著者
山本 達郎
出版者
東南アジア学会
雑誌
南方史研究 (ISSN:2185050X)
巻号頁・発行日
vol.1959, no.1, pp.99-105,A14, 1959-06-30 (Released:2010-10-22)

Most of the studies that have been published on the Chinese immigrants in some districts of South-east Asia have met with difficulties on account of the scarcity of historical records dealing with the subject. The immigrants, who went abroad privately and sometimes in defiance of the law which prohibited emigration, hardly deserved the attention of the official chroniclers of the Chinese court. Therefore, we must refer to itineraries written by European travellers as well as the colonial archives and records of Portugal, Spain, Holland, Indonesia, England, France. and America. However, it goes without saying that the records written by the immigrants themselves have the greatest importance.The author investigated the historical sources kept by the Chinese guilds in Hanoi when he visited Indochina in 1936, considering their significance as basic material. As in other regions of Southeast Asia, the two major groups of the immigrants are those from Canton and Fukien. They built their guild hall in the Rue des Voiles and the Rue de Phúc-kiên, respectively, in the north-eastern part of Hanoi. The author describes the appearance of the building and stone monuments, the texts of the latter are shown in the front pages of this bulletin. He further provides some interesting data about the lists of contributions done by the members of the guilds which indicate their native places, and he finishes his thesis after some remarks on other Chinese inhabitants in Huñg-yên and Haiphong.
著者
神田 鉄平 前田 憲孝 井口 亜弥乃 柴田 和紀 野村 千晴 山本 達也 村尾 信義 加計 悟 古本 佳代 古川 敏紀
出版者
日本ペット栄養学会
雑誌
ペット栄養学会誌 (ISSN:13443763)
巻号頁・発行日
vol.14, no.Suppl, pp.Suppl_77-Suppl_78, 2011-10-01 (Released:2011-12-20)
参考文献数
2

イヌにおけるBCS評価の客観性および妥当性の向上を目的に、腹部CT撮影画像から算出された体脂肪組織量との相関性についての検討を行った。BCS評価はCT画像から得られた体脂肪組織量と有意に相関し、その基準が外観や触感といった間接的なものではあるものの、イヌの体脂肪組織量をある程度正確に反映していることが示唆された。
著者
山本 達夫
出版者
東亜大学
雑誌
総合人間科学 : 東亜大学総合人間・文化学部紀要 (ISSN:13461850)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.97-120, 2003-03

経済活動からのユダヤ人の排除(「経済の脱ユダヤ化」)は、ナチ党による政権掌握以来、比較的無秩序に行なわれていたが、国家指導部がこれに積極的に関与しはじめた1937年後半以降、一定の政策として遂行されるようになった。政策としての「経済の脱ユダヤ化」は、ユダヤ経営の閉鎖・清算、またはドイツ人への所有権の譲渡(「アーリア化」)という形で行なわれた。経済・社会の広範囲に影響がおよぶこの政策の遂行には、第三帝国の多くの組織・機関が関わり、ユダヤ経営とユダヤ人の運命を決定していった。これらの組織・機関が、個々の事例の処理にあたって判断の拠り所にしたのが、国家指導部が出した諸法令であった。だが、これらの法令の全てが公にされたわけではない。『ライヒ官報』や『ライヒ内務省報』で公布されたものもあるが、しかし一般的な法令の「施行細則」としてこの政策の実際の処理過程を規定していたのは、「回覧通達」をはじめとする非公開の指令や内部文書であった。したがって「経済の脱ユダヤ化」政策の具体的な遂行過程を把握するためには、これらの文書の分析が不可欠である。ここに訳出するのは、そうした文書を含む「経済の脱ユダヤ化」関連法令のうち、とくに重要なものである。大きく4つの系統に分けられる「経済の脱ユダヤ化」関連法令のうち、前号では「財産申告令」(1938年4月26日)および「第三帝国政令」(1938年6月14日)に関連する諸法令を紹介した。今回は「排除令」(1938年11月12日)および「財産活用令」(1938年12月3日)関連の法令を中心に紹介する。
著者
山本 達夫
出版者
東亜大学
雑誌
総合人間科学 : 東亜大学総合人間・文化学部紀要 (ISSN:13461850)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.53-70, 2002-03

