精神医療・保健を巡る状況は、この10年間で著しく変貌している。欧米諸国の実状を見据え、今、地域社会をケアの場とする生活モデルづくりが始まろうとしている。その一つの示唆として、ベルギー・ゲールのファミリーケアは、長い伝統を引き継ぎながらも時代の流れに対応し、現代においても、世界的に高い評価を受けている。一方、京都・岩倉村コロニーは、終戦と共にその幕を降ろし、今では、営利目的の集団的私宅監置、差別的隔離収容といった評価さえ受けている。けれども、保養所における入所者の動向や処遇状況を丹念に見ると、そこもまた、今日的な意味での「中間施設的要素」をもって運営されていたことが見えてくる。ファミリーケアが地域精神医療に果たすべき役割の重要性は、今や世界中で確認されており、今後、わが国においても、これを如何に地域支援システムに取り込むかが、必須の課題となろう。他の障害者と違い、家族の支援さえ得にくい精神障害者にとって、医療と福祉(生活)が有効に連動する公的支援システムは不可欠であり、「岩倉村保養所」再考の意味はそこにある。
著者
堀内 茂木 山本 明 松沢 暢 河野 俊夫 長谷川 昭 高木 章雄 伊神 輝 山田 守 青木 治三
出版者
公益社団法人 日本地震学会
雑誌
地震 第2輯 (ISSN:00371114)
巻号頁・発行日
vol.38, no.4, pp.529-539, 1985-12-25 (Released:2010-03-11)
参考文献数
11
被引用文献数
1

A real-time system of automatic detection and location of seismic events has been developed by using a personal computer. Since speed of computation by a personal computer is low, a simple digital band-pass filter has been developed for the real-time system. The band-pass filter needs only several times of addition and subtraction to get an output. Event dection is based on a ratio of short to long term average of outputs of the filter whose cutoff frequencies are set to decrease amplitude of long period noise owing to microtremor and amplitude of short period noise owing to culture. Arrival times of the P and S waves are determined by applying Akaike Information Criterion (AIC) to outputs of the band-pass filter with narrow band whose central frequency is set to be a value of predominant frequency of the seismic signal.A temporary seismic observation with 8 stations for the aftershocks of the 1984 Western Nagano Prefecture Earthquake has been made by the use of radio and telephone telemetries. The real-time system of the automatic location of the seismic events was tested to demonstrate that hypocenter distribution obtained by the real-time system is nearly consistent with that determined from arrival time data which were read manually. It is shown that hypocenters of 60% among triggered events can be determined by this real-time system.
著者
内山靖 松田 尚之 菅野 圭子 種物谷 由美 佐野 克哉 長澤 弘 石川 潤 山本 明美
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.15, no.4, pp.313-320, 1988
被引用文献数
3

運動失調症においては, 種々の協調障害がいかなる能力障害を引きおこすかを整理する事が重要である。このような視点より, 以下の事が結論づけられた。(1)躯幹協調機能は, 移動能力をはじめとするADLとの相関が高く, 機能障害のなかで独立して扱う必要性が認められた。(2)上記に基づき, 躯幹協調機能ステージは, 臨床的にも簡便で正確な評価が可能であった。(3)坐位重心動揺結果は躯幹協調機能ステージとの関係が密接で, 立位重心動揺における結果も含めた解析を行うと, より有効な解釈が可能となった。(4)上記より, 運動失調症における機能障害分類の重要性と, それに基づく合目的理学療法の必要性が示された。
著者
山本 明夫
出版者
宮崎公立大学
雑誌
宮崎公立大学人文学部紀要 (ISSN:13403613)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.279-297, 2012-03-02

「ますます気忙しくなった」といわれる現代だが、ことばの簡素化や外来語の氾濫とともに、人間関係が実利一方・カサカサな状況になってきてはいないだろうか。放送に使われることばも、いわゆる[体言止め]を多用するケースが多くなったようで、言い切り口調が我々の世代にはいささか気になる。どのような意図で体言止めが使われるのか。また「放送が始まって以来、ニュースのことばがどのように検討され、変わってきたのか」を、『20世紀放送史』をはじめとする書物や、NHK放送博物館に残された資料、さらにアーカイブズの保管ビデオなどを頼りに探った。本編(下)では、戦後について民放を含めて変遷を見ることとした。
著者
山本 明夫
出版者
宮崎公立大学
雑誌
宮崎公立大学人文学部紀要 (ISSN:13403613)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.271-290, 2011-03-04

