著者
岸本 充生
出版者
国立研究開発法人 産業技術総合研究所
雑誌
Synthesiology (ISSN:18826229)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.31-37, 2008 (Released:2008-05-13)
参考文献数
6
被引用文献数
3 2

化学物質のヒト健康に対するリスク評価に関して、社会のニーズを、1)基準値や規制値の導出、2)リスクの懸念のないものを選り分けるスクリーニング評価、3)異なる種類の化学物質同士のリスクの比較や排出削減対策の費用対効果の評価、の3つに区別したうえで、1)と2)に応える形で設計された現行のリスク評価手法はそのままの形では、新たなニーズである3)を満たすことができないこと示し、トルエンを例に、3)を満たすための新しいリスク評価手法を提案した。質調整生存年数を健康リスクの指標とすることで、異なる種類の化学物質同士、さらには事故や疾病等の他のリスクとも比較することが可能となる。