「経済の脱ユダヤ化」とは、第三帝国における経済活動からのユダヤ人の排除をいう。経済活動からのユダヤ人の排除は1933年のナチ党による政権掌握以来、比較的無秩序に行なわれていたが、国家指導部がこれに積極的に関与しはじめた1937年後半以降、一定の政策として遂行されるようになった。政策としての「経済の脱ユダヤ化」は、ユダヤ経営の閉鎖・清算、またはドイツ人への所有権の譲渡(「アーリア化」)という形で行なわれた。経済・社会の広範囲に渡って影響が及ぶこの政策の遂行には、第三帝国の多くの組織・機関が関わり、ユダヤ経営とユダヤ人の運命を決定していったのである。これらの組織・機関が、個々の事例の処理にあたって判断の拠り所にしたのが、国家指導部が出した諸法令であった。だが、これらの法令の全てが公にされたわけではない。『ライヒ官報』や『ライヒ内務省報』で公布されたものもあるが、しかし一般的な法令の「施行細則」としてこの政策の実際の処理過程を規定していたのは、「回覧通達」をはじめとする非公開の指令や内部文書であった。したがって「経済の脱ユダヤ化」政策の具体的な遂行過程を把握するためには、これらの文書の分析が不可欠である。ここに史料として訳出するのは、そうした文書を含む「経済の脱ユダヤ化」関連法令のうち、とくに重要なものである。その多くは文書館史料であり、わが国では初めて紹介されるものである。
著者
徳永 健太郎 尾田 一貴 岡本 真一郎 右山 洋平 川口 辰哉 蒲原 英伸 山本 達郎 藤井 一彦
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.517-521, 2019-06-30 (Released:2019-06-30)
参考文献数
17

背景:抗菌薬適正使用として狭域経口抗菌薬が処方できる環境を整えることは,耐性菌出現を抑制するために重要である。目的:時間外外来における経口抗菌薬の配置状況を明らかにする。方法:時間外処方せんに薬剤師が対応していない施設を対象とし,郵送によるアンケートにより調査した。結果:配置薬がある14施設のすべてにおいて,「AMR対策アクションプラン」で削減すべきとされた広域の経口抗菌薬である第3世代セファロスポリン系薬とフルオロキノロン系薬が配置薬に含まれていた。一方,『抗微生物薬適正使用の手引き』で使用が言及されていたペニシリン系薬および第1世代セファロスポリン系薬の配置は,それぞれ9施設(64.3%),3施設(21.4%)に留まっていた。結論:時間外外来における経口抗菌薬の配置状況は,抗菌薬適正使用を推進するために改善の余地があると考えられた。
著者
島 弘 坂田 充義 山本 達哉
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集E (ISSN:18806066)
巻号頁・発行日
vol.65, no.3, pp.353-363, 2009 (Released:2009-08-20)
参考文献数
4

コンクリート構造物の景観を良くするための方策として表面のはつり仕上げや洗い出し仕上げがある.一方,構造物の耐久性も重要な要求性能である.したがって,海岸構造物など塩害が心配される場所で表面仕上げを適用するためには,はつりや洗い出しと耐久性との関係を知っておく必要がある.しかし,はつりや洗い出しが耐久性に及ぼす影響は明らかにされていない.そこで本研究では,はつりや洗い出しが塩化物イオンの浸透深さに及ぼす影響を実験的に検討した.実験結果から,はつりや洗い出しによって塩化物イオンの浸透抵抗性が小さくなることは無いことが分かった.これは,コンクリート表面近傍において塩化物イオンが浸透する媒体となるセメントペースト量が少なくなるためであると考えられる.
著者
山本達郎
雑誌
東洋学報 / The Toyo Gakuho
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.104-131, 1933-10
著者
前橋 健二 大戸 亜梨花 山本 達彦 浅利 妙峰 柏木 豊
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.62, no.6, pp.290-296, 2015-06-15 (Released:2015-07-31)
参考文献数
20
被引用文献数
5 2

(1)市販塩麹製品14点の成分の平均値は,水分50.2%,食塩11.0%,還元糖21.9%,ホルモール窒素0.07%であった.酵素活性は全く検出されないものも見られたが多くの製品にデンプン分解系酵素やタンパク質分解系酵素が検出された.(2)塩麹の製造条件として,還元糖およびホルモール窒素量の消長の点では60°Cで6時間以上の消化が必要であるが,残存酵素活性を考慮すると50°C∼60°Cで6時間程度の短時間消化による方が適当であると判断された.(3)麹抽出液での試験では,10%食塩の存在でα-アミラーゼ活性の熱安定性は低下しプロテアーゼの熱安定性は若干向上する傾向が見られた.また,10%グルコースの存在ではプロテアーゼ活性の熱安定性がさらに向上する傾向が見られた.
著者
山本 達郎 和田 久徳
出版者
東南アジア学会
雑誌
南方史研究 (ISSN:2185050X)
巻号頁・発行日
vol.1963, no.3, pp.A1-A4,1, 1963-08-15 (Released:2010-10-22)