「ますます気忙しくなった」といわれる現代だが、ことばの簡素化や外来語の氾濫とともに、人間関係が実利一方・カサカサな状況になってきてはいないだろうか。放送に使われることばも、いわゆる[体言止め]を多用するケースが多くなったようで、言い切り口調が我々の世代にはいささか気になる。どのような意図で体言止めが使われるのか。また「放送が始まって以来、ニュースのことばがどのように検討され、変わってきたのか」を『20世紀放送史』をはじめとする書物や、NHK放送博物館に残された資料、さらにアーカイブズの保管ビデオなどを頼りに探った。
著者
樫村 広秋 須山 芳明 才木 義夫 山本 明夫 氷見 康二
出版者
Japan Society for Atmospheric Environment
雑誌
大気汚染学会誌 (ISSN:03867064)
巻号頁・発行日
vol.18, no.5, pp.432-438, 1983

自動車へのガソリン給油時に排出する炭化水素について, ガソリン温度と炭化水素濃度および排出量との関係を求め, 炭化水素の排出係数について考察し, 次の結果が得られた。<BR>排出ガス中の炭化水素濃度の実測値と著者らの提案した計算値は, 良好な一次式で表され, ガソリンの温度と成分がわかれば排出ガス中の炭化水素濃度は概算できる。<BR>ガソリン給油時の排出ガス量は, 温度上昇とともに増加する傾向をもち, 更に炭化水素排出係数もガソリン温度の上昇で増加し, 両者の間には良好な相関が認められた。<BR>ガソリン給油所での実測と今回行った実験では, ほぼ近似した結果が得られ, 試作装置を使用することによって, 給油所における排出実態を容易に把握できることができた。
著者
中島 克人 瀧 和男 中島 浩 京 敬人 江原 輝文 山本 明 横田 実
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.33, pp.149-150, 1986-10-01

第5世代コンピュータ・プロジェクトの中期テーマの1つとしてマルチPSIを開発中である。マルチPSIは並列論理型言詰KL1(核言語第1版)を用いた各種並列プログラム開発に用いる事を目的としたツールであり、専用のネットワーク・ハードウェアで16~64台の要素プロセッサ(PSI-II)を接続したシステムとする計画である。本稿ではPSI-IIの設計方針およびアーキテクチャについて述べる。
著者
山本 明彦 山本 百合子
雑誌
日本眼科紀要 = Folia ophthalmologica Japonica (ISSN:00155667)
巻号頁・発行日
vol.51, no.12, pp.1148-1152, 2000-12-28
参考文献数
2
被引用文献数
4

1 0 0 0 OA 寄稿

著者
山本 明夫
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.56, no.9, pp.768-774, 2007-09-01 (Released:2011-10-14)
参考文献数
12
著者
伊藤 康裕 山本 明美 高橋 英俊 橋本 喜夫 飯塚 一
雑誌
皮膚科の臨床 (ISSN:00181404)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, pp.477-479, 2000-03
被引用文献数
2

出版社版症例は67歳女性で,シェーグレン症候群と慢性関節リウマチの既往歴があり,プレドニゾロン 8.75mg/日の内服中である.3日前に左前腕に中心臍窩を有する水疱の発現に気付き,水疱は左大腿,背部にも多発してきたが疼痛や帯状疱疹を思わせる皮疹の配列はなかった.組織学的には表皮内水疱で,網状変性,球状変性を認めた.水痘・帯状疱疹ウイルス抗体価はIgG 102.0と高値を示し,IgMは経過を通じて陰性であったため水痘の再感染と診断した.外来で経過をみたが,2週間後にも水疱の新生が続くため入院となり,アシクロビル 500mg/日の点滴投与を7日間行ったところ水疱の新生は止まったが,殆どは黒色痂皮を伴い潰瘍化した.アシクロビル中止3日後には背部に小水疱が再出現し,四肢にも拡大した.水痘の再燃と考えアシクロビル 500mg/日7日間点滴投与後に4000mg/日7日間内服投与により小水疱は色素沈着を残して治癒した