For more than fifteen years the Society of Southern Asian Studies has been working on Chinese source materials concerning Southern Asian countries. During the years 1959 and 1960, the study group of the Southeast Asian history made a research into the section Chiao-chih (Viet-nam) in the part Fan-i _??__??_ (barbarians) of Sung-hui-yao chi-kao. This projest was supporeted by a study grant from the Ministry of Education.Present article is a collated text and translation of the first half of the section Chiao-chih section (up to A. D. 1067). The translation was done by members of the group and revised by Tatsurô YAMAMOTO and Hisanori WADA with the collaboration of Yoshio KANAYAMA.It consists of two parts: the first is the collated text of Sung-hui-yao with punctuations, the second is its Japanese translation followed by notes on events, proper names and official titles.
著者
増本 量 山本 達治
出版者
社団法人 日本金属学会
雑誌
日本金屬學會誌 (ISSN:03694186)
巻号頁・発行日
vol.1, no.3, pp.127-135, 1937-07-20 (Released:2008-11-13)
参考文献数
4
被引用文献数
40 49

The magnetic and electric properties of the binary and ternary alloys involving iron, silicon and aluminium have been measured, and the relations of these properties to their respective concentrations have also been investigated. Those alloys containing 6_??_11 per cent of Si, 4_??_8 per cent of Al show specially excellent magnetic properties and their representative alloy has been shown to contain 9.62 per cent of Si, 5.38 per cent of Al. Some of its physical constants are as follows : the initial permeability, 35100; the maximum permeability, 117500; the magnetic hysteresis-loss, 28 egrs/cm3 per cycle: the coercive force, 0.022 oersteds; and the specific electric resistance, 81 microhms /cm3 at 20°.
著者
茶位 祐樹 山本 達也 金野 泰之 川原 翔太 卜 穎剛 水野 勉 山口 豊 狩野 知義
出版者
The Japan Society of Applied Electromagnetics and Mechanics
雑誌
日本AEM学会誌 (ISSN:09194452)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.332-337, 2018 (Released:2018-08-23)
参考文献数
13
被引用文献数
1

In this paper, the results of examining the number of strands for high efficiency and low heat generation of litz wire used for transformer of LLC resonant converter are described. Converter used for switching power supplies are required to be smaller and more efficient. To reduce the size of the converter, examinations have been made by increasing the frequency of the driving frequency. However, due to the high frequency, heat generation in the winding increase due to an increase in AC resistance in the transformer, which is one of the programs of high frequency. In view of this, we study reduction in heat generation by making the wire diameter of the winding constant and changing the number of strands. As a results, it is possible to improve efficiency of the LLC converter by 0.3 % and suppress heat generation of the transformer at 37 °C.
著者
赤荻 栄一 三井 清文 鬼塚 正孝 石川 成美 吉田 進 稲垣 雅春 間瀬 憲多朗 山本 達生 稲毛 芳永 小形 岳三郎
出版者
日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.483-488, 1994-08-20
被引用文献数
9

原発巣と同側の肺内に転移を持つ肺癌切除67例の術後成績をみて, 同側肺内転移を遠隔転移ではなく腫瘍の局所進展と考えるAmerican Joint Committeeon Cancer(AJCC)新分類の妥当性を検討した.原発巣と同一肺葉内に留まる肺内転移を持つ41例の術後中問生存期問は25.8ヵ月で, 他肺葉に及ぶ肺内転移を持つ例に比べて有意に良好であった.同一肺葉内転移例につき, 肺内転移を除いた病期別にみると, I期11例では42.9ヵ月と他に比べて有意に良好で, IV期5例では9.6ヵ月と最も不良であった.AJCC新分類による中問生存期間は, I期とII期を合わせた4例が48.3ヵ月, IIIA期21例28.3ヵ月, IIIB期34例22.2ヵ月, IV期8例11.1ヵ月であり, リンパ節転移がないかあっても肺門までに留まる例が最も予後良好で, 肺内転移以外に明らかな遠隔転移を持つIV期例は最も予後不良であった.これは, AJCC新分類が, より臨床に即した有用な分類であることを示すものと思われる.